この本の中に書かれていたマーケティングとイノベーションについて、襟川氏がパソコンソフトを発売してヒットした時に初めて理解したと言った旨を語っていた。
私的には本の内容より、会社の歴史を紹介する映像で光栄マイコンシステムから1981年10月に発売された第1作『川中島の合戦』がシャープMZ-80B用カセットテープであったことに懐かしさを覚えた。低解像度のキャラクターグラフィックスのチープさもこれまた懐かしい。
ソフトバンクと言えば若い人達は携帯電話キャリア、大手電気通信会社と思っているかもしれないが、この1980年代初頭にパソコンソフトの卸業として創業し、1982年5月に「Oh! PC」というNEC PC-8x00/9800シリーズ専用雑誌を創刊している。
秋葉原デパートの本屋で創刊号を見つけて、中身の薄い記事内容とページ数の少ない薄さを見て「高い雑誌だなあ」と思いながら記念に購入した記憶がある。
この時代はパソコンの処理能力の進歩が早くNECから新製品が発売される度にラジオ会館7Fにあったショウルーム「Bit INN(ビット・イン)」に見に行ったものだ。
あれから35年が経過し、今や掌に乗るスマホの処理能力、グラフィック解像度、メモリ容量にストレージ容量は当時のパソコンの何万倍にもなっている。まるで夢の様な未来社会に生きているのだと改めて認識した。
1970年代は重厚長大と言うアナログ産業が日本の高度成長を支えていたが、1980年代に芽生えたパソコンがこの後のデジタル産業の基盤となりビジネスの軽薄短小化を進めたと思うと本当に10年先は分からないと思う。今から10年後はいったいどんな技術が社会を変えているのだろうか?
そう思いながら
『IBMが予測。近未来を変革する5つの技術』 https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1112856.html
を読むと量子コンピューターとAIが実用化されると言う。バラ色の未来であることを期待したい。
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