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2019年05月31日

EU議会選挙結果(五月廿九日)



 ビールの話に戻る前に、これを片付けておこう。スポーツを先にしたのは、注目度の差である。チェコでは、投票率28パーセントが語るように、EU議会選挙はそれほど注目を集めていなかったのである。ハンドボールは個人的な注目度の高さの問題である。

 例によって、このEU議会選挙に先行した政治状況の変化を概説しておくと、2017年の社会民主党のソボトカ政権の迷走と崩壊が最大の出来事である。連立政権を組んでいたANOのバビシュ氏を追い落とそうとしてあれこれ画策した結果自滅したという印象を与えたのが、すでに始まっていた社会民主党の凋落を確定的にした。2009年のトポラーネク内閣、2013年のネチャス内閣に続いて、三つ目の内閣が、閣内の与党同士の主導権争いが原因となって倒れたことになる。
 2009年の緑の党、2013年のVV党は市民民主党と相討ちの形になって、その後の下院の選挙では議席を獲得できなかったが、ANOはしぶとかった。2017年秋に行われた選挙で、「コウノトリの巣」事件のスキャンダルにもかかわらず、30%近い票で78議席を獲得して第一党になったのである。第二党になった市民民主党の三倍の票と議席を獲得したが、単独過半数には届かなかった。社会民主党は大きく減らして共産党よりも下だったのである。

 その後、バビシュ氏はまず、ANO単独での少数与党での政権の樹立を画策したが失敗。改めて社会民主党と連立を組み、共産党の閣外協力を取り付けて、下院で承認を得たときには、次の重要な選挙である大統領選挙が終了していた。その大統領選挙では、ANO、社会民主党、共産党にオカムラ党が、大なり小なり支援したゼマン大統領が、他の政党の支持を集めたドラホシュ氏を破って当選している。
 去年の大統領選挙でゼマン大統領が当選したとはいえ、社会民主党とゼマン大統領の関係は、とくに党の指導部との関係はあまりうまくいっていないから、これが社会民主党の党勢の回復につながるとは思えなかった。市民民主党は、一時の壊滅状態からは下院の選挙で回復したとはいえ、創設者の息子のクラウス氏を追放するなど内紛を起こしていたから、ここも議席を増やすことはなかろうと踏んでいた。

 投票は金曜日の午後と、土曜日の午前中から2時までという時間帯に行われたのに、結果は他国の選挙に影響を与えないようにということか、日曜日の午後11時まで発表されなかった。その結果選挙番組も臨場感を欠いて全く盛り上がらなかった。この盛り上がらなさもEU議会の選挙の投票率が低い原因になっているのかもしれない。日本もそうだけれども、チェコなどのヨーロッパでも、選挙が半ばショーと化してしまっていて、民主主義だどうこういうのに疑問符を付けたくなることがある。

 とまれ結果は以下の通り。

  ANO        6(21.2)
  市民民主党     4(14.5)
  海賊党       3(13.9)
  TOP09+市長連合   3(11.6)
  オカムラ党     2(9.1)
  キリスト教民主同盟 2(7.2)
  共産党       1(6.9)

 一番の驚きは社会民主党が、5パーセントを越えるどころか、4パーセント弱の得票率に終わり、議席を失ったことである。党首のハマーチェク氏は、ANOと連立内閣を結成していなかったら、さらに得票率が下がっていたはずだと主張しているがどうだろうか。連立するならするで最初から、下院の選挙の直後から連立すればいいものを、一度ANO単独で組閣させて失敗させたうえで、連立交渉を始めた中途半端さが有権者の信頼を失ったものとみる。先日の内閣不信任案の際にも、退場して賛成も反対もしないというざまで、何も決められない政党というイメージを自ら作り出してしまった。
 二つ目の驚きは市民民主党が、海賊党を押させえて第二党になったことである。これは前回の下院選挙と同じだとはいえ、海賊党が意外なまともさを発揮している中、市民民主党では内紛が起こっていたことを考えると、驚きである。この辺りは、ANOの得票率がそれほど高くなかったこと、共産党をはじめとした組織票をもつ既存の政党が議席を確保していることから考えて、投票率の低さが影響していると考えてよさそうだ。
 共産党が得票率を減らして議席を失ったのは、共産党支持者の一部がオカムラ党に流れたことを意味するのだろう。極右と極左は親和性が高いのである。

 この結果から、日本のマスコミのよくわかっていない人たちは、反EU、反難民受け入れの政党が躍進したとか言い出すのだろうが、大まちがいである。
 議席を獲得した7つの政党のうち、はっきりとEU離脱を主張しているのはオカムラ党だけである。共産党もEUに批判的だが、離脱を主張するところまでは来ていない。他の政党はすべてEUはチェコにとって必要な存在で、チェコがEUを脱退することはありえないと主張している。同時に、どの党も(海賊党は違うかも)、議席を失った社会民主党も含めて、現在のEUの運営の在り方を変えなければいけないと主張しているのである。もちろん党によって重点を置くところは違うが、EUそのものではなく、その運営を批判し改善を求めている点では全く同じなのである。
 難民の受け入れに関しても、オカムラ党、ANOに限らず、ほぼすべての国政政党が受け入れに反対している。海賊党ですら積極的な受け入れの主張はしていないのである。それに難民受け入れ反対とレッテルを張られているが、正規の手続きを踏んでチェコへの受け入れを希望する難民に関してまで、受け入れ拒否といっているわけではない。数は少ないが、チェコで難民申請中の人や申請が通った人もいるのだ。オカムラ党はこの辺の正規の手続きを踏んだ難民の受け入れも拒否することを主張しているようだが、他の党は受け入れ制度を本来のEUのルールとチェコの法律に基づいて運用することを主張しているだけである。

