2013年10月16日
日常生活の中での税務と法務(その4−2)
日常生活の中での税務と法務(その4−2)
「裁判」とは
ポールニューマンの「評決」
ポールニューマンの「評決」を、また見た。「正義と真実が行われるのを期待する。と期待しながら、最後に、万策尽きた原告側は、負けたと思っていた。しかし、陪審員から弱者・原告側に勝利宣告がなされる」のを、見たことがあるだろうか。よかった。素晴らしい。しかし、これは、他者も言っているように、「現実社会では、出来すぎ」であると思う。
日本の裁判所で、裁判官に勝つことは、まず、出来ない。
いろいろなことを見るにつけ、簡単に、「それでは、裁判で決着しましょう」とは言えない状態なのだ。民事事件は、結局は、100%の勝ちはない、と見た。従って、債務者は、「駄々をこねて、例えば、和解に持ち込む」と、当初100万円債務額が、50万円で、決着するのも珍しくないようだ。原告側勝訴だが、あとはスズメの涙の和解金で決着の可能性もある。刑罰はないのだから、怖いものなしである。それに、ようやく、気づいた。
一瞬、債務者は、借金・債務を踏み倒せばいいのだな、と思ってしまう。
刑事事件
犯罪者Aがいた。彼に弁護士が付き、「君は、犯罪など、犯していない」と、毎日、言われる。判決まで相当に期間がかかるため、犯罪者Aは、「犯人でない」と、思い込むようになる。Aを犯人にするためには、相当しっかりとした証拠が必要だ。51%証拠を揃えることができたら、たいしたものだ。証拠は、不十分なのが普通だから、刑は自然と軽く、不明なものとなる。被害者が1名残るのみである。
そのうち、判決を受けた者が、再審請求をする。裁判時に、証拠は、51%揃えることができた程度なのだから、数年後には、証拠は古びてしまい、証拠不十分となるだろう。結果として、無罪放免となり、国家賠償請求を起こして、勝訴し、老後を過ごす(冤罪を除く)。事実として、被害者が1名残こる。被害者とは、被害を受けた者が一人いて、必ず、だれかが、加害しているのである。この事実を、忘れてはなるまい。
「疑わしきは罰せず」というが、被害者が1名残る。 刑事事件であれば、「裁判」は起こすべきだし、警察側で、立件をしてくれるであろう。明らかに、被害者がいるのである。
腹立たしいのだが、裁判とは、人が人を裁いているのである。間違いも、ありうるだろう。
それが当然であり、真実は神のみぞ知る、である。「再審」は不明である。
明らかに、被害者がいるのである。
民事事件
疑問だ。私はこれまで、「自力執行は、良くない」と、清く、明快に、述べてきたが、これからは撤回しようと思う。裁判しても、殆ど回収ができないのなら、当事者間の話し合いが大切となる。裁判に頼らない範囲で、合法的な債権回収がいいようだ。
「話し合い」・「内容証明郵便」に始まり、「少額訴訟」、「仮執行宣言付支払命令」、「和解調書」、「公正証書」、「抵当権の類の物権の設定」、(「仮差押」、「仮処分」は弱いが、効果はある)、「代物弁済」、「債権譲渡」など、やりようはいくらでもあるのだ。私は、すっかり、甘くなっていたようだ。「債権回収」を見直してみるつもりだ。
そのままでは納得いかないため、制裁措置として、回収ができない場合は、それは諦めても、そのような業者がはびこらないように、同業者間で情報を共有し、金融機関のもつブラックリストのようなものを共有するのもいいだろう。とにかく、最後は裁判なのだが、民事裁判に、絶対的「勝ち」はないのが現実のようである。
従前、当社のリースしていたコピー機は、津波で使用できなくなった。60回払い程度で、6回目くらいで非難にあった。動産保険が掛けてあるのだが、地震保険には加入していず、契約書の裏面に、免責事項になっていて、署名押印なっていた。私は、正直に、残債務リースの殆どを支払った。打開策として、毎年掛け捨ての地震保険に、リース会社が加入し、それを、毎年、リース債務者に請求してもらえばいいことだ。丁度、住宅ローンの場合の、団体生命保険料に似た考え方だ。震災後も、動産リース物件に、地震保険を付ける動きは、業界には無い、ようだ。民事事件のことが分かった以上、裁判はしないこととする。
いざというときに備えて、縦横のつながりを見直して、「You are the Law. でなく、I am the Law.」・・・。ただし、私は、普通の人です。
出世とは、独立するとは、何か。
