アフィリエイト広告を利用しています
<< 2017年10月 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
検索
リンク集
最新コメント
チェコの銀行1(十二月二日) by ルイ ヴィトン 時計 レディース hウォッチ (03/20)
メンチンスキ神父の謎(四月卅日) by にっしやん (12/30)
メンチンスキ神父の謎(四月卅日) by にっしゃん (12/30)
メンチンスキ神父考再び(七月卅日) by にっしゃん (12/30)
カレル・チャペクの戯曲残り(二月朔日) by K (08/16)
最新記事
カテゴリーアーカイブ
記事ランキング
  1. 1. 『ヨハネス・コメニウス 汎知学の光』の刊行を寿ぐ(四月十日)
  2. 2. no img 『羊皮紙に眠る文字たち』『外国語の水曜日』(三月十九日)
  3. 3. no img コメンスキー――敬虔なる教育者、あるいは流浪の飲んだくれ(九月廿七日)
  4. 4. no img すべての功績はピルスナー・ウルクエルに(一月廿六日)
  5. 5. no img 「トルハーク」再び(三月廿日)
  6. 6. no img トルハーク四度(十月二日)
ファン
タグクラウド










ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

広告

この広告は30日以上更新がないブログに表示されております。
新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
posted by fanblog

2017年10月13日

ハブルマン氏の製粉所(十月十日)



 日本にいたら体育の日で仕事が休みだったのにと思ったのだけど、よく考えたら東京オリンピックを記念して制定された体育の日も、ハッピー・マンデーと言う名称からして正気を疑うレベルの愚行のせいで移動休日になっていて、昨日が休日だったのだ。
 とまれ、hudbahudbaさんから、以前簡単に紹介したチェコ映画「ハブルマン氏の製粉所(Habermannův mlýn)」について、ユライ・ヘルツの映画じゃないかという質問を頂いた。この映画ニュースで内容を確認して実際に映画館に見に行った人に話を聞いただけで、自分では見ていないので監督の名前までは覚えていないのである。覚えているのは、主演がカレル・ロデンだということだけ。

 ということで、ちょっと調べてみることにした。こういうときには、ネット上の映画のデータベースFDb.czが便利である。ハブルマン氏の映画のページはここ。
 https://www.fdb.cz/film/habermannuv-mlyn/56717
映画の公開は2010年、原作はヨゼフ・ウルバンという作家が2001年に発表した同名の作品で、チェコだけでなく、ドイツ、オーストリアとの共同制作になっている。

 監督は確かにユライ・ヘルツである。驚いたのが、主演のロデンが演じたのがハブルマン氏ではないことである。殺すチェコ人の役なのかな。ドイツ人ということになっているバブルマン氏とその妻を演じているのはドイツ人の俳優のようである。
 ただし、この映画とその原作に対しては、史実に基づいているとはいえない部分があるという批判も存在するようである。ハブルマン氏は、ズデーテンドイツ人ではなくチェコ化したドイツ人で、殺されたのも個人的な復習の結果なのだという説もある。ことの正否を判断するほどこの事件について詳しいわけではないけれども、戦争の終末期、権力の空白期には集団的な怨念だけでなく、個人的な怨念も爆発しやすいということなのだろうか。

 テレビで放送されたこともないわけではないと思うのだが、なぜか見ていない。よくわからない理由で見る気になれなかったのだけど、ちょっと考えてみて思いついたのが、この映画がチェコ映画にしては珍しくシリアスに撤しているように見える点である。
 チェコの映画というのは、どんな悲劇であってもコメディの要素が強く入っている。チェコ人にしか笑えないものもあるけれども、どんな苦難の中でも笑いを救いにしていたのがチェコ人の歴史なんだと言わんばかりである。さすがに、ドイツ人の悲劇を描いた映画で同じのりはやれないだろうというのもあって、救いのない悲劇になっているような気がして二の足を踏んでしまうのである。

 監督のユライ・ヘルツも、名前は有名だし、顔も見ればわかるけれども、この人が監督した映画をまともに見た記憶がない。その点では、同じユライでチェコスロバキア時代のスロバキア出身のユライ・ヤクビスコも同じだなあ。あの人の世界的大作?「バートリ」も、チェコの怪優ポリーフカが出演していたけど、見る気になれなかったし。チェコの映画で史実に即しているというのをうたい文句にしたのってあんまり魅力がないんだよなあ。
 とまれ、ヘルツ監督の映画で見たことがありそうなのって、子供向けの童話映画の「蛙の王子様」ぐらいのものである。これも見たと言っても、テレビをつけっぱなしにして他のことをしながら要所要所で画面に視線を投げるような見方しかしていないので、ストーリーも配役も何も覚えていないのだけど。

 ヘルツの映画で見てみたいと思うのは、ラディスラフ・フクスの原作を映画化した「火葬人」(原作の日本語訳を使用する)である。チェコ語の題名の「Spalovač mrtvol」は直訳すると「死体を焼く者」となって、なんとも言いがたい忌まわしさを感じさせるのだけど、1969年に公開された映画では、チェコで史上最高の名優と評されることもあるルドルフ・フルシーンスキーが主役を演じている。
 古い映画で滅多にテレビで放送されないのでまだ見たことはないのだが、知り合いの中に、若い人の中にも、この映画が一番好きだと言う人がいて、一度目を通してきたいと考えているところである。ただ、日本語訳の表紙にもこの映画の一場面が使われているのだけど、フルシーンスキーの表情に不気味なものを感じてしまって、DVDを買ったりネット上で探したりしてまで見ようという気にはなれないでいる。
 実は原作にも手を出そうとしたことがある。何が原因だったかは覚えていないけど、最初の数ページで挫折してしまった。やはり小説は速読で、とにかく先に進みたい活字中毒者にとって、熟読するしかない外国語での読書は苦行に等しいのである。勉強の一環として読むのであれば問題にならなかったのかもしれないが、本も映画も存在を知ったときには、チェコ語の勉強をやめて久しくなっていたし。

 とりあえず、ハブルマン氏の映画は、ユーチューブの以下のチャンネルから見られる。一応「ただで合法的に」と書かれているので、アドレスを挙げておく。ただし、字幕はついていないようである。
https://www.youtube.com/channel/UCg5m6u890_WGiqOsbJ3Mr4w
映画のビデオに直接リンクするのはちょっとはばかられるので、チャンネルにしておく。

 字幕は、チェコテレビのドキュメンタリー番組のチェコ語字幕制作に協力したことはあるけど、映画の字幕は作ったことないなあ。あんまりやりたいとも思えないけど。
2017年10月11日14時。



火葬人 (東欧の想像力)







posted by olomoučan at 06:55| Comment(0) | TrackBack(0) | チェコ
プロフィール
olomoučanさんの画像
olomoučan
プロフィール


チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。