SONY VPL-VW255には「HDRリファレンス」モードがある。”制作者の意図に近いHDR映像を再現”との説明で期待していたが”1,000nitを超える輝度を持つコンテンツは1,000nitで切られる”ので自分でコンテンツの最大輝度を確認してマニュアル設定する必要がある。残念ながらPanasonic DMR-SCZ2060では”HDRメタ情報”を確認することが出来ないので有効活用出来ない(ハズ)。
参考:「HDRリファレンス」
https://www.sony.jp/video-projector/products/VPL-VW255/feature_1.html#L1_70
JVC DLA-Vシリーズ搭載の「オートトーンマッピング」やPanasonic DP-UB9000 Japan Limitedの「HDRトーンマッピング」機能には遠く及ばないコンテンツのオリジナリティーを尊重するソニーらしい機能だ。(^_^;;
参考:HDR難民を救うUHD BDプレーヤー「UB9000 Japan Limited」の凄さとは
https://av.watch.impress.co.jp/docs/series/avt/1158124.html
実際「HDRリファレンス」モードは使えるのか判断しようと「HDRオート」とどう変わって見えるのか視聴してみた。
『ラ・ラ・ランド』CH1オープニングは晴天下の高速道路なので明るいシーンに注目して観た。私の目では特に大きな差は感じられなかった。気になったのは空の色で「オート」では青空なのが「HDRリファレンス」と「HDR10」では緑ぽく見える。
『ラ・ラ・ランド』CH5のマジックアワーのダンスシーンでは暗部の諧調性に注目してみたが、こちらも大きな差は見出せなかった。やはり夕暮れの空の赤味に差があり「HDRリファレンス」と「HDR10」では色が淡くあっさりし過ぎでこの2人は恋に落ちそうにない。
『ブレードランナー2049』ではCH12の新旧2人のブレードランナーがウィスキーを飲みながら会話するシーンを観た。部屋中がオレンジ色の光に包まれているが、「HDRリファレンス」と「HDR10」では色が薄く茶色ぽく見える。
「HDRオート」では入力信号に応じて自動的にHDR10とHLG(Hybrid Log Gamma)に切り替えるだけと思っていたが、それに加え記憶色に近い美しく見える色に調整している様だ。
HDRの表現より色再生に差があっては「HDRリファレンス」を使う利点が無い。本当にソニー製4K有機ELマスターモニターBVM-X300はこんな色なのか疑問を感じてしまうがVPL-VW255の色再現力が有機ELに及ばないのかもしれない。
私は「HDRオート」の色の方が好みなのでオートで使うことにしよう。