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嵐の時代にケ・セラ・セラ

 9日は、少し時間があったので、スピーカーの背後に隠れていた、レコード棚の最下段のガラス扉を、何年振りかで開けてみました。

 いくつか手にとって、しげしげと眺めたレコードが何枚かあったのですが、中でも、あまりにも懐かしい1枚が出てきましたので、今回はそれを聴きます。


Liverpool 1963-1968

Side one
1. Ferry Cross The Mersey :  Gerry And Pacemakers
2. Abyssinian Seacret :  Cilla Black
3. Sanday :  The Swinging Blue Jeans
4. Everything In The Garden :  The Fourmost
5. Break-A-Way :  Beryl Marsden
6. Que Sera Sera :  Earl Royce & The Olympics
7. America :  Rory Storm & Hurricaines
8. I Gotta Woman :  The Black Knights
9. I Love Her :  The Kubas
10. Why Don't You Love Me :  The Blackwells

Side Two
1. Skinnie Lizzie :  Gerry And Pacemakers
2. One Way Ticket :  Casey Jones And The Engineers
3. It's Too Late Now : The Swinging Blue Jeans
4. Angel Of Love : The Black Knights
5. I Really Do : Earl Royce & The Olympics
6. Magic Potion : The Kubas
7. For No One : Cilla Black
8. The First Cut Is Deepest : The Koobas
9. Don't You Do It No More : Billy J. Kramer And The Dakotas
10. How I Won The war : Musketter Gripweed And The Third Troop


 このアルバムは、83年に、女の子が額に手をかざして遠くを見つめるロゴマークも懐かしい、See For Milesが製作して、英チャーリがー配給(?)した、60sブリティッシュ・ビート・バンドのコンピレーションです。

 中身は、20曲入りですが、そのうちA3,5,7とB2,3,8を除く全ての曲が、ジョージ・マーティン製作で、ほとんど「ジョージ・マーティン・ワークス」とでも呼びたい内容になっています。

 このうちの数バンドは、ブライアン・エプスタインがマネージメントしていたアーティストだと思います。
 シラ・ブラックとか、フオーモスト、ビリー・J・クレイマー&ダコタスなんかは、確かそうですよね。

 音源としては、63年から68年までのものをコンパイルしていますが、この6年間というのは、嵐のような騒ぎだったに違いないです。
 英ビート・バンド時代の栄枯盛衰を記録した1枚と言えるかも知れません。

 ほとんどが、絶頂期、または爆発直前の時期のものが多いと思われますが、B面の最後あたりになると、さすがに時代の移り変わりを感じます。

 B8に入っているKoobasというバンドは、全く知りませんが、やっているThe First Cut Is Deepestは、ロッド・スチュワート盤で有名な、キャット・スティーヴンスの名曲です。
 今日のビリが、明日のトップになるかも知れない時代が、すぐそこまで迫っていたのでした。

 全体的に、ビート・バンド時代の爆発直前から最盛期のバンドの演奏は、時代の勢いを感じます。
 中でも、私が初めて聴いたときから気に入って、注目しているのが、アール・ロイス&オリンピックスのQue Sera Seraと、ロリー・ストーム&ハリケーンズのAmericaです。

 ロリー・ストーム&ハリケーンズは、ビートルズ加入前に、リンゴ・スターがドラムを叩いていたバンドとして有名ですね。
 このAmericaという曲は、ウエスト・サイド・ストーリーの挿入歌です。 

 しかし、私の一押しは、何と言っても、アール・ロイス&オリンピックスのQue Sera Seraです。
 このツイスト・アンド・シャウトのパターンを借りたような、リズム・アレンジがたまりません。
 久しぶりに聴いて、大興奮しました。

 しかも、好きものは、世界のどこかにひっそりといるようで、YouTubeにアップしている人がいました。
 ありがとう。
 ギークな趣味のあなたが好きです。

 ところで、Gerry And PacemakersGerryのファミリー・ネームは、 Marsdenじゃなかったですか?
 そして、Break-A-Wayを歌っている、Beryl Marsdenは、彼の妹だったのでは? 
 
 Break-A-Wayは、本人のジャッキー・デ・シャノン盤も、アーマ・トーマス盤も、私は大好きです。


こちらは、ケ・セラ・セラです。



そして、こちらが、アメリカです。



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