2022年08月28日
【高齢者運転事故】旭川市・忠和で単独横転事故が発生 アクセルとブレーキの踏み間違い?
忠和の交差点で踏み間違い事故が発生?
全国各地で起き続けている高齢ドライバーの事故。今月8月あたまには札幌で高齢ドライバーがアクセルとブレーキを踏み間違えて暴走する大事故が発生しているが、旭川でも似たような事故が発生した。
事故が発生したのは旭川市・神居2条10丁目の道道。ちょうど環状線と国道12号が交わっているところで、近くには「軽自動車館」や「焼肉ホルモンおはこ忠和店」、「すき家 旭川神居店」がある交差点。
画像参照元:UHBニュース
この事故で車を運転していた近くに住む85際男性がなくなっている。歩行者や自転車、他の車への巻沿いは無かった。
事故を起こした車は対向車線にはみ出したあと歩道上にのりあげ、約50メートルすすみながら歩道上のバス停や電柱に次々と衝突し、横転したとのこと。
事故の詳しい原因はまだ出ていないが、恐らく運転操作を誤った後にパニックになりアクセルとブレーキを踏み間違え暴走したものと推測する。
特に横転するほどの大事故なのでパニックになってアクセルペダルを離すことができず、相当スピードが出ていた可能性が高い。
増え続ける高齢ドライバーの事故 旭川でも去年や一昨年にも発生
旭川市内でもアクセルとブレーキを踏み間違えたことによる事故が毎年発生している。今年4月には市内中心部の事業所の壁に突っ込む事故が発生。
昨年は12月に男山酒造の敷地内でアクセル踏み間違えにより壁に衝突する事故。
2020年の事故では末広地区を走行中の乗用車が柵を突き破り、およそ3メートル下の川に転落する事故が発生。旭川市内でも看過できない状況になりつつある。
高齢ドライバーはMT車が自動ブレーキ搭載車の選択を
アクセルペダルを踏み間違えて発生した今回の事故。そもそもアクセルペダルの踏み間違いはほぼオートマの車で起こっており、今回の旭川で起きた事故もおそらくAT車両と思われる。
オートマは誰でも簡単に運転できて便利な一方で、構造的にアクセルペダル1本のみで車が前にすすみ、ギアも変速し続けて最高速度まで出てしまうことから、こういった踏み間違え事故が起きやすく、かつ重大事故につながりかねない。
人はパニックになったとき、冷静な判断ができないもの。これがブレーキを踏むという正常な判断ではなく、さらにアクセルペダルを踏んでしまうという誤動作につながってしまう。
特に高齢にもなれば判断能力が低下し、反応速度も若い頃より確実に遅くなる。とっさの判断そのものも難しくなり、こういった状況下では顕著に現れると思う。
しかも人によっては自分の非を認めようとせず「アクセルとブレーキが壊れた」とか訳のわからない言い訳をする始末。
画像参照元:PhotoACより
もしMT車ならクラッチペダルの操作をしない限り車を前に進ませることはできないし、進ませてもギアを変速しない限りそのギアの最高速度にしか達しない。
なのでそもそもアクセルペダルとブレーキを間違えることが少ないし、間違えてもクラッチペダルの操作が適切でないと前に進まないし、そのギアの最高速度(発進時なら1速の最高速度しかスピードは出ない)。なのでボケ防止も含めてマニュアル車は高齢ドライバーにこそ必要ではないかとつくづく思う。
また、マニュアル車が乗れない人には自動ブレーキ搭載モデルでも「誤発進抑制装置」などペダルの踏み間違いを防止する機能を備えたモデルが軽自動車でも存在する。
こういったマニュアル車か自動ブレーキ搭載モデルを特に高齢ドライバーに載ってもらう必要がとてもあると感じた。
ただし、自動ブレーキ搭載モデルは非搭載車よりも値段が高くなりがち。また古い車ではそもそも搭載モデルの設定すら無いので難しいのだが、最近は後付けタイプの誤発進抑制装置も出てきている。
少々高価だがアクセル踏み間違いによる事故を防止できると思えいば価格に見合った見返りは大きいと思う。
一方で落とし穴もある。誤発進抑制装置でもセンサーやカメラを利用するタイプで雪国などで使用した場合、悪天候の時や積雪によりセンサーが覆いかぶさるとうまく機能しない場合もある。そのため特に冬期は自動ブレーキ搭載モデルでも絶対的な過信はできないので注意が必要だ。
高齢化と自家用車の利用が多い旭川市。高齢ドライバー問題は死活問題に?
前の記事でも扱ったように現在、旭川市の人口データによれば高齢者(65歳以上)の割合は令和3年12月1日現在で34.2%。平成2年が11.6%(国勢調査)の11.6%と比べると約3倍にも跳ね上がり、3人に1人がお年寄りとなってる。
※旭川市の人口より
そして75歳以上の高齢者は総人口約33万人のうち17.8%(約6万人)となり、ざっと見積もっても5人〜6人に1人は75歳以上の高齢者ということになる。
そして旭川市は公共交通機関が札幌よりも発達しておらず、もっぱら自家用車の利用率が高い都市でもある。
これがということを意味するかというと、年々高齢ドライバーが増え続け高齢ドライバーに由縁する事故の発生率が高くなっていくということである。
もちろん年齢や体力の低下を理由に免許返納をする人も居ると思うが、旭川は地区によって公共交通の便がとても悪い地域もあり、気軽に移動できないバスなどと比べると自家用車が利用しやすく、買い物や病院へ行く際の生活の足として便利な車を簡単に手放させない実情もある。
ただ、体力的に運転が厳しい状態でクルマに乗り続けるのは事故の可能性が高くなる。今後はそういったクルマが必須な地区に住んでいる人向けの対策も必要になってくると思う。
画像参照元:北の散歩道より
今から10年前まで旭川市の永山地区では路線バスよりもかなり小さなマイクロサイズの路線バスを住民の足として使ってもらうコミュニティバス(ミニバスは〜とふる)が導入されていた(※現在は廃止)。
大人150円、小人80円の一律運賃で住宅街をこまなくまわり、特に高齢者は生活の足として気軽に乗ることができた。が、最終目的地にたどり着くまで時間がかかりすぎるという問題もあった。
今後ますます進む高齢化と高齢ドライバー問題を考えると、まったく同じシステムといかないものの再導入する時期が来たのでは個人的には思う。
マイクロ路線バス以外でも自家用車を相乗りしたり、マイクロバスよりも小さなサイズのジャンボタクシーや相乗りタクシーを走らせるなど、高齢車が運転せざるを得ない環境をカイゼンしていくことが高齢化&自家用車が多い地方都市で求められる。
それこそウーバーみたいな白タクシーを旭川みたいに高齢者が多くて自家用車の利用率が高い都市で、高齢者が気軽に使えるようになれば、高齢者はタクシーよりも気軽に足を簡単に確保でき、運転する側も簡単に副収入が得られるので一石二鳥だと思うんだけど...現在の法律では壁で難しいね。
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