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2019年09月02日

大雨後の二つの白老渓流を行く



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 アヨロ川河口は鮭釣りで大賑わい

 少し古い話だが、8月30日にヤマメで知られる二つの白老河川に釣行した。その二日前に大雨が降り、雨後の荒喰いを狙っての事。結果は、それぞれの流域の長さが影響して、まったく異なる釣果となった。

 初めに入渓したのはウヨロ川。この川は、今年に入って4回目の釣行となる。これまで、中流域から釣り上がって、上流に架かる砂防ダムを目指してきたが、未だ到着したことのないほど流域が長い。
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2回目の釣行で、上流にショートカットのできるルートを発見、今回もそのルートから入渓した。いつもは、荒くれた岩や砂利が埋め尽くす開けた河岸だが、増水が治まっていないことから河原が見えない。

 それ以上に水量が多く、立ち込んで竿を出すにも難しい状況。そして肝心の釣果は、濁りが残っていたこともあり、アタリは一度もなかった。
 釣り上がれば何とか釣りになるのでは、と上流を見れば、河原を埋め尽くす強い流れが邪魔をして、遡行を妨げる。仕方なく撤退、次の川に向かった。

 本来の目的の川である飛生川だ。この川は、敷生川との出合いから上流にある小滝までヤマメが棲息する。この区間では、ヤマメ以外の魚を釣ったことがなく、ヤマメを狙うには打って付けの川と考えてきた。

 今年の2回の釣行では、中流域から釣り上がって10センチにも満たないサイズばかりが釣れた。そしてアタリ自体も少なく、上流とのあまりの違いに驚いた。
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 今回はその上流に入渓、雨後の荒喰いがどのような状況なのか、探ることにした。
 中流の細い流れには、大雨による増水の後が残されていた。その名残が強い流れとなっていて、フライを打ち込むポイントがなかなか見つからない。

 それでも、瀬脇や手前の緩い流れに#10のフライを流すと、小さな魚が飛びつく。当然針がかりはしないが、魚影は豊かなようだ。ようやくフライにヒットしたのは、細い急流からザラ瀬へと川幅の広がった場所。
 それでも、型は10センチ前後と小さくて、空を飛ぶサイズが大半。

 しばらく行くと、砂防ダムらしき工事現場が姿を現した。
 川の流れを妨ぐその工事はまだ終了していないようで、川幅いっぱいにコンクリートが打たれて、その上にさらにコンクリートを積み上げる計画のようだ。
 崖側の斜面まで杭が打たれているところを見ると、最終的には5メートル近くの高さになるのでは。
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 この川は、これから先どうなるのだろうかと、何とも言いようのない怒りを堪えて、さらに上流に足を進める。
 小さな淵や曲り、落ち込み、流れ込みといったポイントの連続する上流なのに、急流でポイントの少ない下流よりもアタリはこない。
 大淵を過ぎてからの上流域は、さらにその傾向が顕著だ。雨が続いたことで、まだ誰も入渓していないはず。それとも先行者がいるのだろうか。

 いずれにしても、アタリが遠退いていく上流への遡行を諦めて、脱渓することにした。
 今回の釣果は、10センチから14〜5センチのヤマメが8匹。バラシを入れると12〜3匹と、短い区間にも関わらず魚影は濃いと感じた。それだけに、砂防ダム工事は気持ちを暗くした。

 今回の釣行では、アヨロ川河口での鮭釣りの様子見も計画に入れた。
 例年8月に入ると、アヨロ川河口には多くの浮ルアー釣りの釣人が集まる。9月からは禁漁区域となるために、当日はさらに釣人で賑わっているはず。
 海岸一杯に投げ竿が並んだアヨロ海岸の先に、アヨロ川の導流堤が位置する。その導流堤の先端には、両脇に各4名の釣人が竿を振っていた。
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 その後ろにも順番を待つかのように、釣人が控えている。しばらく見ていると、4人並んだ右はから2番目の釣人にアタリが。午前10時半と、鮭釣りには遅い時間ながら、60pほどの銀ピカのメスを釣り上げた。

 沖合には目立ったナブラや跳ねが見えないものの、結構遡上しているようだ。
 9月1日からは、この場所での釣りは禁止されるので、翌日の31日には土曜日と言うこともあって、もっと混むのだろう。

写真説明@雨による増水で河原の見えなくなったウヨロ川上流A砂防ダムの建築が進む飛生川上流B飛生川では、小さいながらもヤマメの魚信に恵まれたCアヨロ川河口での鮭釣りの模様。9月1日から禁漁区域となるので、その前に多くの釣人が訪れた
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2019年08月30日

6年ぶりに十勝渓流へ釣行



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 札内川では小型虹鱒だけの釣果

 2014年2月にブログ「ホラー好きのフライマン」を開始して、この8月で5年半が経過した。
 この間、ブログに掲載した釣行先はほとんどが道央圏。遠くても日高や増毛、岩内、白老など、札幌から3時間もあれば到着する場所だ。
 しかし、ブログを開始する前には地方への出張に託けて、遠軽の湧別川や白糠の茶路川、十勝の戸蔦別川、札内川などによく釣行した。
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 何れは、そうした場所もブログに取り上げようと考えていたが、8月27日にその機会が訪れて札内川周辺に釣行することにした。
 札内川に流れ出る戸蔦別川に釣行したのは6年前。札内川に至っては7年以上釣行していない。

