株式会社ギークリー
1000文字の短編なのにクオリティ高すぎ。
1000文字という制約があるので画像演出でシーンをカバーしているが、ダイレクトに表現するのではなく、記号的な絵で落ちていくチカの状態を表しているのが上手い
モブキャラも絵は無く記号に名前が書いてあるんだが、この世界観なら違和感がないどころか、いい感じに不気味さが出てる
モブ軍団がアヤを嘲笑するシーンで(笑)が連発されていたりね
なんか独特の気持ち悪さがある
内容はそんな具合で、ポップな絵柄、デザインに反してやや黒い…というか歪んだ小学生もので、小学生が主人公というのも珍しいし、世界が自分中心に回ってると勘違いしている、井の中の蛙の小学生の稚拙さをよく書けている
というかこれ、『夕焼け空の下』の作者による『夕焼け空の下』の続編なんだね。
ケイが出てくるシーンで「あれ、田島ってケイに似てるな」とか思ったけど、
本人だったね。
作中に夕焼け空の下〜〜というそのままの台詞が出てそこで気づいちゃったよ。まさか悪役(?)のチカがタイトル回収をするとは
まあそのくらい作風、画風に幅がある作者が巧いということで
ラストシーンでチカが顔すらなくなって記号的なモブの絵になってたり、文字通りオチて、タイトル画面が割れてる演出もいいですね。
たった3分1000文字のゲームでこれだけ演出を入れるゲームはそうはない
文章のない、簡素なラストシーンもちょっと怖い。プレイ前は、せいぜい恋にオチるっていうフワっとしたラストなのかなー……程度にしか思ってなかったからね
1000文字掌編としては頭1個抜きん出たクオリティでした。
評価B+
70点
しかし前作の少年少女のピュアストーリーの裏側でこんな歪んだキャラがいたとは面白い。ケイは私立にも行くし育ちのいいお坊ちゃんなんだろうけど、他のキャラがかなりの悪童。
ヒナノのことを「オバサン」「高校生のオバサン」、それと付き合ってるケイを「変態」とか言うシーンであ?お前〇すぞ?(威圧)となっちゃったよ
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