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2019年01月13日

老後の孤独生活

昨年4月に他界した父の訃報の知らせは

昨年11月のハガキだった。

年賀はがきのやり取りをしている世帯限定で送付した。

その殆どの世帯は父の訃報をそのハガキで知った。

その中に両親がお世話になった方も含まれていた。

その中の一人の女性から昨年末にお手紙を頂いた。

書留でお香典も頂いてしまった。

新年を迎え、「志」をお届けに向かった時

今の社会が抱えている問題の一つを現実として見ることになった

90歳目前の女性の一人暮らし

呼び鈴を何度鳴らしても反応はない。

縁側から覗くと居間で檻に入れられた猫が鳴いている。

鳴いていると言っても鳴き声は聴こえない。

口元がそう動いているだけなのかもしれない。

その猫も歳を熟している様子だった。

諦めて帰ろうとしたが、ダメもとで玄関のノブを握ってみた

すると玄関の鍵は開いていた。

ゆっくり開けて見ると玄関先には押し車と杖が置いてあり

一足の靴が部屋の方を向いていた。

おばさん・・・間違いなく御在宅のようだ・・・

続けざまに何度も何度も声を掛けるが返事はない。

時折耳を澄ますと物音は聴こえる・・・間違いない・・いる!

おばさんは耳が遠い、だからまあまあの声量で呼び続ける。

大通りから細い路地に入った住宅街だが人気はほとんどない。

今思えば私の大きな声が外に駄々洩れだった。

10分・・・いや、5分ほど待っただろうか・・・

おばさんはトイレから出てきた。

私の顔を見て「アッ」と驚いたが、私が誰だか認識できていない。

名前を名乗るも耳が遠い為に聴きとれない。

慌てて補聴器を取りに部屋の奥へ・・・

結局私の事も妻の事も覚えていてくれたので一安心だった。

菓子の詰め合わせを手渡すと、再度部屋の奥へ・・・

「独り暮らしで食べきれないから貰い物だけどこれ持ってって」

そう言われて頂いたのは菓子の詰め合わせだった。

そっか・・・何とも恥ずかしいような、失敗したような感覚に陥った

こんなつまらないお菓子より、1時間でも2時間でも話し相手になった方が

喜ぶのではなかろうか・・・

帰りの車中でそんなことを考えた。

ご老人の独り暮らしの一部分を見ただけなのに

そこには不安要素が山積みだった


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緊急入院した母が,非小細胞肺がん(腺癌)「ステージ4」を宣告され、1年後に他界・・・母の闘病中の記録や、がんに関することを中心に記事にしているブログです。
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