 札幌を朝6時に出発、道東道で中札内インターまで向かうが、音更・帯広ジャンクションと川西の区間が工事のために通行止め。仕方なく、十勝清水で降りて中札内まで向かう。
 結局、中札内に着いたのは9時半を過ぎて、ここで食材を仕入れてから札内ダム方向に向かう。
 
 過去の札内川釣行は、中札内市街地付近と札内ダムの下流だけ。いずれも、午前中に仕事を終えて向かったことから、昼過ぎの釣行だった。釣果は、ダム下の大淵で30センチの虹鱒が1匹と寂しい結果。
 他の方のブログに載るような、50センチ越えの虹鱒や尺越えのヤマメなど、自分にはまったく別世界の話だった。
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 今回の釣行はその札内川での尺ヤマメと、戸蔦別川上流での尺オショロコマが目的。中札内を10時に出発、上札内を通り過ぎてピョウタンの滝方面に向かう。

 その途中にある第1砂防ダム下に入川、川の流れは両岸一杯に広がっており、川岸はない。仕方なく立ち込んで竿を出すものの、水深があって岸から3分の1が限界。

 全て平瀬だが、ポイントらしいポイントは見つからない。その流芯にダウンクロスでウェットフライを打ち込み、アタリを探る。
 ところが、100メートルほど釣り下った場所で急深となり、河岸も相当な水深。ここから釣り下るのが難しいことから、場所を移動。次に向かった先は、ピョウタンの滝を越えた札内ダム下の平瀬。
 7年前に入った時は川岸が開けており、釣り上がるのに何の問題もなかった。
 
 岩内仙峡で初釣行


 今回は河岸いっぱいに川が広がり、立ち込まなければ竿を出せない。ただ、先ほどの砂防ダム下よりも浅いことから、川の真中に立ち込むことができた。
 同じように、ウェットフライを流れに乗せては逆引きを繰り返す。が、100メートル下ってもアタリはこない。しばらくして、川筋が二つに分かれ、再び合流する流れ込みが現れた。
 
 その下流には小さな淵が作られており、淵を目がけてフライを流し込む。すると、10メートル先でグイグイ引き込むアタリが。ジャンプを繰り返して寄ってきたのは、尺に欠ける虹鱒だった。平瀬ではまったくアタリはなかったのに。
 その先の流れは再び太くなり、釣り下りが難しくなったことからここで終了。
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 次に向かう戸蔦別川への時間を考えて、札内川を後にした。結局、自分には札内川は敷居が高かったのかもしれない。
 戸蔦別川に向かう途中に「岩内仙峡」の看板が。そう言えば、岩内川もヤマメで知られる川。この時期でも釣果が期待できるのでは、と仙峡方面に向かう。

 しばらく走ると岩内自然の村に到着。岩内川が底に見える崖の上には吊り橋が架かっていた。
 谷底を流れる岩内川は底まで透き通って見える。吊り橋の横を降りて川岸へ。近くで見るとさらに透明度が増す。早速、ウェットフライを流れに乗せてアタリを探るが、反応はない。
 渓相は、淵があり曲りあり早瀬の脇に暖流があるなど、ここぞというポイントが目白押し。

 ここからは、ドライフライを用いて釣り上がることに。流れは急だが、瀬脇に打ち込むと底から浮きあがってフライに飛びつく魚が見える。だが、フライが大きすぎて食いつくことができない。
 フライを#10のフラッタリングカディスに変更、ようやくヒットしたのは20センチ越えの虹鱒。ここから同じような虹鱒のアタリが続く。
 
 少なくともキャンプ場の横を流れる河川。なのに、これほど魚影が濃いのはなぜだろう。型は小さくても、さすがトラウト王国の十勝渓流。狙いのヤマメはヒットしなかったが、札内川での苦戦を岩内川で解消した。


   様変わりした戸蔦別川の上流域

 ようやく戸蔦別川に向かう事にした。戸蔦別川は、拓成湖の下流に構築された床固工で虹鱒の魚影が濃い。尺に届かないサイズばかりだが、ひっきりなしにアタリがくる。
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 今回は、拓成湖からかなり上流の堰堤に向かう。狙いは尺越えのオショロコマ。6年前に行った上流への釣行で、尺クラスをヒットさせたことがあったが、カメラを忘れてデータが残っていない。
 今回はなんとしても写真に収めたいと、川に沿った林道を突き進む。が、何かおかしい。
 拓成湖の上流に架かる拓成橋から先は、樹木がせり出した細い林道だったはず。なのに、道は太い砂利道に代り、別荘らしき建物が10棟ほど建っていた。
 
 それ以上に驚いたのは、さらに進んだ先の林道の変わり様。土留めされた土の上に砂利がひかれていて、これが林道奥まで続く。そして、河畔林で見通しの利かなかった戸蔦別川の流れが、林道から丸見え状態にあった。
 もしかして川の氾濫で林道が寸断したのだろうか。ようやく到着した目的の堰堤は、決壊してコンクリートの塊が下流に押し流されていた。
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 ため息をつきながら川に降りてポイントを探す。平坦な流れが続いて、それらしき場所が見えない。決壊した堰堤の淵やその手前の流れ込みにドライフライを投じてみた。
 すると、10センチほどの魚がフライを突っつく。魚はいたが、フライにヒットするような大物は見えない。サイズを落とすと、ようやく10センチほどの魚がヒット、薄いピンクの斑点が特徴のオショロコマだった。

