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2023年12月29日

遭難してた女を見捨てたら結婚してた 9




その日は仕事明けの事もありテント張って食事とって寝袋にはいり寝た。
翌朝、快晴。この場所が好きな理由のひとつにここから更に奥に入ると川が流れていてその川にシカがよく出る。親子連れや子シカが多く気づかれないように撮影をやるのが楽しい。夜の撮影まで時間たっぷりあるので奥にはいってシカの撮影を試みることにした。
非常食とジェットボイルと水1.5ℓとカメラ機材をリュックにつめて出発。往復2時間、撮影で3時間くらい予定して戻ってくるのが晩7時位か…こうしてシカの撮影に出発した。

勇んで出発したシカ撮影だけど結果は惨敗、3時間近く粘ったけどシカ現れず。周囲の景色確認しながらシカ待つが今日は駄目な日らしい。残念ながら撤収。
メインイベントは夜の撮影なのでテントまで戻る。
テントに戻りアンダーウェアを履き替えて仮眠をとる。2時間くらい寝れば9時位だから撮影時間にはちょうどよい時間。
予定どおり9時過ぎに起きて飯を食う。テントから出ると満点の星空で俺以外には誰も居ない最高の条件。思う存分、好きなだけ撮影して2日目終了、寝袋に入り込んで寝る。

3泊目の朝、快調。今日もシカ撮影に出発。今回は親子連れのシカが撮影できた。川の水で流れて来る何かを食べている。川周辺の土が凍らないので餌を取りやすいのかもしれない。周辺の木もシカが食べて木の皮が剥がれてるのがおおい。
撮影終了でテントに戻り仮眠、起きてから撮影準備して撮影開始。
今回はタイムラプス撮影もするので楽しみ。一定の位置にカメラ固定するので手持無沙汰ではあるけど、お菓子食ったりコーヒー飲んだりして一人の時間を楽しんでた。
暫くすると足音が聞こえてきた。
確実にこの場所に近付いてくる足音、他の撮影者かぁ〜1人の時間も終了、残念と思いながらちょっとだけ去年の嫁との会話思い出した。

俺「縁があれば」

連絡先も交換せずこの1年互いに連絡もしてない。二人の共通点はここだけなんだよな〜と考えたりしながら足音の主が到着するのを待っていた。足音がちかづき、足音の主は俺と反対側へ荷物おいてテント張り出した。前にも書いたけど誰かが撮影中はライト照らさないのが夜景撮りの鉄則だと俺は思ってる。テント張りに苦戦してるのか相手はテントまだ張れてない様子だった。そこで撮影一時中断して相手に聞こえるように伝えた。

俺「撮影中断したのでライト点けてOKですよ〜」

カメラの撮影とめる。
相手がライトつけた。

相手がライト点けてテント設営してる間、俺はテントで休憩することにした。テントでコーヒー飲んで休憩することにして小1時間ほど寝袋に入って仮眠、起きて外にでると身を刺すような寒さで急いで上着を重ね着する。撮影開始するけど寒いので短時間でカメラ撤収。こうして3日めが終了した。
4日め、昼頃に目覚めて飯を食いシカ撮影の準備をする。起きた時間が遅いので向こうについてもそんなに撮影時間とれないけど行く。テントから出ると、昨日到着した人もタイミングよくテントから出て来た。

俺「こんにちは」

軽く会釈。
相手もこっち見てる。近づいてくる。俺はこの時点でなんとなく予感した。

嫁「俺さんですよね??〇〇です」

やっぱりそうだった。この時は前回のように怖いとか猜疑心とかなくて古い友人に会うとか懐かしい気持ちの方は大きかったと思う。

俺「あ〜〇〇さん、お久しぶりです。カメラ続けてたんですね」

前よりも普通に会話できる。

嫁「もちろん続けてましたよ!今年もここに来るって決めてカメラ続けてました」

なんとなく俺と似てるなぁ〜と二人共この場所が好きなのは共通してると思った。

嫁「俺さんいつからここに来てたんですか?」
俺「今回は4泊5日で今日が最終日ですね、明日帰りますよ」
嫁「そうなんですか〜私は2泊3日だから今日は一緒ですね」
俺「そうですね、あれから色々撮影いったんですか?」
嫁「はい!〇〇とか〇〇とか××にもいってきましたよ」

嫁の口からでる地名は有名な撮影スポットばかりでこの1年間で如何に嫁がカメラにはまってるかを証明していた。

嫁「俺さんが毎年、撮影に来るっていってたので今回もいるかな?とちょっと期待してました。冬の撮影だけど期限限られてくるから同じ場所なら会えるかもしれないですよねw」

嫁はすっかりカメラ女子になってました。天候読んで行動するとか大したもんだ。

嫁「そういえば覚えてますか?」
俺「???」
嫁「縁があれば会えるって去年いいましたよね」
俺「あ〜はいはい、言いましたね」
嫁「縁がありましたね」

ニカッと笑った。

嫁「俺さん4泊もして日中はどうしてるんですか?テントで寝て過ごしてるの?」
俺「いや、この奥でシカ撮影にいったりして今日も日中はずっとシカ撮影に行ってます」

嫁がくいつく。

「シカですか!この奥にはシカ撮影できる場所あるんですか!」

嫁のアグレッシブさも昨年から成長しているようでした。カメラ始めると大胆になる人おおい気がするけどどうだろう?

俺「ええ、この先1時間くらい歩きますけどシカ撮影できる場所あるんですよ、今日もこれからいきます」
嫁「私もいいですか!すぐ準備しますから!すぐなんでちょっとだけ待っててください」
俺「え!いや構わないけど大丈夫?」
嫁「大丈夫です、迷惑かけませんから」
俺「あ、じゃあ待ちますから準備どうぞ」
嫁「了解です、すぐ準備しますから」

嫁の準備は早かった。ものの数分でリュックに機材詰め込んで準備してきた。俺は念のため非常食と水追加してリュックに詰め込んだ。

俺「じゃあ行きますか?」
嫁「はい!シカですよ〜シカ撮影ですよ〜」

テンション高い!


遭難してた女を見捨てたら結婚してた 10へ

2023年12月28日

遭難してた女を見捨てたら結婚してた 8




それから冬の間に何度か撮影に出かけたが嫁に会うことはなかった。
そして、冬が過ぎて春がきた。この年はうちの会社では3年ぶりに新入社員が入社して新人教育やいつもの仕事で忙しい年になった。
トミさんの姪は専門学校卒業して地元の企業でOLしてるらしい。長老は最近腰が痛いらしく現場より新人教育がメインになりつつあった。
夏はいつものように休みにロードバイクのって出かけて風景撮影するのを楽しんでた。この年からブルベという時間設定内に決められた距離を走破する競技をはじめてよりロードにハマるようになった。ブルペにハマると荷物を如何に少なくするか考えるようになった。今までは一眼カメラをバックパックに入れてたけどやはり重い。
ブルペ用にコンデジかミレーレスカメラ購入しようと9月ごろにカメラショップへ興味のある機種の実物を見に行った。カメラコーナーは圧倒的に中年率が高い。あまり若い人はいないのが特徴なのかもしれない。興味ある機種を実際に触ってカタログ数値をみてまた触るを繰り返して候補を2つに絞った。あとは値段との相談でどちらか購入しようと思った。

購入カメラを2つに絞ってからカメラショップを出て近くのスタバで休憩することにした。休日のスタバは若い男女と声の大きいオバちゃん率が高いと思う。中年のオッサン一人での休日スタバは隅っこがベストポジションだと常々思ってる。スタバでカフェモカ飲みながら購入検討中の2台について価格コムのレビュー読んで情報あつめた。
軽さではやはりコンデジ、レンズ交換して自分の思う撮影するならミラーレス。値段はコンデジがやや安いぐらい。結局ミラーレスに決めた。
スタバでボーッとしてると「若ちゃん!」と声を掛けられた。声の主はトミさんの姪だった。

姪「若ちゃん何やってるの?スタバいるなんて珍しいね」
俺「おう、久しぶり。OLはどうよ、ちゃんとやってるか?」
姪「うん、まだ大丈夫、お局さんグループもないしね」
俺「ふーん」

