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2020年03月01日

軍艦の亀甲縛り!で行う船体消磁技術!

『いやぁ〜、そんなに縛らないで〜』
(2019年投稿記事です。)
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いきなり変なことを言いだしてすみません。しかし船体消磁は緊縛DA!

軍艦等の船体に発生する磁気を消す技術に、消磁というものがあります。

海上自衛隊でも、消磁施設などがあり、消磁中の姿はなかなか変なものです。

今回は、地味だけど大切な船体消磁気のお話!
(前回記事):『艦補処システム換装で西に東に出張だ!
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(1)船体消磁とはナニをする?どうして必要なの?

船体消磁といっても、ピンとこない方も多いかと思います。

ミサイルや大砲と違って、インスタ映えしない地味な技術なので、あまり注目されません。

しかし、潜水艦にとっては生きるか死ぬかの大問題の技術です。

軍艦にとって一番怖い磁気反応機雷に対抗する手段でもあります。

1.1 船体の磁気を消す船体消磁!

軍艦等(潜水艦)は、たいてい鋼鉄で建造されています。

鋼鉄は磁性体の金属であるため、地球の地磁気の影響を受けて磁力が発生します。

しかし、船体の磁気を検知して機雷に反応したり、潜水艦が哨戒機から発見されたりします。

この発見を、少しでも低減しようというのが船体消磁です。

横須賀港クルーズ船では、ときおりこんな風景に出くわします。

図1 消磁中の護衛艦
640px-JS_Sawagiri_(DD-157)_-_Deperming.jpg
引用URL:https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Deperming?uselang=ja#/media/File:JS_Sawagiri_(DD-157)_-_Deperming.jpg

船体になんだかケーブルのようなものが巻き付けられています。
まるで
『護衛艦の亀甲縛りや〜!』
そんな冗談が飛び出しそうです。

実はこの時に、船体消磁が実施されています。

1.2 ビオ・サバールの法則と磁気方向

船体消磁を語るとき、どうしても言及するのがビオ・サバ―ルの法則です。

ビオ・サバ―ルの法則を簡単に言うと、
『電流を流した時に、その周りに発生する磁場を計算する法則』
です。

この法則を利用したのが船体消磁です。

船体消磁では、巻きつけたケーブルに電流を流して、船体の磁気を消していきます。
(磁力がすべて消えるわけではない)

図2 ビオ・サバ―ルの法則
Bios2.png
引用URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/ビオ・サバールの法則#/media/File:Bios2.PNG
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(2)諸外国でも結構やってる船体消磁

船体消磁は、各国でも頻繁に行っているようで、その中でいくつか目についたものをご紹介!

2.1 まるでSFみたいな米海軍潜水艦消磁施設!

一番面白いところといえば、米海軍の潜水艦消磁施設がSFチックな情景です。

図3 米海軍消磁施設
640px-USS_Jimmy_Carter_being_depermed_2.jpg
引用URL:https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Deperming?uselang=ja#/media/File:USS_Jimmy_Carter_being_depermed_2.jpg

潜水艦の船体に直接巻きつけるのではなく、ループ化した施設を作っています。

これも結構豪快です。

2.2 ロシアは豪快に消磁するぜ!

ロシア海軍の艦艇も、消磁をしっかりしています。

なかなか豪快なやり方になっています。

図4 ロシア海軍の消磁風景
ロシア消磁.jpg
引用URL:http://blog-imgs-85.fc2.com/r/y/b/rybachii/15-1028c.jpg

船体の上部構造物の高いところまで、ケーブルを巻き付けています。

2.3 中国海軍は専用設備を建築してるよ!

中国海軍は、今までの古い施設のほかに新施設を建造しています。

手間の掛かる船体消磁の効率化を図っているようです。

図5 中国海軍の消磁風景
t011d55ad34459626bb.jpg
引用URL:https://p1.ssl.cdn.btime.com/t011d55ad34459626bb.jpg?size=640x428
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(3)韓国海軍は船体消磁をやってない?

船体消磁のことについて、現職時代にちょっとした情報を聞いたことがあります。

『韓国海軍では、船体消磁に関してほとんどやっていない』

この情報の出所は、米海軍NAVSEAの消磁担当者から聞いた話です。

在韓米海軍の施設に艦艇磁気測定装置があり、韓国海軍艦艇も通過します。
この時の磁気数値が、かなり高いという話を聞きました。

船体消磁は、ニッチな技術でありあまり目立たないものです。

そのため、韓国海軍では建造時に消磁をするくらいだと聞きました。

最近では、ようやく消磁施設建設への研究論文が出ているそうです。

図6 韓国船体消磁研究
韓国消磁.jpg
引用URL:https://encrypted-tbn0.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcSCBZb_DUERNRshcdZ3LaZHXknhRNModcBHlZeDSVfLlCo-fvPlNQ

よく考えると、韓国海軍艦艇で船体消磁の写真を見たことがありません。

船体消磁気は、目立たない存在ですが重要な技術ですよ〜!
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艦補処システム換装で西に東に出張だ!

『後方システム換装で全国各地に出張だ!』
(2019年投稿記事です。)
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自衛艦隊司令部の派遣幕僚から、ようやく艦補処の通常業務に戻れました。

しかし演習が終わったらまた忙しい日々です!

後方システム換装準備のため、全国各地の艦艇にシステム換装の旅に出ます。

東西南北に出張するペンギンの旅!
(前回記事):『韓国レーダー照射「電波要表」という秘密文書がある。
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(1)いよいよシステム換装準備講習だ!

自衛艦隊後方幕僚部への派出が終わり、ようやくもとの業務に戻れました。

しかし、すぐに艦補処としての業務が待っていました。

艦補処にて武器部兼計画部勤務を命ずるとなった、後方システム換装です!

1.1 後方システムについて

現在では別の名称に変更されているそうですが、当時「後方システム」というものが艦艇にありました。

艦艇の整備状況や、乗員で交換した部品の数・エンジンの使用時間など必要なデータを集めるシステムです。

私が計画部兼務となったのは、この後方システムが換装され、補給本部で一元管理する為です。

既に換装用データの送付は終了していましたが、実際に作動確認と補給本部へのデータ送信の確認が必要です。

多少難しいシステムの為、計画部のシステム担当者が直接確認する計画になっていました。

ペンギンもシステム担当者として、各部隊に出張します。

図1 システム改修(イメージ)
システム.jpg
引用URL:wiki

1.2 演習終了後の停泊時間に訪問DA!

SFから帰ってきてすぐにシステム換装の確認をするには、理由があります。
『各艦艇が母港に一番いる可能性が高いため!』
各艦艇とも、忙しい中にお邪魔するため、可能な限り一度に多くの艦艇で確認をする必要があります。

自衛隊統合演習終了後は、各艦艇が一番母港にいる可能性が高まります。

各員が集中的に、各総監部や基地隊に出向いて確認を行います。
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(2)ペンギンも西へ東へ大移動!

ペンギンもシステム換装と、乗員への講習のために各地に赴きます。

私の担当は、掃海艇など基地隊いる艦艇が中心となりました。

2.1 阪神基地隊と神戸の潜水艦へGO!

まず最初に出張となったのは、阪神基地隊と神戸の二か所です。

阪神基地隊には掃海艇部隊が在籍して、補給基地の役目も持っております。

ついでに神戸にある、潜水艦造船工場で、新造艦と定検艦への説明も行いました。

図2 神戸の風景
神戸ポートアイランド.JPG

いや〜なかなか関西圏に行く機会が無かったため、充実した日々になりました。

潜水艦のシステム換装は、ちょっと手間取ったけどうまく終了しました。

2.2 函館基地隊にも出張!

海上自衛隊の艦艇は、北海道にも在籍しています。

函館基地隊の掃海艇と、余市防備隊のミサイル艇です。

ミサイル艇の場合は後方システムを艦に搭載していないため、函館のみ出張となりました。
(ミサイル艇隊は、陸上基地にシステムを設置)

函館基地隊への出張は、寒いからイや!というワガママ上司の意向で割当られました。

図3 函館基地隊と夜景
DSC00422.JPG

2.3 遠いところよく来たね〜観光でもどう?