私は、以前、会社員だった。平社員、係長、支店長代理、課長となっていった。課長になると、次は部長、間もなく、役員が目に入る。どの派閥に入るかで将来は決まる。それでも、わかるのだ。役員になってもダメなのである。社長を超える役員など居ず、目指す役員などつまらないものに、やがて見えてくる。しかし、自分以下の地位の者には、強く振る舞える。会社は、強者が弱者をいじめる世界であるのだが、その頂点が社長なのだ。社長に勝てる、社員はいないのである。これに気付くと、出世に興味が失せてくる。勤め続ければ、給与・賞与は上がり、年金も貰える。だが、こうして、会社生活を終えていく自分は、何のために生きてきたのかと、不安に駆られる。しかしながら、これは、これで大変、立派な生き方ではある。独立しても、いずれは、自分が社長で、会社を作るようになるのだから、偉そうなことは言えない。
しかし、準備もなく、バラ色を描いて、会社を辞める・自立するのは、「待った」である。成功する人は少なく、辞めた時の収入に、「手が届かない」人が、殆どだと思うからである。
人生を楽しむという、考え方ができるなら最高だ。金持ちの家の子は金持ち、東大に入るのは、東大出身の親から、が普通の考えである。あきらめる必要はないのだが、「現在の自分に満足する」というのは、一種、身に着けたい処世術である。
=========
最近必要に迫られ、興味をもち、蝸牛のスピードで、いろいろと研究・検討中するのだが、成果が見えない。
(1)非上場株式の評価。会社の評価。(2)会社清算の一連の処理(3)合併、分割に係る一連の処理。資本金等取引。みなし配当、譲渡所得。(4)幼稚園、保育所、介護施設、宗教法人などの、公益法人の会計・税務。(5)財務分析。定量分析の精度を高める。(6)数学と経済学の連関はどのようになっているのか。
上記のものは、いずれも、おもしろいのだが、難しく、(1)〜(3)は、金額が大きく動く世界で、間違いやすい分野であるが、是非今後、積極的に経営コンサルタントのターゲットにいたしたい。少しずつ、ご一緒に眺めてみたいものである。
============
(2)会社の評価
参考文献;創成社 秋本敏男 「企業分析と企業評価」、
税研 齋藤雅俊 非上場会社の合併実務ハンドブック、 (一部、野村の考え方を混在)
1企業価値
「企業価値(enterprise value)」とは、企業が全体として持っている価値をいう。
「株主価値(shareholder value)」とは、企業全体の価値を株主に帰属する価値と、株主に帰属しない価値に大別した場合、前者をいう。
(1)株主に帰属しない価値とは、負債価値(value of debt)のことである。
企業価値=株主価値+負債価値(=負債の簿価)
i.e.株主価値=企業価値―負債価値、である。
「企業価値」とは、「企業評価」を求めることである。「企業評価」とは、実質的に、「株式の評価」に他ならない。
「公開会社の株式の評価」は、「日々の資本市場(株式相場)」で形成される。需要と供給で決定するのが、基本であるが、そのベースとするものは、市場参加者による企業価値・株式評価である。その基準となるものは、非公開会社に対する企業価値・株式評価による。
(2)企業評価が必要となる場合
@相続、贈与時の、株式の税額計算のための株価計算
A投資家にとっての、PER、PBRなと、投資指標
BM&A時
(3)企業価値評価の方法
目的により、様々な方法がある。
(1)伝統的な評価方法、 (2)キャッシュ・フロー(cash -flow)重視の方法、の2ケある。
(2)の「キャッシュ・フロー(cash -flow) )重視の方法」とは、DCF(Discounted Cash Flow Method)という「割引キャッシュフロー」のことである。
(1)「伝統的な評価方法」
「純資産方式」、「比準方式」、「還元方式」の3ケある。
(ア)純資産方式
簿価純資産(適格)方式、時価純資産(非適格)方式(再調達時価方式)
(イ)比準方式
類似業種比準方式(相続財産評価基本通達(国税庁))、類似会社比準方式(IPO時公開価格 の参考値)
(ウ)還元方式
配当還元方式、収益還元方式
「伝統的な評価方法の算式」は、上記のとおり、「純資産方式」、「比準方式」、「還元方式」の3ケある。
上記のうち、類似会社比準方式(IPO時公開価格の参考値)のみ、記述する。他のものは、見たことがあるであろう。
類似会社比準方式=A×(b/B+c/C)/2×L
A;類似会社の平均株価
B;類似会社の平均1株当たりの純利益
C;類似会社の平均1株当たりの純資産
b;評価対象会社の平均1株当たりの純利益
c;評価対象会社の平均1株当たりの純資産
L;格付け値
(2)キャッシュ・フロー(cash -flow)重視の方法
これは、DCF(Discounted Cash Flow Method)という「割引キャッシュフロー」のことである。「キャッシュフローの時間価値を取り入れて計算する考え方」である。