 このサイズの魚影は濃いようで、瀬脇からもアタリが続く。もしかしたら、上流にあるかもしれない淵や深い平瀬などのポイントで、狙いの尺クラスが期待できるかもしれない。そう考えたが、河畔林が押し流されて見通しの利くようになった上流には、それらしき流れは見当たらなかった。
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 今回は、サイズはともかくオショロコマの魚影を確認したことで、釣り上がることを止めた。
 札内川の尺ヤマメ、戸蔦別川の尺越えオショロコマ、いずれも願いは叶わなかったが、久しぶりの十勝渓流に満足した1日だった。
今度はいつ来ることができるのか。

写真説明@札内川上流に構築された砂防ダム下で、この日の第1投A札内ダム下の流れ。ここでようやく虹鱒がヒットしたB岩内仙峡を流れる岩内川。底まで透き通って見える流れは、さすが十勝渓流C車で走ることのできる戸蔦別川の最上流域。堰堤が決壊して、上流は丸裸状態D札内川でヒットした小型の虹鱒E戸蔦別川上流のオショロコマ。魚影は濃いが型ものはいるのだろうか


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2019年08月27日

 良型ヤマメを求めて尻別川支流の支流へ



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 渇水残るものの、上流でヒット相次ぐ

 今月6回目の26日の釣行先は、尻別川中流域に流れ出る穏やかな湧水渓流。過去3度ほど入渓したことがあるが、釣れたのは20センチ前後の良型ヤマメ。
 過去に一度最上流にも釣行したが、急流の山岳渓流には小さな岩魚しかいなかった。

 今回はこの尻別川支流、正確には支流の支流中流域でヤマメでを対象に釣り上がる計画。
 現地到着は午前9時と遅くなったが、この渓流は日中でもアタリがあるために、それほど神経質になることはなかった。
 ただ、熊の出没情報が異常に多い地域なので、これまで以上に緊張感を高める。
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 この渓流の釣行は昨年6月以来1年ぶりで、ヤマメの解禁を待って出かけた記憶がある。何カ所も低い堰堤が築かれた先には、頭首工が設けられていて、それから先の上流はヤマメの代わりに岩魚が大半を占めると聞いている。

 前回は、その頭首工を目指して中流域から釣り上がった。しかし、500メートルほど行った先の上流に、これから入渓するための準備をしていた釣人の姿が。
 「今年初めての釣行なので」というその釣人の言葉に、ここまで18センチから22センチのヤマメが7匹ほど上がったこともあり、入渓を譲った。

 余談だが、当日は本流の尻別川が渇水状態から平常の水量に戻り、釣行するには何の問題もないように見えた。
 しかし、平日でも多くの釣人が入っているのに、どのエリアでも釣人の姿が見えなかった。なぜだろうか。
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 支流の入渓場所は、いつもと同じ中流に架かる低い堰堤の脇から。台風10号で大雨に見舞われたが、それからかなり時間が経っているせいか、水量が少ないように感じる。
 また水勢も穏やかで、ザラ瀬の続く場所にはヤマメの溜まるポイントが見当たらない。それでも、ボサの下や倒木の作る淵などのポイントでは、小さな魚が#10のカディスに悪戯する。

 ヒットのないまま500メートルほど釣り上がった。その先は前回、後から来た釣人に入渓を譲って遡行できなかったエリア。
 中流域と同じように水量は少ないが、小岩が多くなり砂利底と次第に山岳渓流の様相となってきた。
 そして、小さな淵や小岩の作る流れだし、平瀬とポイントが次々に現われる。
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 この日初めてのヒットは、そうした流れだしから平瀬に変わる場所。流芯に乗せたフライを一気に持って行ったのは、20センチオーバーのヤマメ。
 その場所からからアタリが多くなった。もしかしたら、ヒットの無かった中流域では多くの釣人が入っていたのでは。そうとしか考えられないように、竿を動かすのが忙しくなった。

 先ほど記したように、この渓流では上流で岩魚を釣ったことはあるが、中流域ではヤマメの釣果しかない。15センチから18センチのヤマメが連続ヒットしたあと、小淵上流の流れ込みから大きなアタリがきた。
 ネットを持つ手元に寄ってきたのは、30センチを少し上回る虹鱒だった。その前に大きなアタリをバラしていた。同じようなサイズの虹鱒だったのかもしれない。
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 さらに、中流域では姿を見たことのない泣き弱サイズの岩魚も淵の底から上がってきた。その後もヤマメと虹鱒にヒットが続き、脱渓地点の頭首工までにヤマメが6匹に虹鱒3匹、岩魚1匹という釣果となった。

 前回の余市川中流釣行では、大物をバラした上に小さなヤマメ1匹と散々な目にあった。それもこれも、型もののヤマメを狙っての事。これからの釣行も、ヤマメの棲息する河川以外は考えていない。年内には、念願の尺ヤマメを手にすることができるだろうか。

写真説明@A山岳渓流と言うよりも里川に近い尻別川支流の支流B渇水気味の流れから飛び出た20センチ越えのヤマメC珍しく尺越えの虹鱒も
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2019年08月23日

