2010年11月16日
ルーファス・トーマス、最高のエンターテイナー
昨晩、Rufus Thomasの思い出の1枚をを聴いたところ、もっと聴きたくなりました。
今回は、彼の晩年の吹き込みの中で、私の好みに一番合致しているアルバムを選びました。
変わらないエネルギッシュさで、晩年の最高傑作と呼びたい1枚です。
1. Old Dog, New Tricks
2. Did You Ever Love A Woman
3. I'll Be A Good Boy
4. Juanita
5. Can't Ever Let You Go
6. Trouble In Mind
7. Miss Jane
8. Walkin' In The Rain
9. If There Were No Music
10. Today I Started Loving You Again
11. God Bless America (Featuring Carla Thomas)
このアルバムは、05年にSegue RecordsからリリースされたCDですが、録音は90年から91年にかけて、メンフィスのサン・スタジオで、本人のプロデュースで製作されています。
思い出の地で吹き込まれたこの作品は、最高のブルース・インストゥルメンツ・チームを、力強いリーダーシップでぐいぐいと引っ張る、ルーファスおんじの鋼鉄の喉がたっぷりと聴けるリズム・アンド・ブルース・アルバムになっています。
ところどころ、スタジオでの会話や拍手などを残した編集になっていて、ファンとしては、その空気感を疑似体験するようで、たまりません。
始めて聴いたときは、一発で惚れこみました。
最高のエンターテイナー、世界で最も年をとったティーンネイジャー、ルーファス・トーマスの渾身の1枚だと思います。
とにかく、中身は最高です。
ルーファスといえば、ファンキーなノベルティ・ダンス・ナンバーをすぐ連想しますが、実はロウダウンなスロー・ブルースも極上なのはわりと知られています。
このアルバムには、素晴らしいブルース・ギターをフューチャーした、スロー・ブルースの名演が収録されています。
でも、私が今作で最も気に入ったのは、I'll Be a Good Boyです。
アップ・テンポの曲ですが、6分を超える作品で、バックのホーンの鳴りがめちゃくちゃ気持ち良く、ブルース・ギターの流麗なフレーズもかっこよすぎる、ごきげんなヒューストン風ジャンプ・ブルースに仕上がっていて、私のイチ押しです。
ファンキー・ダンスのOld Dog, New Tricksも、スロー・ブルースのDid You Ever Love a Womanも、当然ビシビシに決まっています。
チャールズ・ブラウンをマッチョにしたような歌いくちのメロウ・スロー・ブルース、Trouble In Mindでも、聴き手をひきつけてやまない、まったく飽きさせない展開はさすがです。
そして、面白いのが、マール・ハガードのカントリー・ナンバーを三連のニューオリンズR&B風に仕上げた、Today I Started Loving You Againです。
これは珍品ですが、極上の珍品です。
さらに語りも決まりすぎ、ハマりすぎのアメリカ賛歌、God Bless Americaも素晴らしい仕上がりです。
今は亡きルーファスおんじのホット・パフォーマンスに大拍手です。
最高のエンターテイナーと最高のバンドによる、名演だと思います。
このバンドでもっともっと聴きたかったです。
なお、私の一押しナンバー、I'll Be A Good Boyは、ルーファス・トーマスが、50年にStar Talentというレーベルからリリースした曲の再演です。
まだ、サンと契約する前の録音です。
オリジナルは、ベア・ファミリーが08年に出したCD、Rufus Thomas His R&B Recordings 1949-1956 Sun Years Plusで聴く事が出来ます。
こちらは、Sun録音がメインですが、Bullet、Chess、Meteorなどの吹き込みや、ロスコー・ゴードン、ビッグ・ママ・ソーントン、ジョー・ヒル・ルイスらの関連曲(?)まで聴ける、熊家族渾身の仕事で、最初期の録音を未発表曲も含めて、まとめてたっぷり聴ける大推薦盤です。
ブルース・ブラザース・バンド、88年のイタリア公演で歌う、赤マントの怪人です。
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ルーファスおじさんのダンス
