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2022年04月29日

危険な好奇心3



俺達はニヤニヤしながら近づいていった。頭の中で、その何者かにどんな悪戯をしてやろうかと考えていた。
その時

『コン!』

甲高い音が鳴り響いた。心臓が止まるかと。

『コン!』

また鳴った。一瞬何が起きたか解らず、淳と慎の方を振り返った。
すると淳が指をさし、
『アイツや!アイツ、なんかしとる!』と。
俺はその何者かの様子を見た。

『コン!コン!コン!』

何かを木に打ち付けていた。いや、手元が見えなかったが、それが【呪いの儀式】というのがすぐにわかった。
と言うのも、この山は昔から【藁人形】に纏わる話がある。あくまで都市伝説的な噂だと、その時までは思っていたが。

俺は恐くなり、『逃げよ。』と言ったが、慎が

『あれ、やっとるの女よ。よー見てみ。』

と小声で言い出し、淳が

『どんな顔か見たいやろ?もっと近くで見たいやろ?』

と悪ノリしだし、慎と淳はドンドンと先に進み出した。
俺はイヤだったが、ヘタレ扱いされるのも嫌なんで渋々二人の後を追った。

その女との距離が縮まるたびに『コン!コン!』以外に聞こえてくる音があった。
いや、音と言うか、女はお経?のような事を呟いていた。
少し迂回して、俺達はその女の斜め後方8メートル程の木の陰に身を隠した。
その女は肩に少し掛かるぐらいの髪の長さで、やせ型、足元に背負って来たリュックと電灯を置き、写真?のような物に次々と釘を打ち込んでいた。
すでに6〜7本打ち込まれていた。

その時

『ワン!』

俺達はドキッとして振り返った。そこにはハッピーとタッチが尻尾を振ってハアハアいいながら「なにしてるの?」と言わんような顔で居た。
次の瞬間、慎が

『わ゛ぁー!!』

と変な大声を出しながら走り出した。
振り返ると、鬼の形相をした女が片手に金づちを持ち『ア゛ーッ!!』みたいな奇声を上げ、こちらに走って来た。

俺と淳もすぐさま立ち上がり慎の後を追い走った。
が、俺の左肩を鷲づかみされ、すごい力で後ろに引っ張られ、俺は転んだ。
仰向きに転がった俺の胸に『ドスっ』と衝撃が走り、俺はゲロを吐きかけた。
何が起きたか一瞬解らなかったが、転んだ俺の胸に女が足で踏み付け、俺は下から女を見上げる形になっていた。
女は歯を食いしばり、見せ付けるように歯軋りをしながら『ンッ〜ッ』と何とも形容しがたい声を出しながら、俺の胸を踏んでいる足を左右にグリグリと動かした。
痛みは無かった。もう恐怖で痛みは感じなかった。女は小刻みに震えているのが解った。恐らく興奮の絶頂なんだろう。


危険な好奇心4へ

2022年04月28日

危険な好奇心2


明日の朝までどう乗り切るか、俺達は話し合った。
結果、小屋の中は蒸し暑く、周囲の状況も見えない(熊の接近等)為、山を下りる事になった。
もう内心、一時も早く家に帰りたい!と俺は思っていた。

懐中電灯の明かりを頼りに足元を照らし、少し早歩きで俺達は下山し始めた。
5分ほどはハッピーとタッチが俺達の周りを走り回っていたので心強かったが、少しすると2匹は小屋の方に戻っていった。

普段、何度も通っている道でも夜は全く別の空間にいるみたいだ。
幅30センチ程度の獣道に足を滑らさぬよう、皆無言で黙々と歩いていた。

そのとき、慎が俺の肩を後ろから掴み『誰かいるぞ!』と小さな声で言ってきた。
俺達は瞬間的にその場に伏せ、電灯を消した。
耳を澄ますと確かに足音が聞こえる。

『ザッ、ザッ』

二本足で茂みを進む音。その音の方を目を凝らして、その何者かを捜した。
俺達から2、30メートル程離れた所の茂みに、その何者かは居た。
懐中電灯片手に、もう一方の手には長い棒のようなものを持ち、その棒でしげみを掻き分け、山を登っているようだった。
俺たちは始め恐怖したが、その何かが『人間』であること。また相手が『一人』であることから、それまでの恐怖心はなくなり、俺たちの心は幼い『好奇心』で満たされていた。

俺が『あいつ、何者だろ?備考する?』と呟くと、二人は『もちろん』と言わんばかりの笑顔を見せた。

微かに見える何者かの懐中電灯の明かりと草を掻き分ける音を頼りに、俺達は慎重に慎重に後を着けだした。
その何者かは、その後20分程、山を登り続けて立ち止まった。
俺達はその後方30メートル程の所に居たので、そいつの性別はもちろん、様子等は全くわからない。かすかな人影を捕らえる程度。
ソイツは立ち止まってから背中に背負っていた荷物を降ろし、何かゴソゴソしていた。

