2017年09月11日
映画「ヒメアノ〜ル」の感想…人の頭を轢いといてとっさに犬を避けたあとの「お母さーん、麦茶2つ持ってきてー」にノックアウト。
今日は映画「ヒメアノ〜ル」の感想です。
どうしても「ヒメノアール」って言ってしまうのですが「ヒメアノ〜ル」です。
先月に観た後輩のオススメ映画「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」に対して文句を言っていたら、
また別の後輩から映画「ヒメアノ〜ル」はマジで良いっていう話が出たので、
だったら観てみようという感じになりました。
映画「ゾンビ・コップ」返しに行かなきゃいけなかったし。
という訳で今回はレンタルDVDにて鑑賞。
映画「ヒメアノ〜ル」は2016年公開の吉田恵輔監督作品。
勉強不足で申し訳ないです、吉田恵輔監督作品観ていません。
ただ、先に結論から書くと映画「ヒメアノ〜ル」良かったので、
ちょっと他の吉田恵輔監督作品も観てみたいという気持ちになりました。
…いつもそう言ってなかなか観れてないのですが。
それでも、本当にこの作品を観る感じでは良い監督だと思います。
映画「ヒメアノ〜ル」は原作が古谷実による同名のマンガ。
「行け!稲中卓球部」は全巻家にありましたが、実は「ヒメアノ〜ル」は未読。
気にはなってたんですけど…とか言い訳ですね、ごめんなさい。
映画を観る前に原作にも目を通すべきだったなあと、映画を観終わった後に思いました。
原作を読んでるとまた映画の受け止め方が変わるんじゃないかなって気がします。
簡単なあらすじですが、
清掃会社のアルバイト岡田は先輩の安藤とコンビで仕事をしていた。
ある時、安藤が思いを寄せている女の子がいると話をされ、
その相手であるユカの働くコーヒーショップへ行った。
すると岡田の高校時代の同級生である森田を見かける。
安藤はあいつもユカを狙ってるに違いないと岡田に接触をするように言い、
しぶしぶ岡田は森田に声をかけ連絡先の交換をする。
その後ユカから森田にストーカーされているかもという話を聞くのだが、
本人に確認はできないままだった。
その件をきっかけに話をするようになり、
なんと岡田がユカから告白されるという展開になってしまい…という様な感じ。
キャストですが、
主演の殺人鬼森田を演じる森田剛。
役と同じ苗字なので選ばれたのかななんて軽く思っていたのですが、
ハッキリ言ってこの映画の魅力は森田剛の映画だった。
自分が中学生だった頃、友達に勧められテレビドラマ「Vの炎」を熱心観てました。
あの森田剛が…あの森田剛が今はこんな森田剛になったのか。
良い意味で予想を大幅に裏切った成長で本当に感慨深い。
前にNHKドラマ「平清盛」は面白かったってチラッと書いたのですが、
あのドラマでは平時忠という役を演じており、
名台詞「平家にあらずんば人にあらず」をこんな感じで言う事ができるのか、
なんて思ったりしました…というか書き続けると森田剛だけで大変な長さになるのでこの辺で。
森田の同級生の岡田を演じるのは濱田岳。
人気者になりましたね濱田岳、いい味出してるなとは映画「ゴールデンスランバー」辺りで思ってましたが、
ここまで色んな映画やドラマに出るようになるとは思っていませんでした。
ちなみに濱田岳と森田剛は実年齢は9つほど離れているのだが、
同級生って言われると森田剛の方がパッと見は若く見えてしまう気すらする。
あの表情ができる20代はいないだろうけど…ってまた話が森田剛になってるのでこの辺で。
岡田の先輩安藤を演じるのはムロツヨシ。
もうムロツヨシもいつの間にか世間に定着してましたね。
面白い人だと思うけど、実は結構幅広い役というか演技をしていて、
特に不気味感は独特ですよね。
味が強すぎる部分もありますが、個人的には好きです。
森田にストーカーされていて岡田に惚れてしまうユカを演じるのは佐津川愛美。
そう映画「貞子vs伽椰子」にも出ていますが、短編映画「ミステルロココ」のユリですよ。
あんなに強かったのに…って別の映画か。
今回は単純に可愛いって役なのでムキムキではありません…あれは別人ですが。
その他、大竹まことや映画「ドクムシ」にも出ていた駒木根隆介が出演しています。
映画「ヒメアノ〜ル」の感想ですが、先ほど既に書いたのですが「良かった」です。
