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2019年10月10日

変なコメントの新戦略?(十月八日)



 最近筆が進まないのは、高血圧の薬のせいかもしれないなんてことを考えてしまった。それが正しいのかどうかはともかくとして、ネタもあまりないので、最近届いた変なコメントの話から。いろいろ禁止の設定をしたおかげで、最近来なくなっていたブランド品のコピーを売るお店の宣伝のためのコメントだけど、久しぶりに来た。この前来たのは二件同日に来ていて、面倒だったので中身の確認もしないまま、禁止の設定の追加もしないまま消してしまったのだけど、一週間ほど前に来たのは、目を通してみたら、これまで以上に変だった。
 これまでのは、機械翻訳でもしたのか、日本語がボロボロで意味不明のところは多かったものの、取り上げた販売サイトを褒める意志だけは読み取ることができた。このブログでは効果はなかっただろうけど、褒めて注目してもらおうというのはわからなくもない。それが今回は、宣伝するサイトに文句をつけるようなコメントが来ていた。

ロレックスレプリカ,時計コピーレプリカ


 件名はこれまでと大差なく変だとは思わなかったのだが、最初の文が、唐突な印象を与える。

カギの状態まで検品されていなかったのが残念です。


 後につながる部分を見ると、順番を入れ替えた結果変な並びになってしまったようにも見える。そう考えると、このコメントも、日本語ができない人の仕事ということになりそうだ。そして、二行目には、宣伝の文が挿入される。

【送料無料】ミュウミュウ トートバッグをセール価格で販売中♪ミュウミュウ トートバッグ ブラック レザー 新品 ギャザー MIUMIU


 日本語がおかしいせいで意味不明なところはないけど、「ミュウミュウ」というのと、この文脈での「ギャザー」がわからない。まあ、わかる人にはわかるから問題ないのかな。これがわかるような人が、この文章を読んでいるとは思えない。
 続いてまたクレーム。

青錆がありました
大きめトートで、しっかりしたお品でお手頃価格だと思いましたが、チャームの中のカギに青錆がびっしりでしたので、閉められないと思います。
発送は早くてよかったのに残念です。


 この部分だと、最初の「青錆がありました」が浮いている感じである。「閉められないと思います」を読んで、最初は試してないのかと思ったけど、この手の「思います」は、日本人は濫用する傾向にあるから、特に気にしなくてもいいか。改善するなら、最初の文も合わせて、こんな感じかな。

青錆がありました。カギの状態まで検品されていなかったのが残念です。
大きめトートで、しっかりしたお品でお手頃価格だと思いましたが、チャームの中のカギに青錆がびっしりでしたので、閉められないと思います。
発送は早くてよかったのに残念です。


 このぐらいであれば、日本人が日本語でコメントしたとしても、書いてしまいそうなちょっと変な日本語で済む。ただ、この後にアドレスがあるのだけど、販売店のHPではなく、商品のページになっているようである。こんなのを読んで実際に商品を見てみたいという人はいるのかね。個人的には、青錆のびっしりついた写真があるなら見てみたいとは思った。怖いもの見たさというやつである。

 今までのがあちこちに氾濫した結果、新たな宣伝の方法を模索しているのかもしれないけど、どうなのかなあ。うちのブログにまでやってくるということは、新しいとは言っても、よそではすでに使い古された手法なのだろう。以前は、ヤフーのスポーツナビがやっていたブログのサービスで、時々面白そうな題名の記事を読んで、お気に入りのブログを定期的に読みに行くこともあったのだけど、サービス停止になって以降は、ブログ自体を読む機会が減ったし、コメントまで読むこともまれになった。
 だから、ブログの管理者もすぐに消すだろうし、どんな、この手の似非コメントが横行しているのかはわからない。関係のないブログに間違えたふりをしてお礼のコメントを入れるのはみたことがあるような気がするけど、文句付けるのはあったかなあ。効果が全くないわけではないからこんなことをするのだろうなあ。人を使っているのか、自動のプログラムを組んでいるのか。最新の記事にこの手のコメントがついたことはないから、後者かなあ。

 さて、次はどんな言葉の組み合わせを禁止しようか。「ロレックスレプリカ」と「コピーレプリカ」で試してみよう。この二つなら普通のコメントには使われないだろうしさ。
2019年10月8日23時30分


 なんてことを書いたら、また変な広告っぽいコメントが来ていtた。ほめてあるみたいだったけど、その誉め方が微妙で……。




「ロレックスレプリカ」で検索したら、こんなのが出てきた。ロレックスではなさそう。「N級品」ってのもどこかで見たなあ。

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こっちは値段から言って本物っぽい。

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posted by olomoučan at 06:07| Comment(0) | TrackBack(0) | ブログ

2019年08月15日

ブログに異変?(八月十三日)



 このブログの過去の記事で、一番閲覧数が多かったのは、森雅裕に関する記事だった。これは恐らく、まだ日本に残っている森雅裕のファンが、森雅裕について書かれた文章を求めて、検索した結果たどり着いたものだと予想される。定期的に「森雅裕」で検索をかけてみるけど、記事はほとんど増えていないのが現状である。
 森雅裕ファンというのは、特に近年は、というかここ20年ばかりは、露出が格段に減っているから、どんな些細なことでも森雅裕について書いてあれば喜んで読んでしまうものだ。それで森雅裕関連の記事が比較的定期的に増えるこのブログに読みに来てもらえているのだと考えていた。最近、筆が進まない本ばかりが残ってなかなか書けていないけど。

 それが、先月の半ばあたりからだと思うのだが、チェコで起こった「メタノール事件」についての記事の閲覧数がとんでもなく増えている。これもまた「不思議の国チェコ」とか題して、シリーズ化するように見せておきながら、2本か、3本書いただけで、存在を忘れてしまったものの一つだったなあ。