姪が対面に座った。まだ話し足りないらしい。コイツはいつも自分のペースで行動するけど不思議と苦手ではない。

姪「若ちゃん最近はロード乗ってるの?オバちゃんが最近若ちゃん忙しいって言ってたけど」
俺「忙しいけど休みはあるからね。最近はブルペにはまってるよ」
姪「マジで!凄いね」
俺「そんなことないぞ、ブルペ参加者は若い人よりオッサン率高いし女性でも参加してるぞ」
姪「へぇ〜そうなんだ、私でもできる?」
俺「慣れればいけるんじゃない?でも好きでなければ辛いだろうな」
姪「そっかぁ〜」

姪は誰かと待ち合わせがあるらしく、少し話した後で離れた。俺も先程のカメラショップに戻り購入を決めたミラーレスカメラを購入した。ついでにそれを入れる小さいバッグも買うつもりでバッグ展示コーナーへ足をむけた。カメラバッグ全体に言えることだけど実質剛健なデザインばかりでもう少し洒落っ気のあるものないかと物色した。
なんとなく気になるバッグが下段に陳列されてたので中腰に屈んで手にとって見ていた。

「こんにちは!」

後ろから声をかけられた。「ん??」と振り向いた。
ふりかえると声の主は…新入社員のO君だった。我が社期待の新人君で社員にも現場の人達にも受けがいい。学生時代は野球部で長身で鍛えられたスッとした爽やか君で出入り業者の受付さんにも人気らしい。ちなみにトミさんは密かにO君と姪はいいカップルになるんじゃない?と以前言ってた。確かに二人が付き合えばお似合いかもしれないなど考えつつ

俺「おう、O君か。君もカメラやるの?」
O君「いえ、僕はやらないんですけど今日は従兄弟の付き添いなんですよ」
俺「へぇ〜従兄弟さんカメラ趣味なんだ」
O君「結構、本格的にやるらしいですよ」
俺「へぇ〜そうなんだ」
O君「俺さんもカメラ趣味ですもんね。気が合うかもしれませんよ。従兄弟から見ても結構美人ですから紹介しましょうか?」
俺「いやいいよw」
O君「そうですか?従兄弟フリーですから興味あればいつでもどうぞw俺さん硬派ですもんね」

俺……お前も女の一面垣間見たらそんな事言えなくなるぞと思いつつ愛想笑いでその場をごまかした。

O君「それじゃあ、そろそろ俺行きますね」
俺「おう」

結局、買いたいバッグはないのでカメラだけ購入して帰宅した。
それから色んな場所で撮影したけど写真投稿サイトはアップせずデータだけが溜まっていった。単に忙しくて編集する時間なかっただけなのだが、久々にログインしてみた。投稿した過去の作品にいくつか新規コメントがついてたけど特に気もせずお礼だけ書き込んでログアウトした。
こうして秋は過ぎて冬がきた。
嫁と初めて会ってから2年が経過していた。

冬が到来すれば去年までに片付けないといけない仕事が溜まるのでより忙しくなる。12月にかけてはとにかく忙しかった。3人採用した新入社員も全員無事やめることなく働いているのが何よりだ。決して多くはないけど昨年度より少しだけボーナス支給額出せたのも会社にとっては嬉しい事だった。
死んだ親父に社員への感謝へは絶対忘れるなと言われてたから少ないけど去年より支給額多かったのはなんとなく自分の自信にも繋がった。
正月休みはいつも通り1人正月で今回の休みは撮影に出かけなかった。ゆっくりとゴロゴロと過ごしていた。俺にとっての冬の撮影本番は1月下旬から2月にかけてだからこの時期は特に撮影意欲もあまりなかった。

1月下旬に入り天候も落ち着いてきたのでいつもの場所へ撮影行く準備始めた。今回は有給もとって4泊5日で予定組んだ。この頃にタイムプラス撮影というのを始めたので出来るだけ長い期間あの場所に滞在して撮影したかった。
カメラとテント、着替え、食料などリュックに詰め込み車であの場所へ向かう。ちなみにこの年に撮影用に車購入したんだけど雪の走破性考えた結果、撮影用にジムニー購入した。仕事おわってから出発したので当然、到着は夜。駐車場に車とめてリュック担いで徒歩1時間、見慣れた光景だけど気分のおちつく場所に到着。
何年間も通ってるけどホントにこの場所が好きでここで撮影するために1年間仕事してるのかもしれないと思う。
1年頑張って数日だけ気に入った場所で好きなだけ撮影するのが俺の最大の楽しみ。


遭難してた女を見捨てたら結婚してた 9へ

2023年12月27日

遭難してた女を見捨てたら結婚してた 7




俺「そんな騒ぐほどのものじゃないよ、でもありがとう」

ちょっと照れた。

嫁「いえ凄いです、私じゃ同じ場所にいてもこんな風に撮れません、凄いです」

俺なにも考えずに思わず

俺「まだ時間ある?」
嫁「????」
俺「時間あるならこの時の設定とか教えますよ。良ければだけど」
嫁「いいんですか!迷惑じゃないんですか?」
俺「いいですよ、設定なんてそんな時間かかるわけじゃないし」

という流れになってた。嫁も驚いてたけど俺が一番びっくりしてた。なんで俺、嫁相手にこんな事言ったんだ???
その時の気持ちは自分の作品好きだと言ってくれる人が目の前にいて舞い上がっていたんだと思う。だから深く考えずに教えるなんて口から言葉が出たんだろうな。
嫁はパッキングしたリュックから再びカメラ道具だしてセットし始めた。俺も自分のカメラだしてセットする。
互いにカメラをセットして嫁に俺のカメラの設定をおしえる。嫁のカメラはキャノン、俺のカメラはペンタックスだけど設定操作に違いあれど設定数値は参考になるはず。設定数値おしえて撮影のときに気をつけた事やここの風景撮るときに俺が気をつけることとか、時間は30分程度だろうけど嫁に伝えた。嫁はそのひとつずつに「はい」を繰り返しながら自分のカメラに設定反映させていた。
この時には嫁との過去とか頭になくて同じ趣味の同好の人との会話みたいで俺も特に意識することなかった。
一通り教えてもう会話のネタもなくなった。

俺「じゃあ、この辺で。俺もそろそろ仮眠しますね」
嫁「…あ!はい、疲れてるのに教えて頂いてありがとうございました。この設定参考に色々と自分で試せばいつか私もこの風景が撮れますかね?」
俺「俺のよりもっといいのが撮れると思いますよ」
嫁「頑張りますよ〜」

軽くガッツポーズしてた。

俺「じゃあ、そろそろこの辺で」

ちょっと変な間があいてから嫁が

嫁「あの、やっぱりメアド交換お願いできますか?カメラのこと教えてほしいんです、迷惑にならないように気をつけますから」
俺「…………(無言)」

やっぱり連絡先教えるのは抵抗がある、それが嫁だろうが他の女性だろうが。

嫁「やっぱり駄目ですよね?」

無言の俺からメアド交換は無理と判断したらしい。でも、嫁は最初の頃と違ったなかなかタフな人だったと知る。というか本当に最初の頃と今の嫁、どっちが本当の嫁なんだ?