DCFによる企業価値=将来のキャッシュフローにおける現在価値合計(A)+残存価値の現在価値(B)−有利子負債額(C)+営業外の資産価値(D)
「時間価値を取り入れて計算する考え方」には、2通りある。
1つは、将来価値(future value)を算出するコンパウンディング(compounding)であり、今1つは現在価値(present value)を算出するディスカウンティング(discounting)である。
Compoundingは、将来一定の期間内にいくらの価値を生み出すかである。他方でDiscountingは、将来一定の期間内に生み出される価値を現在に引き戻したものである。
2486×(1+0.1)×(1+0.1)×(1+0.1)=3310・・・3年間、利率(interest)は0.1である。「2486」はDiscounting valueであり、「3310」はCompounding valueである。
(3)設備投資の経済計算
@投資の種類には、投資(有価証券投資等)と、設備投資がある。
A設備投資の採否判断の4要素
(ア)投資額(初期投資額)(イ)経済命救(投資効果を期待しうる時間の長さ)(ハ)各期のキャッシュフロー(ニ)投資利益率
B「キャッシュフローの時間価値」を考慮に入れない方法
(ア)回収期間法(イ)増加額比較法(ハ)増加率比較法(平均投資利益率法)
C「キャッシュフローの時間価値」を考慮に入れる方法
(エ)正味現在価値(NPV)法(DCF法)、NPV;Net Present Value、NPV>0のとき、採用
(オ)内部利益率 (IRR)法・・・IRR>WACC(資本コスト)とき、採用。
注1 WACC(ワック)は、Weighted Average Cost of Capitalのことで、資本コストという。資本コストは、資本の機会費用であり、自己資金のコストと借入コストの加重平均として、計算される。
2非上場株式の評価の方法
税務上、
(ア)純資産価額方式
(イ)類似業種比準価額方式
(ウ)純資産価額方式と、類似業種比準価額方式の併用
(エ)S1S2方式(株式保有特定会社)
(オ)還元方式
会計上
DCF方式
=======
それでは、また。
「裁判」とは
ポールニューマンの「評決」
ポールニューマンの「評決」を、また見た。「正義と真実が行われるのを期待する。と期待しながら、最後に、万策尽きた原告側は、負けたと思っていた。しかし、陪審員から弱者・原告側に勝利宣告がなされる」のを、見たことがあるだろうか。よかった。素晴らしい。しかし、これは、他者も言っているように、「現実社会では、出来すぎ」であると思う。
日本の裁判所で、裁判官に勝つことは、まず、出来ない。
いろいろなことを見るにつけ、簡単に、「それでは、裁判で決着しましょう」とは言えない状態なのだ。民事事件は、結局は、100%の勝ちはない、と見た。従って、債務者は、「駄々をこねて、例えば、和解に持ち込む」と、当初100万円債務額が、50万円で、決着するのも珍しくないようだ。原告側勝訴だが、あとはスズメの涙の和解金で決着の可能性もある。刑罰はないのだから、怖いものなしである。それに、ようやく、気づいた。
一瞬、債務者は、借金・債務を踏み倒せばいいのだな、と思ってしまう。
刑事事件
犯罪者Aがいた。彼に弁護士が付き、「君は、犯罪など、犯していない」と、毎日、言われる。判決まで相当に期間がかかるため、犯罪者Aは、「犯人でない」と、思い込むようになる。Aを犯人にするためには、相当しっかりとした証拠が必要だ。51%証拠を揃えることができたら、たいしたものだ。証拠は、不十分なのが普通だから、刑は自然と軽く、不明なものとなる。被害者が1名残るのみである。
そのうち、判決を受けた者が、再審請求をする。裁判時に、証拠は、51%揃えることができた程度なのだから、数年後には、証拠は古びてしまい、証拠不十分となるだろう。結果として、無罪放免となり、国家賠償請求を起こして、勝訴し、老後を過ごす(冤罪を除く)。事実として、被害者が1名残こる。被害者とは、被害を受けた者が一人いて、必ず、だれかが、加害しているのである。この事実を、忘れてはなるまい。
「疑わしきは罰せず」というが、被害者が1名残る。 刑事事件であれば、「裁判」は起こすべきだし、警察側で、立件をしてくれるであろう。明らかに、被害者がいるのである。
腹立たしいのだが、裁判とは、人が人を裁いているのである。間違いも、ありうるだろう。
それが当然であり、真実は神のみぞ知る、である。「再審」は不明である。
明らかに、被害者がいるのである。
