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2017年12月13日

こんな物語 レビュー感想 投げやりなタイトルの理由は1章ラストで分かる

旧作レビューです



恋愛ものなのに、やけに男らしいタイトルフォントが印象的な、本作




絵が微妙なんでスルーしてました。








なんかアゴのトガりかたが学園ハンサムみたいだし










物語は、平和な日常を何かの理由(罪)で捨ててしまった旅人の青年と、旅先で行き倒れた青年を助けた女性の恋愛もの






一章はベタな恋愛モノだが、一章ラストでまさかの主人公死亡






主人公の罪が殺人だとは想定外だった。








殺人て…理由はどうあれもうガチの犯罪者やん…













2章では恋愛ものというより1章の謎解きが行われる





主人公を殺した女性の正体が妹だったのはまあいいとして、主人公の過去に犯した殺人が、極悪人の本性を隠してた恋人から妹を守るためだったのは切ないね。




主人公が殺したのは妹の恋人ではあるけど、妹の幸せを考えると本性を言い出せなかった。


なにひとつ上手くいってない







全体的にせつない話でまとまってるが、さすがにご都合主義が酷くて、自殺しようと飛び降りた妹が、主人公の植えた花壇で助かるってのは、流石にないかなあ







いや死ぬだろ普通


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そんな、クララが立った!みたいに集中線引かれてもさ…











そして更にヤバイのがEDの歌。作詞作曲は悪くないが、いくら何でもボーカルが音痴過ぎる。







フリゲ、同人ゲー史上でも最低レベルの音痴





川澄綾子も裸足で逃げ出すレベル








しかも明らかに録音サイズがおかしいし、これは最後の最後でやらかしたなと











クリア後に出てくる、今でいうboketeみたいなモードもスベってる

優しい世界_No-0002.jpg










まあ全体的に無難にまとまってました。


評価C
60点





ところで、製作サークルのHPが404なんだけど…


ここも失踪しちゃったのかな…








2017年12月12日

ゲーセンの衰退ぶりが本屋やCD屋より酷いレベル。元ゲームキッズがゲーセン黄金期、90年代を懐古してみた

▼私自身、もう殆どゲーム離れをしたゲームユーザーだし(元ゲームユーザーに等しい)、ゲーセンも完全に廃れたので15年以上も遠ざかってるんだけど(昔過ぎて最後に遊んだゲームが思い出せない)、それでもたまに気紛れで市場調査というか、見物に行く。



だけどやっぱり、どこを見ても遊べそうなゲームがないので、いつも100円をコインインせずに帰る



そもそも私がかつて熱中していた、背中合わせの対戦型筐体が1台すらない店も多い






そして客が少ない











▼ゲーセンがオワコン、衰退、廃れたといわれて久しいけど、かつてゲーセン漬けの少年だった自分でさえもう完全に興味が失せているし、時代の淘汰なんだろうね



今はスマホでゲームをやる時代だし、ネット対戦まで出来ちゃうからね。


反面、ハイスペックなゲームに関しても、家庭用ハードの性能が上がったことで、アーケード筐体のゲームを家庭用ゲームで再現出来ちゃうことが、ゲーセンの衰退にも繋がったね。


スペックは高いに越したことはないけど、ゲーム業界という広い括りで見た場合、こういう弊害もあるわけだ


しかもネオジオのように高額でもユーザー数が少ない訳でもなく、ネオジオCDのように長いロードもない








▼そもそも街にゲーセンやゲーム筐体がないよね。昔はスーパーや駄菓子屋にも筐体がいっぱいあったのにね。軒先に置いてあったり。




MVSって凄い発明だったよね。駄菓子屋というか個人商店にこれが置いてあったのは、すごい衝撃だった。一瞬にして子供の溜り場になった



100円で2ゲーム遊べて、しかも4種類のゲームが入ってたので、気軽にSNKのネオジオのゲームが遊べた。





100メガショック、ネ・オ・ジ・オ♪が懐かしい






屋外に置くことを想定して、なんと日除けが付いてる(笑)

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スーパーに入ってるゲーセン、というかゲームコーナーでも、相当本格的だった。




スーパーマーケット〇〇店のただのゲームコーナーが、今でいう大型ゲーセンくらいの規模





目的は母親が買物してるあいだに子供を遊ばせることなんだけど、今考えるとありえない規模




はあ、凄い時代だ…









▼でもいまのゲームコーナーはその範疇からも外れてるね。イオンにもゲームコーナーあるけど、プリクラや未就学児童〜小学校低学年までのゲームばかりだし、メダルゲームコーナーに至っては高齢者の溜まり場になっている。そこにゲーマーは少ない



90年代にもメダルゲームコーナーに高齢者がいるのを見た事があるが、極めて稀だった。

でも今ではそれが当たり前になっている。本当に時代は変わったね










▼実はゲーセンって、世代交代に失敗した最たる事業じゃないかな?