『アイツ一人で何してるんだろ?クワガタでも捕りに来たんかなぁ』

と俺は言った。

『もっと近づこうぜ!』

と慎が言う。
俺達は枯れ葉や枝を踏まぬよう、摺り足で、身を屈ませながら、ゆーっくりと近づいた。


危険な好奇心3へ

2022年04月27日

危険な好奇心


危険な好奇心とは、小学生の子供達が山に建てた秘密基地でホラーに遭遇するという内容である。
個人的に最後のendが余韻を妨げているような気がしないでもない。


【内容】



少し長い話ですが、暇な方、読んでください。

小学生の頃、学校の裏山の奥地に俺達は秘密基地を造っていた。
秘密基地つっても結構本格的で、複数の板で釘を打ち付けて、雨風を防げる3畳ほどの広さの小屋。
放課後にそこでオヤツ食べたり、エロ本読んだり、まるで俺達だけの家のように使っていた。
俺と慎と淳と犬2匹(野良)でそこを使っていた。

小5の夏休み、秘密基地に泊まって遊ぼうと言うことになった。
各自、親には『〇〇の家に泊まる』と嘘をつき、小遣いをかき集めてオヤツ、花火、ジュースを買って。
修学旅行よりワクワクしていた。

山に入ってから一時間ほど登ると俺達の秘密基地がある。
基地の周辺は2匹の野良犬(ハッピー♂タッチ♂)の縄張りでもある為、既知に近くなるとどこからともなく2匹が尻尾を振りながら迎えに来てくれる。
俺達は2匹に『出迎えご苦労!』と頭を撫でてやり、うまい棒を1本ずつあげた。

基地に着くと、荷物を小屋に入れ、まだ空が明るかったのですぐそばにある大きな池で釣りをした。まぁ釣れるのはウシガエルばかりだが。
(ちなみに釣ったカエルは犬の餌)

釣りをしていると、徐々に辺りが暗くなりだしたので、俺達は花火をやりだした。俺達よりも2匹の野良の方がハシャいでいたが。
結構買い込んだつもりだったが、30分もしないうちに花火も尽きて、俺達は一旦小屋に入った。
寄るの秘密基地というのは皆初めてで、山の奥地ということで、街灯もなく、月明かりのみ。聞こえるのは虫の鳴き声だけ。
簡易ライト一本の薄明るい小屋に三人、最初は皆で菓子を食べながら好きな子の話、先制の悪口など喋っていたが、静まり返った小屋の周囲から、時折聞こえてくる『ドボン!』(池に何かが落ちてる音)や『ザザッ!』(何かの動物?の足音?)に俺達は段々と怖くなってきた。
しだいに

『今、なんか音したよな?』
『熊がいたらどーしよ?!』

など、冗談ではなく、本気で恐くなりだしてきた。
時間は9時。小屋の中は蒸し暑く、蚊もいて、眠れるような状況ではなかった。
それよりも山の持つ独特の雰囲気に俺達は飲まれてしまい、皆、来た事を後悔していた。


危険な好奇心2へ

2022年04月26日

巨頭オ(洒落怖)



巨頭オとは、過去旅行に行った際、良い思い出を持つ旅館に再び赴こうと出立するも辿り着いた場所は異形の地であったというストーリーの都市伝説である。
長らく、きさらぎ駅同様その場所は不明とされており、適度に短い内容が読むものを引き付ける内容となっている。


【内容】



数年前、ふとある村の事を思い出した。
一人で旅行した時に行った小さな旅館のある村。
心のこもったもてなしが印象的だったが、なぜか急に行きたくなった。

連休中に一人で車を走らせた。
記憶力には自信のあるほうなので、道は覚えている。
村に近付くと、場所を示す看板があるはずなのだが、その看板を見つけたときあれっと思った。

「この先〇〇q」となっていた(と思う)のが、「巨頭オ」になっていた。
変な予感と共に行ってみたい気持ちが交差したが、行ってみる事にした。

車で入ってみると村は廃村になっており、建物にも草が巻きついていた。
車を降りようとすると、20mくらい先の草むらから、頭がやたら大きい人間?が出てきた。
え?え?とか思っていると、周りにもいっぱいいる!
しかもキモい動きで追いかけてきた…。
両手をピッタリと足につけ、デカイ頭を左右に振りながら。

車から降りないでよかった。
怖ろしい勢いで車をバックさせ、とんでもない勢いで国道まで飛ばした。

帰って地図を見ても、数年前に行った村と、その日行った場所は間違っていなかった。
だが、もう一度行こうとは思わない。

2022年04月19日

山の測量


山の測量とはネット上に投稿された怖い話である。
主人公は怪奇現象を目撃するものの、詳しい真相は分からずじまいで終わっている。


【内容】



先月のことです。Aと俺は山へ測量に入りました。
山の測量に行く時は、最低3人で行くようにしていたんですけど、行くハズだった奴がインフルエンザで倒れて、他に手の空いている人も居なかったんでしょうがなく2人で行くことになったわけです。
でもやっぱり不安だったので、境界を案内してくれる地元のおっさんについでに測量も手伝ってくれるように頼みました。
おっさんは賃金くれればOKという事で、俺たち3人で山に入りました。