函館基地隊では、掃海艇部隊3隻に対して一気に講習を行うとこができました。

基地隊の造修科長が、スケジュールをうまく調整したおかげです。

基地隊に挨拶に行くと、あれよあれよと函館基地隊司令へ挨拶することに!
『横須賀から遠いところまでよく来たね〜!ついでに観光するかい?』
基地司令のありがたいお言葉ですが、実はちょっと問題が・・・

『あの〜実は私、函館に住んでいた地元民です〜(大汗)』

実はペンギンは一時期函館に住んでいました。

そんな思わぬエピソードまで飛び出す仕事になりました。

図4 函館公会堂の夜景
DSC00426.JPG
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(3)さあ!あとは本格稼働を目指すだけだ!

そんなこんなで、東西南北を出張してシステム換装の準備が進んでいきました。
本格的に補給本部へのシステム更新は2月DA!

この後も、換装チェックの出張が続きます。

3.1 出張も楽に清算できないかな〜?

自衛官の出張というのも、結構いろいろ面倒です。

経理清算やら、報告書やら面倒なことが多くあります。

たまに製造会社の人と一緒に出張する機会があった時は、出張手続きの煩雑さに驚かれる始末です。
『出張手続きとか簡便にしたら、契約額も減るんですけどね〜』

契約会社側からもなかなか痛い指摘があります。

もうちょい出張手続きを簡単にできませんか?
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2020年02月28日

韓国レーダー照射「電波要表」という秘密文書がある。

『いよいよ韓国の主張がグダグダになってきた』
(2019年投稿記事です。)
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2018年末から2019年始にかけて、日韓双方のレーダー問題で映像を公開し合う状況になってきました。

もはや水かけ論になり始めている状態で、機密のレーダー周波数を公開せよ!という始末です。

各種レーダー周波数は、機密レベルのため、周波数を知られていないと考えて居るのかも?

防衛省にある、電波要表という重要データー公開となるか?
<(前回記事):『韓国レーダー照射を技術的視点から首謀者の推測へ!
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(1)もはや水掛け論になった映像公開

2018年12月28日に防衛省側から映像が公開されました。

1.1 P-1哨戒機からの映像


この映像には、照射の瞬間や韓国艦に対する無線呼びかけが記録されています。

韓国側から反論動画として、2019年1月4日に映像が公開されました。

1.2 韓国側の反論動画


大部分が、日本の動画の引用となっていましたが韓国側の映像から新規の情報2つが登場しました。
(a)韓国海洋警察庁警備艇(GB)からの映像
(b)駆逐艦が受信したとされる「無線音声」

がありました。

図1 哨戒機の映像(韓国側映像)
韓国映像.png

1.3 新しい証拠が出て来なかった・・・

期待していた新証拠は、何も出てこない状況でした。

せめてレーダー航跡図かCICコンソール動画があれば、証拠の信ぴょう性が高まったでしょう。

しかし、韓国側も手の内を見せようとはしません。
『レーダー照射の証拠があるなら、日韓実務者協議で出せばいい』

韓国の反論として、出せるものなら出してみろという態度です。

図2 韓国の勇ましい画像
韓国レーダー.jpg
引用URL:http://livedoor.blogimg.jp/hamu_tamago_sand/imgs/c/4/c4a2b47b.jpg

日韓実務者協議でどれだけ、話が進展するかです。

レーダー周波数などの情報は、機密扱いになる情報のためです。

韓国側は「日本がレーダー周波数を把握しているはずがない」と、慢心して要求をだしたのでしょう。


ここで、一つほとんど知られていない情報があります。

防衛省・自衛隊に、「電波要表」と呼ばれる秘密文書があります。
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(2)知られざる「電波要表」という秘密文書

海上自衛隊P-1哨戒機が、なぜ韓国駆逐艦のFCレーダー照射されたと判断できたのか?

ここに疑問を持つ方がいるかもしれません。

「レーダー警戒受信装置を装備していたから」、と言えば簡単です。

しかし、P-1の機上ですぐに韓国駆逐艦からと判断されました。

実は、秘密文書として「電波要表」という文書が存在します。

この「電波要表」のデーターが、レーダー警戒受信装置に読み込まれているからです。

2.1 行政文書管理簿検索から出てくる「電波要表」

「電波要表」という文書なんて存在するのか?と思うかもしれません。

しかし、「行政文書管理簿検索システム」にて検索するとヒットします。

「行政文書管理簿検索システム」
URL:http://files.e-gov.go.jp/servlet/Fsearch

全て防衛省・自衛隊が保有している文書です。

2.2 韓国軍の電波詳細情報も全て記録

ペンギンも船務士としてCICで勤務していた時に閲覧しています。

その後の勤務でも、何度か閲覧する機会がありました。

この「電波要表」には、日本周辺各国の軍が使用する電波情報が網羅されています。

もちろん韓国・北朝鮮も含めたあらゆる電波情報が記録されています。

情報業務群電子情報支援隊が解析、資料の分配を行っています。

この情報業務群・電子情報支援隊については、
『触れてはいけないヤバい部隊』
というのが、海自内部の認識です。

かなりヤバい情報を扱うため情報職域以外の隊員は、耳にすることもない部隊です。

2.3 韓国は電波情報が抜かれていないと過信?

今回、韓国はレーダー照射の証拠があるなら出してみろと強気です。

可能性として考えられるのは、電波情報を把握されていないという過信では?

韓国軍の電波情報も収集していることは、ほとんど知られていません。

そして、
『まさか電波情報を公開するほど日本は強気に出ないだろう』
と考えて居るのかもしれません。
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(3)日本の電波収集情報が公開された大韓航空機撃墜事件

韓国は、日本の電波収集情報が公開されたことを忘れているのかもしれません。

1983年9月1日に発生した、大韓航空機撃墜事件です。

この時、日本側が収集した無線交信情報などの電波情報が、公開された例があります。

稚内にある分遣隊で、情報収集していた電波情報が公開されました。

図2 稚内分遣隊(ここに電波情報収集部隊がある)
稚内.jpg
引用URL:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/88/陸上自衛隊基地_-_panoramio.jpg

最終的には政治決断にて、電波情報の公開が行われる可能性もあります。

電波要表は省秘の為、秘密解除手続きが簡単です。

今後の動静に注目です。
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posted by sstd7628 at 16:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 世界情勢

韓国レーダー照射を技術的視点から首謀者の推測へ!

『誰が実施したか?艦長等の関与があったか?』
(2018年投稿記事です。)
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事件が収束しない、韓国駆逐艦(KDX-1)のFCレーダー照射事件です。

今回誰が行ったのか?艦長等が関与したのか?なかなか話がもつれています。

ここで密室であり、操作を行ったCICで何が起きていたのか技術的視点から犯人を推測!

秘密のベールの中で、CICが何をやらかしたのか!
(前回記事):『韓国レーダー照射彼らはルビコン川を渡ってしまった
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(1)序論:哨戒機へのFCレーダー照射は通常では勝手にできない。

最初の前提条件として、
『軍艦が指揮命令を無視して、勝手に外国機へのFCレーダー照射はあり得ない』
という条件を最初に強調しておきます。

軍艦として当然のことであり、指揮管制機能が働かないということは通常あり得ません。

もし指揮管制機能が働いていないのであれば、軍艦とは言えません。

しかし、現実には
『海上自衛隊P-1哨戒機に対し、韓国駆逐艦から複数回・一定時間照射を受けた』
という事実が存在します。(防衛省発表)

図1 レーダー照射した韓国駆逐艦
KDX-1 971.jpg
引用URL:http://www.mod.go.jp/j/press/news/2018/12/21g-1.jpg

1.1 韓国側はFCレーダー照射の事実はないと反論

韓国側は、
『海上捜索救難中、FCレーダーも使用して捜索していた』
『FCレーダーを「P-1」に照射せず、EO(光学カメラ)で確認していた』
との反論をしています。

日韓双方の対立は、続いたままとなっています。

今後証拠などについては、水面下でのGSOMIA(軍事情報包括保護協定)で協議されるでしょう。
(電子情報などは、機密性が高いため、非公表となりやすい)

結果は公表されずに、事件の収束が図られるでしょう。

1.2 機器を操作したCICの中では何が起きていたのか?