余市川中流域で大物をバラす



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夏枯れか魚の姿は見えず


 昼までしかないという限られた時間の中で、余市川中流域に向かった。
 立ち上がりも午前7時と遅く、朝まず目には間に合わない。帰りの時間を考慮すると、実質4時間しかないという釣行。

 その中で余市川を選んだのは、入釣するのに時間が掛からないことと、対象魚のヤマメの型ものを期待してのこと。
 そして最近、余市川本流への釣行が久しかったことも上げられる。
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 今回は、これまで入ったことのないポイント開拓ということで、大江橋の上流から銀山にかけてのエリアを検討、地理院の地図を頼りに目的地に向かった。

 川沿いに走る農道の途中にポッカリトした空間が現れた。そこには何故かパワーシャベルが1台止まっており、その通行を邪魔しないよう、場所を選んで車を止めた。
 すぐ目の前に濁りの入った余市川の流れが見える。所どころ岩の飛び出したザラ瀬で、ポイントらしきものは見当たらない。

 水深は深いところでも膝から少し上。しかし水圧は強く、対岸に渡り切るのに時間がかかった。
 ウェットフライを流しながら、上流のポイントを探す。しばらく行くと、大きく蛇行した流れが2分された中州が現れた。その流れだしに作られた淵には何か居着いている気がする。中州に渡り、下流の淵に#10のソフトハックルを流し込む。
 
 その3度目にグイグイと引っ張る大きなアタリ。油断していた訳ではないが、尋常ではない暴れっぷりに戸惑う。そして0.8号のティペットごと持って行かれた。一瞬姿を現したその魚は太くて腹が白く、どう見ても50センチは越えていた。

 最近の釣行で同じことを繰り返している。前々回の尻別川でも、大型魚に対応できないラインシステムから、良型の謎の魚をバラした。
 初めから、小さな魚にも対応できるこじんまりとしたフライと、ラインシステムが問題なのは分かっていた。そこに想定外の大物がヒットした場合の対処ができていない。
 再び同じ場所に流し込むが、当然姿を現すことはなかった。
 
 ふと足元を見ると、キャタピラの後が中州の奥まで続いている。先ほどのパワーショベルのものでは。そこに対岸から人の声が聞こえた。どうも、自分の車がパワーショベルの通行を邪魔しているので、どけて欲しいとのこと。
 この中州は、河川改修工事のために先ほどのパワーショベルが作ったものらしい。
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 場所を移動することにした。下流域は工事で濁りが入り釣りにならない。なので、少し行った上流に向かった。
 次の場所は橋の上から丸見えのポイントだが、適度な流れ出しと落ち込み、深い平瀬が続いている。
 
 これまでの経験上、なにも障害がなければ魚の溜まるポイント。そう決め込んで、流芯に向けてウェットフライを打ち込む。
 だが、ようやくヒットしたのは10センチにも満たないヤマメだけ。
 時間が遅すぎたのか、それとも見かけ倒しのポイントなのか。

 再び移動して上流の堰堤に向かう。この堰堤の下にはプールが作られており、魚の溜まっている可能性がある。しかし、ここでも全くアタリはこなかった。
 ここでタイムアップ。今回はほとんど坊主状態。大物をバラしたこと含めれば、それ以下の釣果となろう。
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 少なくとも上流ではまだ続いている渇水も、中流域では解消されている。水温の上昇で支流や上流に逃げたのか。今回は入る時期と場所を間違ったのかもしれない。

写真説明@初めに入った余市川の中流域。上流に現れた中州の両サイドを狙う。その右側の流れだしで大きなアタリがきたが痛恨のバラシA橋の下に続く魅力的なポイント。しかし、見かけ倒しだったB上流の堰堤に築かれたプールも、今回はアタリがなかった







2019年08月20日

渇水から復活した浜益川の流れ



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 支流で20センチ越えのヤマメも

 お盆休みとその前後の期間、まったく竿を触ることがなかった。釣行先に多くの人出が予想されることと、少雨による渇水で行先が定まらなかったことからだ。
 渇水については、先週末の台風10号がもたらした豪雨によりようやく解消されたようだが、連休中に多くの釣人が訪れた渓流ポイントがどうなっているのか。
 その不安を胸に19日に浜益川支流へ釣行した。
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 浜益川への釣行は、7月12日以来だから1か月以上も前になる。その時には渇水が酷く、本流や一部の支流を除いて釣りにはならなかった。
 また、竿を出すことのできた支流でも、減水でポイントが消えて散々な釣果だった。

 今回の釣行はどれだけ渇水が解消されたのか、を確認することが目的。そして浜益川支流を選んだのは、ヤマメの良型が期待できるから。
 そうは言っても、この連休中に多くの釣人が入っているのは間違いない。果たしてどこまで釣りになるのか、

 初めに入ったのは、浜益川の数ある支流の中でも穏やかな渓相で、前回の釣行でも釣りのできた支流。
 林道が川に沿って奥まで伸びているところから、簡単に入渓できる渓流で、今回はどうだろうか。
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 川の流れは平常時と変わらない水流に戻り、多くのポイントも復活していた。
 林道の途中から川に入り、ポイントのひとつの中淵に#10のフラッタリングカディスを投じる。・・・誰もが竿を出す場所なので反応がない。