嫁「あ!たとえば今日みたいに撮影場所で偶然会えたら質問してもいいですか?」

この人めげない、くじけない。なんというか申し訳ない気持ちになってきたけどやっぱり連絡先交換は怖い。でも、こうやって会ったのも何かの「縁」みたいなもんだよね。死んだ両親や爺ちゃんにも「人との縁は大事にしろ」って言われて育った俺は嫁にこう言った。

俺「縁があればどこかでまた会うかもしれないですね、その時はどうぞ」
嫁「縁…ですか?」
俺「はい、縁があればまた会えるかと」
嫁「…………なんかそういうのいいですね〜」

破顔一生。このときの笑顔は今でも覚えてる。この人は泣き顔はブッサイクだけど笑顔が似合う人だと思った。

嫁「私、次に会えた時にはもっと上達してますからまた色々教えてください。縁があれば会えますもんね」
俺「ええ〜縁があれば」
嫁「ぷっwwww」

嫁吹き出した、何かが彼女のツボにはまったらしい。
なんとなく俺も嫁への警戒心が薄れてちょっと聞いてみた。

俺「そういえば、あのとき〇〇さん置いて帰った彼氏?はどうなったの?」
嫁「あ〜事情わかった父に呼び出されていました」
俺「あ〜〜〜〜(色々と想像する)」
嫁「え〜〜〜〜(俺の想像に同意したんだと思う)」
俺「色々と大変だったね、親父さん相手ならね」
嫁「はい、父は私のことになると過剰に反応しちゃって…普段はあんな感じではないんですけど」
俺「やっぱり殴ってた?」

冗談気味に聞いてみた。

嫁「……はい、泣いてましたね元カレ…」

気まずそうに返答。

俺「そりゃそうだw」
嫁「父にも怒られました。あんなヒョロい男と付き合うお前も悪いって。あいつと比べて前の奴は誤解で殴ったけど泣きも喚きもせず骨があったなとか言って母に怒られてました」
俺「あ〜〜〜」

ちょっと微妙な笑い。やっぱりあの親父は変な人と納得した。

そんな会話も終わってそろそろ休みたくなったので嫁に「そろそろ仮眠します」と告げた。

嫁「あ!はい、ホントにありがとうございました。私も帰りますね」
俺「それでは帰り気をつけてください」
嫁「はい、ありがとうございました」

ペコっと頭さげてからカメラをリュックに詰め込んで帰り支度をはじめた。カメラ、食料、テントなど装備重量はたぶん10キロから20キロ内くらいだから嫁はそれを担いで雪の中1時間弱も徒歩でここまで来て、これから帰るのだから根性あるなぁと思った。
リュックを担いでからこっち向いて「それでは帰ります、ありがとうございました。また縁があれば」と笑いながら言った。

俺「はい、気を付けて」

そして嫁は帰っていった。俺はそのまま寝袋に潜り込んで2時間程度仮眠してから帰った。


遭難してた女を見捨てたら結婚してた 8へ

2023年12月26日

遭難してた女を見捨てたら結婚してた 6



俺「あ…」

まだ言葉できない。

女「黙っててごめんなさい。最初に分かったんですが撮影の邪魔になるし誤解されそうで」

誤解ってなんだよ??誤解とかどうでもいいけどお前怖いよ……と思ってもやっぱり言葉が出ない。

女「あの…ここで会ったのはホント偶然なんです。助けてもらってからカメラ趣味になって今年の冬はここで撮影したくて。それで色々と準備して去年の俺さんみたいに泊まり込みで撮影しようときたんです。だからホントに偶然なんです。でも、ホントにごめんなさい…また嫌な気分にさせてごめんなさい」

そう言ってまた頭さげた。その姿見ながら俺は頭の中で色々と考えてた。たぶんそうなんだろうな。絵葉書にここの風景使ってたの思い出した。この場所が好きっていうのは本当なんだろうと理解できたけどこんな偶然はないよな…。でも、俺だってわかった後も言葉通り邪魔されもせず撮影できた。嫁も自分の撮影に夢中でいたのは確かだった。ホントに偶然なら俺がとやかく言うこともないな…でも、やっぱり怖いわ。

女「だから、あのホントに偶然なので戻ってから連絡もしませんから…」

俺、まだフリーズ状態だけど女が俺に気を使ってるのは理解できた。この場所は誰のものでもないし誰が来てもいい場所で俺がどうこう言う権利もない。好きな風景を撮影したい気持ちは理解できる。そう思えばまだ怖いけど、偶然なんだと思えた。

俺「そう…凄い偶然だけどわかりました」
女「ごめんなさい」
俺「謝ることないですよ。別に何も迷惑うけてないし気にしないで」
女「はい、ありがとうございます。あの…これで最後ですから教えて欲しいことがあるんですがいいでしょうか?」
俺「…………(まだちょっと怖い)」
女「この風景を撮った人の作品なんですけど、こういう感じに撮影するにはどうしたらいいんでしょう?」

ああ〜本当この人はここの風景好きなんだなと思えて自然に「いいですよ」って答えてた。女の顔がパァーっと明るくなって人懐っこい笑顔みせた。あれ?こんな顔だったっけ?もっと陰気でうっとおしい感じの女だったと思うんだけど目の前にいる女は真逆だった。よく考えたら最初の出会いのときの顔は涙と鼻水まじりの酷い顔だった。自宅で見た顔も泣きっぱなしで酷い顔だったもんなぁ、普段はこんな感じなのかもな。
女は荷物からiPad取り出して近づいてきた。iPadに保存してある景色を見せてくれた。

女「この風景なんですけどキレイですよね、私この景色が撮りたくてカメラはじめたんです」

嫁(女)がiPadに保存してた画像はどれも素晴らしい作品だけどPCで修正、加工する技術が必要。おそらく嫁はそこら辺はまだわからないのだと思う。

俺「えっと、PCは持ってる?」
嫁「はい、ノートですけどあります」
俺「撮ったデータはPCで編集、加工してますか?」
嫁「????」

やはり、そこでよく使われているソフト名を数種類教えておいた。嫁は携帯にメモしてたけど、意外とマメな性格なんだと思った。携帯いじりながら嫁が思いついたように、

嫁「あ!あの分からないことあったらメールで質問してもいいですか…その、メアド交換とか」
俺「ここ圏外」
嫁「………(無言)」
俺「教えたソフトの使い方はネットでも紹介してるから調べてみるといいですよ」
嫁「………はい、わかりました」
俺「じゃあ、この辺で俺仮眠するので」

拒絶したわけじゃないけど元カノの件があって以来、女性にメアドや連絡先教えるのには抵抗があって、例えば同じ状況で嫁以外の女性からメアド聞かれてもやっぱり教えなかった。でも、嫁にすれば拒絶された事に変わりはないんだよね。

嫁「…はい、色々ありがとうございました。あともうひとつだけ教えてほしいんですが、この風景は今この場所ですよね?これはどうやって撮影したんでしょう?ごめんなさい色々と質問して」
俺「どれ?」

嫁のiPadに写る作品をのぞいた。
過去に投稿サイトへ投稿した俺の作品だった!!
また怖いと思った。こいつワザとやってるのか?ストーカーなの?本気でそう思った。
でも、冷静に考えればHNで投稿してるし会社名や住所や年齢とか一切、SNSに個人情報わかるような情報は記載していない。
性別 男。
それ以外は何も記載されてないのが俺のプロフィールだから俺だと分からないはず。単純に嫁が好きな作品のひとつが俺の撮った風景なんだろう。

俺「あ〜これね、確かにこの場所からの撮影だね」

どうしよう。俺のだと黙ってたほうがいいのか?それとも俺の撮った風景だと言えばいいのか?
単純に自分の撮った作品を好きと言ってもらえるのは嬉しかった。

俺「これ…俺が撮ったやつだな。これ見つけたの投稿サイトの〇〇〇でしょう?」
嫁「え〜!!」

嫁声がうるさかった。

嫁「これ俺さんの作品なんですか!すごい去年みつけて景色みたくなったきっかけはこの作品だったんですよ!」
俺「…………(無言)」
嫁「すごい!自分の好きな作品の撮影した人に聞けるなんてすごいですよね??」

嫁大興奮。う〜んこの人はほんとに最初の頃と今ではキャラ全然違うなぁ。あのときのクソ生意気でうっとおしい人とホントに同じ人?なんというかキャラが明るい。


遭難してた女を見捨てたら結婚してた 7へ

2023年12月25日

遭難してた女を見捨てたら結婚してた 5




秋が過ぎて冬がきた。
会社も何とか一年乗り切ってくれてささやかながら皆で忘年会やって10日間ほどの冬休みに突入。俺は特にすることもなく毎年恒例の撮影に向けてカメラ整備したり必要なもの買い足したりしてた。師走の人出も苦手なので泊まり込みの撮影の準備して3日から撮影場所へ出かけた。
例の場所ではなく別の場所でそれこそ人の来るような場所ではなくて3日間好きなだけ撮影して満足な休暇を過ごして仕事始めた。
毎年いくあの場所は決まった期間内に撮影にいくので1月下旬から2月に行く予定。

冬になると現場仕事より書類仕事の方がおおくなりデスクワークが増える。普段、カラダ動かす人間が机仕事やるとストレスがそれなりに溜まるもので息抜きに撮影に行く機会も増える。ほぼ毎回の休みに撮影に出掛けて写真投稿サイトに写真投稿したり、気に入らなければまた撮影行ったり。
もうこの頃には嫁家族のことは頭から消えていて次の撮影楽しみにしてた。

時はきた!余談だが俺はプロレスや格闘技全般好き。
札幌中島体育センターが閉鎖されプロレス興行が少なかったのがつくづく残念でならない。
ようやく1月下旬に突入して待望の撮影日に行く日が訪れた。荷物パッキングしながら「昨年は酷い目にあったなぁ〜」と思い出した。今回は2泊3日で撮影するから予備食糧や着替えなど余分に詰めて撮影地に車で向かった。

駐車場に到着。駐車場には誰もおらず今回も撮影地独り占めで撮影できるのが嬉しい。天気も荒れておらず気温もそこまで下がってない。撮影地につくといつものようにテント張って軽く食事とって寝袋に入って夜を待つ。誰も来ない場所に1人でいると不安にもなるけどシーンとして気が落ち着くのは俺だけだろうか??