日韓双方の主張は、発生した事象が書かれていますが、ある部分の詳細について韓国側は触れていません。

FCレーダーを操作する、CICの動きについてです。

むろん、CIC内部の動きは秘密に該当するため公表しにくい部分があります。

ここに、問題の核心があると考えてみます。

1.3 視点を変えて技術的観点から事件推移を考察

秘密のカーテンが敷かれており、水掛け論になり始めている事件です。

ここは、視点を変えて技術的視点から事件の核心を推測してみたいと思います。

実のところ、西側各国のCICの運用は、NATO方式で統一されています。

公表されているCICの戦闘指揮システムの運用方法は、日韓とも同じです。

CICの機器や戦闘指揮システム、ドクトリンから何が起きたのか推測可能です。

船務士としてCIC勤務を経験し、艦発隊で戦闘指揮システムを学んだペンギンの推測です。
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(2)韓国海軍駆逐艦の艦艇戦闘システムについて

まずは、韓国駆逐艦KDX-1に搭載されている艦艇戦闘指揮システムについて確認しましょう。

KDX-1には、SSCS-MK7システムが搭載されています。
図2 SSCS-MK7システム概略図
SSCSMK7.JPG
引用URL:https://image01.seesaawiki.jp/t/v/taekwon_v/802edd56e488a088.JPG

システムは、英国BAE社の「SSCS(Surface Ship Combat System)」を韓国国内でライセンス生産したものです。

このシステム内に、仏タレス(旧シグナ―ル)社の武器統制システムが組み込まれています。

海上自衛隊でいえば、CDS(戦闘指揮システム)に該当するものです。

2.1 システム的にはあさぎり型に相似

KDX-1の艦艇戦闘システムは、海上自衛隊護衛艦では「あさぎり型」のCDSに似ています。
(OYQ-6,OYQ-7システムと同等、一部C2LAN・SM-2連接など独自化)

NATOコンセプトに従い、システム化による目標識別・評価・攻撃指揮を行います。

2.2 艦艇戦闘システムの基本機能

艦艇戦闘システムの基本機能は、大きく分けて4つあります。
(a)目標管理
(b)脅威評価
(c)攻撃指揮
(d)射撃指揮


さらに、細かくシステムと一連のシーケンスを図式にしてみます。

図3 艦艇戦闘システムの概念
艦船戦闘システム概念.jpg

2.3  システム戦闘は多くのオペレーターがいる。

対空・対水上戦闘に関して、いくつかのオペレータ―が介在します。

(a)対空目標追尾員   (AD/T) 
(b)水上目標追尾員   (SD/T)
(c)追尾管理員     (TRK/SUP) (目標識別・ESM管制)
(d)戦術評定/武器管制員(EVAL/SWC)(攻撃指揮全般)
(e)射撃指揮管制官   (DAC) (FCS指向/砲管制)
(f)ミサイル管制官   (WAC) (FCS指向/SAM管制)
(g)武器発射管制官   (WCP) (武器の発射)

この中で(EVAL/SWC)が、艦長から戦闘指揮権限を委任された最上位者です。
(海上自衛隊では哨戒長(TAO)と呼び、船務長・砲雷長等が付きます)

今回目標となった、P-1哨戒機の場合は対空戦となります。

この場合、最低4人以上がCIC内でFCレーダー照射に関与した可能性があります。

図4 KDX-1の戦闘システム序列図
システム序列.jpg

2.4 最悪1名でFCレーダ―照射は技術的に可能!

通常の場合という前置きをしておくと、
『1名の暴走でFCレーダー照射は不可能』
なのが、現代の艦船戦闘システムです。

理由として、各員が異なるコンソールで作業をするためです。

図5 KDX-1のWCS及びSSCSコンソール(英海軍)
sscs .jpgKDX-1 WCS.jpg

引用URL:https://external-preview.redd.it/czTYMyG0hblZHMsGxWpz5-X3c1Vv6aXrcN_1QXHJ7UE.jpg?auto=webp&s=93c831a846f71918c1dde04c843ed96f2532acd8
http://www.mdc.idv.tw/mdc/navy/royalnavy/sscs-mockup.jpg


しかし、前提条件なしに技術的視点で話をすると、
『1名でEVAL/SWC/DAC/WAC操作を行い、FCレーダー照射は可能』

システムに習熟した人間であれば、30秒以内に一連の動作はできます!
(私も船務士時代にこのやり方を習った:NATOシステム上可能にしてある)

ただし、上位者がコントロール介入しないという前提条件があります。 

密室のCICの情報が出てこないのは、上記のことが起きていたからかも?

軍艦の指揮管制能力を疑われる事態ですので、韓国側が隠したい部分はこの操作なのでは?

2.5 味方判定のまま、複数回FCS指向操作を行った

防衛省発表の中に、韓国駆逐艦から複数回一定時間照射があったとの記述があります。

この記述を戦闘システムの技術的視点から見ると、
『CICでは、P-1哨戒機を味方と判定』
『味方のシンボルに、ロックオン操作を強行』
(システム上、味方にロックオンを「強行」する操作方法がある)


というようなことが、駆逐艦の中で行われたと考えられます。

続けて、戦闘システムのコンピューターが介入して、味方へのロックオンをキャンセルする動作があったと思われます。
(誤射防止のため、一定時間味方をロックすると自動的にロックが外れる)

しかし、CIC内でさらに、
『P-1哨戒機へのロックオン操作を複数回実施』
したのではないかと、技術的視点から考えられます。
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(3)艦長はどこにいたのか?

今回もう一つの疑問は、艦長はどこにいたのか?ということです。

事象発生時に、艦長がいた場所(艦橋?CIC?)で問題が異なります。

3.1 CICにいたのなら国家レベルの意志!

想像したくはありませんが、艦長がCICにいたと仮定します。

完全に国家(韓国大統領府)の意志として、故意にFCレーダー照射を行ったことになります。
(最悪のことも考えて、あえて可能性として列挙)

3.2 艦橋でロックオンに気付き、艦長がレーダーカットした。

現実的な線として、艦長は艦橋にいて捜索救難を指揮しており、
『艦橋のレーダーでロックオンに気付き、艦長操作でレーダー停止した』
というのが、常識的に考えられる線です。

その後事態収束のため、海自機からの無線呼び出しを無視したと考えられます。
(電波情報などは、捉えられていないと思考したかも?)

いずれにしても、詳細な調査を要求することで問題が判明するでしょう。
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(4)結論:艦長の処分要求とCIC内部の詳細調査を求めよ!

いずれにしても、艦長の責任は免れることはできません。

海軍の作法に倣い、艦長の処分要求を日本側から求めるべきでしょう。

さらに、CIC内部で何が起きていたのか詳細調査と結果公表要求が妥当です。

想定される事象の詳細は、
『一部の下士官・若手士官が、暴走して脅しのつもりでFCレーダーを照射した』
『艦長は、P-1の追尾監視を命じたが命令不徹底により、ロックオンになった』
『海自機からの問合わせに、電波不良として無視することにした』

といったところでしょうか?

今後の調査が待たれます。
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韓国レーダー照射彼らはルビコン川を渡ってしまった。

『最悪のタイミングでレーダー照射事象を起こした』
(2018年投稿記事です。)
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韓国海軍駆逐艦「広開土大王(KDX-1)」が、海上自衛隊哨戒機P-1にFCレーダーを照射する事象が発生!

韓国側より、救難捜索に使用するためだったと反論が来ていますが、日韓関係に最悪のタイミングです。

さらに発生した海域は日韓漁業協定暫定水域であり、紛争の火種になる場所です。

もはや韓国は、北朝鮮と共にルビコン川を渡ることにしたのかもしれません。
(前回記事):『幕僚編完統合演習終了!浮上する海自の課題!
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(1)最悪のタイミングで火器管制レーダー照射!

