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2020年03月02日

中国ポスト習近平と日本の方向性!

『中国が日本との関係改善に踏み出したか?』
(2019年投稿記事です。)
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中国情勢について、日本との関係を修復しようとする動きが出ています。

習近平国家主席になって、関係悪化の続いた日中関係が再構築されるのか?

ポスト習近平を巡る動きも相まって、予測困難な状況です。

中国は、穏健路線に戻るのか注目!
(前回記事):『倉庫の棚卸はちゃんとしましょう!
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(1)先行き不透明な習近平第二期政権

中国は2012年から習近平国家主席による体制となり、2017年には二期目に入りました。

しかし、不穏な情勢が漂っています。

図1 習近平国家主席
Xi_Jinping_Mexico2013.jpg
引用URL:https://commons.wikimedia.org/wiki/?近平?uselang=ja#/media/File:Xi_Jinping_Mexico2013.jpg

2018年3月の全人代(全国人民)では、中国政治体制の不文律だった国家主席2期10年の制限を撤廃しました。

事実上の任期制限なしの独裁制の予兆といわれました。

しかし、ここにきて米国との貿易戦争など苦しい立場になっています。

1.1 習近平は外交不得手か?

ここ最近の情勢を見て、習近平主席にはある懸念が出てきます。
『習近平は、外交関係に不得手ではないか?』
象徴的な光景は、2017年4月の米中首脳会談のシーンです。

図2 米中首脳会談(2017年4月)
t_sjz81acd0qzedcskho10.jpg
引用URL:http://img.epochtimes.jp/i/2017/04/07/t_sjz81acd0qzedcskho10.jpg

この時シリア攻撃の一報に、すぐに反応出来なかったそうです。

その後も米国からの貿易赤字是正の要求に、防戦一方となっています。

一部でささやかれていた外交不得手が現れています。

1.2 重要側近の失脚

中国国内でも、習近平主席の求心力低下を疑うべき事態が発生しています。

習近平主席の側近として、共産党内部で2階級特進までさせた人物が失脚しました。

図3 孫 政才中国共産党中央政治局委員
360px-Sun_Zhengcai(cropped).jpg
引用URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/孫政才#/media/File:Sun_Zhengcai(cropped).jpg


国内外で習近平への不信感が高まっています。

春の全人代や秋の中央委員会にて、今後何等かのアクションがあるかもしれません。
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(2)ポスト習近平の最有力候補は胡春華!

習近平体制の終わりが見えない状況となっていますが、大胆にもポスト習を予測してみます。

私の予想として、胡 春華(こ しゅんか)中央政治局委員が最有力といえます!
図4 胡 春華
345px-Hu_Chunhua.jpg
引用URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/胡春華#/media/File:Hu_Chunhua.jpg 


中国共産党の派閥、共青団の出身です。

2.1 胡錦涛派閥が盛り返す?

現状は習近平をはじめとした太子党が、党中央を占めている状況です。

この状況を苦々しく思うのが、胡錦涛(こきんとう)元国家主席です。

中国経済の減速に危機感を抱く、胡錦涛派閥・共青団が対応してくる可能性があります。

胡錦涛氏は、現在の習近平の前の国家主席です。

意外と、対日本融和派の面を見せています。

反日を推し進めた習近平とは対照的な存在です。

2.2 一帯一路からRCEP・FTAAPへ

中国が計画している一帯一路計画が、各国の反発を招いています。

中国としては、この状況を打開できない習近平を引きずり下ろす可能性も否定できません。

中国が発展できる可能性として、RCEP・FTAAPへの参加があります。

@RCEP:東アジア地域包括的経済連携
AFTAAP:アジア太平洋自由貿易圏

図5 FTAAP参加予定の国
FTAAP.jpg
引用URL:https://blog-imgs-80.fc2.com/g/e/o/geographico/201507292339492fb.jpg

無理に自国主導にこだわるより、国際協調に転換する判断出てくる可能性があります。
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(3)日本は第6世代の中国対策を!

日本の今後の進路としては、
『第6世代の中国に対する政策』
を検討すべき時期に入ってきたと言えます。

中国の国防費が、約20兆円を超える状況になってきました。

この事態をそのまま中国脅威論と、短絡的に捉えるのは早計であると考えます。

習近平体制までの中国は、日中戦争の影響を受けてきた世代です。

今後登場する第6世代の中国は、直接的に影響を知らない世代が台頭します。

単に対立するより、RCEP・FTAAPによる恩恵を受けるメリットで取り込む方策をとるべきでしょう。

一帯一路をRCEP・FTAAPの中に包括してしまう政策も、日本の方策として考えられます。

中国に対して、軍事オプションがデメリットとなる経済包囲網が求められます。

今後の中国の動向に注目です!
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2020年03月01日

練習艦隊テーブルマナー講習での面白話!

『練習艦隊でのテーブルマナー講習は面白いよ!』
(2019年投稿記事です)
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海上自衛隊の契約情報の中で、テーブルマナー講習の契約実績の公表がありました。

私も実習幹部でテーブルマナー講習を受けたな〜、と思い出しました。

テーブルマナー講習は、内容がかなり面白かつ本格的な内容です。

知られざる練習艦隊テーブルマナー講習の中身は?!
(前回記事):『艦補処ついに組織改編で兼務発令を解くが来たよ!
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(1)知られざるテーブルマナー講習!

海上自衛隊練習艦隊での内地巡航の中で、東京寄港時にテーブルマナー講習が行われます。

契約情報からも、テーブルマナー講習の情報があります。

図1 契約情報(平成30年度のもの)
講習情報.jpg

ホテルオークラが契約先として、テーブルマナー講習(練習艦実習幹部等)1式とあります。

東京にて練習艦隊実習幹部はテーブルマナー講習を受けることになりますが、その内容はあまり知られていません。

ここでは、海外でのレセプション等にて必要なテーブルマナー等の知識と実践の講習です。

1.1 写真撮影はご法度!

テーブルマナー講習については、写真撮影は御法度となっており公式写真にも掲載されません。

参加者の方々にも『写真撮影はご遠慮願います』と案内がされています。

テーブルマナーに四苦八苦する実習幹部の姿が、とてもお見せできる状況でないことも要因の一つです。

その他とある理由で写真撮影は、公式記録写真以外存在しません。

1.2 艦内でのテーブルマナー事前講習は阿鼻叫喚!

実際にホテルオークラ等での講習の前に、練習艦「かしま」にて事前講習が実施されます。

この事前講習が、かなり面白かつ阿鼻叫喚の事態になります。

事前講習では、テーブルマナーがどういうものか説明されいくつかの実践があります。

ここでかなりイジワルな問題が出ます。
『エッグスタンドでの食べ方は?』
『バナナ1本そのまま出てきたときの食べ方は?』

図2 バナナの食べ方
ばなな.jpg
引用URL:https://i.ytimg.com/vi/QPIcey7GtMM/hqdefault.jpg

一番食べ方が難しいものを例に、食べ方の講習が行われます。

ちなみに料理は、「かしま」艦内で調理されて出てきます。

以外に思うかもしれませんが、練習艦「かしま」艦内にはコース料理1式の食器類が完備されています。

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(2)いざホテルでのテーブルマナー講習!