 その後の、裁判のことを追記しておけば、この件に関して起訴されたのは、密造酒の生産者から販売者まで全部で61人。主犯格の一人が、司法取引で完全に捜査に協力したこともあって、比較的早く事件の全貌の解明が進み、最高裁まで争った主犯2人の裁判も2018年の3月に結審している。これは事件が起こったのが2012年の9月で、起訴されたのが翌年の11月であることを考えると、かなり早かったと言っていい。注目の大きかった事件だから、警察も裁判所も威信をかけて頑張ったのかな。
 メチルアルコール入りのお酒を生産し密売市場に流した、事件の主犯グループ10人については、2014年にズリーン地方裁判所で行われた第一審で、2人が終身刑、残りの8人は懲役8年から21年の判決を受けた。捜査に協力した人物は8年だったかな。終身刑の判決を受けた2人は、控訴したが、翌年オロモウツの高等裁判所での第二審でも終身刑の判決が下り、上告した最高裁判所も終身刑の判決を下した。

 この事件で亡くなった人の数が48人、健康被害を受けた人の数が100人以上だったことを考えると、チェコの刑法上最も重い判決が下ったのは当然だと言っていい。日本だったら死刑判決が下っていてもおかしくはなさそうだけど、チェコではビロード革命直後の1990年に死刑は廃止され、憲法で死刑を導入することを禁止している。共産党政権の時代に、政治的な理由で死刑に処される人が多かったから、その反省もあるのだろうし、ヨーロッパの全体的な傾向に合わせたという面もあるのだろう。確か、死刑が存在しないこともEU加盟の条件になっていたはずである。
 日本と違って、こんな事件の裁判の際に、犠牲者の遺族に「今のお気持ちは」なんて質問をしてニュースにするようなメディアは存在しないから、死刑を求める声はほとんど上がらないし、チェコ人の多くも死刑がないことを当然のこととして受け止めている。仮に今後日本が、世界的な潮流に倣って、死刑を廃止する方向を目指すとしたら、最大の障害になるのは、無駄に感情をあおって、被害者や遺族の感情的な発言を引き出そうとするマスコミの報道だろうなあと思う。

 ところで、疑問なのは、どうしてこのメタノール事件の記事の閲覧数が増えたのかということで、日本でメタノールの事件が起こったのだろうか。書いた本人としては、このメタノール事件よりも、「クジム事件」のほうが、荒唐無稽な小説の設定のようで不思議の国チェコにふさわしいんじゃないかと思うのだけど。まあ、裁判が終わってなお、事件の全貌は全くと言っていいほど解明されていないし、現在わかっている部分だけでも理解不能だし、読んでも?マークが浮かぶだけかな。
 今日は、ずるずると引き延ばさないで、久しぶりに簡潔に終わらせよう。ではまた明日。
2019年8月13日23時。




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posted by olomoučan at 06:26| Comment(0) | TrackBack(0) | ブログ

2019年07月30日

ありがたいコメント(七月廿八日)



 この前コメントをいただいた方から、またありがたいコメントをもらうことができた。すでにチェコを離れバンコクということなので、南回りを使われたようだ。そういえば、以前もう十年以上前になるかな、オロモウツに留学に来た学生が、往復5万円のチケットで来たと自慢していたことがあったのだが、それが、台湾、バンコク、インド、中東のどこか、イスタンブール、ウィーンと乗り継ぐ便だった。時間がかかって大変じゃないのと言うと、一回あたりの飛行時間が短いから楽な面もあるなんてことを言っていた。確かに一度に十時間以上乗るのは辛いけど、2、3時間ずつだったら、耐えられそうな気もする。
 最近はさすがにこんな何度も乗換えが必要な便で来る人はいないが、ドバイかどこかの中東で乗り換える南回りで来る人は一定数いる。以前はあまり聞かなかった中東の航空会社も意外と評判は悪くない。残念ながらチェコへは日本からの直行便が飛んでいないので、どこかで乗換えが必要になる。実際にどのくらいの時間がかかるのかは知らないが、プラハから一度西に行く、ロンドンやパリ、フランクフルトなんかで乗り換えるよりは、距離的には近そうな気がするんだけどどうなんだろう。

 こちらの対応を丁寧と評価してくださるのは、ありがたいのだけど、実態はちょっと違う。実際はコメントを記事を書く際の参考にさせてもらっているというのが正しい。テーマを決めるのに使う場合もあるし、内容まで利用させてもらうこともあるが、初めて以来三年半もほぼ毎日書き続けていると、ネタに詰まることも多いのだ。だから、コメントをもらうと、まずどんな記事にできるだろうなんてことを考えてしまう。ありがたいやら、申し訳ないやら。

 以前コメントをしたことのあるチェコサッカー関係のブログで、返事がもらえるとうれしかったので、コメントをもらったら返事をしようとは、ブログをはじめた時点で決めていた。ちゃんとしたコメントが来るまで、長い時間がかかったのだけど、それは置いておいて、問題は管理ページからどうやってコメントに返事をすればいいかわからなかったことだ。今でもわからないんだけどさ。
 それで、関連しそうな内容の記事を書くことで返事の代わりにすることを思いついたのが、現在まで続いているというのが実際のところだ。一本の記事はできない場合でも。関連しそうな記事の冒頭で、文字数稼ぎがてらコメントをもらったことを書くようにしている。迷惑コメントすら記事のネタにしてしまったし、あんまりほめられるようなやり方でもないような気もする。

 それはともかく、今回もコメントに出てきたブルノの本駅、もしくは中央駅の状況について説明しておこう。2018年の12月初めから、2019年の12月初めにかけて、ほぼ一年がかりで改修工事が行われており、一部の電車を除いて、停車することも通過することもない。そのため、南のほうに向かう場合のドルニー駅と、北に向かう場合のジデニツェ駅の二つが、主要な代替の駅として機能している。ドルニー駅は、歩いても10分ぐらいで連絡用のバスが出ているが、ジデニツェ駅のほうには中央駅から特別な電車が出て利用客を運んでいる。
 ジデニツェ駅は始発終着の駅にできないぐらいの駅で、北の方に向かう電車の始発駅はクラーロボ・ポレ駅なのだが、ここはブルノの北のはずれともいうべき場所で、市内の中心部に向かうには交通の便が悪すぎる。それで、ジドニツェが実質的は始発の駅に選ばれたのだろうが、この駅もドルニー駅もそれほど大きい駅ではなく、切符の販売窓口なども少なく混雑する可能性もある。ブルノから電車に乗るなら、切符はネット上で購入するか、中央駅で購入してから移動するかした方がよさそうだ。

