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2019年01月19日

映画「あさひなぐ」の感想…英勉監督作品の中ではマシだけど覆らない監督としての実力と素質の無さ。

今日は映画「あさひなぐ」の感想です。

日本屈指のダメ監督英勉の映画はやはり観ておかないとと、

DMMのリストに入れていたら届きました。

という事でDMM月額レンタルのDVDでの鑑賞です。



映画「あさひなぐ」は2017年公開の英勉監督作品。

今までにこのブログでも映画「ハンサム★スーツ」映画「トリガール!」

映画「ヒロイン失格」など数々のクソ映画を観せてくれたクソ映画監督の英勉。

傑作はやはり映画「貞子3D」シリーズなのですが、

他のサイトで魂のこもった長文の感想を書いたのですが、

そのサービスが終了してしまったため今では見られなくなってしまった。

とりあえず、今まで観た英勉監督作品はロクなものは1本もありませんでした。

ハッキリ言って監督しての実力と素質がないのに監督が続けられる、

不思議な映画監督の1人です。


映画「あさひなぐ」の原作はこざき亜衣による同名のマンガ。

「全国書店員が選んだおすすめコミック」にランクインしたそうですが、

原作については未読です。


物語のあらすじですが、

中学生の頃は美術部だった東島旭は高校では運動部に入ろうと考えていた。

たまたま朝に出会っていた2年の宮路真春による薙刀部の部活説明で道場へ見学に。

宮路みたいな女性になりたいと思った旭は薙刀部に入部をする事にするが…みたいな感じかな。


キャストですが、

東島旭を演じるのは西野七瀬。

乃木坂46のメンバーですが運動できない感は上手かった。

旭が憧れる先輩宮路真春を演じるのは白石麻衣。

圧倒的に画を支配するビジュアルはさすが。

役にも合っていたと思う。

ライバル校の1年一堂寧々を演じるのは生田絵梨花。

彼女は表情を作るのが上手いと思うし、

ただ可愛いだけではない存在感がある。

その他、多数の乃木坂46メンバーと、

富田望生、江田友莉亜、江口のりこ、中村倫也などが出演しています。


さて、映画「あさひなぐ」の感想ですが、

正直なところ「思っていたほど悪くなかった」です。

実際今回もクソ映画を観せられた〜って騒ぎたかったのだが、

今までの英勉監督作品の中では一番マシだと思う。

ただ、それが一般的な映画としクオリティが高いかと言えば違うし、

英勉監督がダメな監督というのが覆る程の内容ではなかった。


映画「あさひなぐ」のDVDを再生させると、

「TOHO」よりも先に「乃木坂46」ってロゴが出てくる。

この映画のファーストカットが出るよりも前に、

この映画は「アイドル映画」ですと宣言してくれるのは、

映画が始まる前に心構えを作らせてくれるので助かる。


「アイドル映画」としては、主演メンバーをはじめ、

乃木坂46のメンバーが輝いて見えれば役割をなしてると思うが、

今回の映画はその部分はそんなに悪くなかった。

なんと言っても白石麻衣の画の力は本物だと思った。

それに他のメンバーも魅力ある映画でした。


あと、今までの映画だと英勉監督の「笑い」というか、

「ギャグセンスは絶望的に酷かった」のだが、

今回は中村倫也が頑張ってくれたおかげで、

なんとか「行ききった感」はあった、彼に感謝した方がいい。


良かったところはそんなところかな。

乃木坂メンバーや中村倫也などの頑張り。

しかし、残念ながらそれ以外は相変わらず酷い。


まず英勉監督は監督に向いてないってのは、

映画が始まって数秒で分る。

映画冒頭でカラスが止まってるゴミ袋があるのですが、

これが「真っ白」なんですよ。

気持ち良い空気を吸い込んだらゴミがいっぱいだったってシーンなのに、

そのゴミ袋が全然汚くないんです。

人によっては「そんな細かいところ」と思うかもしれないですが、

本物のプロってのはそういう「細かいところこそ」こだわるもの。

「細部に神はやどる」とはよく言ったものだが、

英勉監督作品には何も宿っていない事が数秒で確信できた。


その他、改札が開かないのに何度もチャレンジする様や、

変態が転がっていく様など演出が本当に酷い。

演出と言えば薙刀部の部活説明会。

あれはなんだったの?原作でもあんな感じなの?

おしりを振るときにプリップリッて効果音は最悪だったけど、

そもそもあのシーンって何だったの?

由緒ある薙刀部って言といてあれかよと。

音楽に合わせて演舞する曲のセンスがさらに酷いのだけど、

「今笑ったやつ手をあげろ」みたいなの、あれ何?

