2011年07月19日
ナンカー・フェルジのひらめき
George Thorogoodを、久しぶりに聴きました。
本作は、リリースされたばかりの最新作です。
新作を追いかけなくなって、もうかなりになります。
最後にリアル・タイムで聴いたのは、"Haircut"とかあたりじゃないかと記憶しています。
軽く10年以上前でしょうか。
ネットで確認したところ、"Haircut"は何と93年リリースでした。
さすがに驚いて、CD棚から現物を探したところ、"Rockin' My Life Away"、"Harf A Boy and A Harf Man"がひょっこり出てきました。
"Harf〜"は、99年のリリースです。
どうやら、この作以来、聴いていなかったというのが正解のようでした。
でも、それらは全然中身が思い出せなくて、印象に残っているのは、"Haircit"なんですよね。
1. Going Back (Tom Hambridge, George Throgood)
2. Hi-Heel Sneakers (Featuring Buddy Guy) (Robert Higginbotham)
3. Seventh Son (Willie Dixson)
4. Spoonful (Willie Dixson)
5. Let It Rock (Chuck Berry)
6. Two Train Running (Still A Fool) (McKinley Morganfield)
7. Bo Diddley (Ellas McDaniel)
8. Mama Talk To Your Daughter (J.B.Lenour, Alex Atkins)
9. Help Me (Willie Dixson, Alex "Rice" Miller, Ralph Bass)
10. My Babe (Featuring Charlie Musselwhite) (Willie Dixson)
11. Willie Dixon's Gone (Ton Hambridge, George Thorogood, Richard Fleming)
12. Chicago Bound (James A. Lane)
13. 2120 South Michigan Ave. (Featuring Charlie Musselwhite) (Nanker Phelge)
本作は、Chessサウンドに焦点を当てた企画盤ですが、オリジナルが2曲だけ入っています。
冒頭の1曲がそのひとつで、音が出た瞬間、思わず「おおっ」と声を出しそうになりました。
私の耳には、まるでビリー・ギボンズみたいに聴こえたのです。
このぶっといギターの音は、魅力的であるとともに、心を騒がせる不安をあおる音でもあります。
ハードでありながらも、シンプルな美しさを失わず、ぎりぎりのところでバランスを保っている、危険な綱渡りのようなサウンドに感じました。
そんな出だしでしたが、2曲目以降は、お馴染みの曲がそれなりのアレンジで演奏されていて、一転して安心感を感じます。
選曲としては、"Seventh Son"があまり記憶にない曲です。
これは誰ですか?
やっている曲で、私が一番注目していたのは、"Chicago Bound"です。
私は、比較するために、何年ぶりかでJimmy Rogersの原曲を聴き返しました。
やはり、シカゴ・ブルースのベーシックな魅力は、Jimmy Rogersでしょう。
ただ、ここでのThorogood盤の感じは、別の曲という印象ですね。
私は、Muddyのベスト盤(1st)を初めて聴いたとき、何とも落ち着かない気分になりました。
"I'm Ready"のモダンなスイング感と、イナタすぎる"I Can't Be Satisfied"のあまりの落差にボー然としたものでした。
私が特に好きなMuddyは、"Long Distance Call"、"I Feel Like Going Home"、"Louisiana Blues"などです。
どちらかといえば、Willie Dixsonの制作より前が好きです。
この当たりの曲をカバーするロック・アーティストはまれですね。
Jimmy Hallが"Long Distance Call"をやっているのを聴いたときは、その心意気だけで嬉しかったです。
ちなみに、私が好きなGeorge Thorogoodのナンバーは、オリジナルでは"Back To Wentzville"、カバーでは、"New Boogie Chillen"です。
次点は、"Crowling King Snake"と"Goodbye Baby"あたりです。
Geroge Thorogoodは、John Lee Hookerをやらせれば最高です。
Thorogoodの"New Boogie Chillen"は、J.Giles Bandの"Serves You Right To Suffer"とともに、John Leeのカバーでは特に好きです。
ThorogoodのElmoreは、ブルーム調はちょっとうるさいので、ブルース・バラードがいいです。
それにしても、George Thorogoodは、スタンスのぶれない人です。
ロックで、ここまでシンプルにブルースにこだわる人は、もはや天然記念物クラスじゃないですか。
改めて、ロック・ミュージシャンがやるブルースのひとつの理想形かも知れないと思いました。
頑固一徹なたたずまいが、職人ぽくて愛おしいです。
30年前から変わらない、ときにドスを効かせたボーカルも健在で嬉しいです。
何度か聴き返して、現時点で一番のお気に入りは、J.B.Lunoirの"Mama Talk To Your Daughter"です。
アップの勢いと、全体から感じられる、ゴツゴツした耳ざわりが特に気に入りました。
えーと、最後に付けたしのように言ってしまいますが、ゲストの存在感がほとんど感じられないアルバムだったと思いました。
私の耳には、Buddy Guyのソロも涼しいBGMのようでした。
Thorogoodのエグいしつこさが、本作に限ればBuddy Guyらのそれを圧倒しています。
本作は、リリースされたばかりの最新作です。
新作を追いかけなくなって、もうかなりになります。
最後にリアル・タイムで聴いたのは、"Haircut"とかあたりじゃないかと記憶しています。
軽く10年以上前でしょうか。
ネットで確認したところ、"Haircut"は何と93年リリースでした。
さすがに驚いて、CD棚から現物を探したところ、"Rockin' My Life Away"、"Harf A Boy and A Harf Man"がひょっこり出てきました。
