8/15(金)のワールドビジネスサテライトでは冒頭で「企業がコミケに熱視線のワケ」というレポートを放送した。
3日間で3万5千サークルが参加し60万人が訪れる予定のコミケにはオタク文化には縁が無さそうな企業も出展している。
1)雪印メグミルクは雪印コーヒーにゆきこたんという6種類キャラクターイラストを印刷して20代若年層にアプローチしたところ出荷本数が1割アップしてSNSではダイレクトに消費者の反応が返ってくると言う。
2)トヨタ系ショウルームのメガウェブでは「頭文字D (イニシャル・ディー)」仕様のトヨタスポーツカー86を展示して若者と大きな接点を持つことに成功した。
3)ホンダはアニメを表現する場所として車内で3分弱のアニメを上映した。
4)KDDI auでは「弱虫ペダル」とコラボしてコスプレWi-Fi隊や基地局を設け自社のサービスを理解してもらい親近感を得ようとしている。
コミケ共同代表は「この会場に来る人たちの特性として好きな物に時間、手間、お金を惜しまない」と語った。
また8/18(月)23:30放送のNHK NEWS WEBでは「福嶋麻衣子さんの気になる」で「“オタク文化”に商機!?」とコミケを取り上げていた。
コミケはこの3日間で55万人を動員しその経済効果は180億円と算出されている。一般企業ブースでは自動車メーカー(ホンダ)や乳牛メーカー(雪印)も参加していた。ジャカルタで開催された日本オタク文化見本市では経済産業省も日本のポップカルチャーを紹介するブースを構えていた。もふくちゃんは見本市ばかりではなく根付かせる支援が必要と語った。
2日間とも一般企業ブースには行かなかったのでテレビで取り上げられたものをまったく見ておらず惜しいことをした。「伝統文化でも、オタク文化でも、お金を稼ぐのが良い文化だ」と人を動員出来るコンテンツを全てビジネスに取り込んでしまう企業活動の逞しさを実感するレポートだ。
55万人で180億円と言うことは1人平均32,727円の出費となる。私はそんなに使っていないと思ったが、熱中症対策に色々と購入したし何よりLUMIX DMC-GM1を買っている。この経済効果に納得してしまった。(笑)
オタク文化はサブカルチャーだった筈が今や1つのメインカルチャーになってしまった。手塚治虫までも巻き込まれた漫画悪書追放運動が1950年代に行われた国とは思えない話だ。手塚先生は「漫画は駄菓子だ」と擁護したらしいが、60年後にその駄菓子がメインディッシュ扱いになるとは想像もしていなかっただろう。
これも漫画の神様が名作を描き続けたお陰なのだが、今まで日陰者だったのに急に日の当たる所に引っ張り出されて違和感がある。それに町興しや観光集客の為猫も杓子も漫画やアニメに頼る傾向にあるのは余りに工夫が無い。日本の漫画やアニメが今の人気を誇っているのは国に頼らず独自で自由に創作してきたからだ。下手に国の支援を期待するようになると活力が失われそうで心配だ。
もっともコミケに参加すると漫画アニメ文化の裾野の広がりを実感する。この参加者がキャラクタービジネスを経済的に支え、この中から新しい才能が見出され次の世代へと続いていく。プロへの登竜門が西は甲子園球場なら東は東京ビッグサイトだ。この熱気と参加者が楽しんでいる雰囲気を共有したくて私も参加するのだ。(笑)
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