目をつぶってあげさせるとか、給食費ドロボウの犯人探しなのかな。

薙刀部には「素直な心が必要」とかそういう事なのかなと思ったが、

特にその後に説明もなく結局なんだったか分らない。

いつも通り適当だなって。


それ以外にもツッコミどころはいっぱいあって、

武道場に行った時にいすがちょうど3つ用意されているんだけど、

手を挙げた3人しかこないって分かっていたんだなって。

二ツ坂という名前の由来ってなんだと思うってシーンがあるけど、

坂が二つあるんじゃなくて、全然坂の途中で言っていて笑えた。

目の前に坂あるやん…まだまだ頂上じゃないって分るやんって。

あと薙刀部って普段は薙刀持ち歩かないからね。

大会とか他で練習する時とかは持ち運ぶけど、

毎日の通学で持ち歩くもんじゃないから。

あと、これは英勉監督だけじゃないんだけど、

横一列で歩かせたがる問題は結構深刻。

画的にカッコイイって思ってるのかもしれないんだけど、

薙刀部が薙刀持ちながら横一列で学校の道を歩いてるんだけど、

めちゃめちゃ邪魔だから。

ああいう「画が撮りたい」ってだけの画がシラけさせる。

あと、剣道経験者のメンバーが薙刀の説明を聞いて、

「スネ、おもしろそうじゃない」ってセリフがあるんだけど、

その後にそのメンバーの問題になるのは間合いの撮り方…関係ないんかい!!

スネにこだわっちゃうとか、スネには対応できないとか、

そういう展開かと思いきや…ね。


細かいとこだと、鼻血は流石に止まってるの見りゃ分るだろとか、

小手や胴着が奇麗すぎるだろとかね。

破れるほど使ってたのに真っ白とあウケるね。

あと小さい頃使っていた小手も真っ白。

お前ら真面目に練習してねーだろと。

合宿でキツい練習してるはずなのにあんまり汗も出ていない。

あんなに水を運んでいたのに服とかめっちゃ奇麗。

普通の監督だったら首周りぐらい汗でてる様にすんだろと。

この段階で映画「埼玉喰種」と同レベルだよね。

あとこっそり肉を食べるために脱走しようとした時は、

木で閉じてるんだからそれ外さないと開かないだろと。

そして補習の「HOSHU」ってのも何にも面白くない。


で、ここまで言っていてなんなんだけど、

映画の物語として全然上手くないというのが一番の問題だと思う。

脚本も英勉だと知ってなんか安心した。

やっぱあいつはダメだよなあと。

先月感想を書いた映画「ちはやふる -結び-」なんかでもありましたが、

高校3年での部活は特別な想いがある訳じゃないですか。

映画「ちはやふる」シリーズが上手いと思うのは新設の部活なので先輩がいない点。

常に主人公達の学年の立場で物語を見る事が出来たこと。

今回の映画「あさひなぐ」はちょっとネタバレになってしまいますが、

映画が始まって30分ぐらいで「高校3年最後の試合」というものが描かれ、

この映画のクライマックスに「練習試合」が描かれている。

もちろん、薙刀部にとってはたかが練習試合って事ではないのは分るのだが、

高校生のドラマとして1本の映画としては全然上手くない物語だと思う。

原作を知らないのであんまり書けないけど、

そんなところをクライマックスにもっていかないといけない映画なのこれは?


最初の3年生が引退する試合、それまで特に3年生が努力していた描写がないので、

突然「悔しいです!」みたいに泣き始めても、

いやいやお前ら頑張ってなかったじゃんと悲しくならない。

ただ、これは主人公達がメインの映画なので、

ここで3年生達に比重を置かなくても良いってのは分かる。

その後、厳しい合宿…と言ってもたった6日間だけど…があったり、

努力して強くなった主人公達ってのは王道パターンで良いんだけど、

それでもクライマックスが高校最後の戦いでもない。

秋の新人戦と練習試合が映画の終盤ってどうなんだ。

なんか盛り上がりに欠けるというか、

脚本が下手すぎる…こんなんで良いのかよ。

そう、英勉ならね。


あと…ネタバレになっちゃうけど宮路が負けた理由が分からない。

お前の傲慢さは長所だが、弱点にもなりうるって言われてたけど、

でも戦っている一堂寧々も同じタイプで、

同じような状況なのに負けたって単純に力の差じゃないの?

しかも、ある人物は「楽しめばいい」とか言ってるんだけど、

お前の指導方法は全然そんなんじゃなかったやろうが!!


映画の途中で「防具なしで私と戦え」ってシーンがある。

映画「武曲 MUKOKU」のラストの試合シーンがカッコいいと思う人にとって、

こいつらの志の低さはヒシヒシと伝わってくるんじゃないだろうか。

そう言えば比べては悪いのだけど試合シーンがやっぱりイマイチ迫力がない。

打たせるために打っている感じが画に出てしまっている。

もうちょっとこだわってなんとかして欲しいな。

せっかく残心なんて言葉とか出してるんだからさ。


そんな感じかな。

あ、音楽の使い方はやっぱり全編通してセンスがなかったです。

安心の英勉クオリティ。

という訳で、今までの英勉監督作品の中では一番マシだけど、

結局乃木坂メンバーや俳優などの力によって、

ある程度保たれているというだけの映画です。

逆にいうと違う監督だったちゃんとした青春映画にもなったかもしれないのになあ。


そう言えば、主人公の中学は美術部って設定、

どこかで活きてくるのかと思ったけど全く関係なかった。

美術が好きって感じでも無かったし。

美術が好きな美術部だったからこそ、

他の人は気がつかないところに気がついたとか、

なんかそういう話になるのかなと思ったけど、

設定がただのノイズだったのも下手なところだと思う。


ああ、後クライマックスで旭の試合が一本取ったら終わってて笑った。

トリガールでも着水を描かなかったり本当に中途半端な人だなと思う。

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思いついた事を羅列。 映画「DETH FOREST 恐怖の森2」みたいなくだらない映画が凄い好き。 映画の感想は基本的にネタバレなしを心掛けています。
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