 釣り上がってから50メートルほどきた平瀬から、ようやくアタリが。空を飛んできたのは10センチにも満たないヤマメだった。
 しばらく遡行しても、同じようなサイズしかヒットしない。この上流はかなり厳しいと判断して、今度は釣り下がることに。

 入渓ポイントから下流の渓相は、山岳渓流というよりも里川に近い流れ。フライのサイズも#8と、小さなヤマメが掛からないよう変更。
 川を下ってしばらくはアタリがなかったが、林道から離れた場所からアタリが来るようななった。
 流れ出しや小さな淵、落ち込み、平瀬といったポイントから15センチほどのヤマメや、虹鱒らしき魚のヒットが続く。
 ただ、林道に近づく毎にアタリは少なくなり、魚も小型化する。
 時計の針は8時を指しており、ここで一度脱渓して浜益川本流と支流を見に行くことにした。
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 本流は水量が戻り、7月12日に入った場所では簡単に横切ることのできた流れが急流に代っていた。その近くの支流も、岩底を見せていた流れが河原を覆うほど満ちている。
 上流も枯れ沢状態だった流れが復活して、あちこちにポイントが復活していた。
 そのポイントにフライを流すと、アタリが頻繁に起きる。しかし魚が小さすぎてヒットしない。ようやく上がったのは7〜8センチのヤマメ。

 上流の様子が分かったので、今度は大渕と流れだしの連続する下流に釣場を構える。淵へ向かう途中にある平瀬に大型カディスを投じると、1投目にアタリが。
 しかし見切られてヒットしない。20センチ前後のサイズで、大きなアタリはそれ一度きり。

 目的の淵では、張り出した樹木の下でライズが起きていた。その場所の上流からフライを流すとすぐにヒット!魚はぐるぐる回りながら手元に寄ってくる。どうもスレがかりらしい。ネットインしたのは、目測で20センチ越えのヤマメ。
 どうやら今回の目的はこれで果たせたらしい。
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 上流を見渡すと、奥まで大岩小岩の続く山岳渓流。初めの渓流に入渓してから6時間が経過し、疲れのピークが来たためにここで脱渓。浜益温泉に入ってから帰路につくことにした。

写真説明@A渇水が解消された浜益川支流の流れB大きな淵や平瀬も復活したCこの日最長の20センチ越えのヤマメ









2019年08月08日

渇水の安全策で千歳川へ



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水量は豊富だが多くの釣人で魚影は・・・


 お盆を前に、今週末にかけてまとまった雨が期待されている。この雨の後のお盆休みは、何れの河川も渇水が解消されているはずだが、果たしてどうなるのか。
 自分はお盆休みは関係ないので、釣行できる時はいつもそれに集中することにしている。前日の7日もそうで、一番困るタイミングでの釣行となった。
 7日時点では渇水が解消されておらず、なお且つ釣行に赴く時間が中途半端。この2つの問題で行先に困り、仕方なく最も安全な千歳川上流への釣行を選んだ。
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 途中で経由する、支笏湖の様子が良ければ支笏湖でも、と考えた。しかし、午前8時の湖面にはライズは見えず、釣人の姿もない。
 この時期の支笏湖は、少なくとも陽の昇る30分前が勝負。だから、こんな時間に釣れるわけがない、と勝手に決めつけているので、乗り気がしなかった。

 それから30分後に千歳川上流に到着。第4発電所に向かう道筋には、すでに釣人の車が。今回はそれよりも下流に入る予定なので、そこをスルー。
 千歳川は、いつもより若干水位は低いが相変わらずの水圧の強い流れ。岸側ではドライフライ、流芯から早瀬ではウェットフライが面白そう。
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 もともとウェットフライを考えていたので、水量の豊富な流れは助かる。川に立ち込んで、早速ダウンクロスでウェットフライを流す。
 長い間雨が降らなかったために、ダムに溜まった水が濁り、川の流れは深緑色。俗にいう笹濁りで、釣りをする分には好都合。
 ただ型ものは、釣人銀座と言われるほど多くの人が入っているので、難しいのは分かっている。
 そうした中で、今回対象のヤマメがどこまで育っているのか。

 浅い岸側で、張り出した樹木から落ちた虫などを捕食するために、小さなライズが頻繁に起きる。
 それを横目に、川の真中ほどに立ち込んで、ウェットフライを下流側に投じる。ダウンクロスでスウィングさせる、いつもの要領でアタリを誘う。
 しかし、小さなアタリはポツポツくるが、#10のソフトハックルでは大きすぎて食いつかない。
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 前回の千歳川釣行では、15センチから20センチのヤマメと、20センチクラスのブラウンが飽きずにヒットした。
 それから2か月近く経過して、魚影はかなり薄くなったようだ。
 川に降りてくる時に出会った林業関係者の方との話では、平日でもこの場所に多くの釣人が入っているという。だからそれなりの覚悟はしていたが・・・。


 入川から30分後に、ようやく大きなアタリがきた。竿はかなりしなるが、ドラッグを利かせるほどではない。ブラウンか、と引き寄せると30センチ越えのQちゃん。
 ため息をつきながら、再度同じポイントにフライを流す。ヤマメなのか、小さなアタリはくるが針がかりしない。
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 フライサイズを少し下げて打ち込むと、10センチにも満たないヤマメが食いつく。が、やはり型ものは出てこない。
 こんな状況では、ポイントを変えても同じだろうと、正味2時間もかけずに脱川した。