海上自衛隊哨戒機P-1が、石川県能登半島沖で韓国駆逐艦から火器管制(FC)レーダー照射を受けるという事象が発生しました。

(防衛省発表資料:12月21日分)
URL:http://www.mod.go.jp/j/press/news/2018/12/21g.html
(防衛省発表資料:12月22日分)
URL:http://www.mod.go.jp/j/press/news/2018/12/22a.html

発表された写真には、FCレーダーを向けている韓国駆逐艦「広開土大王(DDH971)」が、はっきり映っています。

図1 公表された写真
KDX-1 971.jpg
引用URL:http://www.mod.go.jp/j/press/news/2018/12/21g-1.jpg

ここまで鮮明に写真を撮られたからか、韓国国防省も火器管制レーダーの使用を認める談話をしています。

1.1 水上捜索に向かない射撃管制レーダー

韓国側は漁船遭難の為、FCレーダーで捜索していたと主張しています。

しかし、韓国駆逐艦に搭載されているSTIR180(タレス社製)は、射撃管制用です。

図2 STIR180射撃管制レーダー
640px-STIR_Tracking_and_Illuination_Radar_Mounted_on_ROCN_Lan_Yang_(FFG-935)_20141123.jpg
引用URL:wiki
水上捜索救難の為であれば、搭載しているAN/SPS-55対水上捜索レーダーのほうが向いています。
(Xバンドレーダーで、シークラッタ―対処能力に優れる)

図3 AN/SPS-55対水上レーダー
USS_Samuel_B._Roberts_SPS-55.jpg
引用wiki

1.2 CIWS(ゴールキーパー)も作動させていた?!

防衛省発表の写真を拡大してみると、艦橋上部にあるゴールキーパー(CIWS)のレーダー作動が確認できます。

防衛省発表では火器管制レーダーの照射という表現になっています。

最終的に、2種類のFCレーダー照射が起きていた可能性があります。
(Kバンド帯周波数の管制レーダーを有する)

図3 CIWS「ゴールキーパー」
640px-Goalkeeper,_HMS_Illustrious._MOD_45143755.jpg
引用wiki

1.3 なんで日韓漁業協定暫定水域に韓国駆逐艦が?

今回は、韓国海軍駆逐艦からのFCレーダー照射に焦点が当てられています。

しかしもう一つの問題も見えてきました。
『韓国海軍駆逐艦が、なぜ日韓漁業協定暫定水域にいるのか?』

図4 レーダー照射事象が起きたされる水域(朝鮮日報より)
暫定水域.jpg
引用URL:http://www.chosunonline.com/site/data/img_dir/2018/12/22/2018122280003_0.jpg


本来この日韓暫定水域では、2018年は、韓国・北朝鮮漁船の操業に関する協定が締結されず禁漁となった海域です。

それなのに、漁船が操業して韓国海軍艦艇が捜索救難をしているのか?

2018年11月には、韓国海洋警察庁が日本側の海域にて操業停止指示を日本漁船に警告するという事象も起きています。

出漁できない韓国漁業界からの圧力に負けて、強引に操業権の既成事実を作るためかもしれません。
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(2)亡国と対米対決の道を歩み始めた韓国

振り返ると2018年は韓国が、北朝鮮融和と対米対決姿勢に向かった年と言えます。

2018年2月の平昌オリンピックを始めとして、北朝鮮友好姿勢に舵を切りました。

(関連記事):
韓国新政権との日韓関係の停滞・紛争の可能性は!
韓国文在寅政権は2018年中に政権崩壊する可能性も!

このブログでは、文政権が早期崩壊の可能性もあると考えています。

特に韓国国際観艦式の騒動にて、一気に世界から孤立する可能性がありました。

現状は年末に入り、一気にいろんなことが発生しています。


(a)徴用工判決による、日韓関係の悪化
(b)韓国前最高裁判事の「徴用工裁判遅延」に対する逮捕状請求
(c)延坪島砲撃事件(2010年)追悼式の北朝鮮配慮で規模縮小


北朝鮮も、「共和国への米核攻撃能力廃止無くして核放棄なし」と態度を硬化させました。

図5 米朝首脳会談は開かれるのか?
米朝首脳.jpg
引用URL:http://www.wowkorea.jp/upload/news/213407/ip_180525.jpg

もはや、橋渡し役となろうとした韓国は、亡国の道を進み始めています。
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(3)文在寅は、政権延命のため戦争の道を模索か?

韓国国内では、すでに文在寅大統領への批判や支持率の低下が進んでいます。

国内外から圧力を掛けられた政権は、朴政権のような道を辿るのでしょうか?

私が危惧するのは、内部崩壊するくらいなら外征を選択することです。

以前記事にした韓国との戦争では、国内世論を抑えきれない場合戦争があると書きました。
(関連記事):自衛隊と韓国との戦争はありうるのか?

かつて1982年のアルゼンチン軍事政権は、国民不満を外に向けるためフォークランド諸島侵攻を行いました。

同じような状況が、韓国で起きる可能性が一気に高まりました。

今後の情勢に注目です。
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posted by sstd7628 at 15:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 世界情勢

幕僚編完統合演習終了!浮上する海自の課題!

『なんちゃって後方幕僚も終了!』
(2018年投稿記事です。)
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自衛隊統合演習が終了して、所定目標を達成したJTF演習部!

演習終了後、すぐに事後研究会にて問題の洗い出しを行います。

浮上する課題は、中期防などの防衛政策に反映されるため大事な作業です。

それでは、長く続いた後方幕僚編完結です!
(前記事):幕僚編I敵水上艦撃滅!SSNの反撃!そして目標達成へ!
(最初の記事):艦補処自衛艦隊司令部後方幕僚に派遣!(その1)
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(1)演習の答え合わせは問題噴出の時間!

自衛隊統合演習終了後、数時間の休憩をとってからすぐに事後研究会が開始されます。

各員の記憶が鮮明な間に事後研究を行う、HOT WASH UPというやり方で行われます。
(米海軍の目標管理・状況分析手法に倣った方式です)

しかしSF司令部の事後研究会は、毎回荒れることで有名です。
(指揮官経験のある1佐が、壇上で怒鳴られまくるのは毎回のお約束)

1.1 敵X国総指揮官は海上自衛隊幹部学校長!

事後研究会には、敵X国を指揮した統裁部(審判)が加わり会議が行われます。

開戦当初から、(イジワルな)数々の行動をしてくれやがった統裁部はどんな悪人が指揮していたのでしょう?
『そのイジワルな顔を拝んでやるぜ!』
そう息巻いていたペンギンでしたが、統裁官の顔を見て驚きました。

図1 驚愕するペンギン
CAT9V9A9181_TP_V.jpg
引用URL:https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/CAT9V9A9181_TP_V.jpg

どこかで見たことある人だと思ったら、海上自衛隊幹部学校長(海将)!

ついでに言うと、ペンギンが幹部候補生だったころの幹部候補生学校長でした・・・
『おうおうペンギン、統裁官に文句言ってやるって息巻いてなかったか〜?』
統裁部にいた後方幕僚部の先輩が、茶化してきますがそれどころじゃね〜!

1.2 演習経過リプレイに演習部は阿鼻叫喚!

事後研究会は、演習経過の再生と統裁部がここで何を判断・行動したのかを突き合わせて検証します。

演習経過が進むにつれて、演習部の幕僚たちは阿鼻叫喚の状態になっていきます。

『ぎょえ〜!ここに配置してたのかよ!』
『なんじゃこりゃ〜!』


演習部の行動が、統裁部によって弄ばれる様子が投影されます。

攻撃側は、フリーハンドで行動すると強い!というのがよくわかります。

1.3 やはり連動攻撃作戦だったか・・・!

演習部の幕僚間で、判断しかねていた事項がありました。

『BMD攻撃とゲリ・コマによるSF司令部攻撃の連動性』
(関連記事):幕僚編CBMD演習発動!さらに窮地となりついにSFまで・・・

事後研究会で、やはり統裁部による連動作戦だったことが判明しました。

かなりやってくれるぜ!

1.4 敵SSN失探情報を全員が見逃すという大失態!

事後研究会はで、演習部幕僚全員がとんでもない大失態を起こしていたことが判明しました。

SFへのゲリコマ攻撃で通信機能が低下しているときに、
『CTF70から敵SSN失探(ロストコンタクト)情報が入っていた』
という、重大な情報を演習部全員が見逃していたことが判明しました。
(MOFシステムの情報入電ログには記録されていた)

図2 アレ?俺の存在は?(敵SSNを模擬した米SSN)
SSN.jpg
引用URL:wiki

SF司令部攻撃で演習部がパニック状態になっていたため、全員が敵SSNの行動に注意が向いていなかったのです。
『SSNの位置確認を怠るのは、幕僚要務の重大な要改善点である!』
演習統裁官からの、厳しい指摘が飛びます。

敵SSN失探情報に気づかないまま、演習部は重大な判断ミスを犯し対艦攻撃を続行!

結果として第1次対艦総攻撃にて、TG21.1を壊滅させる結果となりました。
(関連記事):
【幕僚編D】反撃作戦立案!幕僚達の闘いは敵意図看破!!
【幕僚編F】反撃のJTF!第1次対艦総攻撃開始!
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(2)各種戦闘・作戦準備をめぐり大激論!

