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2017年04月09日

呼吸のリズムがわからなくなった

失った呼吸のリズム

母の肺がんが発覚した年、
私は呼吸のリズムがわからなくなった。

どのように呼吸していたのか?
どれくらいの量の空気を吸っていたのか?
息を吸い過ぎて過呼吸の症状も現れ出していた。
呼吸の乱れ、手の痺れ・・・

仕事中も症状は現れた。
歌を唄うと呼吸の乱れが落ち着いた。
唄うことで自然な呼吸が出来たからだと理解している。
ランニングでも同じ効果が見られた。
じっとしている時が一番呼吸のリズムが乱れた。

肺がんが進行するにつれ
息苦しさを訴えるようになった母。
そんな母を看ていると
こっちも身体がおかしくなりそうになった。

母の看病で・・・

母の辛さをわかりたい・・・
共に感じてあげたい・・・
そんな思いが強すぎたのか
母が苦しそうにしていると
自分も苦しくなったような感覚に陥った。

そうなると、自分も肺がおかしいんじゃないか・・・
そんな不安が過ぎるようになった。
あの頃の私は、日常的に動悸が激しかった。

睡眠中に激しい動悸を感じて飛び起きることも
少なくなかった。
息が苦しく感じたり
胸に痛みを感じたり
肩の凝りも激しかった。

母が生きながらにして
私の身体に憑依したのかと考えたこともあった。
精神的におかしかったのだ。

当時、あまりにおかしくて
心臓疾患か、呼吸器の疾患だと思い込み
専門の医者に診てもらった。
初日に処方された薬は「安定剤」だった。

私はその処方箋を薬局に出すことはしなかった。
精神的に病んでいるという事実を認めたくなかった。
だが、医師からすれば、私の心と体の状態は
すぐに判断できた・・・という事実が残った。

身体がおかしくなったのではなく
心がおかしくなった。
病は気から・・・まさにその典型的な例だった。


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緊急入院した母が,非小細胞肺がん(腺癌)「ステージ4」を宣告され、1年後に他界・・・母の闘病中の記録や、がんに関することを中心に記事にしているブログです。
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