 渇水状態にあっても、水量の安定している千歳川は釣人にとって次善の釣場。だから、行く先に困った釣人が訪れる。その結果、魚影がいつもになく薄くなっている。


 某新聞の釣欄によると、夕まず目には20センチ前後のヤマメと良型のブラウンが期待できると書いてあった。それはいつの話だろうか。
写真@A水量の安定した千歳川上流BC多くの釣人が入るために魚影は薄くなっているようだ。今回の釣果も30センチのうぐいや10センチ足らずのヤマメなど散々たるないよう

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2019年08月05日

「真夏の尻別川上流を行く」動画を投稿



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  本流と支流のボサ川でフライ釣行


 8月に入っても干ばつ気味の天候が続き、渓流への釣行計画を幾度も練り直している。だからと言って、水量の安定している本流への釣行は、誰もが同じことを考えているために競争が激しい。

 仕方がないので、今回の釣行は諦めて7月中旬に赴いた尻別川上流での釣行の模様を、動画編集してyoutubeに投稿した。
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入釣場所は尻別川の上流部で、今回初めて入ったポイント。浅い平瀬が200メートルに渡って続き、そこを釣り下ってウェットフライを流し込んだ。
 
 川底が砂利で、ポイントらしいポイントは無かったが、対岸の深いトロ場から小型の虹鱒やヤマメが飽きない程度にヒットする。
 平瀬の先に姿を現した淵では、流し込んだウェットフライに強烈なアタリが。0・8号のティペットを騙しだまし引き上げるが、敢え無くプッリン。
 落ち込む気持ちを堪えて、近くに流れ出る支流をドライフライで釣り上がる。
 ボサが覆う小河川だが、魚影は思いのほか濃く20センチクラスの虹鱒が次々にヒットする。少し上流に行くと、今度は岩魚が顔を出した。尺を越えた岩魚がヒットしたのも同じ場所から。 
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 ビデオ撮影は、尺岩魚を引き上げたところで電池切れとなったが、その後もヒットが続いて予想外の釣果となった。
 小さな河川は渇水で釣りにならないのに、この支流は水量が豊富でこの時期でもしっかり釣りができる。次回は、さらに上流に釣り上がることを考えている。

写真@尻別川上流の浅い平瀬が続くポイント。小さな虹鱒やヤマメしか出てこなかったAボサが覆って釣りずらいが、魚影の濃い支流Byoutubeに投稿した動画


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2019年08月01日

7月最後の釣行先は、渇水避けて尻別川へ



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 本流の魚影は薄く、支流は水量が半分以下

 少雨だ渇水だ、と言いながら7月が終わった。この1か月間、正確には6月中旬からの干ばつにより、渓流に行く計画がいつの間にか本流に変わってしまった。
 8月には、何とかまとまった雨が降って欲しいが、予報で期待できるのは台風ぐらい。

 7月最後の釣行は、札幌で今年何度目かの真夏日を記録した31日。渇水で、いつものポイントが水溜りに替わった姿は見たくない、と渓流はあきらめて、水量の安定した尻別川本流を選んだ。

 7月中旬から下旬にかけて真夏日が連続した。それに対応して、釣行時間を早めているので、ある程度離れた場所にも行くことはできる。しかし、着いた先の思わぬ姿を考えると、どうしても安全パイを選んでしまった。
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 今回の入釣ポイントは、寒別発電所付近。ザラ瀬から流れ出しに代り、大淵を作る大物の居着きそうな場所。(写真@)
 ここがダメならば、すぐに他のポイントに移動する計画。この場所では、昨年1度だけ坊主を経験したくらいで、ハズレは少ない。
 水量は少し減水気味だが、釣りをするには問題はない。

 ただ、いつもよりも濁りが入っていて、ドライフライでは厳しそう。それでも、流れ出し横の緩い流れを中心にドライを流して様子を見る。
 何度流しても寄ってくる魚の姿はなく、ウェットフライに替えようと思ったその矢先、30センチほどの魚がフライを横切る。そしてフライを銜えたまま、水中に潜りこんだ。

 予想もしていなかったアタリに合わせ遅れて、魚はフックを外して逃げてしまった。魚種は確認できなかったが、ビデオカメラに映り込んだ姿からして、岩魚かアメマスだったのでは。

 それでも、魚がいることが分かりドライフライ、ウェットフライを駆使してアタリを探る。しかし逃がした魚のせいか、その後は音沙汰なし。
 この流域はラフティングの経路になっており、時間が遅くなればラフティング船団に邪魔される。その前に勝負し無ければならないと、ここを諦めてしばらく行った下流に向かう。
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 ここも、太いザラ瀬が流れ出しに代り、淵を形成するポイント。A簡単に入ることのできる人気ポイントなので、魚影は薄い。ただ、今回は誰も入っていない。

 何とか釣果が得られるのでは、上流からウェットフライで釣り下る。しかし魚影の薄さは予想以上で、ヒットしたのは20センチほどの虹鱒1匹。ここも正味1時間ほどで、次の場所に移動。

