2017年01月23日
睡眠に最適な照明は何色?何ルクス? 豆電球でもまだ「明るすぎ」
より質の高い睡眠を得るためにすべき努力はいくつかある。平日も週末も就寝時間や起床時間を一定にすることや、寝る前にアルコールやカフェインを取りすぎないこと、スマートフォンやテレビの画面を見ないこと…。そして、寝るときの明るさ、つまり照明の明るさの加減も大切だ。
睡眠に最適な照明の明るさはどれぐらいか、そして、睡眠のためのハイテク照明器具もご紹介したい。
□睡眠前は「薄暗い」照明環境が最適
寝る前にスマートフォンやテレビを見ない方が良いのは、画面から出ているブルーライトの影響を避けるためだ。ブルーライトは睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が抑制されてしまうことがこれまでの研究で明らかになっている。
また、睡眠前2時間は50ルクスの「薄暗い」と感じる照明の中で過ごすとよく眠れることも、以前ご紹介した。これも、理由はメラトニンの分泌に関係がある。明るい照明の中で過ごすと、やはりメラトニンの分泌が抑制されてしまうのだ。
これを知ってから、わが家でもお風呂から上がったら、リビングの照明は2つあるところを1つだけつけて寝るまでの間を過ごすようにしている。わが家のリビングの照明は明るさの調整はできないので苦肉の策だ。
□豆電球も睡眠には明るすぎ
子どもたちが真っ暗は怖いというので、寝室は豆電球をつけて寝ている。豆電球は9ルクスということなので十分に暗いと思っていたが、専門家によると熟睡できる最適な明るさは0.3ルクスということだ。豆電球でも、まだ明るすぎるのだ。
□自然な睡眠を誘発する電球が登場
豆電球よりも暗い照明なんてないし、と困っていたら、なんと、2016年の春にフィリップス社から眠りを誘発する電球が発売されることが分かった。
フィリップス社の電球「ヒュー(hue)」は、自分のスマートフォンにダウンロードしたアプリで操作が可能なハイテク電球だ。何時に照明をつけるのか、消すのかはもちろん、くつろぐ時間帯には暖かい色みにできるし、勉強など何かに集中したいときには、青っぽい色みに変えられるのだ。
これに新たに追加されたのが、眠りを誘発する機能だ。「スリープモード」にすると電球が夕日を再現した色みに変わる。「常夜灯モード」もあって、直前まで走り回っていた子どもたちも落ち着いて眠りにつくことができるという。わが家の豆電球に代わるものになるだろう。
価格はまだ明らかになっていないが、決して安くはないだろう。しかし、より良い睡眠を得るために自分の努力だけでは限界もある。こうしたハイテク機能を取り入れてみるのも1つの手かもしれない。