第3回は1964年「ブレジネフ書記長就任」から2019年「イラク反政府暴動」までの中東に関する歴史を取り上げている。
参考:中東の政治('20)
https://bangumi.ouj.ac.jp/v4/bslife/detail/15485906.html
高橋名誉教授はゴルバチョフ共産党書記長が1985年から行ったペレストロイカについて以下の様に評した。
1984年までのソビエト連邦において国は“労働の対価としてルーブルを支払う”が物不足で欲しい物が買えないから労働者は“生産計画分の労働”しか行わないことで体制が維持されていた。ところがゴルバ“チョップ”による経済改革が生産性向上を命じたものだからこの暗黙ルールが破壊され混乱を引き起こした。これが1991年のソ連崩壊の一因になったと説明した。
まさかダジャレでくるとは思っていなかっただけに強く記憶に残るペレストロイカ評だ。(^_^)
高橋名誉教授は「ポール・ケネディ著:大国の興亡―1500年から2000年までの経済の変遷と軍事闘争 1987年発行」について、発行時は米国の将来について書かれたものだと思っていたが、ソ連崩壊により軍事的拡大に自国財政が耐えられなくなるのが大国の興亡の原因という著者の指摘の正しさを実感した。それから33年経って今は米国の一極覇権が崩れ中国とロシアが台頭してきており再び本書の正しさが証明されようとしている、と語る。
第二次世界大戦終了後の中国が中東向け短波放送を開始したのを聴いていて「将来的に中国は中東への関与を深めるだろう」と思ったとも言っていた。
歴史は繰り返えすが、未来を信じて種を蒔くことを疎かにしてはいけないと考えさせられた講義だ。
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