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2019年04月17日

無言の恐怖

始まり
異変を感じ取ったのは
いつだっただろうか。

喉元の通りが不快に感じた
だろうか。

どこかに痛みを感じていた
かもしれない。

二度に渡る脳梗塞発症は
体の不自由だけでなく
言葉を発する自由をも奪った

伝えられないという現実は
歯痒いとか
イライラするとかだけでなく

時に恐怖を感じていたかも

そう思うと居たたまれない

父はその恐怖を
いつからともなく
独りで抱え過ごしていた。

気づき
母の時と同様
私は父の異変に気づくことはなかった

定期的に顔を出し
施設の職員さん達に伺いを立て
自己満足の連続の中

私は父の事を考えていたのではなく
自分の事だけを考えていた

何も気づかなかった訳ではない
変化に気づいていても
それがSOSだとは思わなかった
父への関心が薄かったから・・・

それが今知りうることのできる
当時の私自身の実態
それに気づくことが出来たところで
父はこの世にはいない

私の場合
気づきはいつも後からやってくる

恐怖
日々感じていただろうか
時々だったであろうか

父自身が感じていた体調の変化が
どのようなものであったのか

父はそれがなんなのかわかっていただろうか
痛み苦しんだだろうか
その苦痛を訴えたことはあっただろうか
施設の職員に・・・
姉に・・・
私に・・・

父のそれは多くの場合
ジェスチャーだった

父が感じていた恐怖を
くみ取ってあげられるチャンスは
何度あっただろうか

そのチャンスを逃す度に
恐怖が父を襲っていただろうか
その度に途方に暮れたであろう

そんな父の笑顔が
今になって心に突き刺さる


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緊急入院した母が,非小細胞肺がん(腺癌)「ステージ4」を宣告され、1年後に他界・・・母の闘病中の記録や、がんに関することを中心に記事にしているブログです。
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