前日からの雪で山は真っ白でした。
でもポールがよく見えるので、測量は意外にサクサク進みました。
午前中一杯かかって屋根の所まで測ったところで、おっさんの携帯が鳴りました。
おっさんはしばらく話をしていましたが、通話を終えると、急に用事ができたので下りると言い出したのです。
おいおいって思ったんですけど、あとは小径に沿って土地の境界やから、そこを測っていけばイイからって言われて、小径沿いだったら大丈夫かもな、まぁしゃーないかみたいなムードで、結局Aと俺の二人で続きをやることになりました。
ところがおっさんと別れてすぐ、急に空が曇ってきて天候が怪しくなってきました。
このまま雪になるとヤバいよな、なんて言いながら、Aと俺は早く済まそうと思ってペースを上げました。


ところで、俺らの会社では山の測量するのにポケットコンパスって呼ばれていっる器具を使っています。
方位磁石の上に小さな望遠鏡が付いていて、それを向けた方向の方位や高低角が判るようになっています。
軽くて丈夫で扱いが簡単なので、山の測量にはもってこいなんです。
俺はコンパスを水平に据え、ポールを持って立っているAの方に望遠鏡を向けて覗きました。
雪に覆われた地面と枝葉に雪をかかえた木立が見えますが、ポールもAの姿も見えません。
少し望遠鏡を動かすとロン毛の頭が見えたので、次にポールを探して目盛りを読むためにピントを合わせました。

(あれ?)

ピントが合うと、俺はおかしなことに気付きました。
俺たちはヘルメットを被って測量をしていたのですが、Aはなぜかメットを脱いでいて、後ろを向いています。
それにAの髪の毛は茶髪だったはずなのに、今見えているのは真っ黒な髪です。



(おかしいな)

望遠鏡から目を上げると、Aがメットを被り、こっちを向いて立っているのが見えました。
が、そのすぐ後ろの木立の隙間に人の姿が見えます。もう一度望遠鏡で覗いて少し動かしてみました。
女がいました。
木立に寄りかかるように後ろ向きで立っています。
白っぽい服を着ていて、黒い髪が肩を覆っていました。

(こんな雪山に…なんで女?)
俺はゾッとして望遠鏡から目を離しました。


「おーい!」
Aが俺の方に声を掛けてきました。
するとそれが合図だったかのように、女は斜面を下って木立の中に消えてしまいました。

「なにやってんスかー。はよして下さいよー」

Aのその声で、俺はわれに返りました。
コンパスを読んで野帳に記入した後、俺は小走りでAのそばに行って尋ねました。

「今、お前の後ろに女立っとったぞ、気ぃついてたか?」
「またそんなこと言うて、止めてくださいよー。」

笑いながら、そんなことを言っていたAも、俺が真剣だとわかると

「…マジっすか?イヤ、全然わかりませんでしたわ。」

と、表情が強ばりました。


Aと俺はあらためて木立の方を探りましたが、木と雪が見えるばかりで女の姿はありません。

「登山してるヤツとちゃうんですか?」
「いや、そんな風には見えんかった…」

そこで俺は気付きました。
あの女は、この雪山で一人で荷物も持たず、おまけに半袖の服を着ていたんです。

「それ、ほんまにヤバイじゃないっスか。気狂い女とか…」

Aはかなり怯えていました。
俺もビビってしまい、居ても立ってもいられない心持ちでした。
そんなことをしているうちに、周囲はだんだん暗くなって、とうとう雪が降ってきました。

「はよ終わらして山下ろ。こらヤバイわ。」

俺たちは慌てて測量作業を再開しました。


天候はドンドン悪化して、吹雪のようになってきました。
ポールを持って立っているAの姿も見にくいし、アッという間に降り積もる雪で、小径もわかりづらくなってきました。携帯も圏外になっていました。
俺は焦ってきて、一刻も早く山を下りたい一心でコンパスを据え付けました。
レベルもろくに取らずに、Aの方に望遠鏡を向けようとしてそっちを見ました。
すると、さっきの女がAのすぐ後ろに立っていました。


今度は前を向いているようですが、吹雪のせいで良く見えません。
Aは気付いていないのかじっと立っていました。

「おーい!」

俺が声をかけてもAは動こうとしません。
すると、女のほうが動くのが見えました。
慌てて望遠鏡をそっちに向けてビビリながら覗くと、女は目を閉じてAの後ろ髪を掴み、後ろから耳元に口を寄せていました。
何事か囁いているような感じです。
Aは逃げようともしないで、じっと俯いていました。
女は、そんなAに囁き続けています。


俺は恐ろしくなって、ガクガク震えながらその場に立ち尽くしていました。
やがて、女もAの側を離れ、雪の斜面を下り始めました。
すると、Aもその後を追うように木立の中へ入って行きます。