民事事件
疑問だ。私はこれまで、「自力執行は、良くない」と、清く、明快に、述べてきたが、これからは撤回しようと思う。裁判しても、殆ど回収ができないのなら、当事者間の話し合いが大切となる。裁判に頼らない範囲で、合法的な債権回収がいいようだ。
「話し合い」・「内容証明郵便」に始まり、「少額訴訟」、「仮執行宣言付支払命令」、「和解調書」、「公正証書」、「抵当権の類の物権の設定」、(「仮差押」、「仮処分」は弱いが、効果はある)、「代物弁済」、「債権譲渡」など、やりようはいくらでもあるのだ。私は、すっかり、甘くなっていたようだ。「債権回収」を見直してみるつもりだ。
そのままでは納得いかないため、制裁措置として、回収ができない場合は、それは諦めても、そのような業者がはびこらないように、同業者間で情報を共有し、金融機関のもつブラックリストのようなものを共有するのもいいだろう。とにかく、最後は裁判なのだが、民事裁判に、絶対的「勝ち」はないのが現実のようである。
従前、当社のリースしていたコピー機は、津波で使用できなくなった。60回払い程度で、6回目くらいで非難にあった。動産保険が掛けてあるのだが、地震保険には加入していず、契約書の裏面に、免責事項になっていて、署名押印なっていた。私は、正直に、残債務リースの殆どを支払った。打開策として、毎年掛け捨ての地震保険に、リース会社が加入し、それを、毎年、リース債務者に請求してもらえばいいことだ。丁度、住宅ローンの場合の、団体生命保険料に似た考え方だ。震災後も、動産リース物件に、地震保険を付ける動きは、業界には無い、ようだ。民事事件のことが分かった以上、裁判はしないこととする。
いざというときに備えて、縦横のつながりを見直して、「You are the Law. でなく、I am the Law.」・・・。ただし、私は、普通の人です。
出世とは、独立するとは、何か。
私は、以前、会社員だった。平社員、係長、支店長代理、課長となっていった。課長になると、次は部長、間もなく、役員が目に入る。どの派閥に入るかで将来は決まる。それでも、わかるのだ。役員になってもダメなのである。社長を超える役員など居ず、目指す役員などつまらないものに、やがて見えてくる。しかし、自分以下の地位の者には、強く振る舞える。会社は、強者が弱者をいじめる世界であるのだが、その頂点が社長なのだ。社長に勝てる、社員はいないのである。これに気付くと、出世に興味が失せてくる。勤め続ければ、給与・賞与は上がり、年金も貰える。だが、こうして、会社生活を終えていく自分は、何のために生きてきたのかと、不安に駆られる。しかしながら、これは、これで大変、立派な生き方ではある。独立しても、いずれは、自分が社長で、会社を作るようになるのだから、偉そうなことは言えない。
しかし、準備もなく、バラ色を描いて、会社を辞める・自立するのは、「待った」である。成功する人は少なく、辞めた時の収入に、「手が届かない」人が、殆どだと思うからである。
人生を楽しむという、考え方ができるなら最高だ。金持ちの家の子は金持ち、東大に入るのは、東大出身の親から、が普通の考えである。あきらめる必要はないのだが、「現在の自分に満足する」というのは、一種、身に着けたい処世術である。
=========
最近必要に迫られ、興味をもち、蝸牛のスピードで、いろいろと研究・検討中するのだが、成果が見えない。
(1)非上場株式の評価。会社の評価。(2)会社清算の一連の処理(3)合併、分割に係る一連の処理。資本金等取引。みなし配当、譲渡所得。(4)幼稚園、保育所、介護施設、宗教法人などの、公益法人の会計・税務。(5)財務分析。定量分析の精度を高める。(6)数学と経済学の連関はどのようになっているのか。
上記のものは、いずれも、おもしろいのだが、難しく、(1)〜(3)は、金額が大きく動く世界で、間違いやすい分野であるが、是非今後、積極的に経営コンサルタントのターゲットにいたしたい。少しずつ、ご一緒に眺めてみたいものである。
============
(2)会社の評価
参考文献;創成社 秋本敏男 「企業分析と企業評価」、
税研 齋藤雅俊 非上場会社の合併実務ハンドブック、 (一部、野村の考え方を混在)
1企業価値
「企業価値(enterprise value)」とは、企業が全体として持っている価値をいう。
「株主価値(shareholder value)」とは、企業全体の価値を株主に帰属する価値と、株主に帰属しない価値に大別した場合、前者をいう。
(1)株主に帰属しない価値とは、負債価値(value of debt)のことである。
企業価値=株主価値+負債価値(=負債の簿価)