 だから、今回のチェコに於けるEU議会の選挙について何か言うなら、真っ先に言うべきことは投票率の低さである。ブレグジットというEUを揺さぶる問題、バビシュ首相のEU助成金をめぐる疑惑が解決されない状態で、ゼマン大統領がEUに批判的な言動を繰り返す中でさえ、EU議会選挙の投票率が30パーセントにも届かなかったのである。
 議席数の少ないチェコでどんな結果が出ようとEUは変わらないと考えたのか、どの政党がEU議会に議席を持とうが変わらないと考えたのか。いずれにせよ、この投票率の低さにつながっているのは単なる無関心というよりは、諦めの気持ちのように思われる。これこそ民主主義の危機ではないのか。幸いチェコでは下院の選挙だけは投票率が比較的高いけど、投票率28パーセントで出た結果をもとに、国民の意志がどうこう言われてもなあ。
2019年5月29日20時30分。





共通欧州売買法〈草案〉 共通欧州売買法に関する欧州議会および欧州理事会規則のための提案 (別冊NBL) (単行本・ムック) / 内田貴/監訳 石川博康/訳 石田京子/訳 大澤彩/訳 角田美穂子/訳









タグ:EU議会 選挙

2019年05月30日

ハンドボールもシーズン終了(五月廿八日)



 日曜日、テレビのプログラムを見たらお昼過ぎからハンドボールリーグ男子のプレーオフ決勝の最終戦が放送されるというので楽しみにしていた。お昼ごはんを食べながら見ようと思って、テレビをつけたら、試合は終わっていて表彰式の様子が写っていた。あわてて確認したら、試合開始は伝統的な午前10時半で、この日はマウンテンバイクのワールドカップがチェコで行なわれるためそちらが優先され、カテゴリーとカテゴリーの合間にハンドボールの試合を放送することになっていたようだ。知っていればネット中継で見ていたのになどと言っても後の祭り。しかも応援していたカルビナーが二試合連続で7mスロー戦で負けてプルゼニュの優勝が決まったから、踏んだり蹴ったりである。

 とまれプレーオフを概観しておく。全22節が終わった時点での順位は以下のとおり。

1 プルゼニュ       35
2 カルビナー       34
3 コプシブニツェ     29
4 ノベー・ベセリー    26
5 ドゥクラ・プラハ    25
6 イチーン        24
7 フリーデク・ミーステク 22
8 ロボシツェ       20
9 ズブジー        19
10 フラニツェ       15
11 ブルノ         11
12 リトベル         4

 8位までがプレーオフで優勝を争い、9位以下は追加のリーグ戦で降格チームを決める。最悪なのが、下位4チームがすべてモラビアのチームで、その中にオロモウツ地方のチームが両方とも入ってしまっているところである。リトベルなんかたったの2勝で勝ち点4である。せっかく昇格したのにまた一年で降格するのはこの時点で決定的で、実際に1勝しか積み上げられず最下位に終わってしまった。こっちは順位の変動もなかったから特に触れることもないか。

 プレーオフは先に三勝した方が勝ち進む方式で、一回戦の結果は、

  プルゼニュ 3−0 ロボシツェ
  カルビナー 3−0 フリーデク・ミーステク
  コプシブニツェ 1−3 イチーン
  ノベー・ベセリー 1−3 ドゥクラ・プラハ

 二回戦、つまり準決勝は、

  プルゼニュ 3−0 イチーン
  カルビナー 3−0 ドゥクラ

 とプルゼニュとカルビナーの強さが際立っていた。この二チームは去年も決勝で対戦しており、その時にはカルビナーが、3−1で勝っている。最終戦を除けばどちらが勝ってもおかしくない試合ばかりだった。今年もそんな展開になるだろうと期待していたら、結果はさらに劇的だった。

  プルゼニュ 31−27 カルビナー
  カルビナー 28−24 プルゼニュ
  プルゼニュ 22−29 カルビナー
  カルビナー 29−29 プルゼニュ
  プルゼニュ 27−27 カルビナー

 最初の三試合は予想以上に差が付いたのだが、残りの二試合は同点で終わり、7mスローで決着がついた。どちらもプルゼニュが勝って、優勝を決めた。特に4試合目は、試合中からカルビナーが7mスローを決められないシーンが多く、一本でも多く決めていればカルビナーの勝ちだっただけに残念極まりない。名前忘れたけどプルゼニュのキーパーが、素晴らしかったといえばその通りではあるのだけどね。

 順位決定戦を経た最終的な結果は、3位ドゥクラ、4位イチーン、5位ノベー・ベセリー、6位コプシブニツェ、7位フリーデク・ミーステク、8位ロボシツェの順となった。モラビアのチーム数は多いんだけど、カルビナーを除くと下位に沈みがちである。来シーズンはフラニツェに上位進出してもらいたいところなのだけど。


 女子のほうは、スロバキアと共同のインテルリガで、優勝したのはスロバキアのミハロフツェ。チェコ側の優勝を決めるプレーオフに進出したのは、モスト、スラビア・プラハ、ポルバ(オストラバの一地区)、ベセリー・ナド・モラボウの4チーム。
 準決勝ではモストとスラビアがそれぞれ二連勝で決勝進出を決め、モストは決勝でも二連勝、あっさりとチェコ最強チームの座を守った。ただ、男子と違ってチェコテレビが全く中継してくれないのでどんな選手がいるのかとかさっぱりわからない。バレーやバスケットの国内リーグも中継されることがあるのだから、ハンドボールの女子も代表だけでなく、国内リーグの試合も中継してほしいと思う。サッカーやアイスホッケーなんて派生競技のフットサル、フロアバルなんかまで中継されるのに……。