「おーい!A!何してるんや!戻れー!はよ戻ってこい!」

しかし、Aはそんな俺の声を無視して、吹雪の中、女の後を追いかけて行きました。
俺は、測量の道具を放り出して後を追いました。Aはヨロヨロと木立の中を進んでいます。

「ヤバイって!マジで遭難するぞ!」

このままでは、自分もヤバイ。本気でそう思いました。
逃げ出したいって気持ちが爆発しそうでした。周囲は吹雪で真っ白です。
それでも、何とかAに近づきました。

「A!A!しっかりせえ!死んでしまうぞ!」

すると、Aがこっちを振り向きました。
Aは虚ろな目で、あらぬ方向を見ていました。そして、全く意味のわからない言葉で叫びました。

「*******!***!」

口が見たこともないくらい思いっきり開いていました。ホンキで下あごが胸に付くくらい。
舌が垂れ下がり、口の端が裂けて血が出ていました。
あれは、完全にアゴが外れてたと思います。
そんな恰好で、今度は俺の方に向かってきました。

「…****!***!」

それが限界でした。
俺は、Aも測量の道具も、何もかも放り出して、無我夢中で山を下りました。
車の所まで戻ると、携帯の電波が届く所まで走って、会社と警察に電話しました。


やがて捜索隊が入り、俺は事情聴取されました。
最初は、あの女のことをどう説明したらよいのか悩みましたが、結局見たままのことを話しました。
警察は淡々と調書を取っていました。
ただ、Aに女が何かを囁いていた、というところは繰り返し質問されました。


翌々日、遺体が一つ見つかりました。
白い夏服に黒髪。俺が見た、あの女の特徴に一致していました。
俺は警察に呼ばれて、あの時の状況についてまた説明させられました。その時に警察の人から、その遺体についていろいろと聞かされました。
女の身元はすぐにわかったそうです。
去年の夏に、何十キロも離れた町で行方不明になっていた女の人でした。
ただ、なぜあんな山の中に居たのかはわからない、と言うことでした。
俺は、あの時のことはもう忘れたい、と思っていたのでそんなことはどうでもエエ、と思って聞いていました。
けれど、一つ気になることがありました。
女の遺体を調べたところ、両眼に酷い損傷があったそうです。
俺は、Aのヤツそんなことをしたのか、と思いましたがどうも違ったみたいで、その傷は随分古いものだったようです。


「目はぜんぜん見えんかったはずや。」

警察の人はそう言いました。
結局、Aの行方は今でもわかっていません。
残された家族のことを考えると、Aには生きていて欲しい、とは思いますが、あの時のことを思い出すと、正直なところ、もう俺はAには会いたくありません。
ただ、何となく嫌な予感がするので、先週髪を切って坊主にしました。
終わりです。

2022年04月18日

アガリビト5


「アガリビト……あがりさんってこの辺の人は呼んでるけど危ないものじゃないんだよ。神様……守り神みたいなものなんだよ。あれは人間だと思っとる人も村には沢山いたけどね。そりゃ今みたいに飛行機でどこまでも行けるような時代にね山に神様がいて、それが人間の姿をしているけど神様なんだよって言っても若い人には信じられないかもしれないけど、私はねあんたみたいに若い頃に一度アガリさんを見たことがあるんだよ」

とまるで子供に言い聞かせるように電話で話し始めた。

ばあちゃんがまだ若い頃。
戦争は終わりかけで村には町から疎開で沢山の子供が村にあふれかえっていた。
村の小学校のグランドは全部畑になって芋やら大根やらを植えて疎開してきた人の食料を補っていたらしい。
畑を耕すのは今まで鍬なんか触った事もない町の子供達だ。
女学生だったばあちゃんは気の毒に思ってよく肝油や角砂糖なんかを配ってたらしい。
食料も豊富で安全と言われて疎開してきたけれど現実はシラミだらけの煎餅布団と畑仕事。
子供達はだんだん痩せていったそうだ。
そしてある夜の事、数人の子供が疎開先から脱走し畑の野菜を盗み山に逃げ込んだらしい。


んで捜索隊が結成されてばあちゃんも男の人数人と森に探しに行ったらしい。
熊とかも出るし暗いしめちゃくちゃ怖かったけどばあちゃんは腹が減って腹が減って仕方なかったらしく、捜索隊の人とわざとはぐれてジネンジョを掘りにいったらしい。
道からはずれたところで野生のジネンジョをみつけて川で洗い生で食べてると、、ヒトの声が向こう側から近づいてくる。
ばあちゃんはあわてて道から離れて木の陰に隠れたらしい。
もしもこんなところを見られらた家族が何を言われるのか分からないとの一心で、ブルブル震えながらやり過ごしてたらしい。

「敵の飛行機より同じ国のお隣さんのほうがこわいなんて変な時代だったわ」

とばあちゃんはふんと笑いながら懐かしそうに語った。


ばあちゃんは隠れてやりすごそうと、声のする方を見てたら何故か歌みたいなものが聞こえてきたらしい。
詩吟みたいな間延びした歌を歌いながらゾロゾロと数人の人影が歩いているものが見えたそうだ。
しかしその集団は明らかに村の捜索隊ではなかった。
男も女も全員裸で目が虚ろで、体も村人とはちがい幾分かふくよかな気がする。
いや、服を着ている子供がいる。
そばをフラフラ歩いているのは、行方不明になっていた疎開してきた小学生だった。


ばあちゃんは怖くて仕方無かったけど、もしかしたらこの人たちは川を渡ってやってきたとなりムラのやつらかもしれない。報告の必要もある。
怖くて仕方が無かったが、ばあちゃんは手段の後を追いかけることにしたらしい。