"Harf〜"は、99年のリリースです。
どうやら、この作以来、聴いていなかったというのが正解のようでした。
でも、それらは全然中身が思い出せなくて、印象に残っているのは、"Haircit"なんですよね。
2120 South Michigan Ave.
George Thorogood and the Destroyers
George Thorogood and the Destroyers
1. Going Back (Tom Hambridge, George Throgood)
2. Hi-Heel Sneakers (Featuring Buddy Guy) (Robert Higginbotham)
3. Seventh Son (Willie Dixson)
4. Spoonful (Willie Dixson)
5. Let It Rock (Chuck Berry)
6. Two Train Running (Still A Fool) (McKinley Morganfield)
7. Bo Diddley (Ellas McDaniel)
8. Mama Talk To Your Daughter (J.B.Lenour, Alex Atkins)
9. Help Me (Willie Dixson, Alex "Rice" Miller, Ralph Bass)
10. My Babe (Featuring Charlie Musselwhite) (Willie Dixson)
11. Willie Dixon's Gone (Ton Hambridge, George Thorogood, Richard Fleming)
12. Chicago Bound (James A. Lane)
13. 2120 South Michigan Ave. (Featuring Charlie Musselwhite) (Nanker Phelge)
本作は、Chessサウンドに焦点を当てた企画盤ですが、オリジナルが2曲だけ入っています。
冒頭の1曲がそのひとつで、音が出た瞬間、思わず「おおっ」と声を出しそうになりました。
私の耳には、まるでビリー・ギボンズみたいに聴こえたのです。
このぶっといギターの音は、魅力的であるとともに、心を騒がせる不安をあおる音でもあります。
ハードでありながらも、シンプルな美しさを失わず、ぎりぎりのところでバランスを保っている、危険な綱渡りのようなサウンドに感じました。
そんな出だしでしたが、2曲目以降は、お馴染みの曲がそれなりのアレンジで演奏されていて、一転して安心感を感じます。
選曲としては、"Seventh Son"があまり記憶にない曲です。
これは誰ですか?
やっている曲で、私が一番注目していたのは、"Chicago Bound"です。
私は、比較するために、何年ぶりかでJimmy Rogersの原曲を聴き返しました。
やはり、シカゴ・ブルースのベーシックな魅力は、Jimmy Rogersでしょう。
ただ、ここでのThorogood盤の感じは、別の曲という印象ですね。
私は、Muddyのベスト盤(1st)を初めて聴いたとき、何とも落ち着かない気分になりました。
"I'm Ready"のモダンなスイング感と、イナタすぎる"I Can't Be Satisfied"のあまりの落差にボー然としたものでした。
私が特に好きなMuddyは、"Long Distance Call"、"I Feel Like Going Home"、"Louisiana Blues"などです。
どちらかといえば、Willie Dixsonの制作より前が好きです。
この当たりの曲をカバーするロック・アーティストはまれですね。
Jimmy Hallが"Long Distance Call"をやっているのを聴いたときは、その心意気だけで嬉しかったです。
ちなみに、私が好きなGeorge Thorogoodのナンバーは、オリジナルでは"Back To Wentzville"、カバーでは、"New Boogie Chillen"です。
次点は、"Crowling King Snake"と"Goodbye Baby"あたりです。
Geroge Thorogoodは、John Lee Hookerをやらせれば最高です。
Thorogoodの"New Boogie Chillen"は、J.Giles Bandの"Serves You Right To Suffer"とともに、John Leeのカバーでは特に好きです。
ThorogoodのElmoreは、ブルーム調はちょっとうるさいので、ブルース・バラードがいいです。
それにしても、George Thorogoodは、スタンスのぶれない人です。
ロックで、ここまでシンプルにブルースにこだわる人は、もはや天然記念物クラスじゃないですか。
改めて、ロック・ミュージシャンがやるブルースのひとつの理想形かも知れないと思いました。
頑固一徹なたたずまいが、職人ぽくて愛おしいです。
30年前から変わらない、ときにドスを効かせたボーカルも健在で嬉しいです。
何度か聴き返して、現時点で一番のお気に入りは、J.B.Lunoirの"Mama Talk To Your Daughter"です。
アップの勢いと、全体から感じられる、ゴツゴツした耳ざわりが特に気に入りました。
えーと、最後に付けたしのように言ってしまいますが、ゲストの存在感がほとんど感じられないアルバムだったと思いました。
私の耳には、Buddy Guyのソロも涼しいBGMのようでした。
Thorogoodのエグいしつこさが、本作に限ればBuddy Guyらのそれを圧倒しています。
It Wasn't Me by George Thorogood