 ところで、オロモウツは、ベセリーとのチェコ4位争いに負けて、下の順位決定リーグに回ってしまった。これもまた女子のリーグの結果にあまり興味を引かれなくなった理由のひとつである。チェコ側の最終的な順位は、3位ポルバ、4位ベセリー、5位オロモウツ、6位ピーセク、7位ズリーン、8位プルゼニュ。久しぶりにモラビアのチームの優勝が見たいんだけどねえ。

 男子も女子も二部リーグも日程を終えて優勝チームが決まっているようだが、経済的な問題で昇格を辞退するチームもあるので、現時点で優勝チームがそのまま昇格するのかどうかはわからない。教育省もスポンサーがたくさん集まるサッカーや、ブルノのMotoGPなんかに助成金を出すぐらいだったら、マイナースポーツに出したほうが対費用効果は高いと思うのだけど、目に見えやすいところに出したがるんだよなあ。
2019年5月29日23時。




確か男子のエクストラリガのスポンサーの製品である。

[ミズノ] ハンドボールシューズ ウエーブガイア 3 ブルー×シルバー×ブラック 24.0 cm 3E










2019年05月29日

いろいろ終了(五月廿七日)



 スポーツのイベントがあれこれ終了したので、忘れないうちにまとめておく。結果があれなので、長々と書く気にならないのである。
 まずは、先日期待できそうだと書いたアイスホッケーの世界選手権。準々決勝でドイツに干渉したところまでは、予定通り、期待通りだったのだけど、準決勝のカナダの壁は厚かった。スロバキアに苦戦していたから、チェコももっといい勝負ができると思ったのだけど、グループステージのロシア戦と同じで、特に第一ピリオドは何だか腰が引けているような、遠慮がちなプレーぶりのように見えた。チェコがこれやると勝てないので、途中で見るのをやめてしまったのだけど、案の定完敗。無得点では終わらず、最後に一点返したから、ロシアとの三位決定戦に希望が見えてきた。

 翌日の三位決定戦では、チェコは見違えるようなプレーを見せて、これは行けると思ったところで失点。それでもすぐに逆転して第一ピリオドは終了。正直この時点で、勝利は固いと、にわかファンとしては思ってしまったのだが、第二ピリオド開始直後に不運な形で失点して同点に追いつかれてしまった。
 その後も、チェコが押していたのだ。いや圧倒していたと言ってもいい。それなのに、最後のゴールだけが決まらなかった。運がなかったというのもあるのだろうけど、ロシアのキーパーがめちゃくちゃすごかった。途中からはチェコの選手がキーパーと1対1になってもシュートが入りそうな気がしなかったし。
 結局延長でも決着がつかず、勝負はPK戦みたいなのにもつれ込んだんだ。チェコのキーパーも頑張って2本止めたんだけど、ロシアのキーパーは一本もシュートを決めさせず、チェコのメダルの夢は儚くなってしまった。残念。それでも今年のチームは、最初のロシア戦と準決勝のカナダ戦を除けば、すごくいい試合をしていた。オールスタームにも、ボラーチェクとフロネクの二人が選ばれたし、若手選手も多いから今後に期待が持てそうである。今後と言えば、今年代表で大活躍した、現在はスイスのチームにいるクバリークが特に楽しみである。

 チェコが負けてどうでもよくなった決勝では、フィンランドが勝って、久しぶりの優勝を遂げた。今回のフィンランドは、NHLの選手がほとんどおらず、前評判は決して高くなかったのだけど、選手の名前だけでは結果は決まらないということを証明してみせた。その代わりに、まだ十代の選手が活躍して話題になっていた。


 ところで、サッカーでは、一部リーグの順位が完全に決定した。残っているのは二部との入れ替え戦と、ヨーロッパリーグの予選出場権をかけたプレーオフだけである。
 上位、6チームは30節終了時点と変化がなかった。リベレツがバニークを抜いて5位に上がっていたのだが、最終節にヤブロネツに負け、プルゼニュと引き分けたバニークに再度逆転されて元の木阿弥に戻った。優勝のスラビアと2位のプルゼニュがチャンピオンズリーグの予選に出場と、3位のスパルタと4位のヤブロネツのヨーロッパリーグ予選出場が確定した。残る一席をかけて、5位のバニークと、中位4チームのプレーオフで勝ち上がったムラダー・ボレスラフが対戦することになる。バニークもボレスラフも、ヨーロッパのカップ戦では毎回ボロボロだから、リベレツが勝ち上がってくれるとよかったんだけどねえ。

 下位六チームのほうは、結構順位の入れ替わりもあって、追加のリーグ戦をやった甲斐がある感じなのだが、最終的には降格チームと入れ替え戦に回るチームは、30節終了時と同じになった。早々に最下位と降格が決まったのがドゥクラで、残留が決まったのがスロバーツコだった。その後、カルビナーの入れ替え戦と、オパバの残留が決まり、プシーブラムとボへミアンズが最終戦まで残留をかけて争うことになった。プシーブラムがドゥクラに勝って、ボヘミアンズがオパバに負けた場合だけ順位が入れ替わって、ボヘミアンズが入れ替え戦に回るという条件だった。最終的にボヘミアンズが残留を決めるまでの流れはなかなか劇的だった。プシーブラムが3−2で勝利した後、0−1で負けていたボヘミアンズが試合終了直前の90+4分に同点に追いついて、残留を決めたのである。
 ただ理解できないことが一つある。ボヘミアンズとプシーブラムは最終的に勝ち点40で並んだのだが、こういう場合、普通は直接対決の結果で順位を決める。この2チームの直接対決の結果は、プシーブラムの2勝1分だから、ボヘミアンズが残留ということは、得失点差で順位を決めるというルールになったとしか思えない。ざる守備のプシーブラムは35試合で、最下位のドゥクラより多い73失点もしているので、得失点差が−30なんて数字になっているのだ。ちなみにボヘミアンズは−10でドゥクラは−42である。