90年代ゲーセンを舞台にした漫画はハイスコアガールとかがあるけど(アニメにもなる)、2000年代、2010年代を舞台にしたゲーセン漫画って、もう製作自体が困難だし(何かある?)、ヒットさせるとなると益々ムリだよね。


何せヒット作が無いので、漫画の題材にしても盛り上がらない


誰も知らないゲームをネタにするという不合理な事になっちゃう。



スト2はスーパーヒットタイトルだからこそ多くのゲーム漫画がネタにしたのだし、名作だからこそ、ハイスコアガールのスト2回は面白いからね

















2017年12月11日

学級日誌 レビュー感想 悲壮感のオンパレード、隠れた良作










サークルKITYが2011年の夏コミで100本販売した同人ゲーム。製作1作目。



100本しかないCD-R版のジャケット
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これまでネット上では体験版のみがアップされていたのかな?12月9日から配信されているのは完全版ということで、プレイ




まず最初に思ったのはテキストが普通のADVとは違うな、ということ。




ゲームのスタンダードである会話文ではなく、地の文が中心になって書かれている。



それによりビジュアルノベルというより小説に近い構成




テキストや画質で90年代のセガサターンやPCゲームの雰囲気があり、菅野ひろゆきやタクティクスの影響を受けたのかな






とある問題を抱えた子どもたちが、そんな子どもたちや、それを管理する人間のみで構成された島に隔離され、歪んだ友情劇が繰り広げられる、といったやや変わった青春モノ(だと解釈した)






主人公やヒロインの問題が徐々に解き明かされていくことがシナリオのコアになっている



終盤、クラスメイトたちの本性が露呈するシーンではちょっと怖さがあった。タイトルにもなっている「学級日誌」の謎も解け、緊張感のある展開が続き、ギャグは殆どない




定番のバトルロワイヤルもどきもある






かなりエグイ描写が多く、ラストもハッピーエンドとは到底いいがたい、非常に印象に残るストーリーだ


ほとんどの設定には理由付けがあり、丁寧なシナリオ





惜しいのは画像関係で、素材なのでテキストとグラフィックのギャップが酷い。





まず隔離された島という折角の設定が全くそうは見えない。




設定からいえばもっと閉鎖的な世界観の筈だが、妙に開けている





離島なのに、海なども出てこない




プレイしていてやっと海が出てきたと思えば、明らかに湖







めっちゃ小さいし砂浜も波も何も無いけど……




言うほど海か?
優しい世界_No-0000.jpg
(この立ち絵はいつも鼻に違和感がある。モアイみたいで)