 プラハからブルノを経てブラチスラバや、ウィーンのほうに向かう電車は、ジデニツェとドルニーの両方に停車するが。ブルノが目的地の場合は、中心部への近さを考えるとドルニー駅で降りたほうがよさそうである。ジデニツェでクラーロボ・ポレ発中央駅行きの特別電車に乗る手もあるが、接続がいいとは限らないし、ブルノ止まりの急行の中には中央駅まで行くものもあるにはあるが、時間が余計にかかって本数がそれほど多くない。
 オロモウツから行く場合には、プロスチェヨフ経由の電車は、ジデニツェ駅を経てクラーロボ・ポレ駅に向かう。ブジェツラフ経由のものはドルニー駅どまりである。時間はブジェツラフ経由の方が30分ぐらい余計にかかり、運賃も倍近くになる。ただ車両の快適さはこちらの方が上なので、どちらを使うか悩むところではある。もっとも車内でPCを使うことを考えなければ、電車なんて使わないでレギオジェットのバスが一番いいのだけど。途中全く停車しないので、一時間以内に到着するし、運賃も安く、到着するのは中央駅近くのホテル・グラントのところのバスターミナルである。そう考えると、高速道路D1の渋滞さえなければ、プラハ−ブルノもバスの方が便利かもしれない。

 最後に国際列車のことを書いておくと、レギオジェットのような私鉄を除くと、国際列車は他の国の鉄道会社と共同で運行されているため、便によって、同じ便でも日によって使用される車両が異なることがある。以前はどこの国の車両でも、特にスロバキアやポーランドに行く場合には大差なかったのだが、チェコ鉄道の客車が、新車の購入やオーストリア鉄道からの中古の購入によって、大部分新しいものに更新された結果、チェコ鉄道の車両であれば、快適な車両に乗れることが多くなった。
 以前、真夏にプラハに行ったときに使った国際特急の車両がポーランドのもので、それが冷房はない、窓は開かない、音はうるさいという大はずれだったことがある。以来、ポーランド鉄道の車両が使われている電車には乗らないようにしている。スロバキア鉄道の車両も新しくなったものが増えて、快適は快適だったが、チェコの車両と違って冷房が効きすぎて、時に寒いのが問題だった。噴出す風の強さだけでも調整できるとよかったのだけど、そんなものはどこにもなかったし。

 もちろん、今でも急行、特急で外れといいたくなるような古い車両に当たってしまうことはある。地方自治体や地方開発省が車両の購入と運行に助成金を出しているローカルな普通電車の車両の方が新しくて快適なこともある。この前もシュンペルクから乗った普通電車に、オロモウツからブジェツラフを経てブルノに向かう急行とほぼ同じ車両が使用されていて、急行だと思って乗ったら各駅停車だった。パルドルビツェとフラデツ・クラーロベーを結ぶ各駅停車も同じような車両だったか。各駅停車に一等の座席があるのは、おかしいはずなのだけど、二等の切符で乗れるのかなあ。
2019年7月29日24時。












タグ:鉄道
posted by olomoučan at 06:32| Comment(0) | TrackBack(0) | ブログ

2019年07月22日

言われてみれば(七月廿一日)



 トリニティホテルに泊まられた方から追加のコメントをいただいた。確かにオロモウツの旧市街で、ここより交通の便のいいホテルは存在しない。駅から到着するのと、駅に向かうのと停留所が分かれていて、全部で三つ乗り場はあるけれども、ウ・ソウドゥの停留所からすぐ近くである。横断歩道を渡る必要はあっても、坂を登る必要はない。
 旧市街の一番外側だけど、建物はまだ古いものを改修して使った感じだし、ここを起点に旧市街を一周して、すぐそばのドラーパルでピルスナー、もう少し先のPLAN Bでベルナルト、いやモリツまで足を伸ばしてもたいした距離じゃない。交通の便だけでなくビールを探すのにもいいロケーションなのか。
 旧市街のほぼ真ん中にあるアリゴネは、タクシーを使うならともかく、共和国広場のトラム停から石畳の坂を登らなければならないし、交通の便という意味では一番の駅前のクラリオンホテルは、旧市街まで遠く建物も風情がない。昔からあるホテルフローラは、旧市街の外のビルだし、NHホテルはトラムでもバスでも行きにくい。そう考えると、トリニティホテルはオロモウツでも一番お勧めのホテルになりそうだ。

 宿泊費に関しては、ウィーンと比べるのは無理があるとしか言いようがない。チェコでホテルに泊まったのは、十年程前が最後のことだし、自分でお金を払ってとなると更にさかのぼる。田舎の町の、当時町では一番の古いホテルで、数百コルナというのが、高かったのか安かったのかすらよくわからない。オストラバのインペリアルホテルだったか、すごく高そうなホテルに泊まったことはあるけど、あれは仕事関係だったので、自分ではお金を払っていないし。
 プラハに出ても、以前は「プラハなんか遠いから行かない」だったのが、鉄道の高速化が済んでからは、「プラハ、日帰りできるね」になったから、宿泊することはない。二日がかりのイベントなんかは、初日だけ顔を出して、「二日連続オロモウツから出て来いなんて鬼みたいなこと言わないよね」と言って、二日目の参加を回避する。

