癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

治療の為の入院ではなかったので
退院祝いという感じでもないが、
一晩で笑顔がなくなってしまった父を心配している私にとっては
一安心と言ったところだ。

入院をそのまま延長してリハビリ治療という予定もあっのた。
ただ、父の現状はリハビリの対象外だった。

そもそもで、今回の嚥下検査の本質的な目的は
食事の内容をミキサー食から普通食に戻してあげたいということだった。

だから、今はダメでもリハビリして回復することが望めるのなら・・・
という希望もあったのだ。

今回の検査でその望みは絶たれた。
絶たれた上に、更なる飲食の制限が追加された。

看護する施設側としては良い情報となったが、
父本人とすれば、余計なこと・・・だったともいえる。

コーヒーが飲めない・・・だからコーヒーゼリーを上げた。
父はそれでもいいから欲しいという意思表示を示したのが先週。

今回の検査で、ゼリーは危険という診断結果が出た。

とろみをつけたコーヒーで我慢してもらうしかなくなってしまった。
退院した父は、住み慣れた？施設のベッドの上でホッとしたのか・・・
それとも、入院したことによる気疲れからか・・・
入院していた時と同様に、眠そうにしていた。

そんな父に、「ゆっくり寝てていいよ」といって肩をポンと叩くと
父はゆっくりと目を閉じた。

「また明日来るね」
そう心でつぶやいて、施設を後にした。
2泊3日の入院・・・きっと、
何が何だかわからないまま過ぎ去った3日間だっただろう。

父にとって本当に辛い日々はこれからなのかもしれない。


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