艦内での事前講習を終えた後、借り上げたホテルにてテーブルマナー講習が実際に行われます。

実習幹部や練習艦隊の幹部、招待客などで400人ほどの規模で行われます。

ここで、契約情報でのホテルオークラの金額を見てみましょう。
『契約金額:1式 516万680円』
400人ぐらいの規模のテーブルマナー講習で、実際にコース料理が出ます。

この金額は、ちょっと不思議に思いませんか?

ホテルオークラで、コース料理が出るのであればもっと価格が上がりそうです。
2.1 料理・飲み物のほとんどは持ち込み!

実のところテーブルマナー講習では、料理・飲み物のほとんどを練習艦隊が持ち込みします。

会場設営や、主賓の料理提供・リザーブなどをホテル側が行っています。

練習艦「かしま」の調理室が、実習幹部・来客用の料理のほとんどを作ります。

海外での艦上レセプションの練習を兼ねて、「かしま」調理員長以下給養員の訓練も兼ねています。

図3 レセプションの様子
艦上レセプション.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/CnEK3S8WEAANvM0.jpg

2.2 講師の詳細はヒ・ミ・ツ♡

テーブルマナー講習には、講師となる方がいます。

実は練習艦隊のテーブルマナー講師の詳細について、公式な文書・発表というのはありません。

いろいろな「諸問題」が関わってくるためです。

ただ、
『世界中どこでも通用するマナー』
を学ぶことができます。

サイレントNAVYの流儀に従い、講師の方の詳細を語ることはありません。

文学的表現を用いるなら
『とあるやんごとなき方々(ホントにマジのやつ)』
と表現するのが最適です。
(講師の御方に配慮して写真撮影御法度となっています)

図4 フルコースでの食器配置(例)
Silbertafel_Reiss_3_rem.jpg
引用URL:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/7/7e/Silbertafel_Reiss_3_rem.jpg
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(3)得難い経験だったね〜!

テーブルマナー講習は、海上自衛隊の勤務の中でも得難い経験でした。

その後、いろいろな行事・会食に参加しても、堂々とした自信となります。

そんなテーブルマナー講習に関するこぼれ話としてこんなことがありました。

(実習幹部)
『講習の報告書について、講師の御名をなんと書けばよいのでしょうか?』
(講師を務めた御方から)
『謎の講師Xとでも書いておきなさい』

練習艦隊の頃を思い出す良い機会になりました。

意外と詳細が知られていない、練習艦隊のテーブルマナー講習のお話でした!
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ついに艦補処組織改編で兼務発令を解くが来たよ!

『ついに新組織発足に伴い、兼務発令が解除!』
(2019年投稿記事です。)
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艦船補給処での勤務で続いていた兼務発令について、ついに解除となりました!

補給本部への組織移転の準備が完了して、ついに移転の日!

システム移行を完成させた仲間とお別れと、賞詞伝達となります。

そんな、組織改編と賞詞・転勤などのお話!
(前回記事):『中国ポスト習近平と日本の方向性!
\こちらもご参考にPR!/
(1)ついに補給本部にシステム移行完了!

艦船補給処に着任してから、補給本部勤務の兼務をしていたペンギンです。

ついに、補給本務へのシステム移行が完了することになりました!

着任から1年近く、武器部と計画部の兼務を続けて、各所に出張することが続きました。

今後システム管理は、補給本部に組織改編された部署で行うことになります。

1.1 システム移行成功!

後方システム移行の集大成は、艦補処管理システムの通信を補給本部に変更したことです。

システム稼働日には、補本・艦補処・艦艇部隊・地方隊と協同で試験を実施しました。

図1 システム換装に向けて!
network-2402637_640.jpg
引用URL:https://pixabay.com/photos/network-server-system-2402637

何とか努力が実り、無事システム移行に成功しました。

この後は、組織のお引越しです!

1.2 転勤・転出・残留組に分かれる!

補給本部に移転する課については、艦補処からそのまま異動する者は3分の1です。

システム基幹要員は、ほぼ全員補給本部に転勤となります。

課長とシステム担当班長も、補給本部に転勤となりました。

また3分の1が、別部隊に転出となります。

班長の一人は、元居た内局に防衛部員となって転出します。

その他、勤務期間が長かったものが他部隊に転出となりました。

班長の一人は、そのまま艦補処に残留して組織改編後に発足予定の班長になります。

私ペンギンも補給本部勤務の兼務を外れて、艦補処に残ります。

残留組は残務整理として、円滑な業務移行を支えることになります。
(データ転送や、艦補処内部規則改定などいろいろな残務がある)

自分のいた職場がなくなるという、なんとも不思議な経験でした。

1.3 賞詞あげるよ〜ん!

組織改編・移動準備の最中に課長から
『今回頑張ったので、ペンギンにも賞詞が出るよ〜』
とのお言葉がありました。
『いやっほ〜!!頑張ったかいがあったぜええ!』
組織改編に伴う転出行事の時に、転出者と合わせて5級賞詞がもらえることになりました。

大抵は転勤の時に賞詞がくるのですが、今回は組織改編ということで貰えるとのこと!
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(2)賞詞伝達だ!転出者紹介行事だ!

いよいよ正式に組織改編に伴う、転出者紹介が行われる日となりました。

この日に合わせて、賞詞伝達も行われます。

ペンギンも久々に、通常礼装(白手袋着用)となります。

図2 賞詞伝達の風景
7soumu02-2.jpg
引用URL:http://www.mod.go.jp/pco/sizuoka/chihon1/29/soumu/7soumu02-2.jpg

2.1 賞詞にまつわる豆知識?!

自衛隊では賞詞・賞状を受けると、防衛記念章を着用することができます。

図3 防衛記念賞(例:5級賞詞)
防衛記念賞.jpg
引用URL:http://www.mod.go.jp/msdf/hatinohe/images/fashion/classchapter/defensecommemoration/defensecommemoration-img14.jpg

ここで、結構知られていない豆知識です。
『新しい賞詞が伝達されるとき、当該「防衛記念賞」はいつから着用するか?』
結構細かい話ですが、意外と知らない話です。

答えは、
『賞詞伝達時には、新しい「防衛記念賞」も着用している』
です!
正確には、当該賞詞伝達日の午前0時から着用できるとなります。

人事担当の方から、結構細かい話を聞くと意外と面白いことが分かります。

2.2 賞詞のオマケで給料アップ?!

賞詞が伝達されると、オマケでついてくるのが給料アップです。

すぐに給料(号俸)が上がるわけではありませんが、その年の賞与(ボーナス)がちょっと上がります。

賞詞のメリットの一つですね。

また、特別昇給の対象になりやすくなるメリットもあります。
(私の場合、翌年の定期昇給に合わせて特別昇給が来ました!)