演習経過の進捗と共に、各種戦闘・作戦準備にて課題点が続出しました。

2.1 横須賀陸警隊の技量不足と陸自守備隊連携不徹底

問題になったのは、横須賀地区での警備体制でした。

当時横須賀警備隊隷下の横須賀陸警隊は、64式小銃を装備していました。

図3 演習当時の陸警隊の装備風景
2000年代の陸警隊装備.jpg
引用URL:https://scontent.cdninstagram.com/vp/6b54b2d46e4b18635720828896a16bf3/5C9762A3/t51.2885-15/e35/19624441_242967509552275_967697333410070528_n.jpg?_nc_ht=scontent.cdninstagram.com

市街地戦の研究も進んではいたのですが、演習では陸警隊全滅判定となりました。

単純に言えば、ゲリコマ対処技量の不足がありました。

さらに、増援の陸自守備隊との連携が不徹底となり、陸自守備隊の弾薬不足に補給ができない問題が出てきました。

対策として、陸警隊に89式自動小銃配備・市街地戦闘訓練の徹底という課題が出ました。

図4 横須賀陸警隊の市街地戦闘訓練
横須賀sigaiti.jpg
引用URL:http://www.mod.go.jp/msdf/yokosuka/butai/img/y-agg/y-agg2.jpg
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2.2 対空・対艦ミサイル即応弾の不足

演習の中で、大きく問題視されたのが即応弾ミサイルの不足です。

図5 対艦ミサイル
danyaku_6.jpg
引用URL:https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/26/eef249e63aa78511cf5f62804b21b507.jpg


以外に思うかもしれませんが、ミサイルは即応弾にしないと発射できません。

ミサイルの備蓄はあるのですが、発射できるようにするには整備時間が必要です。

図6 対艦ミサイルの整備
taikan.jpg

弾薬庫の拡張、整備済みの即応弾備蓄量の増加が課題として出されました。

2.3 輸送能力の不足

海上自衛隊の宿命というべき問題として、輸送能力の不足が課題として出ました。

今回の演習では、おおすみ型輸送艦1隻と空自輸送機CH-130Hを使用しました。

これでは、陸自1個中隊戦闘団を輸送するのが精一杯です。
(当時、海自航空輸送機はYS-11のみ)

将来的にWairの増強が行われるときに、輸送・補給能力の不足が懸念されます。

大型の輸送補給を行える多用途輸送艦が欲しいとの見解が、陸自からも出されました。

現在構想に挙がっている多用途輸送艦の原点は、この時の演習の問題点から出てきたのです。
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(3)指揮統制と共同交戦能力について

離島奪還については、陸自との共同作戦が不可欠になります。

また、BMD対処で空自との指揮管制についても重要になります。

演習当時は、COP(共通作戦図)が司令部レベルでは可能でした。

しかし米軍はすでに、CEC(共同交戦能力)まで進んでいました。

図7 海上自衛隊の指揮通信システム
CSC.png
引用URL:http://www.mod.go.jp/msdf/frdc/whatsnew/csc/mars.files/image002.png


最近になり、ようやくCECまで指揮管制システムが進化しはじめました。

陸自との通信に、四苦八苦していた当時の演習からは進化したといってよいと思います。

自衛隊統合演習にて出された課題は、中期防に装備品として反映されます。

3.1 勤務の糧となった後方幕僚体験

海上自衛隊勤務時代に幕僚業務を体験できたことは、非常に有意義でした。

その後の勤務の糧となり、いろんな仕事で経験を反映させ、中級課程での訓練に役立ちました。

1週間という時間でしたが、とても濃密な時間でもありました。

これが海上自衛隊だ!というべき体験です。

SF司令部の指揮所は、機密レベルが高く写真が公開されたことがありませんが、「ひゅうが」型のFIC(旗艦司令部作戦室)を何倍も大きくしたような部屋です。

図8 「ひゅうが」FIC
ひゅうがFIC.jpg
引用URL:wiki

いつか写真で公開される日が来るのを待っています。

さあ、艦補処の仕事に戻るぞ〜!
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幕僚編I敵水上艦撃滅!SSNの反撃!そして目標達成へ!

『ようやく離島奪還作戦の目標達成!』
(2018年投稿記事です。)
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JTF再編成と再補給を経て、ついに当初目標の離島奪還作戦が実施されます。

残存する敵部隊を撃滅・陸自部隊を離島に逆上陸させる作戦ですが、最後まで戦闘が続きます。

防空戦、水上戦・対潜戦・支援砲撃、何でもありの最終決戦です!

ついに作戦目標を達成するJTFの活躍に注目だ!
(前記事):幕僚編H再補給・JTF再編成、離島奪還への作戦準備!
(次記事):幕僚編完統合演習終了!浮上する海自の課題!
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(1)残存敵水上艦を撃滅せよ!(第2段作戦)

JTFによる第1次対艦総攻撃の結果、敵水上艦部隊は7隻まで減少しました。
(残存敵水上艦:CV×1、DDG×2、DD×4)

かなりの敵戦力を削ることに成功しましたが、再度敵水上部隊が離島近くに集結しました。

離島奪還作戦の為には、少なくとも敵水上艦部隊の壊滅が必要です。

戦果情報などを総合すると、いまだ長射程対艦ミサイルが残存とのこと。

我の対艦ミサイルよりも長射程であるのが厄介です。

1.1 味方潜水艦の追尾攻撃が振り切られる!

TF15(潜水艦)が敵CVを含めた残存部隊を追跡していましたが、通常動力潜水艦の泣き所である速力差により追尾できなくなりました。

苦し紛れに、UGM-84(潜水艦発射型対艦ミサイル)を発射しましたが迎撃されました。

図1 潜水艦からの対艦ミサイル発射
UGM-84.jpg
引用URL:https://i.ytimg.com/vi/tYj913i_VdA/maxresdefault.jpg
(参考動画):

こういうときほど、SSNの航行性能がうらやましいです・・・

味方潜水艦は、作戦海域に時間内に間に合いそうにありません。

1.2 水上艦・航空部隊による第2次対艦攻撃!

敵水上艦部隊には、TF10(護衛艦部隊)と航空自衛隊のF-15、F-2を使用していきます。

CTF-70から、F/A−18の防空カバーが入る共同作戦となります。

図2 米海軍戦闘機F/A-18
640px-Drawing_of_FA-18E_Super_Hornet_with_armaments_1997.png
引用URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/F/A-18E/F(航空機)#/media/File:Drawing_of_FA-18E_Super_Hornet_with_armaments_1997.png


しかし航空自衛隊F-2の対艦攻撃は、第1次攻撃より発射弾数が少なくなりました。

図3 航空自衛隊F-2
F-2.jpg
引用URL:http://www.mod.go.jp/asdf/equipment/sentouki/F-2/images/gallery/photo01.jpg


理由としては即応弾数の不足!

第1次対艦攻撃で、相当数の空対艦ミサイルを発射しました。

そのため、次弾をすぐに用意できないとの連絡です。

意外と思いますが、ミサイルはそんなに簡単に使用状態にはできません。

即応弾を使い切ると、予備弾薬が即応弾化するまで時間が掛かります。

とにかく、TF10と空自F-2による第2次対艦総攻撃を行いました。

F-15は、残存CV艦載機に対する護衛機です。

1.3 CV大破!しかし敵艦数隻残存したあ?!

第2次対艦総攻撃は、弾数不足の中で決行!

その結果、
『敵CVにミサイル着弾!大破判定です!!』
何とか、敵主力CVの大破・その他数艦の撃沈に追い込みました!

しかし、敵防空能力の高さもあって数艦が残存する結果です。

こうなったら畳みかけるように連続攻撃だ!
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(2)有視界水上戦!敵SSNの反撃!何でもありの決戦!

敵側の対艦ミサイルの反撃も、何とか電子戦(ESM)と防空戦により迎撃成功!

しかし残存艦を排除しないと、離島奪還の障害になるため指揮官は決断します!

(SF)
『TF10は突入して、水上戦にて敵残存艦を撃破せよ!』

ESMにて双方のミサイル戦が不調に終わり、ついに有視界戦闘に突入!

2.1 有視界水上砲撃戦にて敵水上艦撃破!