 リンクのあった「地球の歩き方」の口コミ情報も、いくつか読ませてもらって、はっとしたのがあった。鉄道に関する情報で、ホームと乗り場の番号の不統一については、その通り。でも以前は確かホームも番号が前後していたから、多分設置された順番に番号を振ったのだとは思うけど、改修工事を経てホームだけでも納得の番号になったから改善はされたのだよ。
 オロモウツは1番ホームのAだけだが、長いホームが分割されて使われているところもあって、プラハの中央駅は北と南の二つに分けられているし、ブジェツラフは一番ホームが三つに分かれていた。プシェロフでは「フ・クセー・コレイ」というのを放送で聞いて、どこに乗り場があるのかわからなかったことがある。終着と始発用の乗り場で、プラットホームに食い込むような形で設置されていたのかな。プシェロフも大きな駅で改修で、かなり整理されて便利になったけど、以前は乗り場を探して右往左往させられることが多かった。こちらのチェコ語の問題もあるんだけどさ。

 もう一つの電車の車両の番号が三桁の数字になっているというのは、そういえばそうだったである。国際線などの特別な電車だけだよねと思って確認したら、そんなことはなかった。プラハとスロバーツコ地方のいくつかの町を結んでいる、スロバーツキー・エクスプレスは全部300番台の番号だったし、オロモウツ発、ブジェツラフ経由、ブルノ行きは、二桁の車両番号でわけがわからない。
 座席指定が必須の電車を除いては、指定席なんて取らないから、こんなことになっているとは思わなかった。ペンドリーノは七両編成で、素直に1号車から7号車だし、レギオジェットもレオエキスプレスも一桁のわかりやすい番号だったはずである。座席指定が必要な電車については間違えにくいように、乗客にわかりやすい番号を使って、それ以外はチェコ鉄道が管理しやすい番号を使用しているということか。利用客よりも自分たちの便宜を優先するという共産党時代の悪癖はまだ消えきってはいないのである。

 こんなことを書いて思うのは、自分がチェコでの生活に慣れてしまって、本来不思議だとか、変だと思うべきことでも、あまりに気にしなくなっているということだ。最初のころは気にしていたのだが、気にしているとやっていられないというのもあって、すべては「チェコだから」というのを魔法の言葉にして乗り切ってきた。バビシュ氏が首相なのも、ゼマン氏が大統領なのも、チェコだからしかたがないのだ。緑の党が壊滅状態なのも、海賊党が意外とまともなのも、チェコだからと考えると悪いことばかりではない。
 不思議の国チェコに慣れられずに苦労している人には、よきもあしきも「チェコだから」で受け流していくことをお勧めする。それが無駄なストレスを避ける秘訣である。チェコだから避けようのないのもあるんだけどさ。
2019年7月21日22時30分。









posted by olomoučan at 06:39| Comment(1) | TrackBack(0) | ブログ

2019年07月18日

役に立ったのかな(七月十六日)



 旅行でオロモウツに来られたという方からコメントをいただいた。以前も大晦日にオロモウツに滞在された方からいただいたことがあるが、気になるのはここに挙げているしょうもない記事の山が、旅行の役に立ったのだろうかということである。特に初めのころは、他人さまのお役に立てるような記事は書いていない自信がある。最近はオロモウツで飲めるビールの情報とかはちょっとは役に立つのではないかと、ひそかに考えている。コメントをくれた方が、モリツやリーグロフカ、スバトバーツラフスキーのはしごをしていてくれたらうれしい。コメントもらった記事がチェコ語の話だったから違うかな。

 滞在されたのが、トリニティホテルというのに、オロモウツのホテルに関する記事をいくつか書いただけで放置しているのを思い出して、申し訳なくなってしまった。とはいえ、オロモウツに自分がとまったことのあるホテルは存在しないので、書くべきこともあまりない。せいぜいがホテルの選択には役に立たない薀蓄話ぐらいのもの。
 トリニティに関しては、実は今でもついついゲモと呼んでしまう。もともとの名前も、事情もよくわからないのだが、このホテル長らくゲモという名前で営業していたのだ。ゲモというのはこのあたりでは有名な建築会社だから、本来の所有者が破産するかどうかして、改修工事を担当したゲモの手に渡り、新たな買い手が現れるまで自社で運営していたということではないかと推測している。
 ドラーパルとは交差点をはさんで斜向かいになるので、そばを通ることはよくあるのだが、中に入ったことはない。一度、レストランのお昼のメニューの値段を、内容ではなく値段だけを、確認したらオロモウツとは思えないぐらい高かったような記憶がある。いや、このホテルにオロモウツの中では高級なイメージがあるのがこの記憶に影響を与えているかもしれない。トリニティに泊まっているというのを読んで、最初に思い浮かんだのが、お、贅沢というものだった。違っていたら申し訳ない。金銭感覚がチェコ人化しているからということにしておく。

 すでにチェンストホーバに向かわれたというのだが、この地名には記憶がある。たしかポーランドの町だったはずである。昨年のサマースクールの同級生のカロリーナの出身地で、何か有名らしいとコメントしたら、先生にチェコ人なら誰でも知っているぐらい有名なところよなんて言われたのだった。キリスト教関係の何かがあるんだったか。
 ということで記憶を深く掘り起こしてみると、昔々その昔、チェコ、スロバキア、ポーランドの三国を回ったときに買ったガイドブック『地球の歩き方』に出ていたような気がする。時間とお金の関係で、クラコフ、ワルシャワ、グダニスクぐらいしか回れなかったんだよなあ。あのときのポーランドで今でも覚えているのは、すでにどこかに書いたけど、アウシュビッツのトイレが、異常なまでにきれいだったことぐらいである。しかも驚くことに無料だったかな。

 最後のフェイスブックへのお誘いは、ありがたい。ありがたいのだけど、できないのだよ。フェイスブックが嫌いだというのもないとは言わないが、それ以前に、このロートルにはやり方がわからない。あまり考えないでリンクをクリックしたら、フェイスブックのページたどり着いたことは何度もある。そのたびに、アカウント云々の、フェイスブックのアカウントを取るのが当然的な指示が出てきて、憤慨しながらページバックすることになった。