他にもヒロインたちが貧乳扱いなのに明らかにでかかったり(Blue Forestは巨乳多い)、シーンにそぐわない絵が非常に多い





こういうのは単純に萎えるんで、絵関係はもう少し頑張って貰いたい




技術に未熟な部分があり、処理もとても重たい




ボリュームも、終盤長すぎてグダグダになったので、カン蹴りの後がラストになる構成でもよかったかと。あと30分はカット出来る





マイナスファクターも多いが、シナリオはなかなかキレがあり、活動していないためかなり無名のサークルとゲームだけど、捨て置くにはもったいない、隠れた良作でした




特に、このクオリティで、2011年の公開から現在まで、DL数がたったの6回ってのは有り得ない








評価B
70点


このシビアさ、刺激…おすすめです。








公式サイトのメンバー紹介…


<メンバー>
シナリオ担当 :REI
音楽担当   :psycolo
スクリプト担当:夕貴
秘書     :ひととせ
※4人が揃う頻度=ワールドカップレベル
 


もうすぐワールドカップなためか3作目を開発中の模様。期待したい




ゲーム業界に就職したかつての友人の現在




















昔の友達が、ゲームファンなら誰もが知ってるゲームメーカーに、就職したんです






大学を中退してまで業界入りしたのはすげーよ。 いま勤めてるメーカーが、2,3社目らしい。まだ若いのに随分転々としている





友達といっても、もう前の話だし、 むこうはこっちのことなんて覚えてないでしょうけどね。




かくいう私も、彼のハナシをとあるソースで知るまでは、 きれいさっぱり忘れてました



で、久しぶりに連絡を取り合ってみたんです。色々話を聞きました









この業界はオタクばっかで、変わった人が多いと思うんですが、そのゲームメーカーはオタ向けの濃いゲームばかり出しているのに、意外にも普通の人ばかりで話が合わないとのこと(ただこいつが濃すぎるだけじゃなかとも思う)








昔の彼は、あまりにも豊か過ぎる感性を持っていて、 ゲーム業界に入ったことはすんなり納得した







当時からプログラミングからデザインまで出来たスゴイやつだった。






特にグラフィックではとあるコンテストで全国1位を受賞しています。しかも短期間での開発で、即興同然だった









と、実力は間違いなくある筈なんだが…










実は彼から年賀状や同人誌を貰ったことがあるが、捨ててしまった。





もしかしたら、クリエイタークラスに上り詰めて、 すげープレミアになったりして?






だったら惜しいコトをしたなあ。






なんて思ってたんだけど、どうやら相当苦戦しているらしい。







同じ業界人の女性と結婚したはいいが奥さんは体が弱く退職。結構生活が厳しい、というレベルらしい。







名前で検索するとスタッフリストやインタビューが載ってるページにヒットするし、技術もかなり高い筈だが、もうゲーム業界そのもので食っていくのが難しい









しかも能力は高いのに大学中退(高卒)ということで余り評価もされない。ボーナスも求人票には6.0と書かれてるのに、一銭も出ない(でも退職するときに貰えたらしい、これも不思議な業界)









ゲームやらアニメやらのメディアを扱う専門学校への入学だけは、絶対にやめておこうといわれた







ゲームメーカーもまた「会社」であるように、専門卒などでは出世はできないからだって(それどころかいつまでたっても下っ端)







最悪の場合卒業しても就職できないし、中退でもしようものならそれが最終学歴になってしまうからと







まあ、「最終学歴 代々木アニメーション学院中退」(パワーワードすぎる。まあ代アニはもうないらしいが)では、 後々自分の人生を振り返ったとき、あまりにも恥ずかしいからなあ








宮本でさえ今の自分の学歴じゃ任天堂に入る事すらできないと言ってたけど、ゲームユーザーにとっては「優秀な開発者=面白いゲームを作れる人材」だけど、会社としてはそうじゃないんだなあ








それでも我こそはという人たちには、是非ゲーム業界に入って頑張って欲しい








でもね…この友達にはとてもいえないけど、ゲーム業界はあくまで遊びを作る企業なので、絶対に飽きによる大きな不況、下火が来ることは考えなくても分かることだったよね…





結果異業種に就職したかつての仲間(彼よりも偏差値も低くゲーム制作のセンスもない)が彼よりも遥かに安定した人生を歩むことになったと思うと、なんとも…





だって別にゲーム制作が出来ても、ゲーム業界自体が沈んだら無意味だからなあ…(他に技術を生かせる業界も限られてるし)



でも自動車や食品は必ずどの時代でも一定の需要がある




俺はゲーム制作のセンスがあります!なんて言っても、まず間違いなくツブシがきかないからなあ…







ここがフリーゲーム・同人ゲームレビューブログだから言うわけじゃないけど、やっぱりゲーム制作は趣味で留めたほうがよさそう(コナミ感)





2017年12月10日

モカブレンドをブラックで。 レビュー感想 小粋なセンスの良作(ネタバレ)

「早く大人になりたい、早くお嫁さんになりたい」と少女。


「そうなんだ」と顔を赤らめる少年。






いかにもフラグビンビンで、将来恋仲になりそうな幼馴染の少年少女だったが、少女が突然容体を崩すシリアスな冒頭からスタート









だがシーンは切り替わり、かつて少年だった冴えない浪人生の物語として、ギャグテイストの本編に入る











幼い頃にフラグをビンビンに立てた少年少女のありがちな恋愛モノかと思いきや、実はこの恋が少年の背伸びとウソによる失恋に終わっていて、少女は少年の事なんて、なんとも思っていない。しかも19歳にして2歳の子供もいる