けど、兼務発令の仕事って給料がアップするわけじゃないのよね〜!

2.3 ちょっと珍しい勲章持ちの自衛官

賞詞は、外国軍でいう勲章には該当しません。(これも豆知識!)

そのため、基本的には自衛官に勲章は授与されていません。

しかしたまに、勲章授与を受けた自衛官がいます。

一例だと、幹部候補生学校卒業時に成績優秀者1名のみ勲章授与があります。

チリ共和国海軍勲章を授与されるものが、同期で1名だけ存在します。

図4 チリ共和国海軍勲章授与者
チリ海軍勲章.jpg
引用URL:http://www.mod.go.jp/msdf/mocs/mocs/news/news/event/sub49/img/06.jpg

そのほか、外国からの勲章授与者がたまにいます。

勤務していた艦補処では副処長が、なんか変わった勲章をつけてるな〜?と思ったことがありました。

後で聞いたのは、ペルシャ湾派遣の時の勲章と聞いてびっくりしたことがありました。

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(3)帽振れ〜!そして兼務発令を解く!

転出者の紹介も終わり、ついに転出者を送る帽振れの時となりました。

陸上部隊でも、海上自衛隊の慣習帽振れは行われます。
図6 陸上部隊での帽ふれ
帽振れ.jpg
引用URL:https://scontent-dfw5-1.cdninstagram.com/vp/b0d3c983607703f1974b37a1a245d250/5D076638/t51.2885-15/e35/40093913_275321749747406_8108997314061869197_n.jpg?_nc_ht=scontent-dfw5-1.cdninstagram.com&se=8&ig_cache_key=MTg2Mzg1MzExNjcyODc5MDk1OA%3D%3D.2

そういえば、私ペンギンの兼務発令解除はどうなったんだろう?

一応人事電報にて、補給本部勤務を解くという発令が出ています。

3.1 改めて武器部長に人事申告!

私のような兼務発令が解かれた場合は、主たる勤務部署で人事申告となります。

艦補処着任と同じく、武器部長に兼務発令解除の報告となります。

ここでようやく、兼務発令が解かれることになりました。

自衛隊勤務の中で、早々ないであろう兼務を体験できました。
『まあ、もうこんな摩訶不思議な人事を経験することは早々ないだろう!』
武器部長から労いの言葉が掛けられ、改めて武器部勤務となりました。
(その後、まさかもっと変な人事を体験するとは・・・)

自衛官としての勤務も、いろいろ摩訶不思議だぜぇ〜!
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あえて韓国に観艦式2019の招待状を送ろう!

『軍艦は、外交に使える最良のアセット(資産)である』
(2019年投稿記事です。)
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海上自衛隊観艦式2019が、2019年10月ごろに予定されています。

レーダー照射事件などで、韓国とのゴタゴタが続き招待するな!の声が出ています。

しかし、あえて今年は大歓迎で観艦式に韓国を招待すべきでしょう。

海軍の作法に基づく、外交と海軍の関係についてのお話!
(前回記事):『イージス艦機密情報漏洩事件の手記
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(1)ADMM専門家会合はどうなることやら・・・
2018年12月20日に、韓国海軍艦艇から火器管制レーダー照射事案が発生いたしました。
(関連記事):『韓国レーダー照射彼らはルビコン川を渡ってしまった。
事態打開のための、日韓協議は泥沼化して実務者会議打ち切りとなりました。

その後韓国側から日本P-3Cによる脅威飛行などの、論点すり替えなどが発生しています。
図1 脅威飛行の証拠とされた写真
脅威飛行.jpg
引用URL:https://capturelife1.net/wp-content/uploads/2019/01/20190124-00010011-fnnprimev-000-1-view.jpg

まあ、日韓関係がこれほどゴタゴタする状況は久しぶりです。
(2013年「竹島」上陸や、2006年海保による海洋調査での緊張など)

そんな中、韓国が主張する脅威飛行に関係する国際会議が開かれます。

1.1 ADMM-Plus専門家による会議(2月21〜22日)

韓国は、日本の脅威飛行を国際会議にて問題提起する考えの模様です。

ちょうど、2019年2月21日〜22日にその会議が韓国プサンで行われます。

会議はADMMプラス(拡大ASEAN国防相会議)呼ばれる会議の専門部会です。
「ADMM-Plus Experts' Working Group on Maritime Security Final Planning Conference 」
(和訳:ADMM-Plus専門家による海上警備最終計画会議に関するワーキンググループ )
図2 ADMMプラスの海上保安専門家会合(2015年)
2015ADMM.JPG
引用URL:http://www.mindef.gov.bn/News_Images/2015/Februari/030215%20ADMM%20plus%20IPC/ZAI_1564.JPG
本会議で、韓国側は日本がCUSE違反をしていると提起して、各国の理解と日本への非難材料としたいようです。

しかし、そんなにうまくいくかな〜?

この専門家会議のニュースが取り上げられなかったら、韓国の主張が一蹴されたということになるでしょう。

1.2 次官級会議(ADSOM)が4月にある。

ADMMプラスでは、いろんな会議が多く存在します。

次の大きなイベントでは、ADSOM(高級事務レベル会議)が存在します。

慣例として、大きなイベント招待などはここで各国と行われます。
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(2)観艦式2019に韓国海軍を招待しましょう。

2019年には、海上自衛隊が行う観艦式2019が予定されています。

2018年の韓国国際観艦式ではいろいろドタバタがありました。
図3 師の旗を掲げる韓国
師.jpg
引用URL:https://kenkan.site/wp-content/uploads/2018/10/fn1310ming01.jpg

海上自衛隊は、参加を見合わせましたが招待は受けておりました。

そのため返礼として、観艦式2019に韓国を大歓迎で招待いたしましょう!
2.1 誤解のないように補足すると・・・
去年からのドタバタを考えると、
『韓国海軍なんて招待するな!』
と叫ぶ人が多くいるかと思います。

しかし、誤解のないように補足すると観艦式は外交カードでもあるのです。
『武器をもって相手国に入っても、平和的に歓迎されるのは海軍艦艇だけ』
国際上の慣習で、武器を持ったまま相手国に行けるのは海軍だけです。

陸軍が同じことをすると、侵略になります。

2.2 貴国とは揉めてないよねえ(・∀・)ニヤニヤ?

国際的に、招待を受けたら招待を返すのが海軍の作法です。

中世から、海軍は国際慣習と密接に関係しています。

軍艦の相互訪問などは、外交の重要な手法であり「貴国とは友好関係ですよ」と示す機会です。


練習艦隊の外洋練習航海で、寄港地を決めるとき外務省がこの国に寄港できませんか?とよく相談しています。

外交の道具として、軍艦が現在でも有効なのです。

日本側から観艦式に招待しないという、間違ったカードを切ることは悪手です。

逆に、招待を受けたけど参加なんてできるか!と韓国側に悪手を取らせる外交手法もあります。

2.3 2015年には来たよね?