 もう一点、触れなかったことに関しては、一応匿名でやっているというこちらの事情を、特にわが正体を知る人たちには斟酌してもらえるとありがたい。こういうところで、最近流行で濫用されている観のある「忖度」を使わないあたりが、実は「幽霊の正体見たり枯れ尾花」だったりもするのだけど、ごめん、わかりにくいよね。
 こんなにたくさん書いていながら、文章の閉じ方がちっともうまくならないのはどうしてなんだろう。
2019年7月17日21時。





トリニティとホテルだった。残念。

ボストン、マサチューセッツ州???ビューのトリニティ教会とホテルWestminster ( Playingカードデッキ???52カードPokerサイズwithジョーカー)








posted by olomoučan at 05:15| Comment(1) | TrackBack(0) | ブログ

2019年06月23日

コメントの記事にコメントが(六月廿一日)



 こういうややこしい言い回しが好きなので、わかりにくい題名にしてしまう。まあ、他に題名のつけようがないと言うのもあるのだけど。

 それはともかく、この前書いたコメントがきたという記事に、オロモウツの知り合いからコメントがきた。チェコの宗教について質問してくれて、そのおかげで一回分のねたがひねり出せたので、お礼代わりにこのブログの存在を、というよりは宗教について書いた記事の存在を教えたのだった。その知り合いがいう「私たちのブログ」と言うのはあれだろうか、もう一人の知り合いが筋トレについて書いているといっていた奴だろうか。ちょっと探してみよう。
 そのオロモウツ在住の人たちのブログにも同じようなコメントが来たというのだけど、プラハならともかくオロモウツの情報にそこまで需要があるとも思えないし、オロモウツで検索してこのブログにたどり着くのは大変だと思うんだけどなあ。ちなみにこのブログに確実に到達できるのは、「森雅裕」で検索した場合である。このすでにほぼ忘れられた作家についてある程度継続的に書き続けている人なんて、他にはいないだろうし。

 オロモウツで検索すると、オロモウツ市の公式観光案内HPや、政府系のチェックトゥーリズムなんかの案内記事に交じって、旅行者に情報を提供するという体裁のサイトの記事が結構出てくる。開いて読んでみると、どれもこれもとまでは言わないが、同じような内容の記事が多く、内容もオロモウツの人間としては、物足りないというか消化不良といいたくなるものが多い。
 噴水群を取り上げるのに、アリオンの噴水の写真が多いのは何故なのだろう。ほかは石造りなのにこれだけブロンズ製だとか、この噴水だけが今世紀に入ってから作られたものだとか、本来は17世紀に計画されていて、19世紀にも再度計画が立ったけどどちらも実現しなかったとかいう情報が着いていれば納得するのだけど、これがオロモウツの噴水の代表であるかのように扱われるのには違和感を拭えない。

 同じ噴水でもシーザー、もしくはカエサルの噴水について取り上げている記事もあって、オロモウツの伝説上の建設者がシーザーなんだってことも書かれている。そこまで書いたら、近くの聖ミハル教会のある丘のうえで、ローマ時代の遺跡が発掘されたとか、トラムの2番と7番の終点であるネジェジーンの停留所が、近くで発掘されたローマ軍団の基地の遺跡についてのパネル展示になっているとかまで書いてほしかった。シーザーが建設したというのは眉唾物であっても、ローマ軍がこのあたりまで進出して、ゲルマン人と対峙していたのは、恐らく事実なのだから。
 そして、市庁舎の中に入っているレストランの名前が、シーザー(チェコ語なので実際にはツェーザル)なのも、隣のギャラリーの名前が同じくシーザーなのも、シーザーの伝説に、もしくはシーザーの噴水にちなんでいるのである。

 オロモウツの特産品としてトバルーシュキについて触れているのはいいのだけど、とりあげられているのはお菓子屋さんのトバルーシュコバー・ツクラールナだけと言うことが多い。ホルニー広場にも工場直営の販売店が出ているはずなんだけどね。それに、このチーズオロモウツのという枕がつくが、オロモウツでは生産されておらず、実際に生産する工場があるのはオロモウツから北にあるロシュティツェという小さな村である。それでも「オロモウツのトバルーシュキ」という名称はEUの定める生産地に基づく商標として認められていて、他の場所で作った同じようなチーズには「オロモウツのトバルーシュキ」という製品名は使えないのである。
 トバルーシュキといえば、先月だったか先々月だったかのある週末に、オロモウツの旧市街を舞台にトバルーシュキフェスティバルなんていうイベントをやっていた。チェコの人たちはフェスティバルが大好きだから結構な人手があったことだろう。

 と、まあ旅行者向けの情報サイトの記事に対する不満を述べてみたのだが、ここに書いたようなことが旅行者向けになるかといわれると、そんなことはないよなあ。薀蓄たれは自分が読むときでもあれこれ薀蓄に満ちたものを読みたがり、話したり書いたりする時には、延々と薀蓄を垂れ流して嫌がられるのものである。
2019年6月22日24時。














posted by olomoučan at 06:11| Comment(0) | TrackBack(0) | ブログ

2019年06月19日

意外なコメントが(六月十七日)



 先日のサッカーチェコ代表の試合についての記事に、コメントがついていた。サッカーファンの人からかと思ったら、記事の依頼のようなものだった。おお。チェコに来てから今までも求められて記事を書いたことはあるけど、最後に書いたのはずいぶん前のことになる。さて、この話どうしようか。これまで、コメントには記事で返事めいたものを書いてきているので、今回もこの場であれこれ考えてみたいと思う。

 そもそも、ここに書き散らしているような文章に需要があるのだろうか。書き始めた当初はともかく、最近はチェコ語についての記事以外は、読者のことなど考えずに好き勝手に書いているから、他人様の役に立つようなものにはなっていないような気がするのだけど。
 特に頂いたコメントには、「海外旅行者にとって内容に富んだ記事」とあって、そんな記事書いたっけ? と首をかしげてしまった。基本的な情報を挙げないまま、いきなり詳しすぎて普通の人にはついて来られないような内容に走っているんじゃないかと反省してしまう。日本の旅行社がまず向かうであろうプラハに関しては、悪口のほうが多いし、いわゆる観光名所についてはほとんど書いていない。そもそもプラハのことはほとんど知らないしね。自分で書いていながら、どこが興味深くて面白いのかさっぱりわからないのである。

