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2023年08月31日

トーハク特別展「古代メキシコ −マヤ、アステカ、テオティワカン」を見学してきた

23/06/16(金)から東京国立博物館 平成館 特別展示室にて特別展「古代メキシコ −マヤ、アステカ、テオティワカン」が開催されている。

行く気満々で前売券を購入したが毎日の猛暑で出かける気が起きず、少しでも涼しい日に出かけようと思っていたら早いものでもう23/09/03(日)の最終週となってしまったので慌てて8/29(火)に出かけた。

11:30にトーハクに着くと「特別展は混雑中」と掲示されていた。その通り会場は混雑しており要領よく見る順番を変えながら、時には諦めて列に並んで人気展示物を見る必要もある。やはり休館日の翌日火曜と終了間際は混雑するものだ。

特別展はほぼカメラ撮影可能で数点撮影不可があった。11時半過ぎに入場し14時前までたっぷり古代メキシコ文明を堪能した。

「I 古代メキシコへのいざない」では「装飾ドクロ アステカ文明 1469〜81年」がなかなかショッキングだ。本物のドクロを使い宝石で装飾して死者の世界の主ミクトランテクトリ神を崇める倫理観は私には理解しがたい。

「球技をする人の土偶 マヤ文明 600〜950年」を見ると1400年前からゴムボールを使った球技が遊ばれていたことに驚く。何故腰でボールを打ち合っていたのか興味がわくが、王侯貴族が重視していたことから多分太って腹が出ていることが有利に働く食料の豊かさを競えるルールだったのだろうか?

「II テオティワカン 神々の都」は約600年間栄えたと言う宗教都市でそこに造られた「太陽のピラミッド」から出土した「死のディスク石彫 300〜550年」のデザインが秀逸で記憶に残る。何故舌をだしているのだろう?AIチャットに質問したら死者と死の神々の対話を表現しているとのこと。

「三足土器」に心臓を取られた生贄とその心臓を刺した人が描かれているということで来場者はその絵を見ようと熱心に覗き込んでいた。4方向から写真を撮りじっくり見直しても絵の説明が無いからどう解釈すればそう見えるのか私には分からなかった。(^_^;;

「トランペット 150〜250年」は大きな巻貝を加工して作られた楽器で、ほら貝として古代エジプト、ギリシャ、ローマ、中国、日本でも使われていた共通点が興味深い。

一方で「太陽のピラミッド」「月のピラミッド」「羽毛の蛇ピラミッド」とピラミッド建設行われていたこと、太陽信仰していたことからが古代エジプト文明の影響が感じられる。テオティワカン住人の起源は不明らしいが紀元前3000年以降に古代エジプト人がメソアメリカまで渡ってきたのではないかと想像するのも楽しい。

多彩色の壁画を見ると『風の谷のナウシカ』のOPを思い出す。風の谷の民はメキシコ系だったのかな?

「III マヤ 都市国家の興亡」はやはり目玉の「赤の女王」の埋葬品一式が目を引く。マヤ人の宗教観である生命と再生の象徴ヒスイの重要性が装飾品の多さと美しさから良く分かる。

「96文字の石板 783年」は書跡の解説があり入館者に人気だ。マヤ文明はマヤ文字を持ち碑文を多く残しているとの話だから研究者には解析が楽しい魅力的な文明だろう。

「IV アステカ テノチティトランの大神殿」は過去の文明の遺物と神話を利用し大神殿を建設し政治的、経済的覇権を得たと言うことで目を引いたのは「鷲の戦士像 1469〜86年」くらいだろうか。鷲の動物コスプレっぽく楽しい像だ。

参考:創立80周年記念 常盤山文庫の名宝
 https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2623 


特別展を出て一休み。14時半から今日から開催されている「創立80周年記念 常盤山文庫の名宝」を東洋館 8室で見る。私には書跡のありがたみは分からないが陶器類は見て楽しめる。

17時閉館まで見学してやっと東洋館全フロアを見て回れた。アンコールワットはヒンドゥー教と仏教の融合文化だから像を見ているとそのハイブリット感が面白くて好きだ。
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