前回の観艦式(2015年)には、韓国海軍が13年ぶりに参加しました。

図4 横須賀に入った大祚栄(KDX-U)
KDX-2.jpg
引用URL:https://img5.yna.co.kr/photo/yna/YH/2015/10/16/PYH2015101601850088200_P4.jpg

何か含みがなければ、観艦式のため普通に入港できるはずです。

政府同士がいくらいがみ合い状態でも、普通に海軍の作法を行うのが国際慣習です。

日本側から何も注文を付ける必要はありません。

ただ『国際慣習通りにお願いします』と言えばよいのです。
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(3)海軍の作法を理解していない韓国国防部

今回、レーダー照射事件が拡大泥沼化したのには韓国国防部の思考に原因があると考えています。

特に韓国は、陸軍国と言える国です。

陸軍国の国では、国防省なども陸軍的思考が強いところが多いものです。
(江田島で一緒だったタイ海軍の留学生の話から)

海軍の作法は、陸軍の人間に理解されない所が多くあります。
(日本も、旧海軍・旧陸軍の先例があります)

そんな陸軍的思考になっている韓国国防部に、ちょうどよい機会です。
『海軍の作法に従い、観艦式2019にご招待しますよ〜♪』

あえて観艦式と言う、毒まんじゅうを投げ返す機会でしょう!

韓国側の反応次第で、今後の日韓関係がはっきりします。

どうなるかが見ものです。
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イージス艦機密情報漏洩事件の手記

『イージス艦機密漏洩事件の中にいた者として』
(2019年投稿記事です。)
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2007年に発生した、イージス艦情報漏洩事件を記憶している方はいるかと思います。

私ペンギンもこの事件に関して、艦船補給処時代に事情聴取を受けたことがあります。

ブログを書き始めた時、この事件に触れるべきか苦慮しましたが、内部で何があったのか?

報道で語られない、内部からの状況を記録すべきとして書くことにしました。
(前回記事):『ロシア幻のT-95戦車スクープ写真流出か?!
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(1)艦補処での内部事情聴取について

最初に、イージス艦情報漏洩事件に関する事情聴取が始まったのは秋ごろでした。
1.1 武器部長:課長・班長と共に会議室に来るように!

艦補処武器部事務所で仕事をしている時、武器部長が私の仕事デスクまで突然来ました。
(武器部長)
『ペンギン1尉、1時間後に私(部長)と共に会議室に出頭せよ。』
『(所属部署の)課長・班長も同席するように。』
『なぜ呼ばれているかは、想像しているとおりだ。』


数週間前から、聴取があることは自覚していました。

当時世間をにぎわせていた、イージス艦情報漏洩事件の報道が加熱していました。

武器部長が来る1週間前に、前任地の艦艇開発隊の名前が報道機関に出ていました。

数日前には艦艇開発隊時代の上司から
『イージスに関する事情聴取を受けた。』
『君のところまで、事情聴取があるかもしれないので留意するように』

との連絡を受けていました。

図1 イージス艦きりしま(問題の艦)
174_05l.jpg
引用URL:http://www.mod.go.jp/msdf/equipment/ships/ddg/kongou/#174-5

1.2 ついに来たか・・・

イージス艦情報漏洩事件について、事情聴取を受けることについて驚きはありませんでした。

なぜなら私は艦艇開発隊で、情報流出した資料に接触していたからです。

報道が出る前から、海自内部で流出元資料は艦発隊との話が流れていました。

詳細情報は伏せますが、その他にも流出情報で直接関与したものがありました。

あるプログラムについては、艦発隊直属の上司(技官)が作成に関与していました。
(Winnyで流出が報道されたプログラム(艦発隊作成))

1.3 艦補処・保全隊合同の事情聴取

会議室に出頭して、処長・副所長・各部長が居並ぶ中で事情聴取を受けました。
私(ペンギン)の他、もう1名(艦船部所属)が事情聴取の対象です。

図2 艦補処会議室
艦補処会議室.png

ここで情報保全隊の調査官から、色々な質問を受けました。

艦船部所属の該当隊員は、早期に関係性が無いと判断され退出できました。

ただ、私(ペンギン)は事案に深く関係性があるため聴取が続きました。

聴取の要点は、
『流出したイージス艦の資料を閲覧・取得したか?』
『資料について、自己で保有していたか?』

というものです。
(当該資料について、複写版を聴取時に提示されて聞かれました)

私の場合は、
『当該資料は閲覧していた。(装備実験部の試験に関係するため)』
『資料は、許可を得て複写・装備実験部の特定防衛秘密で登録した。』
『資料自体は、開発部にある特定防衛秘密保管金庫にて保管した。』

ということを、事情聴取の中で説明いたしましした。

事情聴取は供述書に、署名・押印して終了となりました。

その後、処分を覚悟していましたが本件での処分はありませんでした。
私の場合、
『資料の閲覧は、秘密有資格者であるため適正』
『資料の取得について、許可を得て手続き通りに保管していた』

ということから、処分対象者とはなりませんでした。
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(2)事件の背景にあった狂と猛

イージス艦情報漏洩事件は、その後艦艇開発隊(プログラム業務隊)所属だった隊員の逮捕・有罪判決まで発展しました。

本事件について、各界からいろんな事件の原因・背景などが論じられました。

本事件については、弁解不能な秘密取扱いの怠慢があったのは事実です。

完全に弁解の余地のないことが発生してしまいました。

関係部署に在籍したものとして、本事件の自己批判と共に背景を検証してみます。

2.1 狂と猛の精神が歪んだ行動となった。

本事件について、「狂と猛」という艦艇開発隊(プログラム業務隊)の指導方針が背景にあったと考えています。

『狂と猛』
この指導方針は、プログラム業務隊(PGC)の部隊指導方針の根幹でした。

艦艇開発隊に改編された後も、狂と猛の精神は継承されました。

より良い艦艇システム・装備品を作るという使命を持つ、艦艇開発隊に合致した言葉でした。
『わからないという言葉を使うな。狂うまで勉強・知識化せよ』
『専門家として、外部に発言できるよう猛全と研鑽せよ』

「狂と猛」の精神で、艦発隊所属中は徹底的に鍛え上げられました。

この指導方針がどこかで、行動の歪みとして現れた結果、事件に繋がったと考えています。

2.2 「艦発隊にいる以上、イージスについて理解してもらうぞ」

私は装備実験部に所属していましたが、開発部の「狂と猛」の精神に最初は戸惑いを隠せませんでした。

しかし、組織の空気に呑み込まれていったと自己批判せざるを得ません。
『艦発隊の一員なら、イージスシステムや艦艇システムも理解してもらうぞ』

新着任者教育での、ある担当幹部発言です。

徹底的に専門家となることを求められたのが、艦発隊です。

そのことが、秘密保全を疎かにする要因になったとも言えます。

秘密の区分の資料でも、研究開発・装備実験の為ならいくらでも閲覧できました。

2.3 形骸化していた保全体制

装備実験部に所属していたからこそ、秘密保全体制について感じることができたことがあります。
『なんとなく秘密保全体制が疎かじゃないかな?』
開発部の区画は、防衛秘密・特定防衛秘密(現在の特定秘密)に対応した区画になっていました。