ひと眠りして外に出る。
風もなく穏やかでさほど寒くなく星もちゃんと出てる。
撮影開始。
撮影から1時間ほど経過してテントに入って休憩。
足音が聞こえる。たぶん他の撮影者が来たんだな〜とさして気にせず。別の撮影者もテント張るようでテント広げる音なども聞こえる。撮影場所独り占め出来ないのは残念だけど仕方ない。

テントから出て撮影開始。
相手もこちらに気づいたようだけど真っ暗だからお互いに顔分からず、なんとなく曖昧に会釈。向こうも撮影はじめたようで一定の距離を保ちつつ撮影してはテントに入りを繰り返していた。
撮影も一段落してそろそろ機材片付けて寝ることにした。機材片付け始めると向こうも片付けはじめたよう、ライト持参してるけど撮影してる人がいる時は点灯させない。相手の撮影の邪魔になったりするから。
月を隠していた雲が晴れて月明かりである程度周辺が見えるようになって気がついた。女性?男性にしては小柄だな〜。
向こうもこちらに気がついたのか会釈してくる。こっちもつられて会釈。なんとなく気まずい。これは男性なら軽く会話くらいするんだけど女性苦手だし昨年嫌なことあったのも思い出す。さっさとテントに引っ込んでやり過ごす事にした。向こうもテントに入った様子で何事もなく一日目は過ぎた。
朝はテントに荷物おいて別の場所へ徒歩で移動予定、早朝の撮影も気分がいいもので冬の撮影は自分にとっては楽しい。
テントから出て別の場所へ移動。昨夜の人はまだテントで寝てるみたいなので静かに移動する。1キロほど歩いて撮影場所に到着、思う存分撮影してテントに戻る。昨夜の人がテントから出てきて声をかけてきた。

謎「おはようございます」
俺「おはとうございます、女性でテント泊撮影なんて凄いですね」
謎「はい、初めてなんですけど思い切ってやってみました」
俺「そうですか。それじゃあ」

どうしても女性との会話は苦手、そそくさとテントに入り込み朝食作って食べる。
朝食たべて少し寝ることにして寝袋にはいりこむ。テント泊での撮影で自堕落的に過ごすのも好きで夜までこんな感じで寝袋に入り本読んだり撮影したりで過ごす。
昼頃起きて外に出る。昨夜の女性のテントまだあった…この人も連泊するつもり?なんか気まずいんですけど。
またテントの中に引っ込んで文庫本読んで時間つぶす。足音がテントに近付いてくる。なに?頼むから放っておいてと念じながら寝袋に潜り込む。

謎「あの〜寝てますか?今日も泊まりこみですか?」
俺「……(無言)」
謎「寝てるのかな?」足音が遠のく。

夕方に起きてテント内で晩飯を食う。テントからちょっと顔だすとやはり向こうにもテントがあるので泊まり込み撮影のよう。仕方ないと覚悟をきめて撮影準備はじめる。カメラだして設置して設定かえたりイジってると向こうもテントから出て来た。
お互い軽く会釈するけど顔は確認できず。お互いに近寄ることもなく撮影準備すすめ暗くなるのを待つ。
向こうが近寄ってきた。ちょっと嫌だ…話しかけてきた。

謎「今日も泊まりこみなんですか?」
俺「あ〜まぁ、そうです、そちらも?」
謎「はい」
俺「あ〜そうですか」

いかんやはり会話は苦手だ。夜だから相手の顔みれないけどそのほうが今はいい。なんとなく相手も空気読んだのか自分のカメラに戻って行った。その後、数時間ほどお互い話すこともなく時間が経過して夜があけてきた。
カメラ片付けてテントで仮眠して日中に駐車場にもどればいいのに、このあとは少し休むつもり。向こうはテント片付けはじめたのでそのまま帰るようでちょっと安心した。
カメラ片付けてテント撤収した相手がまたこっちに歩いてきた。夜が明けて相手の顔がわかるくらいの明るさの中でこっちに近付いてくる女。

謎「私、帰りますね。お疲れ様でした」
俺「あっ、はい。お疲れ様でした。帰り気をつけて」
謎「はい、では」

ペコッと頭さげた。
頭あげた女が話かけてきた。

謎「あの、俺さん久しぶりです。私〇〇です」

俺、固まる。
こんな感じの女だっけ?もっとグズグズした面倒くさい女だったはず。こんなハキハキした受け答えするような女じゃないはず。
なんでここにいるんだ?ホントにこえーよとか頭の中で色々考えるんだけど言葉がでない。


遭難してた女を見捨てたら結婚してた 6へ

2023年12月22日

遭難してた女を見捨てたら結婚してた 4




結局、会社は3日休んだ。その間に吹っ飛んだ仮歯跡の治療した程度であとは自宅でひたすら休んでいた。
出勤したけど青タンの若干の腫れは残っていて会社の人には心配させてしまった。うちの会社には先々代から働いている通称「長老」と呼ばれるベテランと先代から働いてる総務経理の得てラン通称「トミさん」の二人がいる。この二人がいてくれるお陰で現場の悩みは「長老」、経理の悩みは「トミさん」に頼る事が多い。他の社員に相談できない事もこの二人にはアドバイス仰ぐことも多く色んな意味で助けてもらってる人達です。
出勤したときに長老から

「若(俺の呼び名)ケンカしたのか?」
トミさん「若ちゃん(トミさんはこう呼ぶ)どうしたのケンカ?」
俺「いや、転んでしまって」
トミさん「若ちゃん休んでる間は仕事たまってるから頑張ってね」

とハッパかけられる。
こういう時は仕事でも忙しいほうが気持ちも切り替えできて仕事たまってる方が良かった。その後、数日間は嫁一家の事は考えることもなく平穏に過ぎた。

ある日、現場から会社に戻ると

トミさん「若ちゃん宛てに電話きてたよ、これ相手の電話番号」

メモにかかれた電話番号と相手の苗字には心当たりなかったが仕事関係の人かもしれないので電話した。
トミさんから渡された電話番号に電話してみた。
相手でない……今日はあと何件かの現場確認いく予定あるので電話あれば携帯教えて良いと伝え現場に向かった。仕事中は特に電話気にすることもなく仕事して帰社、残業処理して自宅へ帰る。
家に帰宅してのんびり過ごしていると携帯が鳴った。知らない番号。当時、携帯は2台もっていて一台は個人用、もう一台は仕事用、鳴ったのは仕事用携帯。個人携帯なら登録してない番号からの電話は出ることはないんだけど仕事用の場合は出ることにしている。

俺「もしもし、〇〇社の俺ですが、どちらさまでしょうか?」
相手「………(無言)」
俺「あの、どちら様でしょうか?電話間違えてますか?この電話〇〇社の番号ですが」
相手「あ…あの……〇〇です、俺さんの電話でしょうか?」

