22/08/14(日)11:00にNHK BS4Kで放送された『[4K]愛と異端のシルクロード[HDR]』をDMR-ZR1で録画、VPL-VW255で100インチスクリーンに投影、CX-A5100(H)とMX-A5000(H)のDolby Atmos対応7.1.4chスピーカー構成で視聴した。
参考:愛と異端のシルクロード
https://www.nhk.jp/p/ts/ZZR945J67G/episode/te/EWG9NMNK77/
番組では、中国の俳優の趙濤さんが中国の雲岡石窟を尋ね研究員から石窟を築いた「鮮卑」の民の歴史とその国の皇帝となる皇子を産んだ皇后の運命を聞く、という中国の歴史と美術に迫るドキュメンタリーだ。
中国の石窟と言えば「敦煌」が有名だが他に3か所もあるとは知らなかった。今回の雲岡石窟に初めて海外のカメラが入り収録したと言う。この石窟は4世紀から6世紀にかけて北魏の皇帝が築いたものだ。
参考:【年表付】古墳時代とは?当時の生活や服装、食事、主な出来事まとめ
https://rekisiru.com/10657
北魏(386年〜534年)時代の日本は古墳時代(3世紀中頃〜6世紀末頃)にあたり、大和朝廷が成立し飛鳥時代(592年〜710年)に変わるのは北魏滅亡後となる。
参考:【年表付】飛鳥時代とは?当時の生活や服装、文化、出来事、人物まとめ
https://rekisiru.com/10927
「魏志倭人伝」(280年〜297年)が書かれた三国時代の魏(220年〜265年)・呉・蜀とこの北魏は関係ないという点から学ぶことになった。北の遊牧民が西晋(265年〜316年)滅亡による戦乱の中、中国北部を統一した皇帝が多民族をまとめ政治的に安定した国を造るのに仏教を利用した。
仏教の教えと皇帝の権力を国民に広めるために雲岡石窟を造らせたという。その石像は歴代の皇帝の面影を反映した大きな仏像が彫られている。
遊牧民は女性の地位が高く皇子を産んだ皇后は親戚からの要望が集まり政治的な不安定の原因となる。そこで皇帝は世継ぎを定めた時点でその母親たる皇后に自害を命じたと言う。その後皇子の育児は別の妻が担当した。
その育ての母の1人だった賈南風は皇帝を育て上げ権力を握った後、その皇帝が夭逝したため彼の息子も育て2代に渡り権力の座に就いた。その皇帝との母子の"愛情"を物語る仏像が雲岡石窟には残っている。賈南風死後皇帝は都を移し、龍門石窟を造り始めたと言う。
"異端"である「鮮卑」の民がインド文化や漢民族文化との融合を目指した国を造り、中国の歴史と文化に大きな足跡を残したと言う実に学ぶことが多い番組だった。
仏像の細かな作りや鮮やかな色彩が楽しめ4K HDR放送の魅力を実感出来る好番組だ。
個人的には女優の趙濤さんがLUMIX GH5をずっと首から下げていて熱心に雲岡石窟を撮影していたのが気になった。やはり動画性能と軽量な点が選択理由なのだろうか?
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