『ここはレイテ沖海戦か〜!』

まさか現代戦において、有視界砲撃戦になるとは思いませんでした。

しかし高度な電子戦(ESM)の応酬の果てに、原始的な有視界戦闘になる皮肉です。

図4 砲撃戦
砲撃.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/DoK5i-HV4AAHnEs.jpg

何とか残存艦の撃破に成功しました。

2.2 SSNの反撃!何としても見つけ出せ〜!

水上艦を撃破したと思ったその時に!
『米軍CTF70、潜水艦から魚雷攻撃被弾!』

図5 魚雷攻撃を受ける駆逐艦
魚雷攻撃.jpg
引用URL:https://i.ytimg.com/vi/duDbl6oSPjM/hqdefault.jpg

取り逃がしていた敵SSNが、米海軍CTF70を攻撃する事態が発生!

CTF70と護衛艦が必死に対潜戦を実施します。

図6 対潜戦実施中
対潜戦.jpg
引用URL:http://www.mod.go.jp/msdf/operation/cooperate/kaga-inazuma-suzutsuki/img/0913/1-06.jpg

しかし探知できない!

既に離島奪還作戦も進んでいるので、対潜戦と並行して逆上陸準備を開始します。

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(3)掃海完了!陸自が上陸して目標達成!

第3段作戦である離島奪還逆上陸作戦には、掃海が必要です。

LCACや揚陸船を狙った機雷敷設に対し、徹底的に掃海部隊(TF14)が掃海します。

図7 機雷処分
機雷処分.jpg
引用URL:http://www.mod.go.jp/msdf/sf/whatsnew/images/y320.jpg

後は陸自Wairを上陸させれば、目標達成です。

3.1 離島揚陸終了(目標制圧完了)!

TF13の揚陸部隊から、陸自Wairが出撃していきました。

揚陸後、しばらくしてSF司令部に
『Wair離島揚陸完了。(目標制圧完了した)』

図8 揚陸完了
640px-WAi-NS-3_(遊泳・上級上陸訓練)_R_教育訓練等_87.jpg
引用URL:wiki

ようやく、JTFの作戦目標を完遂いたしました!

3.2 簡単にはいかない離島奪還

よく自衛隊の能力であれば、敵を完全に封殺できる!という方がいます。

しかしSF司令部で体験した演習上の離島奪還作戦では、そう上手くいかないことがよくわかりました。

今回は最後まで、敵SSNを取り逃がす結果となりました。

その他、いろんな事象にて損害多発・弾薬不足による作戦変更などが発生しました。

補給面でも、弾薬不足・燃料不足その他もろもろが出てきます。

この体験を知っていただければ、
『思っているよりも、作戦行動は簡単にはいかないこと』
と感じていただければ幸いです。

さあ、あとは事後研究会だ!
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幕僚編H再補給・JTF再編成、離島奪還への作戦準備!

『いよいよ離島奪還への決戦に向けて最終準備だ!』
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TG21.1の壊滅など、多大な損害を出しながら着々と離島奪還作戦を行うJTF!

ついに集結地点の硫黄島に各部隊が集結して、再補給と部隊再編を行います。

後方幕僚部の腕が試される、弾薬・燃料の再補給と出撃前整備の時!

最終決戦前の、知られざる後方の闘いをご紹介!
(前記事):幕僚編GSBU投入!商船に偽装したAGIを拿捕せよ!!
(次記事):幕僚編I敵水上艦撃滅!SSNの反撃!そして目標達成へ!
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(1)前線集結点:硫黄島に集結完了!

ついに前線集結点と定めた、硫黄島に各部隊の集結が完了いたしました。

TG21.1の壊滅・多数のP-3C撃墜という犠牲を払いながらの集結です。

図1 日米統合演習中のワンシーン
輸送艦.jpg
引用URL:https://farm8.staticflickr.com/7500/15801695261_2ca8285f4f_o.jpg

硫黄島周辺にて、艦隊の燃料再補給や消費弾薬の補給を実施していきます。

1.1 馬鹿にできない弾薬の再補給!

皆さん、弾薬の補給って簡単にできると思っていませんか?

実際は簡単にできない大変労力のいる作業です!!

特に対艦ミサイル・対空ミサイルの再補給は、大掛かりです。

図2 対艦・対空ミサイルの補給
DSC00048.JPG
引用URL:https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/020/200/348/d80b6e1faf.jpg

ミサイルは、1発ずつ再補給をしていきます。何発も同時にできません。

VLSに収納される対空ミサイルも同様に、1発ずつの補給です。

ここで後方幕僚部の、作業配分の手腕が問われます。

・この艦に何発のミサイルを配分して、作業時間はどれくらいになるか?
・その間に故障部品の交換やエンジン整備がどれだけできるか?
・20隻以上の護衛艦等に対して、どの艦を優先して行うか?
・必要な弾薬がそろっているか、出撃時間に間に合うか?

後方幕僚部の腕の見せ所です。

1.2 やはりミサイルが足りない!?

硫黄島に部隊が到着し始めて、順番に補給作業を行っていきますが、後方幕僚部の懸念が的中します。
『やはり必要な対艦対空ミサイルが不足している!』
(参考記事)
幕僚編D反撃作戦立案!幕僚達の闘いは敵意図看破!!
にて、後方幕僚部はミサイルの不足を懸念していました。

予感は的中して、集結した艦隊全艦艇にて対艦対空ミサイルの不足が発生しました。

事前に予測しており、硫黄島にミサイルを集結させていました。

しかし演習での連続交戦により、予想を上回る消費が起きました。

TG21.1の壊滅結果が、所要弾薬数の不足を招く事態となりました。

全国からの弾薬集積もやや遅れ気味であり、出撃予定時刻までに間に合わないと見積もられました。

『優先順位をつけて、艦隊にミサイルを再分配する!』

後方主任幕の決断により、弾薬消費の少ないTG21.3から弾薬を引き抜くことにしました。

1.3 不足分は米軍に頼め!

CTF70の米海軍には対艦ミサイルがありますが、すぐに海自艦に搭載できません。

そのため、対艦攻撃や対空防御について米軍の援護射撃を期待することになります。

艦艇の必要燃料についても、随伴した補給艦だけでは足りません。

米海軍は、空母打撃群に補給してなお余裕があるほどの補給能力があります。

図3 米海軍からの洋上補給
米軍補給艦.jpg
引用URL:wiki

不足する燃料について、ACSAに基づき補給要請を行うとすぐに了承が得られました。

恐るべし米海軍の補給能力・・・

どうにか燃料のめどは立ちました。
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(2)JTF再編成!離島奪還に向けた陸海空部隊!!

硫黄島での再補給・出撃前整備に併せて、JTF(統合任務部隊)の再編成となります。

今までは、防衛出動後の応急部隊編成により
・JTF1:陸上部隊(陸上自衛隊)
・JTF2:海上部隊(海上自衛隊)
・JTF3:航空部隊(航空自衛隊)

の編成にて作戦を実施してきましたが、ここで目的型統合任務部隊に再編成します。

※JTF再編成を行う意味
司令部の作戦立案・決定において、JTF(統合任務部隊)には部隊に番号を配分します。
目的型統合任務部隊に編成する場合、新しいJTF編成番号を付与して、任務付与を実施します。
今まで使用してきた番号(TG21.2・TF25)から、敵に部隊状況を察知されない防諜の意味もあります。


2.1 離島奪還部隊はJTF1と決定!

JTF再編成の結果、
・離島奪還任務部隊については、JTF1(指揮:SF司令官)
・沖縄・九州防衛部隊について、JTF2(指揮:陸自西方総監)

という内容に再編されます。

JTF2には、TG21.2がSF司令官の指揮を離れて配属となります。

また、沖縄・九州の海自・空自の航空部隊も、JTF2配属となりました。

JTF1には、本州の空自部隊が配属となります。

併せて輸送部隊に乗艦してきた、Wair(西方普通科連隊)が指揮下になります。

またJTF1はCTF70(米海軍第7艦隊主力)と、協同部隊で任務に当たります。

2.2 JTF1編成内容

JTF1(離島奪還任務部隊)の編成は、

※JTF1編成

CJTF1(SF司令官)
・TF10(護衛艦部隊)---TG10.1(元TG21.3):TG10.2(元TG21.4)
・TF11(海自航空隊)
・TF12(空自航空隊
・TF13(輸送奪還部隊)--TG13.1(Wair):TG13.2(おおすみ)
・TF14(掃海部隊)
・TF15(潜水艦)

という編成になります。

水上艦部隊は3個TG編成の予定でしたが、TG21.1の壊滅により兵力が少なくなりました。

作戦準備中には、海自艦艇通信系と陸自通信系の連接も実施されます。

図4 陸自海自通信系の連接調整
通信系.jpg
引用URL:https://www.shoshin.co.jp/products/jpg/20130610_01%E6%94%B9.jpg

意外と手間取るのが、通信系の確立です。
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(3)SF幕僚長(想定)戦死!それでも作戦開始だ!!

