2015年12月07日
長引く風邪、もしかしてカビやダニが原因かも?
なかなか風邪が治らない、ずっと繰り返している.....そんな症状に悩んでいるアナタ。もしかしたらそれは、風邪ではないかもしれません。この時期、風邪とよく似た症状でカビやダニなどが原因で起こる過敏性肺炎という病気が拡大中だとか……。
■ 過敏性肺炎って一体……
風邪はさまざまなウイルスに感染することで起こるのに対して、過敏性肺炎はダニやカビの他、細菌や真菌、化学物質などの無機物に対するアレルギー反応で発症します。これらの抗原を繰り返し吸うことでアレルギー反応が生じると、体がその物質に過敏に反応してしまい、炎症がおきて肺炎になってしまうのです。
特に梅雨から秋にかけて、蒸し暑い環境が続くと、トリコスポロンというカビなどが増え、この状態が起こりやすくなります。このことから、過敏性肺炎は夏型過敏性肺炎といわれることもあります。
■ 風邪との見分け方が難しい
症状が風邪と非常に似ていることから最初は病院でも気付かれないことも。過敏性肺炎はカビなどを吸入後、6〜8時間以内に発熱や咳、呼吸困難といった症状があらわれます。ただ、入院や旅行などで家を離れると自然に症状は治まるといった特徴があります。
■ 気密性の高い家は要注意!
かつては、古い家屋など湿気が多く日当たりや風通しが悪い場所で起こりやすいとされていましたが、近年ではマンションなどの密閉性が高まったことにより、カビが繁殖しやすい環境が増え、発症しやすくなったと考えられます。
■ 予防には……
湿気から家を守ることがとても重要になるので、特にこの時期は換気をこまめにして、風を家の中に通し、湿度を60%程度に保つと、カビの発生が抑えられるとされています。また、湿気が多くカビの発生しやすい場所に行く際はマスクをすることでも多少は予防に役立ちます。
この病気を診断するためには、レントゲンを撮り、過敏性肺炎を疑った上で血液検査をする必要があります。治らない、あるいは繰り返す風邪、毎回夏の時期に風邪をひく、といった症状があれば、一度病院を受診してみてください。