ですが、なんとなく保全体制が機能していないようにぼんやり考えていました。

図3 秘密文書
PAK85_kuronurisaretahoukokusyo201409051_TP_V.jpg
引用URL:https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/PAK85_kuronurisaretahoukokusyo201409051_TP_V.jpg

ただ、そのようなことを指摘できる空気が部隊内に皆無でした。

そんな部隊の空気に流されたのは、自己批判せざるを得ません。
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(3)報告書に記述されなかったPC紛失

最終的に、防衛省からの報告書として事件の概要等について発表されました。
防衛省発表資料
URL:http://www.mod.go.jp/j/press/news/2007/12/daijin13.html
http://www.mod.go.jp/j/press/report/index.html

報告書が公表された後、疑問に思ったことがありました。

部隊では周知されたある事実について、どの報告書にも記述がないことでした。
本当に関係者しか知らない事実ですが、上層部に報告されなかったのかもしれません。

もしくは、余計な情報を記載したくなかったのかもしれません。

ただ、イージス艦情報漏洩事件に関連して発生した事実であり、報告書に記載すべきものではなかったのでしょうか?
『艦発隊開発部区画にて、官品PC1台の紛失事案』
図4 故障して紛失したPC
computer_desktop_bad.png

今回、あえてイージス艦情報漏洩事件を取り上げました。

自分が関わった事実がありますので、記録に残すべきと考えました。

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ロシア幻のT-95戦車スクープ写真流出か?!

『幻のT-95戦車がはっきり映った写真かも?!』
(2019年投稿記事です。)
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ロシアで2000年に開発が公表された、T-95戦車は開発中止となりました。

しかし、その後ほとんど写真が出回ることなく、T-14アルマータ戦車に移行しました。

今回、鮮明なカバー無しのT-95戦車の写真が発見されました。

幻のロシア戦車の全体像は、どんなものなのか?!
(前回記事):『海上自衛隊空母化は2022年から開始か?!
\こちらもご参考にPR!/
(1)ロシア新型戦車T-14(アルマータ)

ロシアの新型戦車として、2015年に登場したのがT-14(アルマータ)戦車です。
(ロシア語で、Т-14 Объект 148(オブイェークト148))

図1 T-14戦車
640px-VDayRehearsal05052016-28.jpg
引用URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/T-14_(戦車)#/media/File:VDayRehearsal05052016-28.jpg
@125mm滑腔砲2A82-1M搭載
A無人砲塔
B乗員3人
C対戦車ミサイル3UBK21スプリンター搭載


ロシアが開発した、第五世代戦車ともいえる新型戦車です。

かつて2000年代のロシアは、戦車開発が迷走していました。

T-72・T-80・T-90戦車の後継戦車開発がいつも登場して、消えるという事態でした。

そんな中で、ようやく新型戦車T-14が登場しました。

1.1 T-95戦車の技術基盤により開発

T-14戦車を語るには、幻となったT-95戦車を語る必要があります。

元々T-95戦車が、次世代戦車として開発されていました。

しかし2010年に開発中止となり、T-95戦車開発で得られた技術を利用してT-14戦車が完成しました。

もう一つの開発中だったT-80UM2(チョールヌイ・オリョール)は、一般公開されています。

T-95戦車は、公開されることなく幻の戦車となりました。

いくつかT-95戦車だ!とされる、不鮮明な写真が流出した程度です。

全体がはっきりわかる写真は、今まで世間に登場していませんでした。

今回はロシアの軍事研究機関に、幻のT-95戦車の鮮明な写真が掲載されました。
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(2)スクープ!これがT-95戦車だ!!

今回、ロシア研究機関のサイトにT-95戦車の全景がはっきりわかる写真が掲載されました。

図2 T-95戦車(第1次試作車)
T-95戦車.jpg
引用URL:https://ic.pics.livejournal.com/bmpd/38024980/6039392/6039392_original.jpg

紹介された内容には、
@この写真はT-95戦車の第1次試作車である。
A開発試作を実施した工場で撮影した。
B装甲の一部とキャタピラーは外されている。
C照準装置とアクテイブ防護システムは搭載されている。
D主砲は135mm
E補助火器が搭載(副武装30mm機関砲、14.5mm機銃)

という内容で紹介されています。

また、インターネットにて紹介されているT-95戦車は、第2次試作車であるとも紹介されています。

図3 インターネット上のT-95戦車写真
T-95試作戦車.jpg
引用URL:http://militaryrussia.ru/i/284/311/JOOFw.jpg

これはなかなか、スクープに近い写真が登場しました!

2.1 ウワサされていた152mm砲搭載型は?

T-95戦車のウワサの中で、152mm砲搭載の噂がありました。

実際に、152mm砲を搭載したT-95戦車と言われる写真も登場しています。

図3 152mm砲搭載T-95戦車?
152mm.jpg
引用URL:http://militaryrussia.ru/i/284/311/V90RJ.jpg


写真の車両は、152mm砲試験用の実験車両だったようです。

T-95戦車への搭載研究は実際に実施していたけど、135mm砲で試作が行われたようです。

2.2 無人砲塔研究はT-95でも実施

T-14戦車では無人砲塔が目玉の一つですが、T-95戦車での研究成果が反映されています。

結果的に、T-14戦車が2015年に公表できるほど早期に完成できたと言えます。
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(3)やはりおそロシア!!

今まで、西側ではT-95戦車について想像を巡らせていました。

完成予想図としてこんな形を予想していました。

図4 T-95戦車予想図
640px-Ob'yekt_195.jpg
引用URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/T-14_(戦車)#/media/File:Ob%27yekt_195.jpg

しかし実物は全く違うものとなっていました。

やはりおそロシア!

以前記事にした、核弾頭を下向きに取り付けなと、全く違う技術思想を持つ国です。
(関連記事):『ロシア海軍SLBM最高機密の写真が流失?!
これからもロシアには注目です!
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海上自衛隊空母化は2022年から開始か?!

『空母化が決まってもすぐに着工じゃないよ!』
(2019年投稿記事です。)
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31防衛大綱と中期防が新たに決定され、護衛艦「いずも」の空母化が決まりました。

しかし、今すぐ空母化改修工事が始まるわけではありません。

ならば、空母改修はいつ始まるのでしょう?

可能性として、2022年に護衛艦「かが」が先に空母改修される可能性があります。
(前回記事):『イージスアショア売却にレーダーが付かないカラクリは?
\こちらもご参考にPR!/
(1)空母改修が明記された31中期防!

今回制定された中期防衛力整備計画(平成 31 年度〜平成 35 年度))に、「いずも型」護衛艦の改修が明記されました。
(2019年〜2023年までの5年間)

この中で
『STOVL機の運用が可能となる多機能護衛艦』
として明記されました。

図1 いずも型護衛艦
いずも.jpg
引用URL:http://www.mod.go.jp/msdf/equipment/ships/ddh/izumo/#183-1

しかし、明記されたからすぐ護衛艦が空母化されるわけではありません。

1.1 中期防は水物!