といった、お約束を裏切る、恋を成就させる恋愛モノではなく、恋を諦める物語というのが意外性があってよかった。









中盤からのストーリーは面白い

音楽もいい









ラストは春になり、無事大学に入学できたリクが実は先輩だったコメットと再会し、リクの新たなる恋がスタートし、ゲームは終わる。






主人公が唐突に新しい恋を始める事はご都合主義だが(作者も書いてる)、主人公が安易に幼馴染とくっつかなかったことは妙にリアルで、クリスマスを一緒に過ごす男女の話なのに妙にもの悲しい雰囲気が漂ってて、コーヒーに物事を例える言い回しといい、センスのあるゲームでした





クリア後のオマケと、タイトル画面に戻るとクリスマスツリーが桜の木になってる演出もなかなか洒落てた。





絵も可愛いけど、折角2人の作者がコラボしたんだから、一枚絵も欲しかったかな












評価B
75点







クリア時クレジットでなぜかコメットの設定が見れるが…


コメットはでかい(コナミ感)

【光彦でも阿笠博士でもない】まだネットでも考察が出ていない名探偵コナンの「あの方」の正体に気付いてしまった

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まず名探偵コナンの元ネタは言うまでもなくコナンドイルで、江戸川コナン(工藤新一)は作中でも子供版ホームズという扱いだ。









これは1巻から続く大前提で、分かりやすいイメージビジュアルが何度も出ている

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そして毛利蘭=モーリス・ルブラン。




阿笠=アガサ。




目暮=ジュール・メグレ







阿笠兄が阿笠栗介(アガサクリスティ)など、ネーミングは殆どが駄洒落である事が前提として存在する









名探偵コナンの作中でも暗号とは突き詰めればどれも駄洒落のようなものというセリフまである。









そしてホームズを読んだ人なら知ってるがホームズには宿敵がいる









モリアーティだ






そうつまり、我々は肝心なことを見落としていたのだ










そもそも、「黒の組織」の名前や、幹部のコードネームが酒に由来しているということから、そこばかりに目が行ってしまった。




「(黒の組織の)正式名称はある。言うとボスの名前がバレちゃうので言えません」という発言自体、作者のミスリードだったのだろう








酒の名前からあの方を考察することは、結果としてあの方の正体を遠ざける事になってしまっていたのだ







酒の名前なんて本当はどうでもよかったのだ。









つまり、考え方そのものが間違っていたから、あの方の正体に辿り着けなかったのだ








コナン、新一=ホームズと定義するなら、当然それに敵対する大ボスの「あの方」はモリアーティが元ネタであると推理すべきだったのだ
















そして作中にモリアーティの名前を持ったキャラが、1人だけ隠されている事に気付いてしまった




































それが566話に登場した森脇実だ

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(しかも羽持っとるやん!)







モリワキ





つまりモリワーキー→モリアーティ。














そう!!!あの方の正体はモリアーティの名前を冠した森脇実だったんだよ!!


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…な、なんだってーーっ!!!


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しかも単発キャラなのに、珍しく豪華声優が声を担当している










これはもう森脇があの方だという紛れもない証拠である











【ライブでゴーゴー】






2017年12月08日

たおやめサーペン レビュー感想 ブラックな御伽噺










兄が手弱女の妹を看取るだけの物語。



3〜5分で終わるのでカップラーメンに湯を入れると丁度いい。




妹を守る健気な兄の物語…


ではなく、妹の正体は実は…



「本当は怖い」と前置きがつく御伽噺にありそうなどんでん返しで、面白かった






評価C
60点



クリア後のタイトル画面も地味にインパクトがあります

転生天命-Call- レビュー感想 少年漫画風、痛快心霊ストーリー




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強い未練のある体に引き寄せられて他人の体に入ってしまう浮遊霊「中身」
その体から出るて成仏するためには、遺体の「未練を叶える」こと
霊感のある八知はしかたなく浮遊霊の「中身」の頼みを聞き
さまざまな体の未練の解決に協力していく…