 二部でも最終節を終えて、順位が確定しており、チェスケー・ブデヨビツェが優勝で昇格。二位のイフラバがカルビナーと、三位に入ったブルノがプシーブラムと入れ替え戦を行う。この四チームなら、イフラバとカルビナーに一部にいてほしいのだけど、なかなか希望どおりには行かないものである。モラビアとシレジアのチームを応援しているとはいえ、正直な話、たちの悪いファンを多数抱えるブルノとバニークには二部どころか三部辺りでおとなしくしていてほしいものである。

 ハンドボールについても書くつもりだったのだけど、長くなったので分割する。
2019年5月27日23時。




へジュークって……。正しくはヘイドゥク、ヘイドゥクである。あのアイスホッケー選手のブランドだろうか。

Hejduk/ヘジューク MH700 【アイスホッケーフェイスガード】 2018-2019







2019年05月28日

オロモウツで飲めるPIVOB(五月廿六日)



承前

5.スバティー・コペチェク醸造所
Adresa: Krejčího 4, Svatý kopeček
Web: http://svatokopeckepivo.cz/

Piva: Hanibal světlý ležák
   Yankee světlý ležák
   Ginger světlý ochucený ležák
※醸造所が直接経営しているレストランはないようで、ここに上げたビールは、近くのナ・コペチクという喫茶店兼お土産屋で売られているものである。ペットボトル入りで、度数は不明。レジャークと名付けられているので、いずれも11度以上あるのは確かである。

Kudy: 駅前のバス停から11番に乗って丘を昇りきったところのスバティー・コペチェク・バジリカで降りる。醸造所のほうは前の通りを通っても存在に気づけなかったから、訪問者は受け入れていないようである。喫茶店は教会の前面に出る方向に歩いていれば左側にある。

Jinde: 醸造所のHPによれば、オロモウツ市内のトラムの停留所シベニークの近くにあるブルースバー・ガルフで飲めるらしいが詳細は不明。


ここからはオロモウツの外のミニ醸造所。

6.メリハーレク
Adresa: Prvního máje 10, Horka nad Moravou
Web: https://www.pivovarekmelicharek.cz/

Piva: 36種類

Kde v Olomouci: ペットボトル入りのものはオロモウツのグローブスで買えるらしい。またオロモウツ市内にいくつかあるいろいろな中小のビール会社やミニ醸造所のビールを飲ませるお店でも運がよければ飲めるようである。例えばトラムの停留所裁判所の近くにあるレトロピブニツェなど。

Kudy: ホルカ・ナド・モラボウはバスでホモウトフに向かう途中に通る町だが、ホモウトフとは違ってオロモウツの一部にはなっていない。醸造所に行く場合には、20番のバスに乗って停留所ホルカ・ナド・モラボウ町役場で降りる。毎週木曜日の15時から17時の間なら醸造所でビールの直売が行われている。


7.コシーシュ
Adresa: Lhota pod Kosířem 10, Drahanovice
Web: https://www.pivovarkosir.cz/

Piva: Gabriell 12°
   Haltýř 11°
   Černý Kosák 14°
※ガブリエルは普通の黄金のビールで、ハルティーシュは色が濃い目のポロトマベーである。このほかに、クリスマスなどの機会に応じて特別なビールを造るようである。

Kde v Olomouci:テレジア門の近くのテレジアンホテルのレストランで、ハルティーシュが飲めるのは確認済み。ピボテーカでも購入できる。

Kudy: オロモウツの駅裏のバスターミナルから、チェヒ・ポット・コシージェン行きのバスに乗って、45分ほどでルホタ・ポット・コシージェンに到着する。醸造所の直営の飲み屋で飲むのもいいが、バスの本数は少ないので、時間に注意が必要になる。チェヒ・ポット・コシージェンのお城の見学に行く途中か帰りに寄って一杯引っ掛けるというのが現実的か。


8.ヤドルニーチェク
Adresa: Komenského 318, Náměšť na Hané
Web: http://www.pivovarjadrnicek.cz/

Piva: Jadroš světlý 11°
   Jadroš černý 13°
   Náměšťák 12°
※以上が一年を通じて生産されているビールで、他にもヤドルニーク、ヤドラン、ヤドロなど、中心ブランドのヤドロシュと関係のありそうな名前のビールや、夏季限定の10度など様々なビールを生産している。

Kde v Olomouci: トラムの停留所ウ・コバールニからウ・コバールニ通りに入っていった住宅街の中にヤドロショバ・クルチマという直営のようにも見える飲み屋がある。クルチマは、古いチェコ語でホスポダと同じような意味を持つから、ヤドロシュの飲み屋という名前のお店である。
 また、瓶、もしくはペットボトル入りのビールはグローブスでも購入可能らしい。

Kudy: ナームニェスティ・ナ・ハネーへは、プロスチェヨフ行きの鉄道で40分ほど、路線バスは45分ほどで到着する。鉄道はプロスチェヨフまで大きく円を描くように向かうローカル線のため、本数も少なくかかる時間も長い。バスは行き先があれこれあるので、場合場合によって調べなければならない。ナームニェスティーの町の真ん中まで行くのではなく、町に入ってすぐの停留所で降りた方が近い。
 醸造所直営の飲み屋があるので、この町のシンボルである小さな城館の見学をしてから、電車をビールを飲みながら待つというのがよさそうだ。城館から駅に戻る途中にあるし。

 今回の分は存在は知っていても、行ったことのないミニ醸造所ばかりだったので、ちょっと大変だった。ここに上げた以外にも、オロモウツの南の外れにハナーツキー・ピボバルというミニ醸造所があるらしい。
2019年5月26日23時40分。





世界のビール図鑑










posted by olomoučan at 05:17| Comment(0) | TrackBack(0) | Pivo

2019年05月27日

オロモウツで飲めるPIVOA(五月廿五日)



