(2016年投稿記事です。)
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私ペンギンは現職時代、海上自衛隊から防衛省に出向するという経験をしました。
それまで海上自衛隊の組織内のみで働いていたため、非常に貴重な経験でした。
同じ組織内なのにこんなに面白い世界があって、いろいろな違いがありました。
今回はそんな自衛隊と防衛省の違いを、面白話を交えて書いてみます。
(前回記事):『ついに中国の反応が尖閣諸島周辺で激化!!』
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(1)所属は防衛省、身分は海上自衛官なんだこりゃ?
今度の転勤で防衛省に行ってもらうからと、ある日上司から転勤を内示されました。防衛省?どういうこっちゃ?率直にいうと何が何だかわかりません。
それまで海上自衛隊で勤務してきましたが、次の転勤先は防衛省所属になりました。
よく自衛隊・防衛省とも呼ばれ、その違いは何ですか?と聞かれます。
同じ防衛省の組織だけれども、細かくいうと違う組織になるのが自衛隊です。
そのため、自衛隊から防衛省へは出向扱いになります。
(海上自衛隊所属ではないが、海上自衛官のままです)
そんな感じで、防衛省に出向することになりました。
そうしたら、違った世界を見ることになり、大変有意義でした。
また、いろんな面白可笑しくなることも多かったです。
(ちなみに内局ではありません。そこまで偉くなってないので)
図1 所属が変わって防衛省所属になる(防衛省マーク)
引用URL:http://www.mod.go.jp/j/logo/img/logo_big.jpg
そこは陸海空及び防衛省職員、内局キャリアが入り乱れる摩訶不思議の世界でした(笑)
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(2)仰指・仰決でアンギャ―!カルチャーギャップの嵐!!!
とにかく新天地での勤務が始まりましたが、襲いかかるのはカルチャーギャップの嵐!!どっひゃ〜!
2.1 文書の起案・決済のことばで四苦八苦!
ある日文書を起案して、陸自からの上司にところに『合議(あいぎ)』に行こうとしたら『予定:仰指・仰決』となっている?
図2 文書決裁のイメージ(だいたいこんな感じ)
あれ?今の時間何か予定入っているのかな?そう思い出直そうとしました。
そこに、内局キャリアの総務係長から、「文書かい?今の時間に行っていいよ〜」とのこと。
そこで入室して、
『文書を起案しました。合議をお願い致します。』
と言ってしまいました。
すかさず上司(陸自)から、『用語が違うぞ!予定表になんて書いてあった?』との下問が・・・
(ペンギン)
『よ・・よくしよくけつ?ですか?( ^ω^)・・・』
(陸自上司)
『こら〜!ぎょうしぎょうけつじゃあ〜(笑)!!』
怒るというより苦笑しながら上司から教えてもらいました。
海自から来る人間が、独自の文化に染まりすぎて用語の違いが出てきてしまうそうです。
統合幕僚監部や防衛省内局だと、陸自用語が主流になるのでよく覚えておくようにとの仰せ。
とにかく世界が変わると用語も変わることを実感しました。
2.2 陸自駐屯地正門でビックリ!誰が偉い人通門中?
ある日業務で、近くの陸自駐屯地に行くことなりました。
数箇所の駐屯地に要件があるため、手分けして単独のお仕事になりました。
連絡してアポを取り、駐屯地正門の警衛所で担当者と合流することに。
当日は車両で駐屯地の近くまで送ってもらい、制服のまま徒歩で正門に向かいます。
身分証を出して、警衛員に敬礼しようとしたとき、
図3 陸自駐屯地正門
引用URL:http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/66/7c2c30f43f4f6a54ce76f72690d8cf7f.jpg
『気をつけ!!』と号令が!!
思わず、直立不動の姿勢になります。
『だれか偉い人後ろから来ちゃった?!』と周囲を観察してみると誰もいない・・・
敬礼する警衛員にとりあえずわからないまま敬礼、待っていた担当者と合流。
後で聞いてみると、陸自の駐屯地では幹部が通る時は「気をつけ!」の号令と敬礼があるとのこと。
やはり違う世界なんだな〜と実感しました。
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(3)内局キャリアに対する偏見が無くなった。
海上自衛隊時代には、大なり小なり持っていた内局キャリアへの偏見というのが無くなりました。
これが、防衛省に出向した時の大きな成果です。
いろいろ仕事したりしていく上でいろんなことを学んだり、教えあったりしました。
よく、制服組VS背広組なんて言葉で対立を煽るような報道があります。
しかし実情をよく知らない人たちからの言葉です。
防衛の仕事に関して、第一線で動くか行政組織としてどう動くかの違いです。
あまり変な対立をしても得になりません。
内局キャリアの人たちも、一生懸命働いています。
対立よりも、組織として融合して働けるようにするのが得策です。
さらに統合運用体制が進んでくるとより一層キャリアの活用が重視されると思います。
対立よりも統合運用の時代ですよ!!
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