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2016年03月21日

堆肥は微生物たちの山

いま春植えの野菜の種まき作業に追われています。ポットをずら〜とトレイに入れて、土を一つ一つに入れて、湿らせたあとに種まき、札をつけてもう一度水をたっぷりやります。数百もポットを準備していると結構時間がかかる作業です。
DSCN3942.JPG
同時に畑の土作りを進めています。畑のかたわらに2,3年前から積み上げている牛糞堆肥があります。すでに全く臭いがしなくなっています。

このところJRと徒歩で片道1時間ほどかけて農業の講習会を受けに行っています。そこで指導員の先生が、「堆肥はにおいがしなくなると「完熟堆肥」と呼べます」と説明されていました。においがしているうちはまだ熟度が十分でないということらしいです。

つまり微生物による発酵は徐々に進むため、とても長い年月を要するのだそうです。ふつうは数年はかかるのだそうです。それを人為的に分解を早めるために切り返したり、発酵を促進させる様々な工夫をしたりすることで何とか「使える状態の堆肥」として使えるようにするのだそうです。

したがって近年においては製造に手間ひまのかかる従来のさらさらした土のような「完熟堆肥」はなかなか見ることができないともおっしゃっていました。

ふたたび私のいる畑の堆肥の山の話に戻ります。目の前にはブルーシートのかかった堆肥の山。軽トラック一台分あります。しかも無臭。3年以上経っているのはたしかです。したがって完熟に近いのかもしれません。すでにさらさらしています。既に動物の排泄物を含むような感じは毛頭ありません。

これはもしかして、貴重な完熟の状態に近いのかなと思います。なかなか手に入らない状態なのかもしれません。人には言っていませんが(ここでは公開していますが)大事に使わないといけないと思いました。これだけのものをつくるには労力を使わないのであれば年月が必要です。

その間に微生物たちがせっせせっせと有機物を分解していっています。けなげなものです。もとはもみがらだったのでしょうが、すでに指でつまむとぽろぽろと土のように崩れます。

この目の前の山には数え切れない微生物がいる筝でしょう。もしかしたら。この山(1tほど)の大部分が微生物だったりして・・・。その微生物の分泌する酵素の量も莫大な量だと考えると、「ほうっ」と思わず声をあげそうになりました。
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