癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

父は寂しい人生だった

父の生い立ちの詳細を
私自身がどこまで把握しているのか
それさえわからない

父な純血の日本人ではなく
北朝鮮との混血で
私はそのクォーターとなる

戦時中に何があったのか
父の幼少時期に何があったのか
私は知らない
何も聞かされていないのだ

ただ
父がどれ程の苦労を
どれ程の悲しみを味わって
人生を過ごしてきたか

それを感じさせる面々は
幾度となくあった

酒に呑まれた人生は
父のそれを象徴している

若き頃の私は
そんな父が情けなく見えた
そんな目でしか見れなかった

もっともっと深く
父の心を読み解く必要があった

その深さが
幼少時期までなのか
はたまた前世までなのか
そこはわからない

ただ
因果応報という言葉が
その言葉の意味が
父の人生の見方を
がらりと変えてくれた


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