 今度は、上流に架かる橋の下のポイントを狙う。初めて入った場所だが、いつも釣人が入っており、対岸に築かれた深いポイントに興味を持っていた。
 長く続く曲りのポイントを、ウェットフライで釣り下る。だが、見かけはいいのに全くアタリはこない。
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 ここも早々に離れて、ラフティングの来ない上流のポイントに移動。前回の釣行で釣り下がった場所だ。今回は、逆に釣り上がることを考えたが、ザラ瀬が上流の奥まで続いて、ポイントらしいものが確認できない。
 
 仕方なく、目の前にあった流れ出しから代った淵を重点的に攻める。何度かウェットフライを流しているうちに、向こうアワセでアタリが。ジャンプを繰り返して暴れる魚は、先ほどよりも少し大きな虹鱒。C

 結局、この場所ではこの1匹に終わった。昼も近くなったので、最後にと上流で尻別川に流れ出る支流のソーケオマシュベツ川に入渓。Bようやく渓流らしい渓流に入ったが、入渓地点に着いて愕然。水量が半分もないのだ。
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 いつものポイントはただの水溜りとなり、淵は川底をさらしている。それでも、大淵が小さな淵となって残っているが、多くの釣人がそこに集中するものだから、魚影がさらに薄くなっている。そのために、フライに飛びつく魚は皆無。
 自宅の帰りしなに、車窓からみた渓流のほとんどが河原をさらしていた。実際に考えている以上に渇水の影響は深刻だと思った。

写真@寒別付近の尻別川のポイント。流れはいつもと変わらないが魚影は薄いようだAそのポイントから下流の流れ。見た目は良いが、人気ポイントのためにアタリは少ないB最後に入った支流のソーケオマシュベツ川。渇水が酷く、水量はいつもの半分ほどC今回の釣行でヒットした虹鱒。合計2匹の釣果で散々な目に

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2019年07月26日

渇水を避けて白老の2つの渓流へ



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 熊の目撃例多いヤマメ河川を遡行
 
 今週末の天気は、金曜、土曜と全道的に雨になりそう。日曜日には回復する予報だが、河川の増水や濁りがどの程度残っているのか気になる。また、雨の量によっては渇水が解消されない可能性もあり、釣人にとっては釣行先の選択が難しいだろう。

 6月からの渇水状況に対応して、この2か月間できるだけ水量の安定した河川に釣行してきた。
この結果分かったのは、流域の長い河川ほど、渇水の割合が小さいということ。
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 また、湧水河川も少雨の影響が少ない。札幌の小河川でいえば、厚別川や真駒内川などは酷い渇水にあるが、小樽内川や豊平川は影響が少ない。そして道央圏ということでは、尻別川や余内川、白老や日高の本流も釣行するには問題がなさそう。

 もっとも、今回の降雨が渇水を解消すれば、釣行先の選定に苦労することが無くなる訳だが。
 そういうことで7月25日の釣行も、できるだけ渇水の影響を受けることのない、またあまり入ったことのない河川を、ということで白老と苫小牧の堺にある二つの川に釣行した。

 いずれも過去に1〜2度釣行しているが、ブログに載せたことがあるのは二つ目の川だけ。
 二河川とも目的の河川が思わしくないために、ついでに入った川だが、釣果らしい釣果は得られていない。特に初めに入った川は、場所を間違えてまったく魚影の無いところに入渓したものだから、当時の記憶も疲労感しか残っていない。
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 また二つ目の川も、中流域の三面壁の直線化した場所で、ヤマメの稚魚しか釣れなかったという苦い思い出がある。
 今回は、入渓ポイントなどしっかりと準備をしたつもりだったが、入る場所の少ない初めの川(写真@)で、再び中流域から入渓するといったミスを犯してしまった。

 上流にある王子製紙の堰堤まで昇り、それから川通しで釣り上がろうとしたものの、アタリは皆無で幾ら遡行しても堰堤が見えてこない。
 それも当然で、後で地図を調べると入った場所は堰堤の1キロ以上下流だった。何よりも、水量は豊富なのに小さなアタリさえ来なかったことのショックが大きかった。

 仕方なくここを諦めて、隣に流れる二つ目の川に移動。(A)前に入ったことのあるポイントを通り過ぎ、かなり上流を目指す。そこは、直線化した流れから、ボサや河畔木が鬱蒼と繁る、自然河川に一変するポイント。
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 森が深く熊の目撃例が異常に多いことから、入り込んで釣り上がるには勇気のいる場所。なので、釣人といえどもそれほど入っていないはず、と見当をつける。
 ここから上流ならば、ヤマメも中流よりは大きいだろう、との期待も。

 釣り上がるとすぐに、スリット型の砂防ダムが姿を現した。
 その下の小さなプールに大型化ディスを投じた。が、すぐに魚は寄ってくるものの、小さくてフライを銜えるほどの魚はいない。

 砂防ダムを乗り越えてさらに上流へ。(B)火山灰底の蛇行する流れが続くが、それはどこかで見たような景色。思いついたのは苫小牧川上流。苫小牧川の流れをさらに太くして、河岸を広げたような渓観だ。
 ただ、釣れるのは虹鱒ではなくヤマメだけ。最上流では岩魚も釣れるというが、この川の本命はヤマメだ。
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 最初の大型カディスのアタリは、大曲の連続した淵から。元気よく飛び出たのは15〜6センチのヤマメ。(C)これでもフライとの比較ではかなり小さいが、警戒心が薄いために食いついたものと思われる。