 それではということで、「新しい海外情報メディア」だという「Trip-Partner」を開いてみた。一つ二つ記事を読んでみると、写真がたくさんある。写真などほとんど掲載することなく、言葉を尽くして説明してなお意通じず的な記事が多いうちの記事とは、毛色が違い過ぎてはいないだろうか。
 写真はなあ、撮るのはともかく整理ができないからなあ。ということで日本から持ってきたデジカメもどこかに放り込んだまま10年以上手をつけていなかったし、去年の夏に久しぶりに引っ張り出して、いずれブログで使おうと思って、飲み屋のビールの看板を撮影して回ったのだけど、「オロモウツのPIVO」でいざ使おうと思ったら、どこに保存したのかわからないという体たらく。記事のために写真取るなんて無理そうである。せいぜい発掘した写真を基に記事を書くぐらいか。

 お金に関しては、現状ではもらってもなあというところがある。日本に銀行口座を残してはいるのだけど、ここからだと手が出せないのだ。昔はインターナショナルカードで、こちらでもお金を引き出せていたのが、どういう事情かそのサービスが終わり、カードは使えなくなってしまった。一応インターネットバンキングの手続きはしてあるから、以前は銀行振り込みでパピレスのポイントを購入したこともある。それがこれもよくわからない事情で使えなくなっている。海外の口座に送金するのは、以前から最初に窓口で手続きが必要という意味不明さで、日本に帰らなきゃ自分のチェコの口座に振り込むこともできやしなかったし。
 それに本人認証か何だかでマイナンバーがないと云々なんてことになっているという話で、チェコに長い知人とどうしようかねえなんていっていたのは、何年前だっただろうか。日本の銀行に塩漬けになっているお金には手をつけなくても生きていけるから放置してあるけど、今でも多少の入金はあって以前よりは増えているはずだから、いずれ何とかしなければいけないとは思いつつ、このためだけに日本に帰るのもバカらしすぎると思ってしまう。

 以前、日本政府が二重国籍を認めていないことで不利益をこうむったという海外在住の日本人が、訴訟を起したなんて記事を読んだ記憶があるが、日本国籍を自分の意志で離れた人のことよりも、日本国籍なのに日本人としての権利を制限されている海外在住の人間の問題を何とかしてほしいものだ。日本にいたときには、個人に番号をつけようというのには反発していたのだけど、チェコでは長期滞在許可をとったら自動的に番号が与えられて、いらないなんていえなかったし、チェコで番号をもらった以上は、日本でももらってもいいかなあなんてね。
 もらってもいいかなあと思っても、現実では外国に住んでいるともらえないわけで、これってやっぱり日本政府お得意の外国に行った日本人はとりあえず放置しておくって奴だよなあ。明治維新期の移民とは名ばかりのアメリカ大陸への棄民の時代と比べればはるかにましになったし、大使館の現場で働いている人たちには感謝の言葉しかないけど、日本政府には怨み節のひとつも言いたくなってしまう。

 さて、改めてどうしようかと考える。このブログ以外に記事を書く余裕があるかどうかわからないんだよなあ。新しく書くんじゃなくて、すでに書いたものの中から、この記事ちょうだいって言われたら、どうぞと差し出すのはやぶさかではないんだけど。その場合多少の書き換えぐらいだったらしてもいいかな。
2019年6月18日23時45分。












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2019年04月11日

ばれた。二回目(四月九日)



 夕方知り合いがプラハから来たので、共和国広場まで迎えに出た。駅まで行かなかったのは珍しく仕事中だったからである。こちらの職場が見たいということなので案内する。一応歴史的建造物の中に入っているから、一見の価値がないわけではない。
 迷路のような会談と廊下を経て、部屋に入ったとたんに、「あの、ブログ……」と言われて慌ててしまった。一応、内緒で、匿名でやってるし、読む人が読めばわかるようになっているけれども、そんな記事をいくつも書いてしまっているけど、直接知人に気づかれて「ブログ云々」と言われたのは初めてである。

 二年目に入るところで気づいてくれたのは、日本にいる知人で、オロモウツにいる知人を通じて気づいたことを告げられたのだった。正直な話、始めたときには、簡単に気づかれていろいろな人から「ブログ……」と言われて言い訳を重ねるのを覚悟していたのだが、ふたを開けてみたら滅多にないことで、これはもう知人に気づかれるようなことはないだろうと高をくくっていただけに、今回言われたときには周章狼狽してしまった。
 いろいろ話を聞いていたら、気づかれた理由、もしくは気づかれない理由が見えてきた。今回オロモウツに来た方は、最近、とはいっても半年以上も前のことになるけど、チェコに来た人で、チェコについていろいろ調べているうちに、検索結果としてこのブログが登場して、記事を読んでみたら何か知っている人っぽいぞと思ったらしい。

 チェコについての記事が多いとは言っても、普通のチェコに旅行に来ようなんて人には役に立たないようなことしか書いていないから、チェコに仕事できてしばらく暮らさなければならない人が、ビザとか郵便事情とかを調べる際とか、日本でチェコ語を勉強している人が、よくわからないチェコ語の説明を探す際とかに、このブログの記事にたどり着いて、さらにわけがわからなくなるというのが落ちなのだろう。
 そして、ほぼオロモウツに引きこもっている人間なので、仕事でチェコに来る人と知り合う機会はほとんどないし、知り合いの中にはチェコ語を勉強している人はほとんどいないから、このブログにたどり着いても、その犯人が誰であるか気づかれることはなかったのだろう。知り合いのチェコ関係者は、ディープにチェコ、チェコ語の世界にはまっているから、こんなブログで情報を収集する必要がないから気づかれないと。