中期防(中期防衛力整備計画)は、内部では水物と呼ばれています。

理由として、
『記載されたからと言って、必ず達成されるとは限らないから』
という内情があります。

知っている限りでは、中期防の計画が全て達成されたことは冷戦以降ほとんどありません。

大抵なんらかの装備品などが、見送りになります。

また、中期防3年目(今度は2021年)に見直しが行われます。

ここで装備品・計画が削除されることもしばしばあります。

1.2 護衛艦いずもが2019〜2020に第1回定期検査入り!

もう一つ護衛艦いずもの空母化が、すぐに行われない理由があります。

2019年度に、護衛艦「いずも」の第1回定期検査・修理の予定です。

新型護衛艦の第1回定期検査は、特に重要視される検査です。

装備品の不具合・運用上の問題点と改修、修理方法の確立でかなり大変です。

はっきり言って、空母改修工事をしてる暇がありません。

図2 呉で入渠中の「かが」
かが入渠.jpg

さらに、平成31年度予算にて改修の調査研究が計上されています。

この調査研究の成果が出てから、空母化の予算が計上されます。

1.3 F-35B戦闘機の導入状況

中期防では、F-35B戦闘機を18機導入するとなっています。

図3 F-35B戦闘機(行ってきま〜す(^^)/)
F35B.jpg
引用URL:http://navalaviationnews.navylive.dodlive.mil/files/2017/02/161119-M-MS007-067_edit.jpg

F35Bの導入状況や、訓練・運用方法の確立などに時間を要するでしょう。

少なくとも、すぐにF35Bは導入されません。

そのため、中期防の中頃ぐらいまで改修は始まらないでしょう。

では、いつになったら開始されるのか?
\F-35B戦闘機だよ!/

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(2)2022年「かが」定期検査時に空母化か?!

いくつかの要素を考慮すると現状は、
@2021年度に中期防見直しを実施
A2022年度に護衛艦「かが」の空母化改修を実施

というのが、現実的な路線でしょう。

2.1 予算の問題から・・・

現実的な問題として、中期防の予算の大枠は決められています。
(5年間で約25兆5000億円)
この枠内で、イージスアショアなどの高額装備の調達も行います。

何とかイージスアショア建設の終盤にならないと、予算が付きにくい状況です。

2.2 護衛艦「かが」第1回定期検査に間に合う

2022年ごろには、護衛艦「かが」の第1回定期検査の時期です。
(「かが」は2017年3月就役、5年ごとに定期検査)

護衛艦「いずも」定期検査のノウハウを生かして、必要な検査修理手順が確立しています。

この時期までには、空母化に必要な改修技術・装備の準備が整います。

F35B戦闘機の導入状況も確立して、多用途護衛艦として登場しやすくなります。

予算と定期検査の状況から、2022年「かが」から空母化開始がが現実的でしょう。
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(3)政治的要求から早まることも・・・

ここまで、いずも型護衛艦の空母化がいつになるか探ってみました。

これまでの通例から想定すると、
『2022年に護衛艦「かが」定期検査に併せて改修』
となるのが現実的です。

しかし、政治の要求により一気に改修が早まる可能性もあります。

3.1 イージス艦BMD化は異例のハイペース!

現在では当たり前のように感じているイージス艦のBMDですが、政治の要求により検査時期を変更して特別改修が行われました。

・2003(平成15)年12月に「弾道ミサイル防衛システムの整備等について」(閣議決定)
URL:https://www.kantei.go.jp/jp/kakugikettei/2003/1219seibi.html

この決定により、翌年の2004年(平成16年)から急遽イージス艦のBMD化が行われました。

当時の現場は、急遽決定されて予定装備品導入が変更などバタついていました。

図3 イージス艦BMD
US_Navy_101029-N-XXXXX-004_An_SM-3_(Block_1A)_missile_is_launched_from_the_Japan_Maritime_Self-Defense_Force_destroyer_JS_Kirishima_(DD_174),_succe.jpg
引用URL:wiki

政治の要求によって、急遽いずも型の空母化改修が早まる可能性もあります。

3.2 補正予算による改修費用計上の裏技!

可能性として大きいのは、補正予算にて空母化改修予算が計上されることです。

通常、本予算だと財務省の査定が通過しにくい物が認められやすい傾向にあります。

平成29年度補正予算で、ちゃっかりPAC-3MSEミサイルを調達した事例があります。

本予算の組み換えで、空母化改修予算の計上ということもあるかも!

今後、いずも型の空母化改修工事がいつになるか?

注目するべきところになるでしょう!
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イージスアショア売却にレーダーが付かないカラクリは?

『イージスアショア購入決定!あれ?レーダーは?』
(2019年投稿記事です。)
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2019年1月29日に米国で、日本向けイージスアショア売却が国防総省から米議会に通知されました。

この通知により、イージスアショアの輸出が始まります。

しかし、レーダー(LMSSR)が入ってないことに疑問を持った方がいるかと思います。

そんな、イージスをめぐる購入の裏側のカラクリをご紹介!
(前回記事):『核弾頭は上に付ける?下に付ける?
\こちらもご参考にPR!/
(1)FMSで購入するAEGISシステム!

まず最初にAEGIS(イージス)システムそのものは、米国からFMSでしか購入できないという前提があります。

※FMSとは
FMS:Foreign Military Sales(対外有償軍事援助)
米国政府(正確にはアメリカ国防総省安全保障協力局:DSCA)が窓口となり、米国製兵器の取得等を支援する。
比較的安価で教育訓練・整備支援付きで兵器を購入できる。
しかし、納期遅れなどが頻発する事例も多い
引用URL:https://www.dsca.mil/programs/foreign-military-sales-fms


イージスシステムは米国のFMSリストに記載されており、FMSのみでしか購入できません。

1.1 AEGISの心臓部はシステムとソフトウェアだよ!

イージスシステムというと、イージス艦を思い浮かべる方が多いと思います。

大きなAN/SPY-1Dレーダーが、代名詞といってもよいでしょう。

図1 イージス艦とSPY-1レーダー
イージス艦.jpg
引用URL:http://www.mod.go.jp/msdf/equipment/ships/ddg/kongou/img/175_03l.jpg


しかしAEGISシステムの根幹は、システムとソフトウェアなのです!

(関連記事):【海上自衛隊】イージス艦はトウモロコシ畑から生まれた?!

図2 システム(UYQ-70)
UYQ-70.jpg
引用URL:http://www.ieeeghn.org/wiki/images/a/ac/UYQ-70_.jpg

護衛艦こんごうのBMD改造工事の時に、米国からBMD付加器材が供与されました。

イージスシステムとBMDシステムにて、BMD機能を持つ護衛艦は生まれ変わりました。

本当に必要なのは、システムとソフトウェアなのです。

1.2 レーダーはどうにでもなる!