承前
3.リーグロフカ
Adresa: Riegrova 22
Web: https://www.riegrovka.eu/

Piva: Riegrovka 12°
   Echt hořká 11°
   Porter 14°
   Krvavý pomeranč 13°
   Višňový speciál 13°
※14°のポルトルは黒ビール。最後の二つは、オレンジとサクランボの風味のついたビールで、サクランボのほうはサクランボの実が底に沈んでいる。
 去年の夏は、8°のマラソン(用)ビールが飲めたし、以前は10°のサイクリング(用)ビールなんてのもあった。この辺りは、かつて共産主義に時代に、仕事中や運動後の水分補給のために、水ではなくビールが支給されていたという伝統につながっているのかもしれない。
 他にも、小麦のビールやウィーン風ビールというのをこの店で飲んだことがある。

Kudy: ホルニー広場の聖三位一体の碑のところから、郵便局とバテャの建物の並んでいるリーグル通りに入って、真ん中より少し先の右側である。この通りは飲食店が多くごちゃごちゃしているので、近くまで行かないと店の存在に気づきにくいかもしれない。

Jinde: ホルニー広場のシーザーの噴水の近くにあるナ・ストヤーカという「ビア・バー」でもリーグロフカのビールを出している。店頭の看板によるとリーグロフカだけではなく、いくつかのミニ醸造所のビールが飲めるようになっているようである。お店の名前からは、昔たまに見かけた立ち飲みのお店を想像するのだが、店の前のザフラートカも店内も座って飲んでいる人が多いように見受けられる。


4.ホモウト
Adresa: Dalimilova 92, Chomoutov
Web: https://www.pivochomout.cz/aktualne/

Piva: Ležák 12°
   Desítka 10°
   Švarc 13°
   Jaryn 15°
   Pšeničné bílé 12°
   Single hop ale 13°
※度数は小数点第一位を四捨五入したもの。
 醸造所のレストランで提供されているのはここに挙げたものだけだが、他にもいろいろなビールを生産している。大規模な施設で生産しているわけではないので、お店に行くタイミングによっては品切れで飲めないものもあるのは、ミニ醸造所の宿命みたいなもの。
 黒ビールのシュバルツはドイツ語がチェコ語化したもので、他のチェコの黒ビールよりも黒さが濃い感じである。その下のヤリンは色の濃いポロトマベーである。

Kudy: オロモウツ市内ではなく郊外のホモウトフ地区にあるため、バスを使わなければならない。ホモウトフに行くのは20番のバスだが、ホルニー広場に一番近い停留所は英雄広場(ナームニェスティー・フルディヌー)である。ただしこの停留所はいくつかに分かれているので注意が必要である。20番が停車するのは、ホルニー広場からリーグル通りを抜けて英雄広場に出たら、左に曲がってチェコ貯蓄銀行の建物の前の停留所である。20番は平日は一時間に2本から3本、週末は1本から2本しか出ていないので、特に帰りは時間に注意する必要がある。
 20番のバスに乗ったら終点のホモウトフ・シュコラまで行く。降りたらバス通りの左側をオロモウツに戻るように歩いて、橋を渡って直ぐの建物がホモウトの醸造所とレストランである。結婚式の後の宴が行われていることもあるので、わざわざオロモウツから出かける場合には事前に予約を入れておいたほうがいい。夏場は中庭がザフラートカになるが、席数はそれほど多くない。

Jinde: オロモウツ市内でホモウトのビールが飲める店としては、ジャズ・チベット・クラブがある。ホルニー広場の天文時計の前から、聖モリツ教会の脇を抜けて、トラム通を越えてまっすぐ進み、最初の角を右に曲がったところである。瓶のビールもあるようだが、持ち帰り用なのか店で飲むものなのかはわからない。
 共和国広場からトラム通をホルニー広場に向かう途中の右側にあるミス・ソフィーズ・ホテル内の喫茶店や、ドルニー広場のネビニー・バーでも提供されている。面白いところでは、自転車のようにこいで移動しながらビールを飲むオロシュラプで飲めるのもホモウトである。自分ではやりたくないけど。
 お土産用の瓶ビールを求める場合には、ちょっと反則っぽいけど、ホルニー広場のシーザーの噴水の近くのパラツキー大学のアンテナショップ、UPポイントhttps://upoint.upol.cz/で、ホモウトが生産しているUP Aleというビールが販売されている。ハナー地方の産物を売るお店や、健康食品のお店でも買えるという情報はあるが、現在のところ、確認できていない。もちろん、モリツのところで書いたピボテーカで買うこともできる。
以下次回。
2019年5月26日11時30分。






プラハ プレミアム ピルス6本 専用グラスセット











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2019年05月26日

オロモウツで飲めるPIVO@(五月廿四日)



 ブログにPIVOというカテゴリーを設けておきながら、最近全く記事を書いていない。何か書けそうなことはないかなとあれこれ考えているのだけど、小ネタはあっても分量が稼げそうにないものばかりで、どうしようと思っていたら、こんなページを発見した。
 これがオフィシャルのページなのかどうかは知らないが、毎年この時期に行われるビールフェスティバルのページである。これを見て変だと思った人、正しい。怒りを感じた人、もっと正しい。ピブニー・フェスティバルだというのに、出展するビール会社のリストもなければ、提供されるビールのリストもないのだ。これのどこがピブニー・フェスティバルなんだと、第一回目の入場料のいらなかった年に参加した人間としては声を大にして言いたい。あのときはポスターに、どこのビールが飲めるか書かれていたから、ビール目当てで出かけることができたのである。
 それに比べて今回のは、単なる「音楽フェスティバル、ビール付き」になってしまっていて、ピブニー・フェスティバルと名乗る資格はない。入場料も街中で見かけたポスターによると、180コルナらしい。これで会場内のビールがただになるとは思えないから、これだけ払って、さらにお金を払ってビールを飲むなんて馬鹿らしすぎてやってられない。やかましいだけの音楽なんかつけるから入場料が高くなるのだ。ビールを飲むのに音楽なんざいらん。

