2008年頃私はS-1EXとS-3EXを比較検討して悩んでいた。この場合、特に問題になるのは大きさと価格だ。
S-1EX:422 mm (W) × 1283 mm (H) × 609 mm (D)/66 kg (1台) 63.0万円(当時52.5万)
S-3EX:350 mm (W) × 1224 mm (H) × 541 mm (D)/48 kg (1本) 39.9万円(当時36.8万)
サイズ的にも価格的にもS-3EXが導入し易いのは確かだ。
幸いなことにこの2本のスピーカーの情報は価格コムのレビューやPhile Webコミュニティ、そしてブログやホームページに視聴レビューがあり大変参考になった。面白いことにこれらの情報を大雑把にまとめると次の2通りに分類される。
1) S-1EXとS-3EXの個性は異なり両方とも素晴らしいスピーカーだ。
2) S-1EXを聴いてしまうとS-3EXの音質には満足出来ない。
2)の感想を述べている人達は結果的にS-1EXやS-2EXのユーザーになっている。どこかのオーディオ雑誌の記事で読んだ記憶があるがパイオニアの技術者も「ベリリウムの音を聴いてしまうともう戻れない」といったことを語っていたのでCSTドライバーのトゥイーターの素材がセラミックグラファイトか、ベリリウムかといった点が評価の差に繋がっていると考えられる。
まあこのように評価が二分していて決断しあぐねている時、2008年9月S-1EX-LTD展示品という掘り出し物に遭遇して悩んでいたことも忘れて購入してしまった訳だ。(笑)
『ステレオ音楽再生強化だけのつもりだったS-1EX-LTDだが“ローレライ”に魅入られて音の渦の中に飲み込まれてしまった私は2ヶ月も経たないうちにセンタースピーカーをS-7EX+CP-7EXに置き換えたくなり始めた。』と書いたのは10/06(木)の記事の通り。
その時にはS-HE100(1992年6月発売・1本148,000円)をサラウンド用として使っていたのだが折角フロント側の音色と位相が合うのにサラウンド側が異なるのは気持ち悪いなあと思い始めていた。そこにS-3EX展示品をお安くするとのセールがあり、最後に背中を押したのは『2009年4月1日価格変更のお知らせ』だった。値上がりするなら安い内に買おう!こうして2008年12月にセンタースピーカーと一緒にサラウンドスピーカーのリプレイスと相成った。
ここまで読んで下さった賢明な読者の皆様は「あれ?S-3EX展示品が何故S-3EX-Tに化けたんだ?」と不思議に思ったことだろう。当初はお安い展示品のS-3EXを賢く買うつもりだったのだが、S-1EX-LTDのクリアビーチとS-7EXのダークブラウンで既にカラーの統一が出来ないのであれば「ここはチェリーブラウンのS-3EX-Tを買ってEXシリーズ3色揃えてしまいましょう」とバカなことを思いついてしまったのだ。(苦笑) これも“ローレライ”に魅入られた者の運命かもしれない。(爆)
これでS-1EXとS-3EXを自分の耳で聴き比べてネットの評価について自分なりの結論を出した、と書きたいのだがS-3EXは3本脚でバランスが悪い上にスパイク受けが小さく動かし難い。正確に距離を測り設置したスピーカーを動かすのは躊躇うしバナナプラグ等を使っておらずスピーカーケーブルの繋ぎ替えも面倒ということで未だに兄弟対決が実現していない。そのうちやってみたい内容なのだが・・・。
ただひとつ今いえることはSC-LX90のエンハンスド・ステレオ・サラウンドモードで鳴っているS-3EX-TはS-1EX同様に美しい音楽を聴かせてくれるので、これは良い勝負になりそうだ、ということだけだ。
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