 この場所からヒットが続く。上がってきたのは、同じような型のヤマメだが、時折20センチ近いサイズも。
 流れは、倒木や崖下の淀み、淵の連続などさらに複雑化する。
 そうしたポイントからもヒットが相次ぐ。
 この上流に架かる橋まで遡行する計画だが、先が全く見通せない。(後で調べたら橋はこの地点から1キロ以上離れていた)

 それなりに釣果があったことと、先が見えないことからこの地点で脱渓。
 今回の釣果は15〜20センチのヤマメが10数匹。他の魚種はいなかったが、久しぶりに渓流を釣り上がったという満足感があった。

 それにしても、初めに入った川の上流に向かう入渓ポイントは、林道と川が離れすぎていて探すのが難しかった。いずれの機会に再チャレンジしてみたい。

写真@初めに入った河川。流れは河岸の広い道東河川に似ているが、まったくアタリはこなかったAB二つ目の河川。スリット型の砂防ダムから上流に魅力的なポイントが連続するC上流の曲りの淵でヒットしたヤマメ。このサイズが多かった








2019年07月24日

渇水避けて水量多い余市川支流へ



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型ものヤマメがヒットするも岩魚の姿見えず

 少雨のために渇水状況にあった道内の河川も、今週末にかけての降雨で少しは解消されるかもしれない。
 ただ、今のところ雨量がどの程度になるのか分からない。干上がった渓流が元に戻るには、まだ時間が掛かりそうだ。
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  最近の渓流釣行は渇水が続いたために、本流やそれに準ずる河川に向かうことが多くなった。
 7月23日の釣行先も、渇水に強い余市川の支流のひとつ。前回は、6月12日に余市川本流とともに入渓した。
 今回は、前回の釣行で行き着くことのできなかった、上流にある砂防ダムまで釣り上がる事にした。

 この砂防ダムから下流がヤマメの限界域で、その上流は岩魚とオショロコマだけが棲息する。砂防ダムから上流は、これまで何度も入渓したが、ヤマメのいない渓流は面白みに欠ける。
 なので今回は、ヤマメが止められる砂防ダムまで釣り上がることにした。
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 余市川は今年3回目の釣行となる。1回目、2回目は、時期的な問題からヤマメよりも岩魚の方が多くヒットした。ヤマメも型ものではなかったが、そこそこ釣果はあった。さて、今回はどうなるのだろうか。

 入渓地点は前々回と同じ場所。荒くれた岩がむき出しで、岩盤底や砂利の底が続くかと思えば、大きな淵が現れる山岳渓流。(写真@A)
 岸の土の上には、つい最近のものと見られる足跡が残されていた。その釣人に、魚が抜かれていないことを祈りながら入渓。
 前回の釣行は、流れが強く水量も多くて、遡行に障害が多かった。今回は、水量が減少している分遡行しやすい。そのため、魚影は薄いのではと考えたのだが・・・。

 入った先の岩と岩が織りなす流れ出し、平瀬、カタ、落ち込み、流れ込み、淵などのポイントからコンスタントにアタリが出る。  浅い平瀬からもアタリが出るが、#10のカディスが大きすぎて銜えることができなかった。
 1匹目は16〜7センチのヤマメ。流れ出しから落ち込みに代わる、水深の深い場所から飛び出た。同じようなポイントでアタリは出るが、それほど魚影は濃いとは感じられない。
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 入渓地点から200メートルほど釣り上がった場所で、支流が見えてきた。この支流が、ヤマメの供給河川ではないかと、寄り道して立ち入る。奥には、小滝や段差のある流れが続いており、フライを投じた滝壺からの反応はゼロ。

 再び本流に戻り、遡行を続行。どこまで釣り上がったのだろうか、入渓から2時間ほど経過したのに、まだ砂防ダムが見えてこない。上流に向かう毎に渓相は荒々しさを増し、小渕や大渕も現れる。

 その内のひとつの大渕は、普段ならば高巻きしなければ乗り越えられない場所。今回は、渇水により岩伝いで岸から越えることができた。
 そうした1級ポイントでも型ものの姿はなく、ヤマメも1匹しかヒットしない。
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 ようやく目的の砂防ダムが見えてきた。(B)流れ出しの下のプールは、いつもよりも小さく、底に沈んだ岩が剥き出しになっていた。そこにフライを流して様子を探るが、底から浮上する魚は見えない。

 ここで今回初めてウェットフライを使用。流れだしの下に打ち込んで、リトリーブを繰り返す。その3回目に、向こうアワセでヒットしたのは、この日最長の25センチほどのヤマメ。生憎、ビデオカメラは少し前に電池切れして、釣り上げたヤマメを映すことができなかった。
 このプールではこの1匹だけだったが、今回の釣果は最長25センチから16センチのヤマメが7匹。そして、前回前々回あれだけヒットした岩魚の姿は見えなかったのはなぜだろう。
 
写真@A余市川支流を上流の砂防ダムに向けて釣り上がるB姿を現した砂防ダム。ここがヤマメの限界点Cヒットしたヤマメ
 
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