癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

遺品整理はつらい

身の回りの物を捨てるだけなら

使うか使わないか・・・で決着がつくものが多い

中にはいつか必要な時が来るかも・・・と

いつまでも捨てられないものがずっと残ることもある

でもそれは多くの場合「ただの貧乏性」でしかない

いつでも捨てられる・・・そう感じてしまう

ただ

遺品整理は一味違う

整理したいものの殆どは使わないもの

しかしそれらは必要のない物ということではない

頭の中のカテゴリー仕訳と

心の中のカテゴリー仕訳とで矛盾が生じるのだ

父が入院した日に着ていた衣類は洗濯すらしていない

父の温もりと残り香が残されていることだろう

それが捨てられない理由を大きくさせる

履いていた靴も3足残っている

四十九日を過ぎたらゆっくり考えることにする

・・・しかしながら・・・

大量に残された尿とりパットには思い入れが深い

父が自宅で母に介護してもらっていた証だ

介護用品としては必需品中の必需品だった

いずれは私たちもこうした介護用品のお世話になることだろう

だからと言って

この残された大量の尿とりパットをこのまま保存するつもりもなく

当然のことながら寄付という流れになる

母も父も・・・誰かに使ってもらった方が喜ぶだろう

遺品マジック・・・

この尿とりパットにでさえ

想いが詰まってしまっていることに改めて気づかされる

これが遺品マジックだ


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