そして、こういう映画が若者にも支持されるんだと思ったらなんか嬉しくなりました。
なんと言っても森田剛ですよね…これは観た人だれしも考えると思うのですが、
こんなに淡々と人って殺せるんだなって。
森田剛が殺してる訳じゃないけどね、役名が森田だから余計に森田剛な感じがしちゃうけど。
全く関係無い家の妻を犯した後に殺してご飯食べてるのも異常だけど、
そこへ旦那が帰ってきて、「あ〜めんどくさいなあ」みたいな感じでサクッと殺してね。
そして、何も無かった様にまたご飯を食べ続けるって描写。
もう森田剛は普通の感覚じゃないって…まさに異常だって観てる人は恐怖を覚える。
映画「アウトレイジ」に出てくるような「やんのかコラー」みたいな人も恐いですが、
こんなに淡々と人を殺す奴はまた別次元の恐さです。
人を殺すシーンだけじゃなくて、岡田と話してる時の森田。
V6の岡田と話してる訳ではなくて濱田岳演じる岡田と話してる森田剛の事ですが、
あのついさっき言った言葉を「いってないよ」って平気な顔で言える恐さ。
恐さというか違和感による不気味さ。
森田剛恐るべし…って森田剛の話ばかりになってるので、そろそろ別の事を。
もちろん、濱田岳やムロツヨシも良い味を出してます。
絶対違うんだけど濱田岳の童貞感は異常。
「ぜひお付き合いしたいなあってぐらいのいいなぁ」とか良いですね。
そしてムロツヨシの冒頭のまばたきをしない不気味さも味があります。
さすがにユカに岡田が告白された後のムロツヨシの叫ぶところは笑った。
あと部屋に置いてあるチェーンソーが見えた時も。
そして、岡田が付き合ってるって知った時のフレームアウト後に、
まだエレベーターが来てないってところもクスッとしてしまう。
ただ、「モデルガンなんて見れば分かる」って言って撃たれるところは、
ここは笑う様なシーンではなく、深刻な場面なんだけど笑えてしまう。
…良いとか悪いとかを飛び越えてムロツヨシ。
俳優さん達の演技もこの映画の見所ですが、
他の吉田恵輔監督作品が観たくなるって先に書いたのですが、
やっぱり見せ方とかが良いなって思える作品でした。
セックスしている一方で殺人が行なわれている場面を交互にみせる演出は、
本当に映画的だなって。
最後の火のついたチラシを捨てるのとティッシュの対比も良い。
それぞれ岡田、森田、それぞれの立ち位置が台詞なく説明される。
表情とかのアップが抑え気味なのも良かったです。
映画「ゾンビ・コップ」の後に観たからかも知れませんが、
これだけ森田剛が良い演技していて、味のある俳優達が出ていたら、
アップの画って画になるし使っちゃいたい気になりそうですが、
ちょっと引いた感じでみせて行くことこそ、この映画の正しい見せ方なんだろうなって。
あと、不穏な場面では手持ちで撮ってるっていう基本もしっかりしている。
タイトルが出るところやクライマックス前のユカが帰ってくるところは、
微妙に画面が揺れているんですよね…ちゃんと使い分ける事のできる人だなって思いました。
そうそう、タイトル。
まさかこんなけ経ってタイトルが出る。
今までは前振りで、ここから本当の話が始まりますよっ感じですが、
このタイトルの出す構成も秀逸でした。
あと無駄に音楽も流さないところとか、他の監督にも見習ってほしい、とか。
本当に他の吉田恵輔監督作品気になりますね。
こんなけ褒めているのですが、若干ストーリーにツッコミどころがあって、
警察官って普段から銃は携帯してないだろとか、
岡田はそんな過去があったのに良く平気で森田に声かけたなとか、
本当にユカに対してはただのストーカーだったのかとか、
まあそういうところも無くはない。
でも、大筋にはそこまで関係しないから良いかなって。
別に森田剛は拳銃を手に入れなくても人はバンバン殺してったでしょう。
それよりも、家に森田剛がいて逃げる時にちゃんと内カギを外したユカは偉いし、
人の頭は轢いていくのに犬は避ける森田剛は偉い。
あんなに人を簡単に殺している森田剛がとっさに犬を避けるって凄く感慨深い。
そこからの「お母さーん、麦茶2つ持ってきてー」で完全にノックアウト。
面白いとか、そういう事じゃなくて良い映画だったなって。
一緒に観てたオカンは「こんなけ人が死んだらダメ」って一言いってた。