ばあちゃんは子供だけでも助けようとしたのだが、裸の集団に囲まれていて手出しが出来ない。
こんな時代だし人足としてどんな扱いを受けるか分かったもんじゃない。
幸い月が出ていて集団を見失う事は無かったが、無事に帰れるか不安だったらしい。
小一時間程歩き集団は森の開けた場所で立ち止まった。
ばあちゃんは遠巻きに見ていたが、何やら黒い塊みたいなものの周りに集団が集まり始めた。
しばらくするとその黒い塊がもそもそと動き初めぐっと起き上がった。
その塊は人の形をしているが普通じゃない形をしていたとばあちゃんは話してくれた。
その黒い塊の上半身は『ノートルダムのせむし男』みたいな形をしていて首と手足がヒョロヒョロに長かったらしい。
動きも操り人形みたいに地に足はついていないようなフラフラとした動きで、ばあちゃんはそれを見てると心細くなるわ怖いわで泣きそうになるのを必死で堪えたらしい。


しばらくすると黒い生き物が詩吟のような歌を歌い始めた。
とても良い声だったのが逆に不安になりガタガタ震えていると、今までてんでバラバラに唸るように歌っていた集団が黒い生き物にあわせて歌い始めた。
声がそろうとバグパイプみたいな音だったらしい。
「ん〜ん〜ん〜」としばらく宙を見つめながら歌っていた集団。
しばらくすると黒い生き物が地面に屈むと集団はピタリと歌うのをやめた。
そして集団は子供の服を脱がせ黒い生き物の前に連れて行った。
黒い生き物は集団に何かを話すとパタリと集団の中の一人が倒れたらしい。
するとまた集団はバラバラに詩吟を歌いながらどこかに子供を連れて行ってしまった。
その場に残ったのは黒い生き物と、倒れている裸の人。
ばあちゃんは逃げたくて仕方がなかったが怖くてその場から動けなくなってしまったらしい。
いまからここで怖いことがおこる。


直感で感じるのだが体が動かない。声も出ない、もう気が動転して、とりあえず指一本、叫び声一つあげなければそのまま自分は石みたいにカチコチになってしまうと思ったらしく、滅茶苦茶に叫ぼうとしたらしい。
しばらく頑張ってると喉の奥の方から蚊の鳴くような声で

「…………ぅぁ」

とうなり声がやっと出た。すると黒い塊がふらりとこっちを見た気がして、ばあちゃんはそのまま気を失ったらしい。
俺の頭の中には昔見たアガリビトの目が鮮明に浮かび上がっていた。
これね→<●><●>
で気がつくとばあちゃんは家の布団で寝てたらしい。


……まぁばあちゃんの話はこんなところです。
年配の人の話なので同じ事を何度も話すしゆっくりだし、すこし昔の言葉で聞き取りづらかったけど多分こんな感じです。
読みやすさの為に若干僕の推測と言いますか想像も入っていますが、ばあちゃんの話のスジはだいたいこんな感じでした。
今携帯みたらAさんの奥さんが紹介してくれた人から着信が入ってた。
アガリビトを個人的に調べてる人らしんだけどばあちゃんの話を聞く限り、ただの村の風習ってわけじゃなさそうだしおかるティックな人だったら嫌だなぁ……
厨二っぽいことつらつら語られても困るしなぁ……
正直俺自身子供の頃の体験を掘り下げてここまで話が広がるとなんかあるんじゃないか、少し不安になってきたけど内心ワクワクしている自分もいる。
もしもその人と連絡が取れて聞きたい事とかあったら書いておいてくれれば質問しとく。
俺としてはけっこうお腹いっぱいだし最近トラブル続きで、正直なにかあるんじゃないかとビビってるんで客観的な意見をよろしく。

2022年04月15日

アガリビト4


「どうしたの?浮かない顔して?」と奥さんに聞かれたので「いや、このへんの神様のことがちょっと気になってしまいまして…」って正直に言った。
そしたら「最近の若い人はこういうことに興味あるんだよねぇ」
いやいや同い年ですから!って突っ込んだら
「私の大学時代の友人もかなりかわっててこのへんの神様に興味あるみたい」
どうやら奥さんの大学時代の友人が個人的に趣味で研究をしているらしい。
まじっすか!って俺が喜んでるのが面白かったらしく連絡先を教えてくれた。
なんでもかなりの変わり者らしく、奥さんはストレートに「変態だから」と言っていた。
ばあちゃんの家に着いたら芋焼酎があった。
Aさんと奥さんにけっこう飲まされてゲロった。
九州の収穫はこんなものです。


あ、でごめんかき忘れてたんだけど。
アガリビト信仰?みたいなので仏壇みたいなのがあるらしんだけど。
仏壇にしては結構厳重に施錠して会って開けれなかった。
普通の家にはないような異様なもんだったし何かのヒントになればいいなって思って、とりあえず写真だけ撮ってきた。
あと祭りについて、川の真ん中にかがり火を炊いてたんだけど何か関係があるのかな……