 と、こんな感じでむかっ腹を立てていたら、オロモウツに来る人のために、どこでどんなビールが飲めるか、いやどんなビールがどこで飲めるか紹介しておくのも悪くないと思いついた。ビールを飲むためにオロモウツに来る人はいないだろうが、オロモウツにきてビールを飲みに行く人はたくさんいるはずである。

 ということで、まずは、すでに取り上げたミニピボバルから。珍しく箇条書きにしてみる。

1.モリツ
Adresa: Nešverova 2
Web: https://www.hostinec-moritz.cz/

Piva: Moritz světlý ležák 12°
   Moritz světlý ležák 11°
   Maisel polotmavý ležák 12°
※以前は10度のビールもあったような気がするのだが、現在のメニューからは消えている。自家生産のためか、日によっては、ポロトマビーはないこともある。また、ペットボトルに入れて1リットル単位での販売もしている。

Kudy: ホルニー広場の天文時計の前に集合したら、市庁舎の裏側、アリオンの噴水のある角から広場を出る。パベルチャーク通りを抜けて、突き当たった交差点でトラム通りを渡ってから左折。テレジア門の手前の角のところで右手前方、空き地の先に見えるのが、モリツである。夏場はザフラートカのせいで看板が見えないかもしれない。その場合は右折して次の角を左折する。左手前方にザフラートカ、右手前方の角に店の入り口がある。

Pozor:混んでいることが多いので、確実にここでビールを飲むなら、事前に予約をしておいたほうがいい。ザフラートカは座れることが多いが、空いているのが直射日光の当たる席だったり、夕立に降られたりすることもある。

Jinde: ペットボトルのビールは避けたいという人は、ピボテーカというお店でアルミの樽入りのものを購入できることがある。この店は、オロモウツ郊外のノベー・サディにあるのだが、公共交通機関で行こうと思ったら駅前から14番のバスに乗るしかない。ネットショップも運営しているので、そこで買って送ってもらったほうがいい。ただし、現時点ではモリツのビールの販売はなされていないようである。
 ピボテーカは、モリツに限らず、あちこちの中小のビール会社、ミニ醸造所のビールを扱っている。以前、ポベルにお店があったときに、オロモウツのスーパーでは見かけないチェルナー・ホラのビールを買ったことがある。現在では扱うビールの種類も増えていて、オロモウツ郊外のミニ醸造所ホモウトのビールも買えるようである。


2.聖バーツラフ醸造所
Adresa: Mariánská 4
Web: http://www.svatovaclavsky-pivovar.cz/pivnice

Piva: Svatováclavská 12°
   Vašek 10°
   Tmavé pivo pana Bruna 13°
   Řezané pivo pana Jošta
   Hafe-Weizen 13°
   Višňové pivo 13°
※10度のバシェクは、バーツラフのあだ名の形を名称にしてる。ジェザネーは、いわゆるハーフ・アンド・ハーフだが、ここのはきれいに黄金色と黒が分かれて出てくるので、一見の甲斐ありである。もちろん見た後は飲むわけだけれども。
 バイツェンは大麦ではなく小麦のビールで、ビシュニョベーはさくらんぼ風味のビールである。ここに上げた以外にも、日替わり、もしくは週替わりで特別なビールを出している。オレンジなどの果物風味のビールが多いが、ウィーン風のビールなどが飲めることもある。
 モリツ同様、ペットボトルでの販売もしているが、こちらは1.5リットル。また15L、30L、50Lの樽入りの形でも購入できるようである。

Kudy: ここに行く場合の集合場所は、共和国広場である。トリトンの噴水のところから、大司教宮殿の白い建物が奥に見える通りに入っていくと右側に立て看板が見えてくるはず。

Pozor: 同じ建物の二階では、ビール浴ができる。

 以下次回。
2019年5月25日23時45分。




ちょっとほしいかも。

のぼり旗 チェコビール 国旗 SNB-4714(三巻縫製 補強済み)











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2019年05月25日

迷惑なサッカー(五月廿三日)



 昨日の夕方職場から自宅に戻る途中、異様にパトカーの姿が多いのが目についた。何か事件でも起こったのかと思ったら、サッカーの試合が行われるだけの話だった。問題は、国内のカップ戦の決勝であることと、出場チームの一つがバニーク・オストラバだということだった。バニークというチームは、特に批判する気もないのだが、その「応援」と称してチェコ各地まで押し寄せて、迷惑を振りまいている「ファン」連中には、全部とっ捕まえて刑務所放り込めとしか思えない。その悪行に関してはすでに何度か書いたので繰り返さない。

 対戦相手のスラビア・プラハのファンも、以前は、初めてチャンピオンズリーグに出場した10年ちょっと前は、その振る舞いを称賛してくれる日本の人がいるなど、比較的マシだったのだが、二部落ちを覚悟するような低迷を経て、中華資本の手先トブルディークの元で復活を遂げた後は、中国の影響か過激化が進んで、バニークファン並にたちが悪くなっている。
 先日も、試合があったわけでもないのに、リーグの優勝を争っていた相手のプルゼニュのスタジアムまで出向いて、設備を破壊するという事件を起こしている。ホームのエデンのスタジアムはもちろんのこと、チェコ国内であればどのスタジアムでも、禁止されているはずの発煙筒を持ち込んで、火をつけて大騒ぎをして、試合の進行を妨げ、何度かクラブに罰金を負わせている。

