2018年07月29日
新型クラウン 結局3万台? そして新型LSは急失速?
■新型クラウン 受注状況について
https://newsroom.toyota.co.jp/jp/toyota/23634898.html
新型クラウンは予約開始後すぐ「4万台突破」の話題が著名ニュースサイトに登場するなど、複数のメディアでその爆発的人気が報じられていいましたが、実際販売店で話を聞いても「過去に例のないほどの受注」との話でしたので、発売後1ヶ月までには「5万台」は突破すると考えていましたが、結局は「3万台」に落ち着いたようです。
(ということは、実際の予約受注は2万台の程度だったのか?それとも発売後の受注が伸び悩んだのでしょうか?)
以前当方のブログでも記事にしています。
■新型クラウンは初期受注5万台超えなるか? &LEXUS GS販売推移
http://www.namaxchang.com/article/460160724.html
3万台でもものすごい台数ですが、新型LSが「約9500台」だったことを考慮すると、販売店も遥かに多く、伝統的なオーナーさんも多いクラウンがその「3倍+α」の台数というのは少し意外なところです。
もっとも、先代クラウンは「25,000台」、マジェスタが「2,800台」で合計「27,800台」のため、これよりは若干上回ったということで、セダン離れが進んでいる中、健闘したのは間違いないところでしょう。
なお、ニュースリリースにはパワートレーン毎の内訳は表示されていませんでしたが、
以下のニュースによると、売れ筋の「2.5LHV」は想定通り、約80%を占めているとのこと。
ついで「3.5LHV」が約15%、ジャーナリスト間でもっとも評判がよいと思われる「2.0Lターボ」はわずか5%とのこと。
全体の「約95%」がハイブリッドという比率は凄まじいものがありますね。
■新型クラウンが3万台を受注! 500万円超の高級車が目標の7倍も売れまくる理由とは
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180726-00010003-autoconen-ind
3.5L"マルチステージハイブリッド"が約4,500台というのは先代の「マジェスタ」(3.5LHV)の台数を大きく超えており、これは3.5L"マルチステージハイブリッド"がレクサスLS/LCにも使用されたパワートレーンということもあり、「バーゲンプライス」ともいえることも要因にあると思われます。この比率が今度どうなるでしょうか。
さて、一方で気になるのは、新型レクサス「LS」(LS500/LS500h)の販売が急速に落ち込んでいることです。
レクサスLSの月販目標台数は「約600台」ですが、予約受注がさばき終わったと考えられる2018年4月以降、販売数が激減しています。
以下は、新型LSの販売状況を集計したものですが、最初の半年間は過去のレクサス車を含めても非常に好調と思われる、毎月2000台を超える販売台数をマークしていましたが、2018年4月から激減。もともと販売数が落ち込み気味の「2018年5月」には、LS500/LS500h合計で、ついに目標販売台数である「600台/月」を割り込んでおり、グラフには反映されていませんが、「2018年6月」も合計500台を割り込んでいるなど保守的なレクサスの販売台数計画を早くも連続して下回る結果となっています。
新型LSに関しては2018年8月実施の「年次改良」でベースグレードの装備増強、各グレードでの装備変更等のテコ入れ策が予想されるほか、グループ内での紹介制度による報奨金?が早くも上積みされているとの噂もあります。
新型クラウンでの試乗レポートでも「新型LSよりも乗り心地が良い」とするレポートもいくつか見られますし、新型クラウン販売後、新型LSに関しては今後、さらに販売が苦戦する可能性が高そうです。
現時点では「方向性の変更」(特にLS500h・ハイブリッド)が市場には受け入れられていないといっても過言ではありません。
私的には、新型クラウンに3.5L "マルチステージハイブリッド"の採用で実は「LS500h」(ハイブリッド)の価格が相当に割高ということが証明されてしまったのがかなり悪影響を及ぼしていると思うのですが・・・
V6 3.5Lツインターボエンジンの「140万円高」という設定価格は、やりすぎでしたね。
LSに関しては、そもそも発売後の市場からの評判もよくありませんが、素性の良さは認められているため、あとはセッティング(味付け)でずいぶん変わると思われます。しっかり育ててセダン離れを少しでも食い止めてほしいものです。