女性の声だった。
仕事取引先に女性担当者はにない。誰だろう?相手は俺を知っているようだけど心あたりなし。

俺「はい、俺の電話で間違いないです。失礼ですがどちらの会社の〇〇さんでしょうか?」
相手「あの…以前に〇〇〇(撮影時)で助けてもらった〇〇(嫁苗字)です」

俺、困惑。
えっ!?なんで俺こいつに電話番号も勤め先も教えてない。なんでコイツが勤め先わかったの?暫し、無言というか混乱。それと同時にあの日の嫌な気分もぶり返して急速に不機嫌になっていくのが自分でもわかった。相手が嫁と分かったときゾォっとした。なんでコイツ俺の会社調べて電話してくるんだ?
ストーカー??メンヘラ??
とにかく早く電話切ろうと思った。

俺「ああ〜、はい〇〇さんね、何か御用ですか?」
嫁「あの…あの、父が俺さんに怪我させて母と心配していたんですが連絡先分からずで」
俺「そうですよね、連絡先教えてないですから、でもなんで会社わかったの?」
嫁「あっ!車の中にジャケット置いてましたよね。それに会社名刺繍されてたのでダメもとで電話してみたんです」

このときの嫁の声は勝ち誇ってる気がした。確かに送ったとき車の後部座席には仕事用の道具や仕事着積んでる。

俺(この女、バカなくせに目ざといな)
俺「なるほど、それで何か用ですか?私はもう関係ないのですから」
嫁「…はい、あの後母に助けてもらったことをちゃんと説明したんです。母がちゃんとお礼すべきだって。それと母が父が俺さんを怪我させたこと謝りたいって。それでお礼と謝罪を兼ねてお会いできないかと、その電話だったのですが」
俺「いえ、結構です。お礼と謝罪はこの電話で十分ですから」
嫁「あの、でも…」
俺「正直に言いますが、もう関わりたくないんです。たまたまあの場所であの状況だから助けただけです。助けたのに殴られて気分よい訳ないでしょう?原因作った人達と会いたいと思いますか?もう今後電話やめてください、連絡もやめてくださいね、お気持ちはわかりましたから」
嫁「…すみません、あの怪我の具合は??」
俺「もう大丈夫です、失礼しますね」

電話切った後も気分が優れないというかモヤモヤした気分が続いたけど、それから飯くって寝た。
朝起きて身支度して会社へ会社から現場へ現場から会社へ会社から自宅へ。この繰り返しが続く毎日で休みの日は日帰りで撮影に出かける。十分楽しい日々を送ってると自分では思ってるんだけど長老やトミさんからは早くよい相手みつけて結婚しなと軽口言われながらからかわれたりした。
数日後、会社へ俺宛に段ボール箱が届いた。送り主は嫁だった、嫌な気分だったけど電話じゃない分だけマシだった。何が入ってるか分からないので自宅で開けることにして持ち帰る。なんというか嫁には不気味さを感じているので荷物の中に嫁の髪の毛入ってないか?とか開けたらカミソリの刃が入ってないか?とか慎重に開けた。
中には封筒2通と絵葉書1通と何故か「安納芋」が沢山入ってた…。
なぜ安納芋が入ってる?芋きらいじゃないけど段ボール一杯に芋??
とりあえず芋は先送りにして中に入っていた封筒を開けた。
1通には現金で20万と母親からの謝罪の手紙。この程度で許してもらえると思ってないがせめて治療費と娘を助けていただいたお礼として納めてください、という意味の文章が書かれていた。
もう1通は嫁からの手紙でひたすらありがとうとごめんなさいが綴られていた。文章も俺が言うのも変だけど拙い文章でやっぱりバカなんだろうなぁ〜と思った。最後のハガキには嫁が撮影したあの場所の風景がプリントされていた。嫁の字でハガキにこう書かれていた。
「あの場所で撮りました、キレイな場所ですよね。撮影邪魔してごめんなさい」
コンテジで撮影して多分、構図とかそんな事考えずに撮った風景なんだろうなぁ〜と思ったけど、あの場所が好きなんだろうなとそこだけは理解できた。とにかくこれであの家族に関わる必要がないというだけで安心だった。
問題はこの大量の安納芋をどうするか?
1人では食いきれない、おすそ分けするか…明日会社に持って行っておすそ分けしよう。でも、なんで安納芋なの?美味しいけど物には加減ってもんがあるだろうに。なんかそこら辺がズレてる家族だな〜と。

翌日、自分に必要な分だけ残して残りは会社の人へ配った。トミさんは殊更喜んでくれた。今度芋使った弁当お礼に作ってくるとか言ってた。
それからは何事もなく平穏な日がすぎて冬から春へ、夏へと季節が変わった。俺の趣味は前にも書いたけどカメラ、登山、ロードバイクで夏はもっぱらロードバイクで出かけて出先で風景撮影したりするのが趣味だった。もともとダイエット目的でロードバイク買ったけどすっかりハマって休みはロード乗って出かけるのが楽しくて仕方なかった。人Ⅾ気合あまり良い方じゃないからロードのオフ会とかカメラのオフ会とか参加しないし一人で気ままに活動するのが好きで趣味友もほとんどいない状態。サークルとか参加すると気を遣うことも多くて楽しみたい趣味で人付き合いに気を遣うのがイヤだった。
よくパーツ購入するお店にチューブとタイヤ買いに出かけた。
ついでにトミさんの姪もロードに興味あるらしく連れていった。この子は小学生の頃から知ってるから感覚的には親戚の子みたいなもんでたまに飯奢らされたりバレンタインには失敗した義理チョコもらったりするくらいには仲良かった。

自分の場合は自己流でロードやってるけど初心者はやっぱりサークルとか仲間いるほうがいいだろうな。そう考えてトミさんの姪がロード買うなら馴染みの店のサークルにも参加したほうがいいよと勧めておいた。
数日後、トミさんの姪からロード買ったとメール来た。2週間くらいで届くから初ロードのお供してくれとリクエスト、どこかオススメある?と聞かれた。なるべく初心者でも楽しめて交通量の少ない場所でと言う事で気晴らしによく走るコースに連れていくことにした。トミさん姪はテンションあがってたけど俺は内心「筋肉痛と尻痛を味わうと良い!」と楽しみにしていた。

当日、快晴ロード日和。
トミさん姪の初ロードはアンカーだった。女性が選ぶには「渋い」選択だけどピンクとか白とか青ではなく黒系。なんとなく姪の男っぽい姪の性格にあってる気がした。初ロードで死ぬーとか言ってたけど楽しんでるようでなにより。補給食やドリンク、サプリ類もちゃんと自分で調べて持参しているのには感心した。
折り返し時点の道の駅で昼食。
雑談しつ近状報告しあったり最近は女性でもロードバイク乗る人増えてるとか、レーパンがノーパンなのは抵抗があるのでお尻隠すのにランニング用短パンはいてるとか、ロードバイクにもっと慣れて走行距離伸びたら遠出したいとか。
俺が無口な分だけこの子はよくしゃべる。なんとなくバランス取れてるなと思ったりした。
往復60キロ程度の初走行だけど元気はまだあるようでもう少し走りたいというので遠回しして帰宅、解散。
それからたまに一緒に走ったり自分一人で走ったりしてその夏は過ぎた。
夏が過ぎて秋がきて、この時期は紅葉シーズンでどの場所にいっても観光客や撮影目的の人でにぎわう。人混みが苦手なので有名な場所は避けてマイナーな場所で一人で撮影することの方が多かった。
たまに熊さんと遭遇したりシカの親子撮影したりと秋も何事もなく過ぎていった。


遭難してた女を見捨てたら結婚してた 5へ

2023年12月21日

遭難してた女を見捨てたら結婚してた 3




娘こんなのだし俺が説明するしか解放される道はないかと諦めてウンザリしつつ家の中へ。
応接間?みたいな部屋に通されて四人着席。

配置潤 親父=母親
      机
    俺   娘

親父終始俺を睨みつけてくるけどこっちはやましいこと一切してないので全く平気な顔。親父が嫁に何があったのか問いただすか語尾が強くて嫁がビビってまともに説明できてない…。あ〜こういう教育方針なんだと眺めてたら、