 そんな二チームのロクでもないファン共が来るというので、オロモウツでは警察が、厳しい警備態勢を敷いていたわけだ。ファンたちはプラハからもオストラバからも電車で運ばれてきたわけだが、オロモウツの駅でぶつかるのを避けるために、オストラバのファンの乗った電車は、隣駅のグリゴフにしばらく停車して時間調整をしていたという話もある。
 両チームのファンは、試合中に、案の定、持ち込んだ発煙筒を炊いていた。風が強かったおかげで煙がすぐに拡散し、視界が悪くて試合が中断するということはなかったが、運営側の発煙筒に対する対処が以前よりも甘くなっているのが気になる。以前は、スタジアムで待機している消防隊の人たちが、発煙筒に向けて放水して火を消していたはずなのだが、最近は燃え尽きるまで放置している。

 それどころか、サッカー協会の「ファン」連中に対する対応が、一体に甘くなっているような気さえする。教育省のスポーツに関する助成金の不正支給疑惑で逮捕されて退任を余儀なくされたペルタ氏が会長のころは、たちの悪いファン対策をあれこれ提出して、クラブ側から反発を買っていたような気がするのだけど、最近は、問題が起こってからクラブに罰金を科したり、観客席を一部閉鎖させたりするだけで、抜本的な対策をしようという意志は見えてこない。
 ペルタの時代には、問題を起こしたファンに対して、その場で対処できるように警察や裁判所なんかとも連携していた。現行犯で警察が捕まえて、何年間かサッカーの試合への入場を禁止する命令をその場で出せる体制になっていたのかな。最近はそんな話も聞かないし、かつて盛んに議論されていた、入場券購入の際に身分証明書を提示させて登録することで座席がわかれば購入者もわかるようなシステムの導入も、いつのまにかうやむやになってしまった。
 ペルタという人は、あれこれ問題もある人ではあったけれども、スタジアムの安全対策に関しては、まじめに取り組んでいたようなイメージがある。チェコなので、会長が変わると前の会長がやったことはすべてなかったことにされるんだよなあ。特にスキャンダルで失脚したりするとさ。

 この試合での問題行動は、当然発煙筒だけにとどまらず、オストラバのファンがビデオ審判を襲撃するという事件を起こしている。これは恐らく前半終了間際に、スラビアにPKが与えられたシーンで、ビデオ審判が介入して判定を変えさせなかったことを恨んでのものであろう。このPKは、ちょっと厳しいかなという判定ではあったけど、誤審と言うほどのものではなかったので、ビデオ審判が介入する余地はなかったのだが、ビデオに対する期待をあおりすぎたからこんなことになるのだ。ハンドボールもそうだが、ビデオがあっても微妙な判定、微妙な誤審は残り続けるはずである。
 もう一つの事件は、観客席ではなく、グラウンドで、正確にはそのわきで起こった。控え選手としてベンチに座っていたオストラバの英雄ミラン・バロシュが、出場していないのにレッドカードをもらうという珍事を起こしたのである。最初は、審判に対して暴言を吐き続けたのが原因だろうと思われていたのだが、実際には判定に対する怒りで、ベンチの椅子を殴りつけて破壊してしまったのが、出場していないのに退場させられた理由らしい。弁償はするよな?

 試合のほうは、割とどうでもいいのだけど、スラビアが勝ってリーグとカップ戦と両方を制覇した。スラビアにとっては77年ぶりとかいう快挙らしい。でも、そんなのを自慢する前に、毎回毎回発煙筒を持ち込むファンを何とかしろと、オーナーを務めるトブルディークには言いたい。観客席の一部閉鎖の処罰を科されるたびに異議申し立てをして撤回させるのもやめるべきだろう。ファンが発煙筒を集団で炊くような事態が起こったら、そのチームの次のホームでの試合は、無観客で行うぐらいのことをしないと、状況は改善されないだろう。もちろん、一回目は一試合、二回目は二試合と無観客試合の回数を増やしていけば、さすがにまずいと気付くんじゃないのかねえ。
 それから、中継のチェコテレビのアナウンサーも、発煙筒がたかれた場合には、どんなに素晴らしい応援をしたとしてもファンを褒めてはいけない。発煙筒を使った以上は、すべては全く意味がないという対応を、できれば選手たちもするようになれば、多少はましになると思うのだけど。今のチェコのスタジアムの様子を見ると、わざわざ出かけて行って見ようという気にはなれない。チェコも昔の日本と同じで、金の使い方を知らない小金持ちが増えているのである。発煙筒買うぐらいなら、どこかに寄付したほうがマシである。

 オロモウツでこういうサッカーの試合があるのは悪いことではないのだけど、バニークとスラビアが来るのは正直いい迷惑である。
2019年5月23日23時。



商品名の日本語がおかしい。

オストラバの都市チェコ共和国金フラグ Cufflinks 刻まれたボックス






このミュージカルは断じて「プラハ!」などではない。

プラハ! [DVD]








2019年05月24日

2019アイスホッケー世界選手権A(五月廿二日)



 一方、我らがチェコが入ったブラチスラバのグループは以下の八チーム。

  チェコ
  ロシア
  スウェーデン
  スイス
  ラトビア
  ノルウェー
  オーストリア
  イタリア

 組み分けがなされた時点で、上位4チーム、つまりロシア、スウェーデン、チェコ、スイスが準決勝に進出するのは確実だった。ロシアが一位で勝ち抜けるのはほぼ確実だとしても、チェコはスウェーデンに勝って二位の可能性もあれば、スイスにも負けて四位に落ちる可能性もありそうだった。チームとしては準々決勝でコシツェに移動する必要のない二位以上を目標にしていたようである。