 それから、昔の友人なんかは、チェコに旅行で来ると言い出した奴もいたけど、チェコについて詳しい薀蓄話を集めるようなタイプではなかったから、このブログにたどり着くような検索はしないと。連中の中には『小右記』関係の記事にはたどり着いていてもおかしくはないのはいる。ただ、こちらが日本を出た時点では、メールアドレスなんか持ってなかったから、お互いに連絡先を知らないというのが多いのだった。

 友人というのは存在することが大切で、何年も連絡を取らなくても、消息がわからなくても、こちらが友人だと思っている以上は友人であり、会うのが本当に久しぶりであっても、すぐに昔の学生時代の気分に戻って話ができるものだという感覚は、お互いに監視しあい束縛しあうSNSが全盛の現在ではあまり理解してもらえない感覚かもしれない。
 個人的には、SNSというものには全く魅力を感じないので、我が友人たちも仕事上強制されたとかいう事情でもない限り手は出さないだろうと思っていた。それだけに、大学時代の畏友がツイッターをやっているのに気づいたときは驚愕してしまったのだけど、当然ツイッターも嫌いだから、偶然気づいたとき以来一度も覗きに行っていないのである。あいつはやっぱりあいつだったと、久しぶりに確認できて安心感と満足感が得られた。次はまた数年後に確認すればそれでいい。

 次に、知り合いから、直接、またはメールで「ブログ……」と言われるのはいつになるだろうか。こちらから存在を教えた人が、十人前後いるけど、犯人の名前を広めないでねとお願いしてあるし、すぐってことはないだろう。またばれたときには、前回と今回のような、いつも以上にしょうもない記事を書くことにする。自転車操業が続く。
2019年4月10日23時55分。














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2019年02月08日

USBメモリーその後(二月六日)



 昨年末に、恐らくコネクターと本体の接続部分がおかしくなって、使用不能になったUSBメモリーだが、しばらくは別のUSBメモリーを代替に使用していた。ただ、これもあれこれあって、コネクターの部分が歪んでいるようにも見えるので寿命がいつ来るとも限らない。仕事用の奴は金属製でこれなら多少ぶつかっても壊れそうにないのだけど、ぶつかった場合はPC側のUSBポートに悪影響が出そうである。今回の件を教訓に、同じ間違いは二度としないと言い切れるほどには自分を信用できないのである。

 以前使っていたノートパソコンにはSDカード用のスロットがついていたので、ソニーのリーダー用に作成したPDFファイルを、リーダーを接続することなくカードにコピーすることができていたので重宝していた。新しいノートにはSDカード用のスロットは付いていないと思い込んでいたのだが、最近ついていることが判明した。おまけに電車の中で使う小さめのノートにもついているじゃないか。以前と違ってリーダーでもSDカードを使わなくなっていたから、探しもしなかったのである。
 SDカードなら、使用時に本体から突出している部分がなくなるから、悲劇は起こりにくそうである。USBメモリーにも小さいのがあるのだが、それだと衝突事故が起こるのは防げそうだけど、紛失の恐れが高くなる。それで、使えなくなったUSBメモリーに替えてSDカードを導入することにした。このときは、ソニーのリーダー用に購入したのに、なぜか使用できなかったSDカード(正確にはSDの後ろに二つアルファベットがつく)があるので、それをフォーマットし直して使えばいいと簡単に考えていたのである。

 そもそもソニーのリーダーで使えなかった理由はよくわからないのだが、使えたカードにはAかCと書かれていて、使えなかったのはEだったから、規格が微妙に違ったのだろう。PCならこのぐらいの規格の差は、誤差として飲み込んでくれるはずだと、使用する可能性のある何台かのPCのSDスロットに入れてみた。一台目で、リーダー用のフォーマットがなされていることが確認できた。フォーマットはできたけど読めなかったということなのだろうか。あいかわらず、よくわからん世界である。
 念のためにフォーマットして、使えることを確認した上で、二台目、三台目のPCで確認したのだが、3勝1敗だった。一台なら、メインに使っているのでは使えるから、使えなくても問題があるというわけではないが、できればすべてで使えるほうがありがたい。どうせワードの文書を詰め込むだけだから、昔(2012年ぐらいまでかな)何枚も購入した2Gのもので十分だろうと思って、電気屋に足を向けた。
 こんなのがほしかったわけだ。↓






 だけど、電気屋に2GのSDカードなんて影も形もなかった。32Gとか64Gとか、そんなに文章書けませんと言いたくなるようなものばかりで、店員の話によるとデジタルカメラでビデオを撮影して保存するのに使えるような規格で、昔のと比べると速度が段違いなのだそうだ。文章をちまちま書くのにスピードなんていらんよなあ、それに容量が大きいこともあって予想外に高いし。
 それがこんなの。↓ お店で見たのには直接「video」と書いてあったような気もする。






 店員に小さいのはないのかと聞くと、マイクロSDカードというのに16Gのがあると教えてくれた。サイズまで小さくてなくしてしまいそうだけど、原則としてSDカードと同じサイズのアダプターに入れて使うことになるからそこは問題ない。値段も予想よりは高かったけど、想定していたのが2GのSDカードだから比べちゃいけない。ということで、こんなのを買ったわけである。↓






 それからしばらくは、どのPCでも一部の例外を除いて、問題なく使えていたから、定期的に中身をハードディスクにバックアップしながら使っていれば、壊れたUSBメモリーと同様、数年はこのまま使えるものと思っていた。例外的な不具合は、たまに上書き保存ができなくなったり、SDカードへの保存自体ができなくなったりするものだったが、別のPCでは問題なく使用できたし、問題の起こったPCでも次の日には普通に使えたから、一時的なものでしかなかった。
 だから、安心していたのだよ。それなのに、SDカード、いやマイクロSDカードはその信頼を裏切らなかったのだけど、PC本体が、いやノートパソコンのSDカードスロットがいかれてしまった。或る日取り出そうとして、一度押し込んで手を放したら途中で引っかかって出てこなかった。そのときには何とか引っ張り出すことはできたのだが、次に入れようとしたら入らなくなってしまった。使い始めて一月にしかならないのに……。PCはもう何年も使っているけど、このスロットはずっと使っていなかったのだ。