再補給と作戦準備の時間は、意外と長い時間を必要とします。

そのため、SF司令部とその他(EF・AF・SBF)部隊司令部との間に焦りが出てきます。

色々な調整事項で、指揮官の了承が得られないなど各部隊も焦燥してきます。

各部隊を落ち着かせる為に、SF幕僚長が他の部隊に出向いて話をすることになりました。

しかしここで、演習中最大の大ハプニングが発生します。

3.1 SF幕僚長戦死判定になりました〜(泣)!

CTF70との最終調整のためSF幕僚長が、米軍基地に停泊している「ブルーリッジ」に出発しました。

指揮官クラスの移動は、細かく出発時刻や到着予定時刻を通報します。
(何かあった時すぐに対処するため)

ゲリ・コマの活動が続いていたため、夜間に特別機動船(SB)で移動させます。

しかしいくら待っても到着報告が来ない!

どうなってるんだと司令部内がざわつき始めたとき、米軍派遣幹部から一報が!

『SF幕僚長、米軍警備部隊に誤射され想定戦死判定です〜(泣)!』

こんな所で米海軍が、凡ミスで誤射をやらかしてくれやがりました(怒)!

図5 米海兵隊艦隊保安チーム(FAST)(1980年代の写真)
FAST.jpg
引用URL:https://cdn10.picryl.com/photo/1989/01/01/a-marine-of-4th-platoon-fleet-anti-terrorist-security-team-fast-company-prepares-80057b-1600.jpg


近づいてきたSBをゲリ・コマと間違えて、対戦車ロケット弾の模擬攻撃をやらかしました。

誤射とは言え警備訓練の最中の為、SF幕僚長は3時間米軍に拘束されました。

SF司令部内では、幕僚全員が「なんじゃそりゃあ〜(怒)!」の状態です。
(後で米海軍横須賀基地司令がSFに謝罪する羽目に・・・)
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3.2 バタついたけど、出撃だ!

SF幕僚長(想定)戦死という、大ハプニングが発生しましたが出撃準備は整いました。

敵残存部隊は再び集結、取り逃がしたSSNの行方も不明です。

しかし作戦遂行に問題なしとして、離島奪還作戦第2幕の開始です!

さてどうなることやら・・・
(次記事):幕僚編I敵水上艦撃滅!SSNの反撃!そして目標達成へ!
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グルジア紛争でイスカンデルミサイルが発射された?

『イスカンデルMミサイルは実戦経験済みなのか?』
(2018年投稿記事です)
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最近ロシアのイスカンデルM弾道ミサイルに関して、INF条約違反の指摘が出ています。

イスカンデルミサイルの情報を集めていたところ、気になる情報を発見しました。

2008年のグルジア(南オセチア)紛争にて、実戦使用されていた可能性です。

どの記録にも載っていない、イスカンデルミサイル使用疑惑を追跡!
(前回記事):『幕僚編GSBU投入!商船に偽装したAGIを拿捕せよ!!
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(1)wikiに掲載された不思議なミサイル不発弾写真!

ペンギンは、イスカンデルMミサイルに関する情報を探していました。

その中で、Wikipediaに掲載されているグルジア(南オセチア)紛争の写真に突き当たりました。

※グルジア紛争とは(別名南オセチア紛争)
2008年8月7日〜8月16日に、ジョージア(グルジア)とロシアとの間に発生した紛争
南オセチア,アブハジアの分離派との紛争も含めた戦い。
ロシア連邦軍の勝利に終わる。
wikiより引用

この中で、奇妙な写真を発見しました。

図1 グルジア首都ゴリの民家に着弾したロシア軍ミサイル
640px-A_Russian_missile_lies_largely_intact_in_a_home_in_Gori.jpg
引用URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/南オセチア紛争_(2008年)#/media/File:A_Russian_missile_lies_largely_intact_in_a_home_in_Gori.jpg


このミサイルについて、形状が一致をするミサイル写真を発見しました。

図2 イスカンデルミサイルの後部写真
isukannderu.jpg
引用URL:http://militaryrussia.ru/i/284/816/CUg77.jpg

イスカンデルMミサイル(9M723)と、非常によく似ているのです。

1.1 イスカンデルが使用されたという記録はないはずだが・・・

気になって、他のグルジア紛争関連書物を探してみました。

しかしクラスター爆弾が使用されたという記録はありますが、どこにもイスカンデルミサイル使用の記録がありません。

1.2 イスカンデルの配備は2006年

イスカンデルミサイルの配備は、2006年に最初のシステムがロシア軍に配備されています。

2008年のグルジア紛争には、間に合う計算になります。

だとすれば、図1のイスカンデルと思われるミサイルは誰が発射したのか?
\疑惑のイスカンデルミサイルシステム!/

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(2)ロシア連邦軍第630独立ロケット大隊が犯人か?!

グルジア紛争時(2008年8月)でイスカンデルミサイルを保有していたのは、1部隊しかありません。
『ロシア連邦軍第630独立ロケット大隊』
図3 2008年5月8日モスクワ軍事パレードに登場
630独立ロケット大隊.jpg
引用URL:http://militaryrussia.ru/i/284/185/ogQUDlqDdr.jpg

この部隊は、当時北カフカス軍管区(現在:南軍管区)の地域に駐留しています。

2.1 Kapustin Yarテストサイトの実験部隊

第630独立ロケット大隊は、Kapustin Yarテストサイトにて実験を行う部隊です。

グルジア紛争当時のロシア軍主力である第58軍の指揮下にはありませんが、グルジアに一番近い部隊です。

ロシア側はグルジアの都市ゴリに使用したことを認めてはいませんが、一番近くにいる部隊であるため、疑いが強まります。

2.2 800km以上の射程を持っている?

今回調べてみたところ、グルジアのゴリから「Kapustin Yarテストサイト」までは800km以上あります。

公表されている9M723ロケット弾は、最大射程500km未満とされています。

しかし、ロシアの軍事関係サイトを見ると。
『INF条約撤回後の射程:1000kmまで(SPUあたり2台)』
という記述があることがわかりました。

記述されていたサイト:MilitaryRussia.Ru / Military.Tomsk.Ru
URL:https://militaryrussia.livejournal.com/428791.html (ロシア語)

やはり、イスカンデルミサイルがグルジア紛争で使用された可能性は高いといえます。

図4 グルジア紛争での着弾ミサイルの破片とされる写真
\PR!/roketto.jpg
引用URL:http://militaryrussia.ru/i/284/185/TgQ38.jpg

(3)INF条約に抵触するのは9M723も該当する可能性!

現在、アメリカがINF条約違反だと指摘している9M729巡航ミサイルがあります。

※INF条約(中距離核戦力全廃条約)
1987年に米国とソ連の間で締結された条約。
射程500kmから5500kmまでの核兵器及び通常弾道を搭載できる、巡航ミサイル・弾道ミサイルを全廃。
2019年アメリアが破棄を通告して失効

この巡航ミサイルは、イスカンデルMミサイルシステムから発射可能だと指摘しています。

図5 9M729の原型となる9M54 クラブK
3M-54E1-SS-N-30.jpg
引用URL:https://i2.wp.com/missilethreat.csis.org/wp-content/uploads/2016/08/3M-54E1-SS-N-30.jpg?resize=500%2C333&ssl=1

9M54ミサイルはすでに何年も前から登場して、巡航ミサイルとして脅威とされていました。

INF条約違反と改めて指摘するのは、いまさらながらの発言ではないかと・・・

本来問題にすべきは、イスカンデルMミサイルシステムと9M723ではないでしょうか?