お人よし浮遊霊「中身」と霊感女子のホラーファンタジーノベルゲーム










転生天命のリメイク版で、キャラがlive 2dでヌルヌル動く。作画レベルが非常に高いゲームだが実に自然に動いている(ただ表情が少ない事が違和感あり。怒るシーンでも真顔だし…)






キャラクターも面白い。霊感女子大生の八知と、スマホで霊障を検索する祖父。祖父のほうがキャラが立ってる(笑)

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(八知、女子プロゴルファーみたいだな)









グラフィックにかなり幅があり、「流行り神」風の濃い絵から漫画タッチの絵、実写加工(?)まであって、視覚的にも楽しめます







特に序盤の黒っぽい男、


いい笑顔だな(笑)


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ストーリーはなぜか浮遊霊をやっている「中身」が次々に死体に入ってしまい、その生前の未練を解き明かすといった心霊ミステリ





死んだキャラの中には動物などもいて、時に痛快、時に切ないオチが待っている








EDは2つに分岐するが、グッドエンドはなかなかさわやかで綺麗なエンディングだね。これから中身と八知の恋愛が始まるんだな…という感じ






バッドエンドでは暗い顔の八知一人だが(やっぱ女子プロゴルファーみたいだな)、

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グッドエンドでは生き返った中身と笑顔。これもいい演出

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本編4話を終えると5話とアナザーシナリオが出るが、制作サークルの作者の別作品キャラが登場する。元ネタを知らなかったがインパクトが強くて笑ってしまった







アナザーシナリオもグッドエンドバッドエンドに分岐するが、八知に告白する中身…






キスをしてもらうと冥途の土産にしなさいといわれ、本当に逝ってしまう


普通に告白すると恋はここからという終わり方





折角生き返った中身が、その後何度も殺されて、死んだり生き返ったり、ってのが、定番のドタバタ劇だね。







終わりとしては4話ラストのほうが綺麗だから、本編から見ると、蛇足だった(まあだからおまけなんだけど)






評価B
70点







ユーモアあふれる良作でした。続編もあるのかな





2017年12月07日

クチダケ レビュー感想 B級映画風ゲームの良作(ネタバレ)

















はるか未来の物語。

主人公キャーロンは宇宙飛行中、何者かの攻撃を受けて月に墜落してしまう。
脱出する方法を模索するキャーロン。
しかし月は、謎の殺戮生物"クチダケ"によって支配されていた…
















▼地球の形見というゲームのスピンオフ。未プレイだが、面白かったです。ストーリーも理解出来ます







会話劇は漫画的だが、B級洋画風ストーリーが非常に面白い。




月に墜落した主人公





そこには同じく漂流している人間達がいた







それぞれに役割を決めて脱出を試みる





だが脱出ポットは2つしかないので、誰かが殺されることは避けられない






手を組んだ筈なのに主人公は行く先々で何者かに命を狙われて…




誰かが嘘をついている





最早信じられるのは自分だけ……




と王道SF展開にワクワクする





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▼キャラクター性もいい。基本的に畜生が多い。というか主人公のキャーロンが既に畜生






こういうタイプの主人公、結構珍しいんじゃないだろうか。最後まで正義の味方には決してならない、自分中心のド畜生






逆にフードは底抜けに純粋だが、メルファーにあっさり殺されてしまう。唐突な殺人シーンが結構悲しい
















▼だが惜しい、こういうストーリーの最大の魅力は黒幕は誰か?という二転三転裏切りが続くところにあるのに、中盤でメルファーがあっさり裏切り謎解き終了。



その後も特に騙し合い的なストーリーはない






終盤は月に残されたクチダケが元人間で、人類への復讐を企み、それを阻止する、というこれまたB級SF映画展開になってしまった





まあこれはこれで結構面白いんだけど、騙し合いのワクワク感に比べるとどうにも物語が小さくなってしまった




何かどんでん返しが欲しかったな














▼ステルスアクションとしてはアカイイカア並に簡単操作で、使うのが矢印キーとシフトキーだけという単純設計なので、アクションゲームが苦手でも楽しめる。




スタンマイン(トラップアイテム)が使えるので、最悪ゴリ押しでもクリアは可能(というかバイオのナイフクリアと同じで、スタンマイン0回クリアは不可能?極力無しでプレイしたが、数回使っちゃった)






