2021年12月25日
【人口減を打開できるか?】旭川市長と市職員が明石市を視察
市活性化と問題解決のため大阪地方を視察中の旭川市長&市職員
旭川市のいじめ問題に関し、12月23日から近畿地方を視察中の旭川市長と市職員。今回の視察ではいじめ問題以外にも市の活性化に絡んで、兵庫県の明石市へも訪れている。
【明石市の子育て施策を視察】
— 旭川市役所 (@asahikawa_jp) December 25, 2021
25日午前,今津市長と担当職員が「こどもを核としたまちづくり」に取り組む兵庫県明石市を訪れ,明石こどもセンター(児童相談所)を視察し,運営状況等について御説明いただいた後,泉房穂市長の案内で明石駅前再開発ビル「パピオスあかし」を視察しました。 pic.twitter.com/nWtkTURrln
この明石市。ここ近年、全国でも有数の人口増加を誇る都市で5年間で約1万人も人口が増えた街。しかも元々は旭川市よりも人口の少ない25万人の都市であり、地方都市という観点からみてもその増加率はかなりのもの。
もちろん明石市は海に面し、近隣に神戸市や姫路市、さらに隣には大阪市があるなど大都市圏に囲まれた位置であるので、旭川市と単純比較はできないのだが、その増加率の要因を参考にすることで、少しは旭川の人口減対策になるはずである。
明石市の人口増加は子育て政策にあり
明石市は2015年の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」で「人口30万人」を目標に掲げ、全国屈指の子育て施策を実施。2016年には第2子以降の保育料を所得に関係なく完全無料化した。
画像は明石市HPより
それ以前にも子供の医療費を2006年に県内ではじめて乳幼児を無料化。その後小学生、中学生と対象範囲を拡大。令和3年7月からは高校3年生まで無料としている。
また、子育て世帯(保護者)の負担を減らすべく市立27幼稚園で給食を開始したり、こども食堂をが全28小学校区44カ所に設置。ごはんを食べたり遊んだり、身近な場所でみんな一緒に楽しい時間が過ごせる場所を提供し、子どもたちが地域の方とつながる新たな居場所ともした。このほか、
・公共施設の入場料無料化、
・あかし里親プロジェクト
・明石こどもセンター(児童相談所)の設置
・中学校給食の無償化、0歳児に「おむつセット定期便!」
・市内全中学校1年生の35人学級を導入
・9年間全学年少人数学級の小中一貫教育校の開設
など、子育てを支援する政策をバンバン実施。子育てがしやすい環境を整えた結果、子育てを目的とした市外からの移住者が増え、結果的に人口増へと繋がった。
3人に1人が65歳以上の超高齢化都市・旭川で人口減対策&子供増加は必須
このブログでも何度もとりあげた旭川市の高齢化問題。旭川市の高齢化率はとても高く令和3年12月1日現在では人口約33万人に占める65歳以上の割当は男性が30.8%、女性は37.5%。
※旭川市の人口より
国勢調査の高齢化率では平成2年が11.6%だったのに対し令和3年4月には34.2%に達するなど3人に1人が65歳以上という極めて高い高齢化率となっている。
何もしなければこのまま高齢化率がさらに上昇し、2人に1人が65歳上なんてこともザラではなくなる。高齢化率で「2人に1人がお年寄り」に近づけば、今まで以上に福祉費や介護費が必要となり、会社員などの現役世代の収支を圧迫し、年を増すことに悪くなる負のスパイラルとなりかねない。
また、人口減対策で子育て環境を整えて人口増を促しても2〜3年ですぐには結果として出ないので早急な新子育て対策の実施、長期的な継続、さらなる支援策の充実化などが求められる。
一方で、人口を増やす以外にも学生が学校を卒業した後の就職先(企業)を充実化も同時に必要と考える。昨今では高校で卒業したら就職するというのは少なくなり、最低でも専門学校や短大。長い人では4年制大学に通うなど高校よりも先の学校に進学することが普通となってきた。
そうなると旭川以外にある地域へ進学するケースが多く、卒業後はその進学先の地域かそれ以外の地域に就職し、旭川で戻って就職することは少ない(就職したくてもいい会社が無い)。こういった点も若者の人口流出(転出)を招く要因となっている。
東海大学の旭川キャンバスなき今、旭川医科大学以外の魅力的な大学の早期開校が急がれる。
旭川の人口減の問題は一筋縄ではいかないかなりの大問題だが、西川前市長のような無難な市政ではなく、攻めの今津市長。彼のチャレンジ的な政策に大いに期待したい。
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