癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

父との楽しくて幸せな想い出

決して沢山ある方ではないが

想い出す時は幸せな気持ちになる

「お馬さん」

あの頃はそう表現していた

お父さん！お馬さんやって！！

そう言うと父は四つん這いになり

私の元に横づけしてくれた父

タバコ臭くて

お酒臭くて

少し汗ばんでいて

頭皮は脂分と加齢臭に包まれていた

時にそんな父の髪の毛を掴んでバランスを取ることもあった

楽しくて楽しくてキャッキャッとはしゃいだ

疲れていても父は必ずやってくれた

力強くて逞しくて優しい父

私が布団に入ると

父はわざわざ部屋まで足を運んで

枕元で「おやすみ」と声掛けしてくれた

その時の父はいつも優しい顔だった

父は母だけでなく

子供たちの事も沢山沢山愛してくれていた

あの時はそんなこと思わなかったが

今はそう感じることが出来る


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