 再び電気屋へと足を向け、最初は小さなUSBメモリーを、なくしやすいというリスクは覚悟の上で買おうと考えたのだけど、こんなのを、全く同じじゃないかもしれないけど見つけた。↓


ADATA AOTGMRBK microSDカードリーダー USB2.0 OTG対応 Aコネクタ MicroBコネクタ スライド式 ブラック




 マイクロSDカードをUSBポートに接続できるようにするアダプターである。これなら今のマイクロSDカードがそのまま使えるし、電車の中など外で使うときには念のためにSDカードのスロットを使うこともできる。コネクタの部分にキャップを付けるとそれなりの大きさだけど、PCに接続すると出っ張るのはほんのちょっとだから、そのままでもいいかな。

 気になるのは、SDカードも、USBメモリーもフラッシュメモリーと呼ばれるタイプのもので、寿命がそれほど長くないという話である。何年かに一回新しいのに交換する必要があるのかなあ。面倒だなあ。オンラインストレージがいいんじゃないかという人もいるけど、それもなあ。とりあえず、マイクロSDが使えなくなるまでは今のままでいいや。
2019年2月7日20時。



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2019年02月01日

落穂ひろい(正月卅日)



 ここ最近、あれこれ書いているうちに、書く予定だったことを忘れてしまうことが何度かあった。忘れたことだけで一本になるほどの分量はないので、いくつかまとめて一つの記事にしておく。

 一つ目は鉄道関係のことを書いているときに忘れてしまったことである。
 きっかけとなった雑誌の記事では、電車のチケットの販売について、レギオジェットは、すでに広く使われていたスチューデント・エージェンシーのバスの販売サイトで鉄道のチケットを販売したのが、成功につながったというようなことが書かれていた。チェコに住んでいて、チェコ人と同じような電車の切符の買い方をする人間としては、首をかしげざるをえなかった。

 電車の切符を買うのに、最初からレギオジェットやチェコ鉄道のページに行く人はそんなにいない。最初からこの会社を使うと決めている人でも、大抵は時間を確認するために、「idos」という検索サイトを使う。これは電車やバスはもちろん、市内交通(バス、トラム、地下鉄)や、飛行機の接続まで検索できるという優れもので、一番上の欄の矢印を押すと、検索する交通機関を選ぶことができる。電車だけ、バスだけでの検索もできるが、飛行機以外をすべて組み合わせた検索も可能である。
 鉄道とバスの場合、表示された検索結果のそれぞれの便のところに「kup!」と書かれた黄色いボタンが出てくる。自分が使いたい便のボタンを押すと、個々の会社のチケット販売ページに飛ぶようになっている。だから、このサイトで検索できるようになっていれば、販売サイトが既知のものではなかったとしてもそれほど大きな問題はなかったはずである。仮に「kup!」のボタンがなかったとしても、このページでどの会社の電車、バスを使うのかを決めてから、それぞれの会社のページに行くことになるから大差はない。

 数年前までは、ネット上で買い物をするのに抵抗があったので、この「idos」で時間と、運行会社を確かめてから、駅に行ってチケットを買うなんてこともしていた。チェコ鉄道しか走っていない区間を移動するときでさえ、ここで検索するのは、それぞれの会社のサイトよりも手軽に検索できるのと、電車、バスの到着時間に続いて、市内交通のバスやトラムの出発時間も検索できるからである。他の国にもこんな検索サイトあるんじゃないかなあ。


 以下の二つは、本当に短いのだけど、二つ目はペトラ・クビトバーの全豪オープン後のコメントを紹介するのを忘れていた。準優勝した後のインタビューの中で、自分の左手はもう二度と元のような完全な状態には戻らないというようなことを語っていた。そんな大怪我からわずか半年で復帰し、後遺症を抱えながら全豪準優勝までたどり着いたのだから、その努力には頭が下がる。現在はロシアのペテルブルクで開催中の去年優勝した大会に出場しているが、オーストラリアとは気温の差が50度もあるらしいから大変そうである。去年は全豪は一週目で姿を消したから適応も楽だったのだろうけど。
 そのクビトバー、二月の二回目の週末に行なわれるフェドカップの出場を辞退した。全豪の結果が出る前から、チームの監督のパーラと話し合って決めていたらしい。休息が必要な状態なのだろうし、シャファージョバーが完全に引退し、ストリーツォバーが代表を引退したからには、クビトバー、プリーシュコバーに続く選手に経験を積ませる必要がある。去年の決勝はアメリカがメンバーを落としてきたので、勝てたけど何かぐだぐだの試合が多かったし。候補のシニアコバーには、ルーマニアのハレプとの対戦で次につながる負けを期待しておこう。


 最後は、ハンドボールのお話というよりは、以前取り上げたキリスト教の異端派のハバーニの話である。ハンドボールの世界選手権の中継を見ていたら、多分デンマークとノルウェーの決勝だったと思うのだけど、アナウンサーが「ハバーニ」という言葉を使っていた。ノルウェーのセンターの選手たちを指していたのかな。それはわかったのだけど、突然のことで、なぜにこんなところにこんな言葉が出てくるのかわからなかった。
 それでハバーニについて自分が書いたものを読み直していたら、消える前の記事に雑誌に出ていた現在のチェコ語で「ハバーニ」の使われ方を書いたことを思い出し、それが極端に背の高い人を指すのに使われるということも芋づる式に思い出したのだった。今までも耳にしたことはあったのかもしれないが、ハバーニについて知らなかったので耳に残らなかったのだろう。「ルサーク」といい、「ハバーニ」といい、チェコ語を使って生活をしたり、仕事をしたりする上では何の役にも立たない知識だけど、自分のチェコ語が深まり、幅が広がったような気分になれるのである。
2019年1月30日23時20分。










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チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















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