そして敵の視界がビジュアル化されており、隠れる事がとても簡単。隠れゲーにありがちな、隠れてるハズなのに見つかってイライラ、という悪循環にならないのが最大の長所







セーブポイントも多く(死ぬとかなり戻されるステージ、また、セーブポイントが隠れてて見え辛いところもある。しかも死んだらタイトル画面に戻される)、難易度もそこまで高くないので、初心者でも楽しめる。鬱陶しい謎解きもない






また、ジャンル的にはホラーゲームだが、ホラー要素がそこまで高くないので、怖がりのホラーゲー初心者でも楽しめる。ホラーテイストは初代バイオに近く、そこを歩く恐怖系。ゲームオーバーデモの画面や音楽も似ている。














クリアタイムは2:49だったが、非常に密度の濃いゲームプレイだった。





PS3時代以降の家庭用ゲームは、ムービームービーで見る時間ばかりが無駄に多く、何十時間もプレイさせられた割に充実感がないんだが、これは本当にゲームを遊んだという気にさせてくれた。昔ながらのゲームらしいゲームだった













評価B+
75点


総じてよく出来た良作。おすすめです。

















…ところでフードって女の子なのね。公式HPを見るまで確信がなかった。




こんな可愛い女の子をぶち殺したメルファーはガチ畜生。




でもフードはフードで、墜落した理由もその後のスタンスも阿呆すぎてこの世界観から浮いてた(笑)



漂流して、騙し合いをしているのに、「みんなで楽しみたい」って…




あざとすぎて最初こいつが犯人かと思ったなあ


探し屋トーコ レビュー感想 推理物ではなく「探偵物」の傑作(ネタバレ。犯人の言及もあり)












▼探し屋トーコクリアしました


もうずいぶん古いゲームだけど、例によって敬遠してました。


なぜならこれ、本当に長い。クリアまで10時間以上軽くかかったかな。


かかった期間もそれなりで、ちまちま進めてた


もともとT、U、Vとシリーズ化されていて、現在配信されているものはそれがセットになっている完全版らしい(途中までプレイしてた人は最初からやり直しなんだろうか?)






▼何せ、作中のネットネタが既に古い


使われているスラングが既に死語で

「ヒント:」
「〜〜なレベル」
「ktkr!」
「涙目」
「禿同」
「 も り あ が っ て ま い り  ま し た」


など、凄く時代を感じる


携帯電話が多機能すぎて最早電話ではなく携帯端末といったほうがいいなんて台詞もある。そしてこの数年後にその最たるものである、スマホが普及し、携帯電話はマイナーになる


レッテも当時売れてた空の軌跡のレンを、売春設定から黒いペットから何から何まで露骨にパクったパロディしたキャラクターだし、色々懐かしいね(しかしこいつもまるで探偵に向いてない見た目やな。1人だけ髪の毛もアニメカラーだし)


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▼システムは昔ながらのコマンドADVだけど、クリックモードはありません。


これは作業になりがちでちょっと面倒だった。








▼だがやはり特筆すべきは、シナリオの面白さ



「小説の探偵」に憧れる少年坂崎が探偵を通して社会の壁にブチ当たるのがメインストーリーだが、この描き方がとても上手い。


探し屋というのは探偵のことなんだろう、あくまで調査が仕事というのに拘ってて、殺人事件なども起きない


基本的にご都合主義はなしで探偵のディティールに拘っている。同じタイプの作品では小説の「俺は絶対探偵に向いてない」シリーズ(これは本当に傑作だからおすすめ)があるが、あれに比べると社会派に寄っている









▼序盤こそいい話で終わるが、中盤からのストーリーはほとんど救いのない話ばかりで、それが最終章で「推理小説で探偵が我が物顔で解いた事件の後はどうなっている、被害者遺族の悲しみは」という疑問への伏線となっており、素晴らしくよく出来たストーリー(他にも、結果としては探偵が暴いた、警察の汚職事件なども伏線になっている)