ばあちゃんに昼頃連絡しました。
数日前家に行った際あまり話が出来なかった事もありお礼もかねての連絡でした。
射場荒らしの事はあまり心配させたくなかったので触れないつもりでしたが、なにせ狭い集落の事件なので話が広まるのが早いのかばあちゃんから切り出してきました。
「ばあちゃん年金もらってるから困ったら言うんだよ」
と23にもなって祖母に小遣いの心配をされました。
まぁそこからは普通に世間話してたんだけど「アガリビト」の話をどう切り出そうか、一応ばあちゃんは話したがらなさそうだしヘタに切り出すと誤魔化されるかも。迷ったあげく、

俺「会社の非常に迷惑な人がいて困っている、名前が変な人は性格も変なのかな?」
ばあちゃん「どんな名前の人?」
俺「アガリさんっていうだけどさ変な名前だよね、ん?そういえばどこかで聞き覚えない?」

みたいな感じで懐古しつつアガリビトの話題をさりげなく出してみた。
少し無理があったけど自然な感じであの時の話に着地で来た。


「昔俺がばあちゃん家の近くで裸の男に殺されかけた事あったの覚えてる?」

そしたらばあちゃんは懐かしそうに

「ああ、あの時は動転しててなだめるのが大変だったわ」とか言ってた。

普通に懐古してるみたいで心が少し痛んだが

「あれ大人になってからも気になってたんだけど一体なんだったの?」

ってストレートに聞いてみた。
そしたらばあちゃんは急に「今仕事中でしょ?大丈夫なの?」とソワソワしだした。
流石に当時子供だった俺に話すレベルで納得してもらえないと感じたのかもしれない。
こうなったら奥の手を使うしか無い。

「実は今結婚を考えてる人がいてもしも結婚したらそっちに移住することも考えている。でもそっちで子供を育てる時に子供の頃の俺みたいな目にあったらと思うと心配だから」

もちろん嘘ですけど。
ついにばあちゃんは重い口を開けて話し始めた。
ばあちゃんの話はこんな感じだった。


アガリビト5へ

2022年04月14日

アガリビト3


すんません、お待たせしました。
まぁ今更ですけど一応この2日の話を簡単に話そうかと思います。
今回の出張は昨日新幹線で九州まで行き今日の朝帰宅後すぐに車で富士に行く強行スケジュールでした。
夜遅くにばあちゃんの家に到着しました。
まぁ孫は可愛いんでしょう、8時くらいに到着したんですけど起きててくれましたが、ただでさえ早寝早起きの老人なのでひとつふたつ会話をして終っちゃいました(いつもは7時くらいに寝てしまうらしい)
ちなみのその日はばあちゃんの家の近くで祭りがあるらしく本家のほうの人も来ててけっこうにぎやかでした。


その本家の人ってのは俺のジーチャンの兄弟の孫にあたる人で俺は分家なのね。結婚もしてておれより一回り年上なんだけど、会うのはすごく久しぶりで懐かしかった。
見た目熊さんみたいな人でここではAさんって呼ぶわ。
で熊みたいなAさんと少し話せる機会があった。
熊さんみたいなAさんは結婚もして子供もいる。
奥さんはかなり美人で折れと実は同じ年だったり(トリックの人に似てる)
で家族三人でばあちゃんの家にAさんの両親と遊びにきてたみたい。


んでまぁ世間話もそこそこにまぁビールでも〜みたいなありきたりな親戚付き合いが始まったわけ。
ちょこちょこ話してたら祭囃子が聞こえるんで気になって聞いてみたの。なんか手がかりになるかも知れないし。
「夏祭りにはちょっと早いし何のお祭りなんですか?」って。
そしたらAさんが
「気になるなら見に行けばいいよ、出店とかが沢山出るようなお祭りじゃないけど」って。
まぁ「そうですか!じゃあいってきます!んちゃ!」ってわけにもいかないんで(笑)
あーんーまぁ、どうしようっかなぁーみたいな感じに言ってたらAさんの奥さんが
「私も良い?気になるんだけど一緒にいきましょうよ」
って言ってくれたんで結局Aさんの奥さんと一緒に祭りに行く事になった。


んで祭りの会場に行くまでの道すがら世間話しつつ奥さんが俺と同い年って事が発覚し仰天して、ちょっとドキドキしつつ祭り会場についた。
祭りって言っても辺りの土地で一番広い広場で町内会が焼き鳥とか売ってたり、地元の人が自分で作った野菜売ってるような祭り。
お前ドンキホーテの住人だろって言いたくなるシャカシャカジャージのDQNとかいないタイプのお祭りで、かなりアットホームな感じだった。
すでに祭りはフィナーレに向かってるらしくけっこうな人がいた。


結構混んでるんで気を付けて下さいね、って奥さんに言ったら「手でも繋ぐ?」っていたずらっぽく言ったので、俺の中で人妻属性がめばえそうになったりなんやりで、あーだこーだてんやわんやしてたら、子供の泣き声がきこえたのね。
なにかを親に要求しているみたいな「おうーーーあーーーーんーーーぁあああ」みたいなアレ。
まぁお母さんは近所の人との井戸端で忙しいらしく軽く叱る程度なんだけど、その叱るフレーズで俺の耳にふち「山の神様に連れてってもらうよ」ってのが入って来たの。
相変わらず子供は「うぇーーーーあぁーーーーーん」って感じで聞いてる感じではなかったけど。


