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こだまでしょうか、いいえだれでも

 先だって、私はSunny Ozunaの"Cry"というアルバムを取り上げたとき、こんな風に書きました。
 これは、おそらく"Sunny"名義でリリースされた唯一のアルバムでしょう。
 ……。
 前言を撤回します。
 ここにも1枚、ファースト・ネームのみの名義で出されたアルバムありました。


Country Echoes
Sunny
  
1. Five Years Old Again (Sunny Ozuna)
2. Gift of Music (Freddie Martinez, Sunny Ozuna, Joe Revelez)
3. Back in Love Again (Sunny Ozuna)
4. In This Little Town (Freddie Martinez)
5. Thank You for Love (Sunny Ozuna)
6. When You Were Mine (Luis Silva)
7. Like a Good Ole Friend of Mine (Sunny Ozuna)
8. Ole Memory (Sunny Ozuna)
9. White Picket Fences (Freddie Martinez)
10. Thru the Eyes of Jesus (Sunny Ozuna)
11. Who Was That? (Sunny Ozuna)
12. You Give Cheating a Bad Name (Sunny Ozuna)

 結論から言います。
 これは良いです。

 これは、Freddie Recordsという、テキサスの会社から出されたものですが、同じテキサスでも、"Cry"を出したGolden Eagle Recordsのものとは、明らかにつくりが違います。

 プロデュースにためらいがなく、しっかりしたバンマスのもと、練りこまれたスコアで演奏されているという印象を受けます。

 そして、素晴らしい伴奏に気をよくしたのか、Sunnyのボーカルが生き生きとしています。
 いかにも楽しそうに歌うSunnyに、聴いているこちらまで嬉しくなってしまうのでした。

 本作には、おそらくこのアルバム用に、Sunnyが新たに書いたと思われる新曲が多数入っています。

 しばしば過去作のリメイクを織り交ぜるのがSunnyの常道ですが、今作では頑張って良い曲をたくさん書き、その他の曲も伴奏のメンバーが書いた曲を中心にした構成になっています。
 純粋なオリジナル・アルバムと言えるでしょう。

 ちなみに、数曲を書いているFreddie Martinezは、本作のプロデューサーで、トランペットとボーカルで演奏にも参加しています。
 あるいは、Freddie Recordsのオーナーかも知れません。

 収録曲は、全編英語曲で、タイトルどおりカントリーをやっています。
 既存の有名曲に頼らずやっているにもかかわらず、何とも自信に満ちた演奏とボーカルです。
 とにかく、曲が良いです。

 冒頭のSunnyの作品"Five Years Old Again"から、最高の歌声を聴かせています。
 幸福感一杯の弾むようなリズムにのせて、Sunnyのボーカルが、草原をスキップするように、楽しげにメロディを紡いでいきます。

 こういった雰囲気は、アルバム全体を通して、少なからず感じられ、しばしばSunnyのボーカルからは、おどけたような、ウキウキ感がこぼれてくるようです。
 ユーモラスな歌いくちから、ハッピーな気分が伝染してくるようで、楽しい気分になります。

 一方で、しっとりと歌うバラードでは、お得意のドリーミーでマーベラスなSunnyワールド全開という感じになります。

 バラード曲、"In This Little Town"では、バック・コーラスが最高のハーモニーを付けていて、素晴らしいです。
 コーラスの一人が、Sunnyの耳元でささやく「アイ・ラヴ・ユー、サニー」の演出も、短い口笛のソロも見事にはまっていて、夢の中を浮遊するような、優しいバラードの完成度を更に高めています。 
 
 美しいワルツ曲、"When You Were Mine"は、ドリーミーなドゥワップの要素と、どこかクリストファースンの"For The Good Time"を連想させるメロを併せ持つ、落ち着いたカントリー・バラードで、思わず聴きほれてしまいます。

 収録曲の中に、1曲のみ教会風の曲が入っています。
 "Thru the Eyes of Jesus"がそれで、Sunnyの自作です。
 ここでは、Sunnyによるカントリー・ゴスペルを厳かに聴きましょう。

 ところで、楽器のクレジットに、Bajoという記載があり、ラテンでは、通常はBajo Sextoを指すのでしょうが、数曲のバックで、明らかにペケペケと可愛いリズムを刻んでいるバンジョーのような音が聴こえます。
 むしろ、バホ・セスト風のストロークは聴こえないので、あるいはBanjoの誤記かも知れません。
 (そもそもメキシコ風の曲をやっていません。)
 
 クオリティが高い曲に、素晴らしい演奏と歌声が重なる瞬間を捕えた、最高のアルバムだと感じました。



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