親父「お前と娘の関係は?」
俺「今日はじめてお会いしました」
親父「はじめてでこんな時間まで娘連れまわして非常識だろうが!」
母親「どうして娘の服濡れていてブカブカの服着てるの?
嫁「…………(シクシク)」
母親「ちゃんと言えないことしてたの?〇〇(嫁の名前)」
嫁「置き去りにされて…(泣)助けてもらった」
俺(コイツやっぱりバカ?でも、助けた事はちゃんと言えたからOKだな)
親父「ホントにそうなのか?コイツにそう言えと言われてないか?」
俺「……アホか」(小声)
親父「何!お前なんて言った?」

もうこの時点でこの娘と親父の相手をするのはウンザリだったので自分の口で全部説明することにした。

俺「こちらの娘さんがデートの途中で彼氏と〇〇〇(地名)でケンカして置き去りにされて遭難していたんですよ。俺はそこで通りかかって遭難しかけてる娘さんを保護してここまで連れて来たんです。服が濡れているのは置き去りにされて雪の中歩いてたら濡れただけです。俺が保護して自分の替えの服に着替えさせ送ってきました。それだけです!納得していただけましたか?あとは娘さんに聞いてください」

一通りまくし立てたあと嫁をみると泣きながらコクコクと頷いている。それを見て母やは納得したようで「ありがとうございます」とか「御迷惑かけました」とか頭下げてきた。とりあえず理解できたようで良かったと安心したのだが…親父がまだ睨みつけてやがる。

母親「お父さん失礼でしょう、俺さんが見つけて送ってくれなかったら今頃どうなってたか。ちゃんとお礼とさっきの行動謝罪して、俺さんのおかげよ、ほら」
嫁「……(まだ泣いてる、いい加減うっとおしい)」
俺「帰宅させてもらっていいですよね?あとは嫁さんの着ている私の服持って帰りたいのですが」
母親「いえ、クリーニングは出してからお返ししますから」
俺「いえ、結構ですもう関わりたくないですから今服返していただければ大丈夫ですから」
母親「…………」
嫁「…………」
親父「…………(ものすごく睨みつけてくる)」
母親「そうですか…では、いま着替えてさせてお返ししますので、〇〇(娘の名前)着替えて俺さんに服お返しなさい」
嫁「うん…(まだ泣き声)」

嫁は自分の部屋に行くのに退出、母親も付き添う形で退出。
応接間には親父と俺の二人きりの状況になった。ようやく終わった、帰れると思ったときに親父が一声。

親父「母さん、着替えのとき〇〇(娘)の体に傷ついてないか見とけ」(大声で)

この時点で親父まだ疑ってるし未だに俺に謝罪もお礼もなし。ここで俺も頭にきて「自分の娘の言うことも信じられないのかよ?」と発言。

親父「何こら!」(長州みたいだった)

顎に硬いものが当たった気がして倒れ込んだら親父がマウントポジションで俺に拳を振り下ろして来た。たぶん最初に感じた顎の衝撃は正拳突き?倒れた俺にマウントして顔に二発。顔というより左まぶた周辺に二発。さらにもう一発殴ろうとした時に嫁と母親登場。

母親「おとうさん何やってるの!やめて〜」

嫁…立ち尽くす。
母親が親父の右腕抑えて、嫁にも親父の腕抑えろと怒鳴って嫁参戦。二人がかりでおやじの右腕抑えてる間に俺脱出。顎激痛。顔さわると血が流れてる…もっと最悪なのは俺下の歯を治療中で下の歯三本仮歯だったんだよね。三本見事になくなっていた。殴られた衝撃で折れて胃の中に入ったみたい。痛いというより殴られた箇所は痛いというより疼いてどんどん熱くなる感じ。
俺ボーゼン。歯がないよ……。

母親「〇〇には傷なんかどこにもありません!俺さんが助けてくれなかったら死んでたかもしれないのになんで貴方はその人に暴力振るうのよ!」

と泣きながら親父の顔叩いてた(それも暴力だと後日思った)。
嫁ボーゼンと俺を見てる。顔よりも顎がとにかく痛くて、この家から早く離れたいと立ち上がった。ちょっとふらついたけど歩けるし意識もハッキリしてる。俺「帰ります」と言いたいんだけど顎が痛いのと歯がないから空気はもれるんだよね……なんでほぼ無言で玄関に向かう。母親と娘が後を追うようにしてついてきて母親はまぶたの出血がどうのこうの言って救急箱持ってきたけど無視。嫁は手に俺の服入れた紙袋持ってた。
無言で嫁に手を出して紙袋掴んで玄関でる。嫁と母親まだついてきて病院へとかの手当だけでもと言ってくるけどとにかくはやく立ち去りたかった。母親が足早に自宅にもどってまたこちらに来た。
俺を殴った親父の名刺渡された。知ってる会社のそこそこの地位の人間だった。治療費も払うし警察に突き出しても構わないと母親が言ってたけど、そんなことより早く帰りたかったので曖昧に頷いて車に乗ってエンジンかけた。
エンジンかけて車出そうとしたら嫁が運転側の窓コンコンとノックした。最後まで面倒臭い女と思いつつ窓さげると嫁が「本当にごめんなさい、助けてくれてありがとうございました」と泣きながら言った。こいつ最初から最後まで泣きっぱなしだなと、顎が痛いので会釈だけして車だした。
運転中はとにかく顎が痛くてもしかするとヒビはいった?とか心配だった。自宅途中にあるコンビニのトイレの鏡で自分の顔みると左まぶたは切れて血が出てたのがかわいて血がこびりついている。まぶた周辺にも青タンができて腫れている。顎はすでに紫色になって唇も切れてた。
コンビニ店員や客の視線が冷ややかで何も悪いことしてないのに妙に惨めな気分だった。氷袋と冷えピタおおめに購入して明日は固形物食べられるか分からないからスープ類買ってコンビニ出た。
ようやく自宅について顔洗うついでに服もぬいだら肩にも青タンできてた。腫れた箇所に冷えピタを貼ってその上に氷をビニール袋にいれてあてる。もう心身ともにグッタリでそのままベッドに寝転んだけど気が昂っているのか寝付け無い。親父の顔思い出してはムカついたり嫁の曖昧な態度思い出してはムカついたりで結局、朝方まで寝れなかった。
翌朝、近くの病院で念のため診察をうけて瞼、顎ともに打撲程度でヒビなどなし。使うか分からないけど診断書書いてもらって全治3週間のお墨付きもらった。
会社に電話いれて今日は体調不良で休むこと伝えて自宅に戻った。とにかく休みたかったのでその日は携帯の電源オフにしていた電源オフにして痛め止めの薬のんで湿布して寝た。


遭難してた女を見捨てたら結婚してた 4へ

2023年12月20日

遭難してた女を見捨てたら結婚してた 2




274: 名無しさん@お腹いっぱい。 2016/11/01(火) 22:31:36.85

嫁「足がない」
俺「面倒くさい…」

から放置するわけにもいかず仕方なく送る事に。住んでる街が近いから乗せるのは別に問題ないのかもしれないがこの時点で俺の中の嫁の印象は最悪。
そそくさとテントとカメラ撤収中も嫁手伝わず。駐車場への戻る道中も終始無言(俺が話しかけるなオーラ―出してたのもある)。車のせるときも「ありがとう」もなければ「すみません」も言わない。この女どんな教育うけてるんだ?こんな女なら彼氏?も切れるわと思いながら約2時間、互いにはほぼ無言。
なにかの拍子に嫁がボソッと話し始めた(うわ、ウザいと思ったけど聞くフリだけ、無言だけど)

嫁「5日前に彼氏と旅行用にカメラ買った(コンテジ)。ネットで北海道の景色みえたら誰かが撮影したこの場所(出会った場所)の景色がキレイだった。彼氏と相談して見に行こうと今日訪れた。でも、目的地まで遠いし寒いしで彼氏が文句言い始めてケンカになった。まさかケンカして切れて自分置いて帰るとは思ってなかった。どんどん暗くなるし寒いしどうしたらいいのか分からず来た道を戻った。途中で俺さんを見つけて助かったと思った」