「ああゆうフレーズって珍しいですね。オバケに連れていかれるってのはよく親に言われましたけど」
って焼きイカをくわえてる奥さんに言ったら
「ああそうかも、このへんには変わった風習があるみたいだから」
おおビンゴ、なんかうまくその流れにのってるよ!って思ったけど奥さんもあんまり詳しくないみたい、残念。
そんなこんなしてたら不思議な恰好の子供を発見した。
巫女さんみたいな恰好の小学生が4人くらいゾロゾロ歩いてた。
どうやら祭りの最後にこの子達が何かの儀式をやるっぽい。俺はおおお!これは!と思ってケータイのカメラで写真を撮ったら、すげー怒られて、後ろ姿しか撮れなかった……。
なんか写真とかは常識でタブーらしい。常識だろ!って言われた……。


んで儀式?舞踊?みたいなのが始まった。
舞踏は巫女さんが四人ゴザみたいなのをひいて鈴みたいなのをジャランジャランするって内容なんだけど。
その儀式がけっこう異様で、巫女さんが観客席に向かってずっと背中を向けてるの。
なんぞ?と思ったけど多分観客席から見える山に向かって踊ってるんだなって思った。

/\/\/\/\←山。
◎◎◎◎←巫女さん。
○○○○←客。

つまり誰も山に向かって背中を向けていない状態なわけ。
流石に座標が高いといっても9時くらいになると真っ暗になる。
祭りはお開きになり俺は疑問を残したまま帰路についた。


アガリビト4へ

2022年04月13日

アガリビト2



普通びっくりすると思うけど超田舎だったから皮を真っ裸で泳ぐ人ってのは近所じゃ珍しくなかったのね。
んで俺は「あ、こんにちは」って言ったの。そしたらその人はにっこりわらってこっちを見てるから、悪い人じゃないなって思った。
一緒に探してくれるのかなって思って「ルアーがどこかにいってしまって」と言ったら「ンー」と言いながら近づいてきた。
俺は周りをキョロキョロしながら歩いてたんだけど、その人は俺の周りを「ンー」って言いながらグルグル歩き始めた。
今思い出したら、アシモみたいな歩き方だった。


んでその人が「ンー」とか言いながら岩をふっとどかしたのね。
岩の下を覗き込むようにしながら岩を大切そうに持ち上げたの。
俺は「いやいや、そんなとこにはないですよ(笑)」って突っ込んだら、その人は「ンンー」って言いながらニコニコ笑って俺に岩を投げた。
頭の横スレスレを横切った岩の意味を理解するのに2秒くらいかかった。
その人の顔を見ると目にぜんぜん覇気がないって言うかギラギラとした目で、すごく怖かった、まさにこんな感じ→<●><●>


俺が身構えるとその人は「ギャー」みたいな感じでわけのわからない奇声を出した。
そしたら周りから声が聞こえた。「ンー」「ンー」って沢山。
わぁああああってなった。
いつの間にか裸の人が沢山こっちにあつまってくるような音がした。
ペキペキペキって枝を折るような音が沢山周りから聞こえた。
逃げ回ってどっちから自分が来たのか全然わかんなくなった。
怖くなってガタガタ震えてたら遠くでキラキラ光るものを見つけた。
俺のスケルトンGだった。
俺はルアーの糸をたぐって川までたどり着き、びしょびしょになりながら家に帰った。
今思い出すと胃の辺りがむかむかする。
んでばあちゃんに事のあらましを話したら「坊、それはアガリビトだっちゃ」と教えてくれた。
すまん方言は適当、でもだいたいこんな感じ。


アガリビトは、イノシシが山を下りて豚になって人間に食われるようになったみたいに人間が山を「上がって」自然に帰った姿なんだそうだ。
でも生まれつき自然と一緒の動物と違って、人間の知恵と自然の力を持つようになった。
つまり人から1ランク上がった存在だから神様みたいなものなんだ、と教えてくれた。
その地方の人たちはアガリビトを本気で進行してる人もいるから、もう行っちゃダメだと言われた。
普通アガリビトは山奥のほうに住んでるもんなんだけど、まだ中途半端ないわゆる「半アガリビト」状態の人は、境界線の周りをウロウロすることもあるらしい。


「中途半端なアガリさんでよかったねー本物をみると怖いから」とばあちゃんは俺に教えてくれた。
どうなるの?って聞いたら「あがっちゃう」とだけばあちゃんは簡潔に言った。
そこからは村のルーツとか起源の話だったから退屈で聞いてなかったけど、今思うと惜しい事をしたと思う。
この話を書きながら中学の時の事を思い出すと、今でも後ろから枝を折るようなペキペキって音と「ンー」が聞こえてくるみたいで、ぞわっとする。
なんか明け方のテンションにまかせた支離滅裂な文ですまんかった。


