癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

父に癌が見つかる一年以上前

いや、二年以上前だったか・・・

父の入れ歯が合わなくなり始めていた

食べることが大好きで

食欲もなかなかのものだった父

母の病気をきっかけに

介護施設入所することになった父が

長きにわたりお世話になれるように・・と

体重を標準に戻すべくカロリー制限をお願いしたこともある

その甲斐あって

入所して2〜3か月で標準体重になり

介護する側の負担軽減にもつながり一石二鳥となった

そんな父が

ある時を境に痩せ始めた

気づいたきっかけは「入れ歯」だった

一番分かり易かったのは食事中で

入れ歯がパカパカする回数が日に日に増えた

最初は「またか」と笑って見ていたが

入れ歯が合わなくなってきていると気づくのに

そう長い時間は掛からなかった

歯科医にリサイズ依頼をするなどして対応を試みたが

会話ができない父とは意思疎通が難しく

困難な作業を余儀なくされた

結局入れ歯は合わないまま

父の食事は介護食に近い状態のものになり

便の状態を見ながら調整して頂いていた

あの一連の「入れ歯騒動」が危険信号だった

父の食道がんを知らせるシグナルに気付いてあげることが出来なかった


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