という事をか細い声で時々、涙声で話していた。
その時、俺はコイツおろしたら山岡家かサンパチのどっちで飯くおうかと考えていた。


その後、また無言タイムで嫁の住む街に到着。自宅に電話して両親に迎えに斬れもらうように伝えたら…。

嫁「財布、電話など入れてるバッグが彼氏の車の中です…」

俺おもわず「自宅まで送れって???」と声に出してしまった。嫁「すみません、お願いします」と今更しおらしくお願い。
もうとにかく嫁とサッサと別れたかったので嫁のナビで嫁自宅へと向かう。女性にナビさせると目的地につかないとかあるけど嫁のナビは完璧だった。ちゃんと建物や信号、曲がる順番とか運転側まどわせる事いわない。ちょっとだけ見直した。
到着前に考えていたこと、それは嫁に着せてるウェア類どうやって回収しようかって事だった。
後日、選択して渡すので連絡先交換とかこの女とは絶対したくない!と。なので、嫁に自宅におくったらすぐにウェア類着替えて返して欲しいと伝えた。

嫁「ちゃんと洗濯して返します」
俺「いえ、結構です。一般家庭の洗濯機だと逆に痛むので自分でやりますから」
嫁「いえ、でも……」
俺「気遣い無用です、はやく俺も帰りたいので」と押し切った。
嫁「分かりました、自宅について着替えたらすぐ返すので少しだけ待っててください」
俺「分かりました」

そして、嫁到着。
ここから俺の想像しなかった出来事が始まる。
負の連鎖とか続くとか運の悪い日とかあるけどその日は本当にそういう日だった…。

嫁自宅前に到着、この女となんだかんだで5時間以上一緒にいてグッタリ。あとはウェア返してもらって自宅へ帰るだけ、せっかくの撮影日がつまらん事になったなぁと。

嫁「ありがとうございました、すぐ着替えて来るので少し待っててください」
俺「はい」

嫁、自宅玄関あけて中に入る。
「◎〇××〇〇dこのどいつだ!」という怒号が玄関越しに車内にいる俺にまで聞こえてきた。そして玄関が開く、ものすごい勢いで車に向かって走ってくるヒグマのような親父がそこにはいた。ヒグマのように筋骨隆々で骨格がごっついんだ、分かるかな?豆タンクみたいな感じのおっさんが車に小走りに向かってくる。
後ろからギャン泣きの嫁が言葉にならない言葉で「ち・ちがうよ〜」とか「おとうさ〜ん違うの」とか言いながらついてくる。
えっ?と思ったときは親父が助手席のドアものすごい勢いであけて乗り込んできた。呆気にとられてると

親父「お前、ウチの娘に何やったんだ、おい!」と首根っこ掴んできた。おい!と同時に首根っこ掴まれて「説明しろ!」と揺さぶられる。揺さぶられながら視界にはいる嫁を見ると母親らしき人の胸で号泣中!!!
頭に血がのぼる前に冷静になったのはハッキリと憶えてる。
俺「コイツ(嫁)ちゃんと事情説明してないな、それで恰好みた親父がゲスな勘違いして爆発してるんだ」と。とはいえ言われもなく頭揺さぶられて怒鳴られるのは腹に据えかねるので親父に言った。

俺「おたくの娘さんに事情聞いてください」
親父「娘泣いてるだろうが!」
俺(それアンタが暴走しているからだろう)「とにかく冷静になってください、娘さんに事情聞いていただければわかりますから」

ヒグマが少し興奮おさまったように「ふーふー」と鼻息が収まりつつあった。
お母さん爆弾投下「あら?アンタ(嫁の事)なんでこんな服きてるの?中は下着だけなの?
どういうこと?」

親父「お前〜ふざけんな!!俺の娘に何しやがった」
俺(なんなんのこの家族、もうお前ら死ねよ)

嫁がようやくおちついたのか母親に事情説明したようで興奮してる親父を宥めてくれた。

俺「やっと帰れる、ホント帰りたい」

嫁と母親が興奮する親父を宥めようやく帰れると思ったのもつかの間、親父「お前、ちょっと家に来て説明しろ!」と。

母親「そうね、外で大声だすのもご近所さんに迷惑だから家でお話聞かせてくれますか?」
俺(大声だしてるの親父だけじゃねえか)「娘さんは送り届けましたし、この後は娘さんに聞いてもらえましか?正直迷惑なので」
嫁「…………(シクシクと泣いている)」
親父「いいから来い(怒声!)」


遭難してた女を見捨てたら結婚してた 3へ

2023年12月19日

遭難してた女を見捨てたら結婚してた




253: 名無しさん@お腹いっぱい。 2016/11/01(火) 00:47:40.73
俺は遭難してた女を見棄てたら結婚してた。
色々ありすぎるんだけど端折るとこんな感じ。

真冬の北海道のとある場所で挙動不審な女発見。

女:「助けてください」と。
俺:「やだよ」と放置。

なんだかんだあって保護。面倒くさいけど最寄りの街まで送る。

女(現嫁)の親父にボコボコにされる。

結婚。

こんな感じです。


256: 名無しさん@お腹いっぱい。 2016/11/01(火) 08:32:26.28
端折り過ぎ。


259: 名無しさん@お腹いっぱい。 2016/11/01(火) 10:29:30.23
女は助けてくれるヒーローが第一印象最悪から見直した男しか相手にしないからな。


261: 名無しさん@お腹いっぱい。 2016/11/01(火) 11:42:04.64
ホントそうだと思うわ。

第一印象は最悪、顔立ちは普通ぐらい、中身は天然。端折って書いたら通じないと言われたので出来るだけ纏めます。

俺=当時30歳、5年付き合っていた元カノに二股されて以来、極度の女性不信。元カノに捨てられてから彼女なし。

嫁=女 当時21歳 JD 黙ってれば可愛い。
嫁父=最強。
嫁母=温厚、優しい、タレ目が可愛い。

元カノに捨てられてから女性関係無しで趣味の世界に没頭。カメラと登山とロードバイクにハマり1人だけどそれなりに楽しんでた。毎年、冬になるとテント持参で撮影に行く場所があるんだが嫁との出会いがそこ。
最寄りの駐車場に車とめて徒歩1時間ほどで目的地に到着するのだが挙動不審な女を発見。撮影場所で女性にあうのは珍しくないけど、そのときは冬の北海道の2月しかも夜。嫁はジーパンにダウンジャケットにニット帽でフラフラと歩いていた。夜なのにライトも持たず(外灯とか無い場所、せいぜい月明かり)この時期に軽装。元々、女と関わりたくないから無視して素通りしようと遠回りでパスすると、「助けてください」と泣きながら声掛けてきた。

お化けとか信じないけどゾッとして「やだよ」と言い早足に撮影地に向かった。後ろ振り向いたら追い掛けてくるんじゃないかと想像してビビリながら到着。テント張って飯食って落ち着いてから撮影開始。
雪も降ってなく月も雲もなしで星空撮影には良い条件で撮影してたらこちらに向かってくる足音が聞こえる。「他に撮影する人きたのかな?」程度に思って撮影続行。暗闇から「助けてくれないんですか?」と聞こえた気がするので声のした方向をみると、さっきの挙動不審の女が着の側からコッチ睨んでた…。情けないけど「ひぃー」とか声にならない叫びあげてしまった。そのあと何を思ったかカメラで相手の顔確認する動作取ってた。
そのまま固まってると、「何やってるの?助けてよ」と嫁が怒り気味に言ってきたのでようやく「さっきの女」かと理解。正直、あんな軽装でこの時期に来るなんでバカか?と思ってたので「撮影中なんですよね」とぶっきらぼうに返答。

嫁「………」、俺「………」

俺、嫁に背をむけて撮影続行、心の中で悪態つく。「せっかく休みとってきたのに面倒くさいなぁとか、さっさと消えろよとか」。
嫁「ちょっと…」と消え入りそうな声で抗議するが、俺無視。5分くらい経過して来た道を戻る様に足あとが聞こえてきた。最初は正直、ホッとしたけど少し後悔というか反省する気持ちもあった。冷静に考えると嫁の服装では寒いだろう、手足も冷え切ってるはず。俺が来る前からいたわけだからかれこれ1時間以上は外にいるはず。山ではないけど天候崩れたら低体温症になる可能性も…とか考えてとにかく後を追うことにした。
嫁いました。
テントから50Mくらいの木が密集してる場所で体育座り?のような恰好でうずくまっていた。俺見つけたときにホッとしたけど同時に面倒くさいとも思った。嫁に声かけるも返事はなし、ちょっと近づく、声かける、返事なし。あれ?これはヤバイのではと嫁の肩を数回軽く叩きながら声掛ける。嫁反応、「さむいよぉ〜」と鼻水と涙がシャーベット状になった顔をあげて返答。嫁のジーパンすでに凍った状態、ニット帽も同じく、手袋はコーチの皮手袋とか舐めてんのかと思った。

