島根の足立美術館の庭は海外の専門誌から世界一の日本庭園と評されている。創設者 足立全康氏が日本画を蒐集してきて、その惚れた絵画の風景を日本庭園で再現しようと作り上げたものだ。その美しさと世界観を維持する為7人の庭師が日々手入れしている。美術館にはその庭を鑑賞する為の”生の額絵”と呼ばれる窓が設けられている。その窓から見える庭の四季を8K収録した番組だ。
参考:「庭は一幅の絵画である 足立美術館 世界一の庭の四季」
http://www4.nhk.or.jp/P5299/x/2019-01-16/48/9815/3151026/
期待通りBT.2020の広色域で春は明るい緑、夏は濃い緑、秋は紅葉との対比で映える緑、冬は白い雪を被った緑と多彩な緑を見せてくれる。白い小石の枯山水や山に見立てた褐色の岩がアクセントになり生の日本画を楽しめる。
薄暗い美術館内部にて窓から明るい外の庭を写す場面では「HDRという技術を使い、目で見ている様な明るさでお届けします」といった内容のナレーションが入った様に、春薄曇りの弱い日光、夏の強い日光、冬は雪に反射する日光と言った太陽光の違いを描写するのに役立っていた。
4Kの解像度で”生の額絵”と呼ばれる窓から見える日本庭園を100インチスクリーンから観ているという入れ子状況を臨場感たっぷり楽しめた。
5.1chサラウンドは夏の蝉しぐれや鳥の囀りには効果的だったが、内容的に音に耳を奪われる場面は無かった。4K HDRの魅力たっぷりで何度も鑑賞したくなる好番組だ。
それにしても世界一を維持する為、毎朝開館2時間前から掃除と手入れ、季節ごとの刈りこみ、生の絵画としてバランスを維持する為植木の入れ替えと、そのコストの掛け方が大変だ。
この番組を観ると実際に季節ごとに足立美術館へ行きたくなる。それには島根は遠過ぎる…。(^_^;;
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