映画をどう思うか、どう観るかは本当に人それぞれですね。
どうしても「ヒメノアール」って言ってしまうのですが「ヒメアノ〜ル」です。
先月に観た後輩のオススメ映画「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」に対して文句を言っていたら、
また別の後輩から映画「ヒメアノ〜ル」はマジで良いっていう話が出たので、
だったら観てみようという感じになりました。
映画「ゾンビ・コップ」返しに行かなきゃいけなかったし。
という訳で今回はレンタルDVDにて鑑賞。
映画「ヒメアノ〜ル」は2016年公開の吉田恵輔監督作品。
勉強不足で申し訳ないです、吉田恵輔監督作品観ていません。
ただ、先に結論から書くと映画「ヒメアノ〜ル」良かったので、
ちょっと他の吉田恵輔監督作品も観てみたいという気持ちになりました。
…いつもそう言ってなかなか観れてないのですが。
それでも、本当にこの作品を観る感じでは良い監督だと思います。
映画「ヒメアノ〜ル」は原作が古谷実による同名のマンガ。
「行け!稲中卓球部」は全巻家にありましたが、実は「ヒメアノ〜ル」は未読。
気にはなってたんですけど…とか言い訳ですね、ごめんなさい。
映画を観る前に原作にも目を通すべきだったなあと、映画を観終わった後に思いました。
原作を読んでるとまた映画の受け止め方が変わるんじゃないかなって気がします。
簡単なあらすじですが、
清掃会社のアルバイト岡田は先輩の安藤とコンビで仕事をしていた。
ある時、安藤が思いを寄せている女の子がいると話をされ、
その相手であるユカの働くコーヒーショップへ行った。
すると岡田の高校時代の同級生である森田を見かける。
安藤はあいつもユカを狙ってるに違いないと岡田に接触をするように言い、
しぶしぶ岡田は森田に声をかけ連絡先の交換をする。
その後ユカから森田にストーカーされているかもという話を聞くのだが、
本人に確認はできないままだった。
その件をきっかけに話をするようになり、
なんと岡田がユカから告白されるという展開になってしまい…という様な感じ。
キャストですが、
主演の殺人鬼森田を演じる森田剛。
役と同じ苗字なので選ばれたのかななんて軽く思っていたのですが、
ハッキリ言ってこの映画の魅力は森田剛の映画だった。
自分が中学生だった頃、友達に勧められテレビドラマ「Vの炎」を熱心観てました。
あの森田剛が…あの森田剛が今はこんな森田剛になったのか。
良い意味で予想を大幅に裏切った成長で本当に感慨深い。
前にNHKドラマ「平清盛」は面白かったってチラッと書いたのですが、
あのドラマでは平時忠という役を演じており、
名台詞「平家にあらずんば人にあらず」をこんな感じで言う事ができるのか、
なんて思ったりしました…というか書き続けると森田剛だけで大変な長さになるのでこの辺で。
森田の同級生の岡田を演じるのは濱田岳。
人気者になりましたね濱田岳、いい味出してるなとは映画「ゴールデンスランバー」辺りで思ってましたが、
ここまで色んな映画やドラマに出るようになるとは思っていませんでした。
ちなみに濱田岳と森田剛は実年齢は9つほど離れているのだが、
同級生って言われると森田剛の方がパッと見は若く見えてしまう気すらする。
あの表情ができる20代はいないだろうけど…ってまた話が森田剛になってるのでこの辺で。
岡田の先輩安藤を演じるのはムロツヨシ。
もうムロツヨシもいつの間にか世間に定着してましたね。
面白い人だと思うけど、実は結構幅広い役というか演技をしていて、
特に不気味感は独特ですよね。
味が強すぎる部分もありますが、個人的には好きです。
森田にストーカーされていて岡田に惚れてしまうユカを演じるのは佐津川愛美。
そう映画「貞子vs伽椰子」にも出ていますが、短編映画「ミステルロココ」のユリですよ。
あんなに強かったのに…って別の映画か。
今回は単純に可愛いって役なのでムキムキではありません…あれは別人ですが。
その他、大竹まことや映画「ドクムシ」にも出ていた駒木根隆介が出演しています。
映画「ヒメアノ〜ル」の感想ですが、先ほど既に書いたのですが「良かった」です。
そして、こういう映画が若者にも支持されるんだと思ったらなんか嬉しくなりました。
なんと言っても森田剛ですよね…これは観た人だれしも考えると思うのですが、