とりあえず暖を取るのが先決なので嫁をテント内へ誘導。そこで嫁が「変なことしないでね」と余計な一言を放つ、俺内心ムッと来たけどとにかくテント内にいれる。あらためて嫁の状況確認すると着てる服は乾かさないと駄目。乾かす手段はなし。仕方ないので予備に持参してるアンダーウェアとジャケット、パンツ類渡して着替えるように言う。
嫁が警戒した顔するので言われる前にテントから出る。心の中で「糞オンナ心配しなきゃよかった」と毒づく、体力回復したらさっさとテントから出して駐車場まで返そうと決意。
テントから嫁が「着替え終わりました」、「ありがとうございます」、「すみません」と言ってきた。それ聞いて「糞オンナ」から「面倒臭い女」へと変更。着替えたけど寒いだろうから寝袋だして下半身いれさせてスープとレトルトパスタ作って食べさせた。
すぐに体力回復しないだろうから小一時間ほど寝袋で寝てもいいよと伝えて俺は外で撮影開始。撮影終わらせてテントに戻ると嫁熟睡してた。
神経の図太い女だなと思った。
嫁起こしてこれから駐車場まで同行するけどそこから先は大丈夫だよね?と確認すると驚きの言葉が…。
彼氏?男子友達とここの景色見に来てケンカ、亜入れが切れて自分置いて帰った、ここへは相手の車で来たので駐車場についても帰る足がない。ちなみに住んでる街はここから車で2時間はゆうにかかる。最寄りの駅も深夜早朝の便はない。俺「ああ〜ホントに面倒くさい」と心底思った。


遭難してた女を見捨てたら結婚してた 2へ

2023年12月18日

備品の値段でマウント取られた 2




175: 131 2021/10/07(木) 10:37:27.47 ID:q7Cl3jGN
なんか色々言われてるから状況の整理するね。
今私は別の友達とルームシェアしててその人が結婚するからそれまでに今借りてる部屋を解約することになっている。今の部屋の契約は2022年12月までだからそれまでに就職したいとは思ってるって話をしたら38歳の友達が今すぐにでも就職活動しろと言い出した。部屋の契約期間は残ってるし、私は焦ると頭が真白になるタイプだからゆっくり考えたいと思ってる。普段からあまり人のペースに配慮しない人だからあんまり気にしてないけど自分にできることは他人にもできて当たり前みたいなところは好きじゃない。確かに本人にはマウントっていう自覚はないみたいだから余計に感じ悪い。


177: おさかなくわえた名無しさん 2021/10/07(木) 13:37:49.67 ID:Fk8nqHnv
131がのんきすぎて心配になる年上の友人気持ちのほうがよくわかる。期限が迫ってくると心理的に追い詰められるから今のうちに職探し始めとくべきだって。今の職場はバイトやパートから社員登用されたりはしないの?上のほうでも言ってる人いたけど、ほんとうにふかけつな人材ならそうおうこともある。酷い言い方だけどそんな話がないなら結局あなたの代わりはいくらでもいるってことよ。


182: 131 2021/10/07(木) 19:22:50.98 ID:q7Cl3jGN
アルバイトからの正社員登用は今はやってないから仕方ないし正社員になったらここの担当じゃなくなるから会社としても困ると思う。


178: おさかなくわえた名無しさん 2021/10/07(木) 13:51:54.12 ID:9y5TPyVh
正社員にならなきゃいけない事情があるんじゃないの。焦ると真っ白になるタイプなら、なおさら早めに始めるのがいい。12月退去てことは10月には更新の確認が来る。次の住居探しは勤務先や月々の収入がわかってないとできない。何月になったら腰を上げる、何月までは座ったまま情報収集するみたいなことを考えるのを含めての「すぐにでも活動」なんでしょう。今の職場が気に入っているなら、正社員になれないか聞いてみたら?社員登用制度がない=正社員になれない ではないからね。


182: 131 2021/10/07(木) 19:22:50.98 ID:q7Cl3jGN
正社員になった方がいいと思うけど今は仕事が忙しくて余裕がない。資格の勉強しようと思ってるけど仕事で疲れて何も出来ない。


181: おさかなくわえた名無しさん 2021/10/07(木) 17:56:19.19 ID:dpvGVwOP
何事も早め早めに動いた方がいいし賃貸の審査で勤務先と勤務期間も書く項目もあるしそういうのも含めてアドバイスしてくれてるんじゃない?余り悪いように捉えない方がいいと思うよ。


182: 131 2021/10/07(木) 19:22:50.98 ID:q7Cl3jGN
アドバイスしてくれるのは分かるけど相手に合ったアドバイスしてくれないと嫌味にしか聞こえない。その友達は結婚するつもりがないからって就職頑張ったり金融資産持ってたり土地を買ったりしてお金をたくさん持ってるらしい。私も結婚するつもりがないって同居人の話をした時に言ったんだけど、そしたら就職して自分の血からで生きていけるようにしないと将来困るよって脅してきた。自分の言う事をきかせたいだけなんだと思う。
とりあえずその友達はいつも自分が正しいと思ってる人だから少し正論言ったくらいじゃ信用できないんだよね。


184: おさかなくわえた名無しさん 2021/10/07(木) 20:26:21.10 ID:0ex+2Ori
そんな押し付けがましい人とまだ友達を続けるの?
ここで愚痴ってるがその人の前では気遣って適当にはぐらかすだけでしょ。いや、きつく言い返したところで聞きそうにもないな、その人。


186: おさかなくわえた名無しさん 2021/10/07(木) 22:10:30.32 ID:GfTT62dX
一年以上先の2022年12月まで部屋の契約満了までその部屋にいるの?満了のタイミングでそこを解約するのはなぜ?一人で家賃負担はキツいなら前倒しして解約して引っ越した方がいいのでは?キツくないなら契約者変更してそのまま住めばいいだけ。そしてなんにしろ転職するつもりあるなら少しでも早く動いておいて悪い事は無い。


190: おさかなくわえた名無しさん 2021/10/08(金) 01:08:19.99 ID:1aeHgcLu
私が引っ越すまで友達も一緒に住んでくれるって約束だから生活費と家賃はそれで折半になる。急ぐ意味はあんまりない。


188: おさかなくわえた名無しさん 2021/10/07(木) 23:04:13.74 ID:apux4n00
うーむ。聞けば聞くほどマウントではなく親身なアドバイスにしか思えないのだが…。何事も早めに動いて置いて損はないのだよ。今すぐ決める必要はないが、じょうほうしゅうしゅうしてておかしくはないし、ハッキリ言って大企業にバイト1人いなくなるだけで回らなくなるような部署など無いよ。
そりゃ最初はみんな困るさ、でもすぐに代わりが見つかってじきに通常運転に戻る。あなたが正社員になって異動するとしたら会社の上の人が後任への引継ぎを命じるだろうね。そうすれば誰も困らない。


189: おさかなくわえた名無しさん 2021/10/08(金) 00:15:41.92 ID:HSQ/h4c/
ぶっちゃけ131がこの先くっそ惨めな生活送る破目になったとしても全然関係ないから、そこまで頑張って諭す意味もわからん。どうせ聞く耳持ってないし。なんだかんだ言ってやらなくてもいい理由捜してるような奴ほっとけばよくない?


192: おさかなくわえた名無しさん 2021/10/08(金) 06:25:18.38 ID:Al6Xp8TD
マウント取られて腹立った私に同意して欲しくて書き込んだのに!友人の肩持つ奴ばかり、てところだな。


196: おさかなくわえた名無しさん 2021/10/08(金) 08:11:29.42 ID:ivsvlO42
いやあのね、この人はね、上にも書いてある人いるけど自分のことを肯定してほしいだけだからね。どれほど意見、アドバイスをしても絶対に聞かないと思うよ。まあ全面首肯してくれる人はいないだろうけどねw
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