2010年11月22日
伝説の人、ジョーイ・ロングの謎
Joey Longというアーティストをご存知でしようか?
ヒューイ・モー関連の音楽を追っかけていると、時々出会う名前です。
モーがプロデュースしたT-Bone Walkerの晩年の吹き込みで、リード・ギターを弾いたのがジョーイ・ロングでした。
1. Jingle Bell Jam
2. Take My Love And Shove It
3. Something To Ease My Pain
4. If You See My Baby
5. The Rains Came
6. Lealla
7. Beatle Bug
8. Watching It Go
9. Sincerely Yours
10. Sweet Little Angel
11. Don't Lock My Love Outside
12. Cold Blooded Mama
13. 4 O'clock A.M.
14. Explosion
しばしば「伝説的な…」という形容を付けて語られるギターリストでもあります。
でも、なぜ「伝説的」なのか、その理由はよく分かりません。
その答えが、この中にあればいいのですが…。
このアルバムは、00年にリリースされたもので、アルバム・タイトルから推測するところ、恐らくは様々な時期の録音を集めたものだと思われます。
このあたりの中身について、手がかりがないかと思い、英文ライナーの大意だけでも知りたいと思いましたが、私のへなちょこな頭では、解読は困難です。
それでも、多分こんな雰囲気ではないかと思います。
以下は、私の斜め読みです。
ジョーイ・ロングこと、ジョゼフ・アール・ロンゲリアは、ルイジアナの小さな町で1932年に生まれました。
10歳のころ、初めて黒人音楽を聴き、深く感動しました。
その時の音楽は、ジャグ・バンドのような楽器編成でしたが、初めて聴いたブルースだとのことです。
ネイティブ・ケイジャンとクリオールの街と、黒人街を行き来して成長したジョゼフ少年は、貧困の中で、10代半ばからプロのギタリストとして活動しました。
また、ブルース・ハープでも才能を発揮したようです。
酒場でヒルビリーを演奏することからスタートしたようですが、特定のジャンルにこだわらず、なんでもプレイしたジョーイ・ロングの才能は、50年代半ばになって、ヒューストンのヒューイ・モーの眼にとまります。
ヒューストンでは、ロカビリアンのソニー・フィッシャーのもとでギターを弾いたそうです。
当時交友していたミュージシャンには、ジーン・トーマスやリンク・デイヴィスなどがいました。
また、ジョニー・ウインターやドクター・ジョンから尊敬を受けていたそうです。
ギター・ヒーローとなったジョーイは、全米各地を回るようになり、若き日のビリー・ギボンズは、ジョーイのプレイを一目見るため、幸運のありったけを使ったそうです。
と、まあこんな感じでしょうか?
筆者によれば、白人最高のブルース・ギタリストであるとのことです。
1994年に天に召されました。
とりあえず音を聴いてみると、収録曲の大半がブルース系の曲でした。
しかもインストだけでなく、ボーカル入りの曲もあって、ロックンロールないしは、ロカビリーっぽい曲もあります。
しかし、わずかにカントリーも含まれているのですが、これを聴くと、確信はありませんが、ブルースとカントリーでは別人の声のようにも思えます。
もしかすると、本人の曲だけでなく、他人の伴奏をしたものも含まれているのかな、などと思ったりもします。
収録曲のクレジットは、あっさり、All Songs Written By Joey Longeriaと記載されていますが、これはどう考えてもおかしいです。
B.B.キングのレパートリー、Sweet Little Angelは、ジョーイ作ではないでしょう。
また、The Rains Cameは、ヒューイ・モー作の曲で、ダグ・サームやフレディ・フェンダーが吹き込んでいる曲です。
さらに、これは無名曲ですが、Watching It Goは、ジーン・トーマスの作品です。
ジョーイ・ロングの実像を知るため、絶好の題材だと思って手に入れたアルバムですが、結局、このアルバム自体がデータ不足で、さらに謎が増しただけでした。
名前は聞くけれどよくわからない、という状態から、まとまった音を聴いた、と一歩前進しましたが、彼の全体像の理解からは、ほとんど進歩していません。
何とも悩ましい、レジェンダリー・ジョーイ・ロング先生なのでした。
関連記事はこちら フレディ・フェンダー、沼地で金鉱を披露する
ジーン・トーマスを探して
Tボーン・ステーキは生焼け
ヒューイ・モー関連の音楽を追っかけていると、時々出会う名前です。
モーがプロデュースしたT-Bone Walkerの晩年の吹き込みで、リード・ギターを弾いたのがジョーイ・ロングでした。
Anthology
Joey Long
Joey Long
1. Jingle Bell Jam
2. Take My Love And Shove It
3. Something To Ease My Pain
4. If You See My Baby
5. The Rains Came
6. Lealla
7. Beatle Bug
8. Watching It Go
9. Sincerely Yours
10. Sweet Little Angel
11. Don't Lock My Love Outside
12. Cold Blooded Mama
13. 4 O'clock A.M.
