2022年04月15日
アガリビト4
「どうしたの?浮かない顔して?」と奥さんに聞かれたので「いや、このへんの神様のことがちょっと気になってしまいまして…」って正直に言った。
そしたら「最近の若い人はこういうことに興味あるんだよねぇ」
いやいや同い年ですから!って突っ込んだら
「私の大学時代の友人もかなりかわっててこのへんの神様に興味あるみたい」
どうやら奥さんの大学時代の友人が個人的に趣味で研究をしているらしい。
まじっすか!って俺が喜んでるのが面白かったらしく連絡先を教えてくれた。
なんでもかなりの変わり者らしく、奥さんはストレートに「変態だから」と言っていた。
ばあちゃんの家に着いたら芋焼酎があった。
Aさんと奥さんにけっこう飲まされてゲロった。
九州の収穫はこんなものです。
あ、でごめんかき忘れてたんだけど。
アガリビト信仰?みたいなので仏壇みたいなのがあるらしんだけど。
仏壇にしては結構厳重に施錠して会って開けれなかった。
普通の家にはないような異様なもんだったし何かのヒントになればいいなって思って、とりあえず写真だけ撮ってきた。
あと祭りについて、川の真ん中にかがり火を炊いてたんだけど何か関係があるのかな……
ばあちゃんに昼頃連絡しました。
数日前家に行った際あまり話が出来なかった事もありお礼もかねての連絡でした。
射場荒らしの事はあまり心配させたくなかったので触れないつもりでしたが、なにせ狭い集落の事件なので話が広まるのが早いのかばあちゃんから切り出してきました。
「ばあちゃん年金もらってるから困ったら言うんだよ」
と23にもなって祖母に小遣いの心配をされました。
まぁそこからは普通に世間話してたんだけど「アガリビト」の話をどう切り出そうか、一応ばあちゃんは話したがらなさそうだしヘタに切り出すと誤魔化されるかも。迷ったあげく、
俺「会社の非常に迷惑な人がいて困っている、名前が変な人は性格も変なのかな?」
ばあちゃん「どんな名前の人?」
俺「アガリさんっていうだけどさ変な名前だよね、ん?そういえばどこかで聞き覚えない?」
みたいな感じで懐古しつつアガリビトの話題をさりげなく出してみた。
少し無理があったけど自然な感じであの時の話に着地で来た。
「昔俺がばあちゃん家の近くで裸の男に殺されかけた事あったの覚えてる?」
そしたらばあちゃんは懐かしそうに
「ああ、あの時は動転しててなだめるのが大変だったわ」とか言ってた。
普通に懐古してるみたいで心が少し痛んだが
「あれ大人になってからも気になってたんだけど一体なんだったの?」
ってストレートに聞いてみた。
そしたらばあちゃんは急に「今仕事中でしょ?大丈夫なの?」とソワソワしだした。
流石に当時子供だった俺に話すレベルで納得してもらえないと感じたのかもしれない。
こうなったら奥の手を使うしか無い。
「実は今結婚を考えてる人がいてもしも結婚したらそっちに移住することも考えている。でもそっちで子供を育てる時に子供の頃の俺みたいな目にあったらと思うと心配だから」
もちろん嘘ですけど。
ついにばあちゃんは重い口を開けて話し始めた。
ばあちゃんの話はこんな感じだった。
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