癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

母が他界して一年が過ぎた。

一年以上ぶりに、母のアルバムを開いた。

そこでは母が生き生きとしていた。

あどけない母。

若々しい母。

老いてゆく母。

アルバムに全てが結集されている。

アルバムの束の中から、一冊の血圧手帳が見つかった。

平成26年・・・母が倒れた年のものだった。

3月3日〜4月8日までの約1か月間程度だが、

母の血圧データが記されていた。

血圧数値はバラバラで安定していない。

最高血圧が160の時もあれば120程度の時もある。

しかし、比較的最低血圧が高めだ。

80後半から、100の間で推移していた。

しかし・・・問題は・・・

メモ欄に走り書きがある。

（3月）26日　頭痛

とある。

その次のページのメモ欄・・・

頭痛あり

日付はない・・・しかし、母が頭に異変を感じていた証拠だ。

その8ケ月後、母の頭に腫瘍があることが判明し

肺がんが発覚した。

ステージ4の肺がんで、脳転移していた。

手帳に記された母の字体は

どことなく震えたような字体が多い。

それも脳疾患の影響だろうか・・・

アルバムの中の元気な姿を久しぶりに見ながら

母が独り、とても苦しみもがいていた状況を

想い描いてしまった・・・


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