こんなに淡々と人って殺せるんだなって。
森田剛が殺してる訳じゃないけどね、役名が森田だから余計に森田剛な感じがしちゃうけど。
全く関係無い家の妻を犯した後に殺してご飯食べてるのも異常だけど、
そこへ旦那が帰ってきて、「あ〜めんどくさいなあ」みたいな感じでサクッと殺してね。
そして、何も無かった様にまたご飯を食べ続けるって描写。
もう森田剛は普通の感覚じゃないって…まさに異常だって観てる人は恐怖を覚える。
映画「アウトレイジ」に出てくるような「やんのかコラー」みたいな人も恐いですが、
こんなに淡々と人を殺す奴はまた別次元の恐さです。
人を殺すシーンだけじゃなくて、岡田と話してる時の森田。
V6の岡田と話してる訳ではなくて濱田岳演じる岡田と話してる森田剛の事ですが、
あのついさっき言った言葉を「いってないよ」って平気な顔で言える恐さ。
恐さというか違和感による不気味さ。
森田剛恐るべし…って森田剛の話ばかりになってるので、そろそろ別の事を。
もちろん、濱田岳やムロツヨシも良い味を出してます。
絶対違うんだけど濱田岳の童貞感は異常。
「ぜひお付き合いしたいなあってぐらいのいいなぁ」とか良いですね。
そしてムロツヨシの冒頭のまばたきをしない不気味さも味があります。
さすがにユカに岡田が告白された後のムロツヨシの叫ぶところは笑った。
あと部屋に置いてあるチェーンソーが見えた時も。
そして、岡田が付き合ってるって知った時のフレームアウト後に、
まだエレベーターが来てないってところもクスッとしてしまう。
ただ、「モデルガンなんて見れば分かる」って言って撃たれるところは、
ここは笑う様なシーンではなく、深刻な場面なんだけど笑えてしまう。
…良いとか悪いとかを飛び越えてムロツヨシ。
俳優さん達の演技もこの映画の見所ですが、
他の吉田恵輔監督作品が観たくなるって先に書いたのですが、
やっぱり見せ方とかが良いなって思える作品でした。
セックスしている一方で殺人が行なわれている場面を交互にみせる演出は、
本当に映画的だなって。
最後の火のついたチラシを捨てるのとティッシュの対比も良い。
それぞれ岡田、森田、それぞれの立ち位置が台詞なく説明される。
表情とかのアップが抑え気味なのも良かったです。
映画「ゾンビ・コップ」の後に観たからかも知れませんが、
これだけ森田剛が良い演技していて、味のある俳優達が出ていたら、
アップの画って画になるし使っちゃいたい気になりそうですが、
ちょっと引いた感じでみせて行くことこそ、この映画の正しい見せ方なんだろうなって。
あと、不穏な場面では手持ちで撮ってるっていう基本もしっかりしている。
タイトルが出るところやクライマックス前のユカが帰ってくるところは、
微妙に画面が揺れているんですよね…ちゃんと使い分ける事のできる人だなって思いました。
そうそう、タイトル。
まさかこんなけ経ってタイトルが出る。
今までは前振りで、ここから本当の話が始まりますよっ感じですが、
このタイトルの出す構成も秀逸でした。
あと無駄に音楽も流さないところとか、他の監督にも見習ってほしい、とか。
本当に他の吉田恵輔監督作品気になりますね。
こんなけ褒めているのですが、若干ストーリーにツッコミどころがあって、
警察官って普段から銃は携帯してないだろとか、
岡田はそんな過去があったのに良く平気で森田に声かけたなとか、
本当にユカに対してはただのストーカーだったのかとか、
まあそういうところも無くはない。
でも、大筋にはそこまで関係しないから良いかなって。
別に森田剛は拳銃を手に入れなくても人はバンバン殺してったでしょう。
それよりも、家に森田剛がいて逃げる時にちゃんと内カギを外したユカは偉いし、
人の頭は轢いていくのに犬は避ける森田剛は偉い。
あんなに人を簡単に殺している森田剛がとっさに犬を避けるって凄く感慨深い。
そこからの「お母さーん、麦茶2つ持ってきてー」で完全にノックアウト。
面白いとか、そういう事じゃなくて良い映画だったなって。
一緒に観てたオカンは「こんなけ人が死んだらダメ」って一言いってた。
映画をどう思うか、どう観るかは本当に人それぞれですね。
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