俺も久しぶりにばあちゃんに電話してみる。
っつーか俺今日から出張で(笑)九州行くんだ(笑)2日くらい。
だからもしかしてばあちゃんと直接話せるかもしれないし俺なりにリサーチしてみる。
もしもまた来れたらこの垢で続き書くから待っててくれ。
それと聞いてくれた人ありがとう。
あんまりはなしちゃいけないとか言われたけどアレだ、なんかの被害者みたいな人たちかもって俺は個人的に思ってる。部落的な?
まぁ山は怖いです。
仕事行ってくる。


アガリビト3へ

2022年04月12日

アガリビト



アガリビトとは山に生息する元人間と思わしき生命体のことである。
種類を大雑把に区分するならば、くねくねや山姥に近いものであり、ヒトとして開放されてはいけない部分が解放された人である。
後半、かなり創作臭がする話でもある。


【内容】



山は怖い。
何が怖いって幽霊とか動物とか天候とか色々あるけど、一番怖いのは人間。
お前ら山とかいって開放的になるだろ?すがすがしいな〜ってなるだろ?
あれは一種のボーダーラインを越えそうになってるから。
町とか村とか人間が作った物に守られ続けてる人間ほど開放的になりやすい。
それってつまりタガが外れるってことだろ?
どんなにすがすがしくても、町のど真ん中で背伸びしたりすがすがしいなんて思わないだろ?
ゴミとか落ちてる山とかはまだいい。人工物があればなんとか留まれる。
でも100%の自然はダメだ。狂うってか戻っちゃう、動物に。
野外でHとかする人はまさにそれ、当てられちゃってんの山とか森の雰囲気に。


遭難とかしちゃうと最悪、無意識に「助けが来ないかも、死ぬかも」って思う。
それは動物として当たり前の事なんだけど、人間としては戻れなくなる。
コカコーラの炭酸が徐々に抜けていくみたいに、常識とかモラルがどんどん抜けてく。
そこで死んじゃうのはまだいい。
生き延びると、もうひどい。
だからお前らがもしも万が一人間の手が入っていない山で、真っ裸の人間を見たら逃げた方がいい。
俺のばあちゃんとかは「アガリビト」って呼んでた。
ばあちゃんの住んでるとこでは神様なんだそうだ。
だから未解決事件の行方不明になった人とかって、そういう人も中にはいるんじゃないのかなとふと思った。


ばあちゃん曰くむしろ自殺とかしちゃう都会の人間の方が狂ってると言ってた。
確かに俺が見たのが、あうあうあーな感じではなくもっと穏やかな感じ。
ちょっと嫌な言い方だけど電車とかで騒いでいるような人みたいなのじゃない。
多分人間の世界から自然の世界への以降みたいなのが重要なんかないかな。
田しかゴータマッシタールダさんとかも王子だったけど野生の王国に身を落として悟りを開いたって言うじゃない、ばあちゃんが言う「アガリビト」ってのはそんなイメージじゃないかな。


俺もけっこう興味があって調べたんだけどね、ぜんぜんダメ。
ヤフーの知恵袋とかで質問したことあるんだけどなぜか消えちゃうのさ。
つーかばあちゃんばあちゃん言ってて申し訳ないんだがばあちゃんはその単語を、口に出す事もけっこうためらってる感じだった。
多分俺がココでこんな事書いてるって知ったらめちゃくちゃ怒られる(笑)


スレチだったらもうしわけないんだが書くわ、少し長文になるけど勘弁してくれ。
正直俺も秘密を秘密にしておくのは辛い、正直喋りたくて仕方ない。うん。
まぁ特定されない程度に書くけどばあちゃんは九州の人間で「古賀」って苗字なんだけど、その地方ではやたらと「古賀」って苗字が多いい場所とだけ書いておく。
なんかその地方のけっこうルーツにまつわる話で「古賀」の他にも「新賀」ってのもあったような……気がするんだけど忘れた、中学のときの話だから勘弁してほしい。


んで遡ること中学のときなんだけど近所の渓流で俺は当時はやってたルアーフィッシングをやってたのさ。
ばあちゃんの家に遊びに行ってるときなんて釣りくらいしかやることないから流石に飽きてきた俺は、お気に入りのスケルトンGをおもいっきり投げたら向こう岸の林にまで飛んでっちゃってそれを取りに岩を渡って取りに行ったのさ。
今考えればその川がばあちゃんの言ってた「境界線」だったんだと思う。


んで向こう岸までついてスケルトンGを探したんだけど見つからない。
向こう岸の竿から糸をたどっていけばすぐ見つかりそうなんだけど不思議となかなか見つからないのね。
当時小遣いが月1000円だったから2000円のルアーはおれにとっては宝物だったから1時間くらい森の中をウロウロしてたと思う。
河からあんまり離れると遭難するから川の音が聞こえる程度のとこをさがしてたんだけれどみつからない。
すると後ろからパキパキって枝の折れる音がした。
なぜか熊とあの野生動物とじゃないかとか不安には思わなかった。
むしろなぜかってそこにいないはずの十ちゃんとかばあちゃんが、俺を捜しにきてくれたのかな?ってふと思ったのが不思議。そんなはず絶対ないのに。
んで振り向いたら人が立ってた。全裸の。


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