カラダ探し(漫画)〜感想
個人的な評価:10点中7.5点
ホラー度:★★★★☆
ネタバレ注意
ホラー度:★★★★☆
ネタバレ注意
「カラダ探し」&「カラダ探し解」をいっきに読み終えた。
ホラー、謎解き、デスゲーム、それらの要素が詰まったストーリーは、個人的に面白いと思った。
そして、ちゃんとスッキリするエンディングがあったのが良い。
ホラー映画にありがちな、モヤモヤするエンディングとかではなく、ちゃんと呪いという謎も解いて、スッキリするハッピーエンドだった。
赤い人は、普通に怖いし不気味だが、きっと実写やアニメの方がもっと怖いだろう。
漫画で読んでいるので、そこまで怖さはなかった...というか、慣れもあるけどね。
それに漫画だから、次のページで、くるだろうなーってのは予想できるので、心の準備もできて、吃驚する事はあまりない。怖いんだけど、行動や運動能力がいちいち面白いから、怖い+面白い、そして長く読んでいるうちに、次第に、可愛さも出てきた笑。
呪いの設定はしっかりしていると思う。
これでもか!!!ってぐらい、強い呪い。
その呪いの根源。
双子という設定は神秘的だけど、美紀&美子、子供特有の無邪気さ、残酷さ、純粋さがうまく表現されてた。
しかも強姦・バラバラ殺人事件という残酷な事件の被害者。
殺された美子が可哀想すぎるが、残された家族もあまりにも可哀想すぎる。
バラバラにされた美子の怨念というだけでも、じゅうぶんに強い呪いだけど、このストーリーは、もっと踏み込んでいって、美子だけじゃなく、美紀の呪い&想い、そして父親がやってしまった事、元々、悪霊が集まりやすい館、バラバラ殺人事件の被害者である美子の霊に憑りついた悪霊などなど、そういう設定も、とっても面白い。
理不尽に殺された美子を生き返らせようと魔術にはまった父親。
その気持ち、わかるな...
そして巻き込まれてしまった複数の高校生たち。
それぞれのキャラクターにストーリーがしっかりあるのが良い。
恋愛要素はありきたりなものだけど、キャラクターにしっかり共感できるように描かれている方だと思う。
まあ、ちょっとどころか、綺麗事すぎる点が多いけどね。
そこはフィクションだから、まあ、しょうがないとして。
個人的に、八代先生のキャラが好きだな笑。
高校生たちの中で、とりたて、私が推しているキャラもカップルもいないし、とりわけ嫌いなキャラもいないが...
でも、最初、うっざい!と思うキャラでも、実は...って、ちょっと共感できるストーリーがあるからな。
最後まで意味不明だったのは、デブスの頭おかしい女子生徒だったけど。名前わすれた笑。
でも、ああいう人いるよね...リアルでも。
悪意が全部妄想っていう...
うんうん。リアルでもいる。犯罪者予備軍、または犯罪者のタイプだね。
あの見た目だから、妄想をこじらせて、ああなってしまったのかな。
それはそれで可哀想だけど。
でも、デブでオタク気質の小川くんという男子生徒は、すっごく良い人だったな。
私は、小川くんは好きだね。
見た目はどうであれ、こういう人はリアルでも好印象。
逆に、フィクションでは、まあ、それなりに理解もできるし、ちょっとだけ共感する事もあるけど、リアルで私が相いれないのは、武司や高広みたいな奴らかな。
まあ、まわりにそんな乱暴で頭が悪い人はいないから、そもそも関わる事もないけど。
エンターテインメントとしては別にいいけど、どうも、不良だけど根や優しい系ってのが無理。
てか、リアルでは、自分勝手で、頭が悪く、暴力的な人は嫌いなんだよ。そういうのはフィクションだけにしてほしい。
それにしても、武司&あゆみのブラコン&シスコンっぷりは何んなの?ただのネタ?
年が離れた妹かなと思ってたが、普通に1−2歳年下なだけで、恋人同士みたい。
あんなシスコンぶりで、よく付き合えるな、裕子って人。
裕子ってキャラは、バカで第一印象は悪かったけど、実際は、優しい人で、シスコンな武司も含めて、武司を心から愛している人。
まあ、私は無理だけどな。
別にブラコン&シスコンは否定しないし、なんなら近親相姦でも関係ないけど、そういう人と友達になるのはアリだけど、恋人として付き合う場合は、ちょっと、武司レベルは無理だな笑。
結婚しても同居しそうだし、デートにも普通についてきそうなレベルでしょ、あれは笑。
そんなに妹が好きなら、妹と付き合えばいいのに。否定はしないよ。私は、そういうの。
なんだか、裕子がいいように使われているような気がして、ちょっと可哀想。
まあ、武司なりに、裕子は大切にしているようだけど。
あゆみ>>>(越えられな壁)>>>裕子>>>その他大勢
そんな感じがする。
とはいえ、この漫画のあゆみって子は普通に良い子で可愛いし素直な子だったけどね。
「カラダ探し解」に出てきた小野山 美紗は良いキャラしてた。
ちょっと地獄少女っぽい雰囲気。
最後、普通に転生して、遥として生まれ変わってたのか。
色んな世界があって、色んな想いがあって、色んなキャラがいて、カラダ探しという呪いを通して、巡り巡りあって、最後は、一番いい形で完結した。
ハッピーエンドがちゃんとある、謎解きホラーだった。
ちなみに、ここからは考察だが、黒くて怖い人(美子に憑りついた悪霊)は、やっぱり、「サタン系の悪魔の類」、又は「死んだ人間の悪意の寄せ集め」だと思う。
どっちかっていうと、サタン系の悪魔かなと思うけどね。
あの殺傷能力、身体能力、そして悪意、悪意、悪意!!!
欧米のエクソシスト系や悪魔系の映画でみかける「悪魔」のような行動をしているからね。
一応、ストーリーでは、悪霊って事になっているけど。
でも、悪霊というより、私はアレは悪魔にみえたな。父親が呼んでしまった悪魔。
まあ、悪霊にしろ、悪魔にしろ、このストーリーでは、生きている人間に憑りついた悪霊というより、無残に死んでしまった子供の霊に憑りついた悪霊(または悪魔)だから、もっとパワーはすさまじいし、おそろしい。
スッキリしたハッピーエンドで、良かったけど...
考えてみればみるほど、恐ろしい呪い、恐ろしすぎる悪霊(または悪魔)だったなと思う。