図6 イスカンデルミサイルシステムの複合混載写真
複合ミサイルシステム.jpg
引用URL:https://ic.pics.livejournal.com/bmpd/38024980/4586661/4586661_original.jpg

今後の米ロ関係に注目です。
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posted by sstd7628 at 10:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 軍事技術

2020年02月27日

幕僚編GSBU投入!商船に偽装したAGIを拿捕せよ!!

『SBUを投入して商船に偽装した情報収集艦を拿捕せよ!』
(2018年投稿記事です。)
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第1次総攻撃によって、敵X国艦艇に多大の損害を与えることができました。

しかし、TG21.1が壊滅する被害を受ける事態となっています。

下手人の商船に偽装した敵情報収集艦(AGI)を、SBU投入にて排除します!

知られざる、戦時での司令部計画のSBUの作戦演練をご紹介!
(前回記事):『海上自衛隊の燃料なめてんじゃねーよ(激怒)!!
(前記事):幕僚編F反撃のJTF!第1次対艦総攻撃開始!
(次記事):幕僚編H再補給・JTF再編成、離島奪還への作戦準備!
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(1)なぜTG21.1は壊滅した?目標誘導艦の存在が明らかに!

前回計画した第1次総攻撃において、敵TGα・敵TGβへの攻撃戦果確認が実施されました。

結果として、半数以上の敵艦艇を撃沈・撃破することに成功しました。

しかし、敵TGβと対決したTG21.1は対艦ミサイルの反撃と敵SSNの攻撃で壊滅です。

この状況に、SF司令部は情勢見積もりの再検討を行います。

1.1 TG21.1へのターゲティングが正確すぎる!

連続情勢判断において、TG21.1への敵TGβの攻撃が適格過ぎる点を指摘されました。

併せて、敵SSNが都合よくTG21.1に近接していることについて、作為的との見解が情報見積もりで導出されました。
『TG21.1への対艦ミサイル誘導など、商船偽装情報収集艦がいるのでは?』

通常の情報収集艦(AGI)は、軍艦として行動しており識別が容易です。

図1 情報収集艦
640px-PLANS_Beijixing_(AGI-851)_20120514.jpg
引用URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/中華人民共和国海軍艦艇一覧#/media/File:PLANS_Beijixing_(AGI-851)_20120514.jpg

国際法やサンレモ・マニュアルでは、発見しだい即時撃沈が可能です。

しかし、商船に偽装した情報収集艦であると状況が厄介になります。

商船の場合、まずは警告・臨検が基本となります。

敵X国商船が、当該演習海域内にいてもすぐに撃沈できません。

警告なしに、撃沈してしまうと重大な戦争犯罪になります。

とにかく、情報本部など各所から航行船舶の情報を集めます。

1.2 やはりいた!不審な敵X国商船から軍用電波を傍受!

情報本部電波部に要求した、情報要求(EEI)に対して回答がありました。

『TG21.1の近くに敵X商船が存在、対艦攻撃前後に不審な軍用電波を発信』

やはり、偽装商船の情報収集艦(AGI)が存在していました。

図2 偽装商船(イメージ)
Bundesarchiv_Bild_146-1985-074-27,_Hilfskreuzer_Kormoran.jpg
引用URL:https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Kormoran_(ship,_1938)?uselang=ja#/media/File:Bundesarchiv_Bild_146-1985-074-27,_Hilfskreuzer_Kormoran.jpg

こいつがTG21.1への目標誘導を行った犯人で、次の目標は奪還部隊輸送艦と推定されます。


しかし、すぐに急行できる艦艇が近くにいません。

さらに偽装商船であるため重要情報や暗号書など、押収したいものもあります。

そのため、JTFは決断しました。
『SBU(特別警備隊)を投入して、偽装AGIを拿捕する!』

1.3 SBU作戦投入準備!

SBUを投入して、偽装商船(AGI)を拿捕することが決まりました。

この作戦は、奪還部隊の硫黄島到着を遅らせるわけにいかないので、スピード勝負で作戦を展開します。

S-3(作戦部)にいる特警隊運用幕僚が中心となって、作戦計画が練り上げられます。

ここでの作戦は、単にSBUだけを偽装商船(AGI)に降下させればよいわけでありません。

支援ヘリの投入・水上艦による支援態勢・部隊の回収など必要な後方支援もセットです。

特警隊幕僚からの要請で、艦艇を3隻(DDH×1、DD×2)を支援に回します。

特にDDについては、「CIWS BLOCkTB」搭載艦を派遣することになります。

図3 CIWS(BlockTB)
CIWSBlock1B.jpg
引用URL:wiki

「CIWS BlockTB」では、水上目標への精密射撃が可能となってます。

SBUの突入を援護する為に、「CIWS BlockTB」搭載艦の投入が前提となります。

RHIBによる近接は、相手に対応する時間を与えてしまいます。

各部隊に、作戦準備指示を発令していきます。
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(2)SBU偽装商船に突入!重要情報を確保せよ!

SF司令部で計画された、偽装商船(AGI)拿捕作戦の概要は、

・SBU(特別警備隊)2個小隊を投入
・第111航空隊がSBUをTG21.4のDDHに輸送
・TG21.4のDDHを作戦拠点として、HS(SH-60J)に乗せ換え
・DD×2は、偽装商船に近接・臨検と停止の警告、水上射撃支援
・SBUはHSから降下して、速やかに偽装商船(AGI)を制圧
・制圧終了後、DD×2によりSBUを回収
・AGIの制圧が難しい場合、SBUを撤退させDD×2により撃沈
・P-3C×1を現場上空に張り付け、敵SSNの攻撃から防御
・負傷者等は、父時分遣隊又は硫黄島分遣隊に搬送

SBUを作戦投入する場合でも、概略としてこれだけの準備が必要になります。

SBUなど特殊部隊の投入をすることは、全く簡単なことではありません。

米海軍はこのような作戦について熟練していますが、海自ではまだ不慣れな状態でした。

2.1 ついにSBU突入!

硫黄島への作戦資材の集積が進む中で、偽装商船(AGI)拿捕作戦は決行されました。

この作戦が成功しないと、離島奪還の任務の大きな障害となるためです。

ついにSBUが偽装商船(AGI)への突入を開始しました!

図4 特別警備隊のHSからの降下(公開訓練)
HS降下.jpg

この演習の中で、衛星通信によるリアルタイム送信実験が行われていました。

SBU隊員のヘルメットにつけたカメラ映像が、リアルタイム衛星通信で司令部に伝送されてきました。

偽装商船(AGI:多用途支援艦が模擬)に突入していく様子が、SF司令部作戦室に流れます。

私も、艦発隊で録画画像でしか見たことのなかった突入の瞬間を初めて見ました。

2.2 作戦成功!重要情報確保!!

突入後制圧完了までは、まるで映画のような状況でした。

制圧後、SBUから「敵X国の暗号書・作戦指令書」等の情報が転送されてきました。

やはり奪還部隊への攻撃意図を持っており、敵SSNへの作戦指令も実施していました。

※この時の多用途支援艦(偽装商船模擬)
敵艦役だった多用途支援艦には、模擬重要書類・模擬通信機を乗せていました。
突入が始まったら、破棄するよう指示が出されていました。
しかしあまりにも早いSBUの制圧で、ほとんど破棄できなかったそうです。


また公開訓練では登場させていなかった狙撃銃も、訓練の為しっかり使用していました。

図5 上空支援の特警隊狙撃手(公開訓練では89式自動小銃)
HS射撃.jpg
引用URL:https://encrypted-tbn0.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcTntUgiP76vf3DXoqsSjn4DicwPGLoVHOtMc1IB4Trd_JbS8FnbkA
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(3)SBUの防衛出動下の運用法は手探り状態!

今回の自衛隊統合演習では、SBUを偽装商船(情報収集艦:AGI)の制圧に投入いたしました。


SBUの本来任務は武装不審船の制圧となっていますが、防衛出動下での運用については、現在でも手探りの状態です。

・偽装商船(AGI)の制圧に使用するのか?
・離島奪還の先遣偵察隊として使用するのか?
・その他、基地防備の主力として使用するのか?


私の現役時代から論議されていました。

SF司令部では、強行制圧部隊として運用するという考えが流れています。

今後特別警備隊の防衛出動隷下での運用方法を、再検討すべき時期かもしれません。
(次記事):幕僚編H再補給・JTF再編成、離島奪還への作戦準備!
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