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疫病(感染症・伝染病)を防ぐ。その2 vol.1

その1では疫病について基本的なことをまとめました。
引き続き、被災地の方・避難所生活の方々を守るために、
私たち国民ひとりひとりが疫病についてどのようなものか考えてゆきましょう。

※この記事では、難しい箇所を平易な表現に換えたり、
 医学的で分かり辛い部分を省略している箇所があります。
 個人で収集したデータをまとめたため、内容に間違いのある可能性があります。
 間違いを見つけられた場合にはメッセージよりご連絡ください。早急に訂正致します。
PRAY FOR JAPAN
その2では「地震・津波後に問題となる感染症」について見てゆきます。

病院災害時に危険が増加する感染症
(頻度が 低い:* 極めて低い:** と考えられる疾患)
外傷  創部感染
 破傷風
 ガス壊疽
汚染水の吸入  誤嚥性肺炎レジオネラ肺炎を含む)
ノミ、ダニ、動物媒介  レプトスピラ症 *
 ハンタウイルス症 **
 発疹チフス **
 ツツガムシ病 *



病院避難生活時に問題となる感染症
(頻度が 低い:* 極めて低い:** と考えられる疾患)
飛沫感染  インフルエンザ
 肺炎球菌性肺炎
 マイコプラズマ肺炎
 百日咳
経口感染  感染性下痢症(細菌性ウイルス性
 ウイルス性肝炎
 腸チフス・パラチフス *
接触感染  黄色ブドウ球菌感染症
 A郡連鎖球菌感染症
 流行性角結膜炎
 疥癬
空気感染  結核麻疹水痘



病院災害時にみられる感染症の症候別鑑別診断
(頻度が 低い:* 極めて低い:** と考えられる疾患)
⇒症候:病気のときに現れる、種々の肉体的・精神的な異常。

【咳】
◇インフルエンザ、その他ウイルス
◇結核 (※高齢者にみられる長引く咳の場合)
◇マイコプラズマ (肺炎or気管支炎)
◇百日咳 (※ワクチン接種者においても感染のリスクあり)

【下痢】
◇感染性下痢症 (細菌・ウイルス・食中毒を含む)
◇大腸菌 (水溶性〜潜血便まで多彩、※腸管出血性大腸菌に注意)
◇赤痢 (粘血便、しぶり腹) *
  ⇒しぶり腹:残便感があり、繰り返し腹痛を伴い便意をもよおすもの。
◇サルモネラ (※小児・高齢者における重症化に注意)
◇カンピロバクター (食中毒菌、※新鮮な鶏肉でも感染リスクあり)
◇黄色ブドウ球菌 (毒素性食中毒、水様便、発熱なし)
◇ノロウイルス (水様便、嘔吐、※感染性が高く汚物からも感染)
◇ロタウイルス (乳児にみられる白色便性下痢症)

【皮膚症状】
◇黄色ブドウ球菌 (“とびひ”の原因としての市中感染型MRSA)
◇A郡連鎖球菌 (小児の咽頭炎、まれに劇症型感染症)
◇発疹チフス (シラミの媒介、高熱持続、※未治療での死亡率高い) **
◇ツツガムシ病 (発熱、刺し口、発疹) *
  ⇒刺し口:皮膚にかさぶたを伴った特徴的なもの。
◇腸チフス (比較的除脈、バラ疹、脾腫) *
  ⇒バラ疹:腹部や胸部にピンク色の斑点が現れる症状。
  ⇒脾腫:脾臓が腫大した状態。
◇麻疹 (口腔粘膜コプリック斑、高熱)
  ⇒コプリック斑:粟粒大の白斑。大小不規則な形をしていて、集合して存在する。
◇帯状疱疹 (神経走行に沿った皮疹、※疱疹内液を介した感染)
◇疥癬 (強いかゆみ、皮下トンネル形成が特徴)
  ⇒皮下トンネル形成:S字状のミミズ腫れのようなトンネルが皮下にできる数ミリの線状の皮疹。


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