▼ただこの坂崎が曲者で、プレイヤーに嫌われるタイプの主人公だと思った



特に最終話になって遂に殺人事件が発生。坂崎は調査に乗り出し、クビにされた事務所に依頼人として自分の調査のサポートを頼む




ここでやっと「現実の探偵は小説の探偵とは違うんだ!」と気づくんだけど、いやお前、もっと早く気づけよ





というか1話の時点でそのことをある程度悟っていたはずなので、2話でまたオツムがリセットされてて、かなり違和感があった。



そもそも、坂崎が現実の探偵は小説の探偵と違うと知るのは、1話で既に終わった話なんだよね。それを延々引っ張るので、作者はこの最終話のためだけに坂崎を阿呆の子にしたいんだなあーと見え透いてたので、萎えたかな



最後にしてやっと探偵に向いてないと気付く坂崎(おせーよ)。


俺は絶対探偵に向いてない

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▼だがそんな坂崎が、そんな探偵がいないなら自分がなろうとするあたりは主人公らしくて格好よかった。このゲームは多数のキャラクターの視点で構成され、調査モードは桃子だけなんだけど、最終章にして坂崎での調査モードになるのも、なんか来るものがありましたね









▼黒幕が二ノ宮というのは、ちょっとベタ過ぎたかもしれない。このゲームのキャラクターは皆、家庭に不和を抱えているので、それが描かれない二ノ宮がもう明らかにクサイし

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ただ動機に関しては意外でした。坂崎と同じく推理小説に没頭していたキャラなので、坂崎のように、探偵ではなく、犯罪者のほうに憧れていたという流れだと思ってた。ただのサイコパスかと思えば、根っこはこいつも被害者でした








▼エンディングも事件解決とはいかず、坂崎はクビにされたまま探偵事務所には戻れないし、桃子と、実父だった半田との仲も修復されず、誰かが救われるわけでもない結末なのがまたリアル。





二ノ宮も、唯一の心のよりどころだった父親に、まるで相手にされてないことを知ったばかりか、犯罪者は死刑にすべきとまで宣告される




桃子の家庭環境なんて、最後まで触れないまま終了




多少他人と歩み寄るようになっただけで、たった一人で孤独に生きてきた桃子が、仲間に囲まれてさぁ幸せ、なんてこともない(終盤で坂崎を相棒にしたがってたのは桃子の本心で、だからこそ坂崎のルール破りに激怒したんだろうけど、レッテがその代役になったんだろうか…)




坂崎とヒカルも恋人にはならない



レッテも親とは再会しない。(他のゲームの作風ならまず再会シナリオがあるだろう)




二ノ宮が逮捕されても主人公以外が誰も触れないところもリアル。




結局それが日常だからね(銀二くらいは何か台詞があってもよさそうなもんだが)



事件があった以上解決しても不幸になった人が当然いるわけで、ハッピーエンドとはいかないのがリアルだ






▼しかしこのゲーム、キャラデザに相当癖があるんですよ。なんかそのせいでプレイしてない人もかなり多いとか、絵が一番不評みたいで




まあ絵が上手い下手はさておき、折角探偵モノとしてのディティールに拘ってるのに、肝心のキャラデザが探偵モノではないのは確か





まず女主人公の桃子…



探偵は印象を残すことがタブーなのに、この超ロングヘアはないでしょ。



一度すれ違っただけの二ノ宮にさえ覚えられてるし、なんで切らないんだろ(笑)

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クロス探偵物語の黒須剣も、「俺は探偵だから目立たない地味な格好をしている」と言ってたが、真っ赤な服に乳まで出して…




目立ちすぎぃいいいいいい!!


こんな奴が尾行してたら一瞬で気付くわ






他にもヒロインのはずのひかるが、どうにも猿っぽくって、可愛くない。



制服もなんかセパレートの水着にフリルがついてるみたいだし、線が歪んでる(笑)


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逆に一番可愛いのが、サブキャラのコノミ。こっちのほうがヒロインっぽいキャラデザ…



エロマンガでよく見る髪型ですね

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(なんであごひげ生えてんの?)





サブキャラは他にも登場するが絵のタッチがかなり違って、統一感がないのもおかしかった。



でも、そんな絵もすぐに慣れるんで、それだけでプレイしないのは、勿体ない名作







評価S+
90点




素晴らしい一作、今プレイしても余裕の面白さ



だがどうやらこの開発サークルは次回作を予告したまま、よくある失踪をしてしまったようで残念だ。






探し屋の出番なのかな





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