今回は、彼の晩年の吹き込みの中で、私の好みに一番合致しているアルバムを選びました。
変わらないエネルギッシュさで、晩年の最高傑作と呼びたい1枚です。
Just Because I'm Leavin'…
Rufus Thomas
Rufus Thomas
1. Old Dog, New Tricks
2. Did You Ever Love A Woman
3. I'll Be A Good Boy
4. Juanita
5. Can't Ever Let You Go
6. Trouble In Mind
7. Miss Jane
8. Walkin' In The Rain
9. If There Were No Music
10. Today I Started Loving You Again
11. God Bless America (Featuring Carla Thomas)
このアルバムは、05年にSegue RecordsからリリースされたCDですが、録音は90年から91年にかけて、メンフィスのサン・スタジオで、本人のプロデュースで製作されています。
思い出の地で吹き込まれたこの作品は、最高のブルース・インストゥルメンツ・チームを、力強いリーダーシップでぐいぐいと引っ張る、ルーファスおんじの鋼鉄の喉がたっぷりと聴けるリズム・アンド・ブルース・アルバムになっています。
ところどころ、スタジオでの会話や拍手などを残した編集になっていて、ファンとしては、その空気感を疑似体験するようで、たまりません。
始めて聴いたときは、一発で惚れこみました。
最高のエンターテイナー、世界で最も年をとったティーンネイジャー、ルーファス・トーマスの渾身の1枚だと思います。
とにかく、中身は最高です。
ルーファスといえば、ファンキーなノベルティ・ダンス・ナンバーをすぐ連想しますが、実はロウダウンなスロー・ブルースも極上なのはわりと知られています。
このアルバムには、素晴らしいブルース・ギターをフューチャーした、スロー・ブルースの名演が収録されています。
でも、私が今作で最も気に入ったのは、I'll Be a Good Boyです。
アップ・テンポの曲ですが、6分を超える作品で、バックのホーンの鳴りがめちゃくちゃ気持ち良く、ブルース・ギターの流麗なフレーズもかっこよすぎる、ごきげんなヒューストン風ジャンプ・ブルースに仕上がっていて、私のイチ押しです。
ファンキー・ダンスのOld Dog, New Tricksも、スロー・ブルースのDid You Ever Love a Womanも、当然ビシビシに決まっています。
チャールズ・ブラウンをマッチョにしたような歌いくちのメロウ・スロー・ブルース、Trouble In Mindでも、聴き手をひきつけてやまない、まったく飽きさせない展開はさすがです。
そして、面白いのが、マール・ハガードのカントリー・ナンバーを三連のニューオリンズR&B風に仕上げた、Today I Started Loving You Againです。
これは珍品ですが、極上の珍品です。
さらに語りも決まりすぎ、ハマりすぎのアメリカ賛歌、God Bless Americaも素晴らしい仕上がりです。
今は亡きルーファスおんじのホット・パフォーマンスに大拍手です。
最高のエンターテイナーと最高のバンドによる、名演だと思います。
このバンドでもっともっと聴きたかったです。
なお、私の一押しナンバー、I'll Be A Good Boyは、ルーファス・トーマスが、50年にStar Talentというレーベルからリリースした曲の再演です。
まだ、サンと契約する前の録音です。
オリジナルは、ベア・ファミリーが08年に出したCD、Rufus Thomas His R&B Recordings 1949-1956 Sun Years Plusで聴く事が出来ます。
こちらは、Sun録音がメインですが、Bullet、Chess、Meteorなどの吹き込みや、ロスコー・ゴードン、ビッグ・ママ・ソーントン、ジョー・ヒル・ルイスらの関連曲(?)まで聴ける、熊家族渾身の仕事で、最初期の録音を未発表曲も含めて、まとめてたっぷり聴ける大推薦盤です。
ブルース・ブラザース・バンド、88年のイタリア公演で歌う、赤マントの怪人です。
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投稿者:エル・テッチ|00:36
|リズム・アンド・ブルース