だがこの10月11月のイベントに参加して評論家やメーカー説明員の色々な話を聞いて考えをまとめてみると私の中でだたひとつの結論に辿り着いた。「SC-LX90の後継機は出ずアップグレードもない!」
そう結論付けた理由を挙げていこう。
1)10/25(火)の記事:大橋先生のお話”「AVアンプは欧米では数が出るので手馴れたアナログアンプを搭載して売った方が開発コストの掛からない分利益率が良い」”
2)12/04(日)の記事:説明員のお話”「10万円以上のモデルについて新しいブランド名AVENTAGEを付けました。海外では下位モデルもあるのですが日本のAVアンプ市場は小さく売り分けが難しいのでこの3モデルに限定しました」”
3)12/05(月)の記事:説明員のお話”「AVP-A1HDとAVC-A1HDは現行製品なので3D対応等のアップグレードを実施して販売を継続します。(2007年年末に)各社からフラグシップモデルが発売されましたが、この厳しいデフレ経済下でアップグレードを行うのは当社だけです。」”
4)HiVi12月号P48の山本浩司氏のトレンド分析:”AVセンター売り場がもうひとつ盛り上がらないという声をよく聞く”(中略)“4〜5年前の50万円以上の製品の内容・音質がその半額で実現されているというのが実感だ。”
5)Phile Webコミュニティ2011年11月05日の日記:“SC-LX90の後継機に関する情報がなにかしら聞けるのではないかと思ったことなのですが、それについては本田氏は「全く期待しないほうが良い」とのお言葉でした。”
6)Phile Webコミュニティ2011年11月13日の日記:“銀座のときは、パイオニアのLX85を開発したエンジニアの方もいらして、色々と話を聞きました。今のところLX90の後継機の計画は無いようです。”
7)価格.comのAVC-A1HD の2011/10/30クチコミ掲示板:“パイオニアのスサノオも、バージョンアップ企画があったそうです。ところが、お客様負担額が30万。という事で立ち消えになったそうです。”
つまり市場の小さな日本は勿論、欧州ユーロ危機で世界的に景気の先行き不透明な現状では新たなフラグシップモデルを出すリスクは取れない、せいぜい現行販売機種をアップグレードして継続販売するのが関の山と言うことになる。確かにアップグレード料金が30万だったらアバックで新製品に買い換えた方が安い。
[SC-LX85特価27万]−[SC-LX90通常買取価格17万]―[リシアター下取査定アップ額3万]=[リシアター交換差額7万]
これでは企画が潰れる筈だ。デノンのアップグレード料金12万円というのは現行機種の販売予定数も入れての量産効果でこの金額となったのだろう。
デジタル機器はとにかく足が速い。私が2008年にSC-LX90を購入した際に「HDMI Ver.1.3a、Dolby Pro Logic IIx、DTS Neo:6に対応していれば4〜5年は困らないだろう」と考えたのだが3年後には既に「HDMI Ver.1.4a、Dolby Pro Logic IIz、DTS Neo:X対応」が当たり前になっている。次々と新しい規格が出てきて商品が陳腐化してしまうのでは買うタイミングが読めず買い控えにも繋がってしまう。
スマートフォン普及で旧モデルでもバージョンアップで最新の機能が使えるのが当然とユーザーが思うようになったらAV機器も現在の様な売り切り販売方法ではまずいのではないか。LINN DSの様にDACを使わずFPGAによるデジタルアナログ変換を行う、ボード交換を前提とした筐体設計を行う等ユーザーが1年後に悔しい思いをしないで済むような製品作りが求められていると思う。それがしいては”AVセンター売り場の活性化”に繋がるはずだと私は思う。
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