今回、イージスアショア用のレーダーSSR(ロッキード社製)は直接購入となります。

この理由については、
『FMSリストにまだ掲載されていないから』
という経緯もあります。

レーダーとシステムのインテグレ―ション(統合)は、難しいわけではありません。

実際の現場では、ロッキード社より三菱電機(イージスシステムの日本側担当企業)のほうが、技術力が高い面もあります。

レーダーについては、納期優先での直接購入となったといえます。
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(2)FMSに対する海上自衛隊の恨み節炸裂!

海上自衛隊の中では、FMSに対する不信感が長年あります。

私も、FMS関連ではかなりえらい目に遭いました。

2.1 納期遅延・欠品・不良品は当たり前!

FMS調達品については、
『納期遅延は当たり前』
『欠品・不良品なんていつでも発生!』
『修理に出した部品が何年も帰って来ない!』


こんなのが続出していました。

さらに『いつまでたっても代金清算が終わらない!』

FMSでは、運よく契約・納入が終わっても、代金清算が終了しないこともありました。

2.2 RIRO方式で時間短縮のむなしさ

現職時代に、FMS修理の長期化が問題となり改善方法としてRIRO方式が導入されました。

この結果、1年以上の修理期間が2週間で良品を入手できるようになりました。
『一体いままでの苦労は何だったんだ!!』
こんな苦労もしていました。
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(3)直接購入も用心して行うべきだよ!

イージスアショアのレーダー部分については、ロッキードマーティン社から直接購入する方式になりました。

図3 LMSSRレーダー(試作機のLRDR)
LMSSR.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/DpsTSueWkAACNdb.jpg

『直接商業販売(DCS)』にてレーダーが供給されますが、DCSもなかなか食わせ物の方式です。

米国国務省の輸出許可を経て行うのですが、契約方法ではえらい目に遭います。

3.1 DCSですったもんだのLCAC

DCSで導入されたもので、えらい目にあったLCACです。
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かつて、おおすみ型輸送艦の建造時にLCACをDCSで直接購入したことがあります。

建造当時LCACは、おおすみ型輸送艦の搭載艇(備品)扱いでした。
(現在LCACは自衛艦船籍になった)

いざLCACが納入されたとき、建造所及び防衛庁監督官は驚きました。
『LCAC1式納入!付属していたのは1枚の納品書のみ!』
(技術刊行物、操縦マニュアル、整備工具は別料金で頂きます)

図4 LCAC
lcac.jpg
引用URL:http://www.mod.go.jp/msdf/formal/gallery/ships/airc/lcac/img/lcac_01l.jpg

直接購入の怖いところは、こんなことがまかり通るところです。

LCAC導入時の輸入代理店は、後にM事案で逮捕者が出た会社です。

3.2 PBLによる長期契約でしっかり契約してよ!

最近では、LCACのような事案はなくなしました。

しかし、契約社会である以上しっかりとサポート契約も含めてLMSSRの面倒を見させるべきでしょう!

ホントに輸入品・FMS物品については地獄だぜぇ〜!
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核弾頭は上に付ける?下に付ける?

『核弾頭は上向き?下向き?どちらが良いか』
(2019年投稿記事です。)
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ロシアのSLBMについて資料を探していた時に、西側と違う核弾頭取付方式を見つけました。

ロシアICBMやSLBMの核弾頭情報は、かなり貴重な情報です。

実際には上向き・下向きどちらが良いのでしょうか?

いろんな情報を研究してみた成果記事です!
(前回記事):『武器の修理や調達はいろいろ面倒だ!
\こちらもご参考にPR!/

(1)衝撃のR-29RMSLBM弾頭部写真!

以前の記事で、
『【世界情勢】ロシアから最高機密の写真が流失?!』
にて、ロシアSLBMであるSS-N-23(R-29RM)の弾頭部写真を掲載しました。
図1 実際の搭載風景
弾頭部運搬.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/DntyDTQWsAEqDAH.jpg

全く予想もしなかった下向き取付の核弾頭MIRV(個別誘導複数誘導弾頭方式)でした。

そのほかに、ロシアにて似たようなものがないか探してみました。

1.1 ほかにもあったR-39(SS-NX-28)!

最初に発見したのは、ボレイ級ミサイル原潜に搭載する予定だったミサイルです。

R-39(SS-NX-28)ミサイルが、下向き取付の計画でした。

図2 R-39及びR-39UTTHのレイアウト
R-39.jpg
引用URL:http://militaryrussia.ru/i/284/441/wBXXj.jpg

しかし、R-39は発射実験の失敗が続いたため全面的に再設計されました。

再設計されたミサイルも最終的には、プロジェクト中止となりました。

1.2 R-30(SS-N-30)も可能性が?

現在のロシアミサイル原潜ボレイ級には、R-30が搭載されています。

このミサイルは、SS-27(RT-2PM2 トーポリM)の改良型です。

図3 SS-27(RT-2PM2)ミサイル
640px-13April-Rehersal-Alabino-43.jpg
引用URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/RT-2PM2_(ミサイル)#/media/File:13April-Rehersal-Alabino-43.jpg

ただし、そのまま搭載されたのではなく、下向き取付に改良された可能性があります。

図4 R-30の仮想投影図の一つ(複数ある)
R-30.jpg
引用URL:http://militaryrussia.ru/i/284/375/EWii9.jpg
疑惑の理由は、ロシアで公開された核弾頭搭載部(PBV)フレームです。
図5 R-30のPBVフレーム部品と紹介された映像
フレーム.jpg
引用URL:http://militaryrussia.ru/i/284/375/4EE0R.jpg

構造的に、再突入体を搭載する部分の架台が斜めにされてます。

フェアリング部分の構造に合わせるために、斜めになっている可能性があります。

将来的に、この構造が何なのか研究が必要です。

1.3 SS-18mod4の弾頭部?(2020年追記)

以前に自衛隊で奏でた交響曲でコメントとして寄せられた中で、ソ連(ロシア)のICBM「SS-18」の弾頭部と思われる写真を紹介されました。

「SS-18mod-4(R-36M UTTKh)」:弾頭10発搭載
完全な確認はできていませんが、情報提供として掲載します

図6 SS-18mod-4の弾頭部?
SS-18MIRV.png
\米国のICBMを作ってみる?/

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(2)米国は素直に上向き取付

米国のICBMやSLBMなどについて調べてみました。

いずれも、西側の常識に従って上向き取付で核弾頭を搭載する形式です。

図7 MXミサイル(LGM-118ピースキーパー)
LGM-118A_Peacekeeper_MIRV.jpg
引用URL:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/9c/LGM-118A_Peacekeeper_MIRV.jpg

2.1 NASAの高速飛翔研究からわかること

NASAの研究では、先端が鋭い飛翔体より丸みを付けた飛翔体のほうが衝撃波が緩やかになることが判明しています。

図8 NASA研究
Blunt_body_reentry_shapes.png
引用URL:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/2/23/Blunt_body_reentry_shapes.png

ただ米国の技術が高いため、核弾頭の外側ケースが高温に耐えられる素材を使用しています。

この辺が、ソ連(ロシア)との違いになったと考えられます。

2.2 西側は核弾頭下向き取付は考えて居ない

米国の開発から、西側のICBM,SLBMなどは下向き取付が技術的に不向きと考えたのでしょう。

他国の状況も、上向き取付となる例が多いようです。

しかし宇宙船帰還カプセルなどは、下部が丸みを持つタイプが優位のようです。
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(3)将来的には下向き取付が出てくるかも?

