2024年10月25日
棄民政策の果てに
今回は僕の経験から、こんな職場とは
早めに縁を切りましょうという、
注意喚起です。
カテゴリ「施設警備3〜ブラック企業編」
のB社。
東京に本社を置く、ビル管理会社で
警備は主に、外資系保険会社ビルを担当。
地元では破格の待遇と言われていましたが
リーマンショックでブラックの本性を
現わします。
12月を目前に迎える頃、隊長から
変なお達しがありました。
来月からシフトがとてもきつくなるから
覚悟しておくように。
そういえば隊長はこそこそとシフトを
いじっていたようです。
そして11月末、2人の隊員のクビを
発表。警備隊に激震が走る。その理由も
取ってつけたようなもの。
当時地元には警備する物件が1か所
しかなく、他所から異動で人員補充も
できません。
2人解雇し、1人を補充する。
ようするに1名減。
リーマンショックの頃には割と
珍しくなかった光景であったでしょう。
問題はその後のB社の対応で、
過労死ライン付近まで労働時間が延び
警備隊に困憊の色が。
速攻でクビを切るけれど、入れるのは
ゆっくりゆっくり・・・不満の声が
漏れてきます。
結局1名補充されたのは、約二か月後の
一月末。それまで急にきつくなったシフト
に喘いできた我々。
今なら、会社都合の退職になり得る状況
だったでしょう。退職代行を使われる
可能性もあります。
そんな頃、ある隊員が隊長に意見具申を
行いました。
B社警備隊は、女性隊員が数名います。
女子トイレの巡回があるので、警備員
登録をして雇っているのです。
防災センター受付、巡回、エントランス
ホール受付の3ポスト。勤務は平日日勤
のみ。
女性隊員は、エントランスホールの受付を
行いますが、休日は同ホール立哨の男性
隊員が受付も兼ねます。
防災センターの受付業務も平日昼間は
女性が行い、モニター監視業務も行います。
時間外は男性隊員が行います。
そこで、女性隊員を土曜日だけでも
出勤させられないか、という提案。
受付業務を担うことで、男性隊員の
負荷減になる。苦しい時は、助け合って
いいじゃないか。
しかし、隊長は一蹴しました。
労働契約が違う、と。
それはそうかも知れないが、男性隊員に
対する労務管理はどうなる。今なら労基に
駆け込まれるかもしれない。
後先考えず、2人の隊員のクビを切り
残りの隊員に対する労務管理は蔑ろ。
決めたのは、隊長です。
隊長も、平日日勤のみという労働契約の
ようでしたが、我々のシフトに入ろうと
しませんでした。
この棄民政策ぶりが、後の警備隊崩壊に
繋がるのです。
2人クビと言う、機構改革の大ナタを
振るったはいいが、皆の不満のガス抜き
を怠ってしまった。
怠りと言いましたが、最初からする気が
なかったと言うのが、正確かもしれません。
隊長も女性隊員も、規則の縛りがあるとは
いえ、自らの既得権益を守る事に固執し、
他の犠牲を強いてしまったのです。
こんな環境では、不毛な潰し合いが
まかり通るのは当然です。事実その後
警備隊の人間関係は殺伐に。
こんな上司に使われる部下たち。
しかし、タダでは済まなかった。
上記の解雇劇から2年半近く経った頃、
インターネット掲示板にB社警備隊の
黒歴史が暴露され始めた。
もちろん隊長にも、糾弾の矛先は向かい
ました。誰が書き込んだか、想像に難く
ありません。
当時は「外資系保険会社(名前は
言えません)」「警備」「ブラック」で
検索するとスレッドがずらり。
まさに絨毯(じゅうたん)爆撃でした。
クライアント側がこれに気づきます。
隊長に事実を確認するも、認めざるを
得ない。クライアント側の信用を失い、
臨時入札が行われました。
B社は入札に負けて、全員解雇。
次業者に移籍して残留希望の隊員も
いたようですが、あえなく却下。
如何にもB社らしい結末でしたが、
2人のクビを切り、禍根を残した事で
勝負ありだったか。
人事の大ナタを振るうなら、その分
残された者たちへの配慮をし、不満の
ガス抜きが必須だった。
それができないから、ブラックと言われる
所以なのかも知れません。
特に現場の責任者クラスに、権限が集中
し過ぎる職場は要注意です。
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