この番組をDMR-ZR1で録画、VPL-VW255で100インチスクリーンに投影、CX-A5100(H)とMX-A5000(H)のDolby Atmos対応11.1chスピーカー構成で視聴した。
番組ではフランスの処刑人サンソンがフランス革命に翻弄された悲運の生涯を追っていた。サンソンは法を順守し国王代わりに犯罪者を処刑することに誇りを持っていたのにどの身分階級にも属すことは許されず平民にも差別されていた。しかもフランス革命により国王たちも処刑する羽目になる。革命後は独裁政治により政敵の死刑が日常化して精神的に追い詰められてしまう。
参考:「美しき処刑人が見たフランス革命 なぜ理想は恐怖に変わったのか?」
https://www.nhk.jp/p/darkside/ts/4847XJM6K8/episode/te/P7M4MWMWGY/
本当に独裁政治の怖さを実感する話だ。もっとも権力者に弱いのは現代日本のマスコミ報道を見ても実際アリそうだし、目障りだと思われれば社会的に抹殺されそうで怖いことに変わりないみたいだ。
サンソン一族は代々処刑人を担っておりサンソン引退後は孫の代まで処刑人だったそうだ。どの階級にも属していなかったから政治闘争にも巻き込まれず無事生き延びたと思われるが、その苦悩は深かったと日記に綴っていた。
参考:「権力者に逆らう人間」が少数派である根本原因
https://toyokeizai.net/articles/-/344042
番組ではフランス革命では現代までその精神が受け継がれる「人権宣言[1789年]」が採択されたと評価していたが何か原案があった筈と思い調べれば「アメリカ独立宣言[1776年]」だった。そしてその源流はイギリスの思想家ジョンロックの「市民政府二論[1689年]」とのこと。この年「英国権利章典」が制定されている。
すっかり世界史の復習となったが、以下の時系列となる。
1620年:ピューリタン達がメイフラワー号に乗船して北アメリカへ移住
1688年:イギリスで「名誉革命」
1689年:ジョンロックの「市民政府二論」発刊
1776年:アメリカ「独立宣言」
1783年:「パリ条約」でアメリカ独立
1789年:「フランス革命」と「人権宣言」
イギリスの宗教弾圧が起点となりアメリカ移民が始まり、68年後イギリスでは「名誉革命」が起こり、その88年後に起きたアメリカ独立戦争に加勢したフランスは財政が破綻し、重税に苦しんだ市民による「フランス革命」が起きるという見事な起承転結の歴史だ。
番組では革命成果を綺麗にまとめようとしていたが実際は約170年に及ぶ戦いと血の歴史により勝ち得た権利だった訳でこのことを自覚しないといけないと思う憲法記念日のある5月に視聴するに相応しい番組だった。
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