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2019年09月23日

かつての学年

私の手を離れた中3。昨今時間を守ることができなくなってきた。
朝の集まりは、それほどでもないが、その他の時間は、確信的に時間を守らない生徒が増えてきたのだ。

私は彼らの授業は担当しているから、授業でちょっと振ってみた。

「時間だけは守るという学年だったけど、半年にしてそれは消えたな…。」
そう語りかけたら笑いが起きた。
その笑いは、ある意味真実であり、ある意味自虐的であり、ある意味面白半分である。

今年度の学年主任のS先生は、集団をまとめるのが上手な先生だ。
うまく乗せて、パワーを引き出す。
一方で、悩んでいる生徒にも寄り添い、不登校生徒でも、クラスの輪に溶け込ませようとする。
個々人の可能性と創造性を発揮させ、成果を上げるのが得意な先生だ。

管理主義的な私とは、ある意味、対極にあり、そのせいか、中3はのびのび育っている。

「これでよかったんだ…。」
と、私は納得しつつ、一方で、「私の存在意義はなかったのかな…」、とも思う。

中学を卒業した生徒の中にも、
「S先生のおかげで立ち直れました。ご恩は一生忘れません。」
という生徒が何人もいる。

素晴らしい先生である。
彼の学年は、毎年こんな感じだ。
生徒の自主性を尊重し、一切の管理はせず、上手に彼らの力を引き出している。
さすが芸術家という感じだ。

以前、校内の教師塾で講師として若手先生に、得意気に、自信満々に語ったことが、今となっては恥ずかしい。

失敗を経験にして、捲土重来を期するべきなのだろう。
だが、半年経ってもまだ、私にはそのエネルギーが湧かない。

今、学年主任や担任をやれと言われても、そのパワーはないだろう。

子供たちが嫌いになったわけではない。

ただ、この世界に情熱を感じなくなってしまったら、それはこの仕事を引退すべき時だと心得ていている。

最近、若手の先生たちの頑張りを見て、ほほえましく思う一方で、「どうして私にはその力が湧いてこないのだろう」、と思う。

何とかならないものか…
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