米露のICBM,SLBMの開発では、上向き・下向きに分かれる結果となりました。

最近では、ロシアのICBMも上向き取付が主流です。

3.1 INF条約破棄以降の各国から下向き取付が出るかも?

2019年2月に米国は、ロシアとのINF条約破棄を通告しました。

今後、各国で中距離核ミサイル開発が加速する可能性があります。

米露以外の国で、技術的に高温から弾頭を守るために下向き取付を行う国が出てくるかもしれません。

3.2 イランの新型ロケット発射実験

2019年1月15日に、イランは国産ロケットによる衛星打ち上げを発表しました。

新型ロケットが、ICBM級のミサイルになる可能性があります。

図8 イラン新型ロケット「シームルグ(Simurg)?」
irann.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/Dw-DJwpX0AA1EdX.jpg

人工衛星搭載部分の、saman-1の部分は350kgほどと推測されています。

形状から、R-29RMのような下向け取付が可能と推察します。

まだ確認が取れていないところでは、サウジアラビアも弾道ミサイル関係で怪しい情報が出てきています。

これから見逃せないですよ〜!
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武器の修理や調達はいろいろ面倒だ!

『だああ!武器って一体なんやねん!!』
(2019年投稿記事です。)
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艦船補給処武器部にて、装備品の修理調達業務を行う日々は面倒との闘いです。

武器を扱うため、いろいろ法的制約などが絡む面倒な仕事です。

さらに輸入品になるともっと面倒なことも発生します。

武器とはなにか?を問う、艦補処武器部のお仕事!
(前回記事):『軍艦の亀甲縛り!で行う船体消磁技術!
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(1)武器って一体なんだろね?

武器といってもいろいろありますが、わかりやすい例でいえばこんなのですかね?
図1 16式戦闘機動車
640px-JGSDF_Type_16.jpg
引用URL:wiki

明かに武器と分かる物です。

1.1 武器等製造法による武器の定義

法律上の武器の規定は、武器等製造法(昭和28年法律145号)にて規定されています。
※武器等製造法
第二条 この法律において「武器」とは、次に掲げる物をいう。
一 銃砲(産業、娯楽、スポーツ又は救命の用に供するものを除く。以下同じ。)
二 銃砲弾(銃砲用のものをいい、発光又は発煙のために使用されるものを含み、クラスター弾等の製造の禁止及び所持の規制等に関する法律(平成二十一年法律第八十五号)第二条第一項に規定するクラスター弾等(次号において「クラスター弾等」という。)を除く。以下同じ。)
三 爆発物(破壊、燃焼若しくは殺傷又は発光若しくは発煙のために使用され、かつ、信管により作用する物であつて、産業、娯楽、スポーツ又は救命の用に供するもの以外のものをいい、銃砲弾、対人地雷の製造の禁止及び所持の規制等に関する法律(平成十年法律第百十六号)第二条に規定する対人地雷及びクラスター弾等を除く。以下同じ。)
四 爆発物を投下し、又は発射する機械器具であつて、政令で定めるもの
五 前各号に掲げる物に類する機械器具であつて、政令で定めるもの
六 専ら前各号に掲げる物に使用される部品であつて、政令で定めるもの
引用:http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=328AC0000000145

簡単に言うと、
『銃砲爆発物関係に関わるもの全般』
というのが、武器の定義になります。

1.2 電子機器でさえ武器の扱いになる!

武器の規定にかかわると、武器の付属品全部も武器となります。

こんな電子機器も武器となるのです。
図2 電子回路
621px-Intel_8742_153056995.jpg
引用URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/電子回路#/media/File:Intel_8742_153056995.jpg

1.3 修理・調達は、法律上許可のある会社のみ!

そのため武器に関わる部品の、修理・製造は武器等製造法の製造事業者のみしか行うことが出来ません。

最近の部品は、民生品も多くあるのですが武器製造事業会社しか修理できません。

ここが、防衛産業での弱みになっています。

たまに「防衛産業は特定の会社の独占だ!」なんて批判があります。

しかし、法律上の規定を知らないままの批判です。

けっこう武器の修理調達は難しいんですよ〜!
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(2)輸入品の最終使用証明は大変だ!

艦補処武器部で修理・調達を行っているとき、一番大変なのは輸入品です。

輸入品の部品に関しては、非常に大変な書類準備が必要です。

2.1 アメリカ製品にはITAR:国際武器取引規則!

アメリカ製の輸入部品を、修理のために取り寄せようとすると大変です。

ITAR(国際武器取引規則)という規則が関わります。

この手続きがややこしい!

必要に応じて、最終使用証明を自衛隊から出す必要があります。

図3 最終使用証明(画像は関係書式の一部)
最終使用証明.jpg
引用URL:https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1403853/000119312512287420/g364364dsp7.jpg

艦船補給処長のサインが必要で、めんどくさいことが多いです。

2.2 ヨーロッパも結構面倒!

最終使用証明は、「他の国や紛争地域に転売しませんよ」という書類です。

アメリカのほかにも、諸外国では同様の規制があります。

部品調達でも、欧州製品があったりするので大変です。

例を挙げると、FCS−2の方位盤のレドームカバーでしょうか?
図3 FCS-2方位盤
FCS-2.jpg
引用wiki
レーダーカバーのレドームが、輸入品です。
(イタリアセレニア社(現SELEX社)の製品)

2.3 イタリアはもっと面倒

セレニア社のレドームは海軍艦艇ばかりでなく、陸軍のレーダーで時たま見かける特徴的なレドームです。

図4 SELEXレーダーレドーム
SELEX.jpg
引用URL:https://www.naval-technology.com/wp-content/uploads/sites/5/2017/09/Commandante_5.jpg

このレドームは、性能が良いので結構各国で使用されています。

しかしセレニア社(SELEX社)の特許品なので、修理・調達が面倒なのです。

さらに、イタリア語と英語で「最終使用証明」書類を作る必要があります。

この時ばかりは大変でした。
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(3)金が無ええ!修理の現場より・・・

艦船補給処武器部での仕事で一番大変なのは、
『修理調達の金が無ええええ!!!!』
ホントに足りないんです!いつも予算とにらめっこで修理です!

部隊からは修理要請がひっきりなしなのに、艦補処には故障中の部品が山積み!

古い装備品から新規装備品まで、混合玉石の状態です。

古い装備品の部品修理は、部品調達にも時間が掛かり修理費用も高くなります。

ホントに、修理費用を何とかしてえええ〜!!

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