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2016年07月06日

人の死を悲しむことが出来ることは幸せなのだと・・・





人の死を悲しむことが出来るのは幸せなのだ、
本当に辛いのは、悲しむことすらできず、ただ、
ただ、悔やみ続け、己を責めつづけるだけの日々なのだ・・・

私が今読んでいる「とんび」(著者:重松清)という小説を読んでいて
目にとまった文面です。
とても心に響きました・・・

あの時こうしていれば・・・もっと、こうしてあげられていたら・・・
いろんなことが駆け巡る時があります。
その波はさざ波のような時もあるが、
津波のように押し寄せてくることもあります。

しかし、この言葉はそんな私の心理状態を緩和してくれました。
四六時中とまでは行かないまでも、
母がなぜ癌になってしまったのか?
そんなことを考えだしたら、後悔の念と自責の念が
交互に押し寄せてきます。
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誰かに聞いてもらい、「そんなことはないよ」と言ってもらいたいのか、
そうでないのかもわからず、ただ闇雲に悔やむ自分。

そんな心境をごまかすように違うことを考え、気持ちを切り替えようと
したところで、そんな心理状態の時に限って、そんな自分が
逃げているように写ってしまう・・・。

卑怯だと・・・背を向けるな・・・と。

ただ・・・母の壮絶な死を目の当たりにしてしまったという事実は
私の脳裏にも、瞼にも、心の中にもしっかりと焼き付いて離れない
というのも現実です。

あのすさまじい想い出は、忘れてならない事実である反面で、
心の奥底の開かない引き出しに封印してしまいたいとも感じます。

・・・今は、冒頭の言葉が、私の心を軽くさせてくれた・・・
著者あっての本・・・偶然の出会い!?に感謝しています。

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緊急入院した母が,非小細胞肺がん(腺癌)「ステージ4」を宣告され、1年後に他界・・・母の闘病中の記録や、がんに関することを中心に記事にしているブログです。
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