i.e.株主価値=企業価値―負債価値、である。
「企業価値」とは、「企業評価」を求めることである。「企業評価」とは、実質的に、「株式の評価」に他ならない。
「公開会社の株式の評価」は、「日々の資本市場(株式相場)」で形成される。需要と供給で決定するのが、基本であるが、そのベースとするものは、市場参加者による企業価値・株式評価である。その基準となるものは、非公開会社に対する企業価値・株式評価による。
(2)企業評価が必要となる場合
@相続、贈与時の、株式の税額計算のための株価計算
A投資家にとっての、PER、PBRなと、投資指標
BM&A時
(3)企業価値評価の方法
目的により、様々な方法がある。
(1)伝統的な評価方法、 (2)キャッシュ・フロー(cash -flow)重視の方法、の2ケある。
(2)の「キャッシュ・フロー(cash -flow) )重視の方法」とは、DCF(Discounted Cash Flow Method)という「割引キャッシュフロー」のことである。
(1)「伝統的な評価方法」
「純資産方式」、「比準方式」、「還元方式」の3ケある。
(ア)純資産方式
簿価純資産(適格)方式、時価純資産(非適格)方式(再調達時価方式)
(イ)比準方式
類似業種比準方式(相続財産評価基本通達(国税庁))、類似会社比準方式(IPO時公開価格 の参考値)
(ウ)還元方式
配当還元方式、収益還元方式
「伝統的な評価方法の算式」は、上記のとおり、「純資産方式」、「比準方式」、「還元方式」の3ケある。
上記のうち、類似会社比準方式(IPO時公開価格の参考値)のみ、記述する。他のものは、見たことがあるであろう。
類似会社比準方式=A×(b/B+c/C)/2×L
A;類似会社の平均株価
B;類似会社の平均1株当たりの純利益
C;類似会社の平均1株当たりの純資産
b;評価対象会社の平均1株当たりの純利益
c;評価対象会社の平均1株当たりの純資産
L;格付け値
(2)キャッシュ・フロー(cash -flow)重視の方法
これは、DCF(Discounted Cash Flow Method)という「割引キャッシュフロー」のことである。「キャッシュフローの時間価値を取り入れて計算する考え方」である。
DCFによる企業価値=将来のキャッシュフローにおける現在価値合計(A)+残存価値の現在価値(B)−有利子負債額(C)+営業外の資産価値(D)
「時間価値を取り入れて計算する考え方」には、2通りある。
1つは、将来価値(future value)を算出するコンパウンディング(compounding)であり、今1つは現在価値(present value)を算出するディスカウンティング(discounting)である。
Compoundingは、将来一定の期間内にいくらの価値を生み出すかである。他方でDiscountingは、将来一定の期間内に生み出される価値を現在に引き戻したものである。
2486×(1+0.1)×(1+0.1)×(1+0.1)=3310・・・3年間、利率(interest)は0.1である。「2486」はDiscounting valueであり、「3310」はCompounding valueである。
(3)設備投資の経済計算
@投資の種類には、投資(有価証券投資等)と、設備投資がある。
A設備投資の採否判断の4要素
(ア)投資額(初期投資額)(イ)経済命救(投資効果を期待しうる時間の長さ)(ハ)各期のキャッシュフロー(ニ)投資利益率
B「キャッシュフローの時間価値」を考慮に入れない方法
(ア)回収期間法(イ)増加額比較法(ハ)増加率比較法(平均投資利益率法)
C「キャッシュフローの時間価値」を考慮に入れる方法
(エ)正味現在価値(NPV)法(DCF法)、NPV;Net Present Value、NPV>0のとき、採用
(オ)内部利益率 (IRR)法・・・IRR>WACC(資本コスト)とき、採用。
注1 WACC(ワック)は、Weighted Average Cost of Capitalのことで、資本コストという。資本コストは、資本の機会費用であり、自己資金のコストと借入コストの加重平均として、計算される。
2非上場株式の評価の方法
税務上、
(ア)純資産価額方式
(イ)類似業種比準価額方式
(ウ)純資産価額方式と、類似業種比準価額方式の併用
(エ)S1S2方式(株式保有特定会社)
(オ)還元方式
会計上
DCF方式
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それでは、また。
投稿者:日常生活に役立つ税務・法務、経営について|09:27