14. Explosion
しばしば「伝説的な…」という形容を付けて語られるギターリストでもあります。
でも、なぜ「伝説的」なのか、その理由はよく分かりません。
その答えが、この中にあればいいのですが…。
このアルバムは、00年にリリースされたもので、アルバム・タイトルから推測するところ、恐らくは様々な時期の録音を集めたものだと思われます。
このあたりの中身について、手がかりがないかと思い、英文ライナーの大意だけでも知りたいと思いましたが、私のへなちょこな頭では、解読は困難です。
それでも、多分こんな雰囲気ではないかと思います。
以下は、私の斜め読みです。
ジョーイ・ロングこと、ジョゼフ・アール・ロンゲリアは、ルイジアナの小さな町で1932年に生まれました。
10歳のころ、初めて黒人音楽を聴き、深く感動しました。
その時の音楽は、ジャグ・バンドのような楽器編成でしたが、初めて聴いたブルースだとのことです。
ネイティブ・ケイジャンとクリオールの街と、黒人街を行き来して成長したジョゼフ少年は、貧困の中で、10代半ばからプロのギタリストとして活動しました。
また、ブルース・ハープでも才能を発揮したようです。
酒場でヒルビリーを演奏することからスタートしたようですが、特定のジャンルにこだわらず、なんでもプレイしたジョーイ・ロングの才能は、50年代半ばになって、ヒューストンのヒューイ・モーの眼にとまります。
ヒューストンでは、ロカビリアンのソニー・フィッシャーのもとでギターを弾いたそうです。
当時交友していたミュージシャンには、ジーン・トーマスやリンク・デイヴィスなどがいました。
また、ジョニー・ウインターやドクター・ジョンから尊敬を受けていたそうです。
ギター・ヒーローとなったジョーイは、全米各地を回るようになり、若き日のビリー・ギボンズは、ジョーイのプレイを一目見るため、幸運のありったけを使ったそうです。
と、まあこんな感じでしょうか?
筆者によれば、白人最高のブルース・ギタリストであるとのことです。
1994年に天に召されました。
とりあえず音を聴いてみると、収録曲の大半がブルース系の曲でした。
しかもインストだけでなく、ボーカル入りの曲もあって、ロックンロールないしは、ロカビリーっぽい曲もあります。
しかし、わずかにカントリーも含まれているのですが、これを聴くと、確信はありませんが、ブルースとカントリーでは別人の声のようにも思えます。
もしかすると、本人の曲だけでなく、他人の伴奏をしたものも含まれているのかな、などと思ったりもします。
収録曲のクレジットは、あっさり、All Songs Written By Joey Longeriaと記載されていますが、これはどう考えてもおかしいです。
B.B.キングのレパートリー、Sweet Little Angelは、ジョーイ作ではないでしょう。
また、The Rains Cameは、ヒューイ・モー作の曲で、ダグ・サームやフレディ・フェンダーが吹き込んでいる曲です。
さらに、これは無名曲ですが、Watching It Goは、ジーン・トーマスの作品です。
ジョーイ・ロングの実像を知るため、絶好の題材だと思って手に入れたアルバムですが、結局、このアルバム自体がデータ不足で、さらに謎が増しただけでした。
名前は聞くけれどよくわからない、という状態から、まとまった音を聴いた、と一歩前進しましたが、彼の全体像の理解からは、ほとんど進歩していません。
何とも悩ましい、レジェンダリー・ジョーイ・ロング先生なのでした。
この動画のソースは、ベアファミリーのロカビリー・コンピですね。
しかも、チェス録音 !
しかも、チェス録音 !
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Tボーン・ステーキは生焼け