 降格候補はオーストリアとイタリアということになるのだが、正直オーストリアが負けるとは思えなかったから、イタリアは昇格してすぐまた降格するものだと思っていた。しかし、5試合目まで、勝ち点どころかゴールすらあげられなかったイタリアは、6試合目で負けたものの大会初ゴールを決めると、最後の残留をかけたオーストリアとの直接対決では、2点も取って延長に持ち込んだのである。いやリードしていたのに同点に追いつかれたから、持ち込まれたと言ったほうがいいかもしれない。
 第三ピリオドでは、解説者がイタリアとオーストリアの選手を比べて、イタリアの選手のほうが元気があって、このままプレーヤーの数が減る延長に入ると、オーストリアはまずいんじゃないかなんてことを言っていた。しかし、延長では決着がつかず、最後はサッカーのPK選のようなもので決着がついた。これも4人目まで同点で、最後の5人目でオーストリアの選手が外し、イタリアの選手が決めるという劇的な終わり方だった。

 オーストリアと比べても、イタリアにはアイスホッケーのイメージはないのだが、最北部がアルプスであることを考えると、ウィンタースポーツが盛んであってもおかしくはないのだ。バイアスロンや、フィギュアスケートでは、メダルを取るような選手を輩出しているわけだし。そう言えば、イタリアチームには、コストナーという名前の縁戚関係のない選手が二人いて、どちらかがフィギュアスケートのカロリーナ・コストナー選手の兄か弟だという話である。イギリスの勝利ほどではなかったけれども、このイタリアの勝利も十分以上に大きな驚きだった。

 さて、我らがチェコチームだが、大会前の親善試合でオーストリアに善戦されたりしていたから、今年もメダルは期待薄かと考えていた。しかし、いざ大会が始まると、いきなり強豪スウェーデンとの対戦で、勝っても負けても接戦になることの多いスウェーデン相手に、5−2ときっちり点差をつけて完勝した。優勝候補筆頭のロシアには完敗したものの、悪いときには必要以上に苦戦してぐだぐだになる下位チームとの試合で、きっちり実力差を見せ付けるような勝ち方をしていて、メダルに期待が持てそうな気がしてきた。
 それには、準々決勝の相手が重要になる。決勝ならともかく準々決勝ではカナダには勝てそうもないし、アメリカ相手だとチェコが絶好調でアメリカが不調でも、どっちに転ぶかわからない大接戦になりそうである。以前勝っている試合を誤審のせいで負けてしまったこともある。だからこの二チームは避けて、ドイツかフィンランドというのが応援する側の期待だった。

 そんな状況で最終日のスイス戦を迎えたのだが、大接戦になった。チェコが2点差リードして迎えた第三ピリオド、残り3分で同点に追いつかれてしまう。順位を4位から上げるためには、60分以内に勝つしかなかったスイスは、ゴールキーパー引っ込めて6人攻撃に出たのだが、チェコはパックをカットして無人のゴールに放り込むことに成功し、チェコの勝利が決まった。この時点では2位になる確率が一番高かったとはいえ、ロシアとスウェーデンの結果次第では、1位も3位もありえる状況だった。
 最終的には、ロシア、チェコ、スウェーデン、スイスの順位で準々決勝に進出し、ロシアとチェコは準々決勝もブラチスラバで試合を行なうことになった。しかも、コシツェグループの結果で対戦相手がドイツに決まった。油断大敵とは言え、これまでの試合振りを見ているとチェコが負けることはなさそうだ。準決勝、決勝であればロシア、カナダ相手でも、チャンスはありそうだから、久々にメダルが近づいてきた。

 アイスホッケーは、それほど好きなスポーツというわけではないのだけど、ほとんど唯一のチェコが世界の頂点を狙える団体スポーツだけに、テレビで放送されているとついつい見てしまう。ところで、今大会最大の悩みはというと、今年から解説者に加わったある人のチェコ語がものすごく聞きにくいことだ。うちのの話では典型的なブルノ人の話し方だというから、オロモウツでチェコ語の勉強してよかったと思ってしまった。
2019年5月22日23時30分。





勝った。第二ピリオドまでは苦戦して互角の同点の試合だったけど、第三ピリオドできっちり差を見せ付けることに成功した。準決勝の相手はカナダ。今のチェコならなんとかなりそうな気がする。決勝でロシアを破って優勝だ。


ボタスの靴? まで買えるとは……。

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2019年05月23日

2019アイスホッケー世界選手権@(五月廿一日)



 アイスホッケーのシーズン最後を飾るイベントとして、アメリカのNHLのプレーオフとほぼ同時進行で行われるのが、世界選手権である。今年は、チェコの隣国スロバキアで、首都ブラチスラバと、第二の都市東スロバキアのコシツェを舞台に開催されている。
 アイスホッケーの世界選手権は毎年開催されるため予選などは行われず、前年の世界選手権の結果に基づいて出場国が決まる。全部で16の出場チームのうち、下位2チームが降格し、世界選手権Bの上位二チームが昇格する。つまり、毎年にチームしか入れ替わらないわけで、しかも昇格と降格を繰り返すチームが多く、変わり映えのしない対戦相手ばかりということになる。しかし、今年は、イギリスが、確か25年ぶりに出場することが、話題になっていた。

 出場16チームは8チームずつ二つのグループに分かれ、それぞれブラチスラバと、コシツェで試合をするのだが、開催国のスロバキアは、首都ではなくコシツェのグループに入った。ハンドボールのデンマークの大会でも、デンマークはコペンハーゲンのグループに入らなかったから、これは人口が少なく観客の集まりにくい地方都市で開催国の試合を行うことで、観客動員につなげようという目的があるのかもしれない。チェコで開催すると、チェコ代表はプラハのグループに入るのだけど、これはチェコは観客動員に気を使う必要がないぐらいアイスホッケーの人気が高いということだろう。

 そのコシツェのグループに入ったのは以下の8チーム。上位4チームが準々決勝に進出し、最下位のチームは下のカテゴリーに降格する

  スロバキア
  カナダ
  アメリカ
  フィンランド
  ドイツ
  デンマーク
  フランス
  イギリス

 このうち、勝ち抜け確実なのが、カナダ、アメリカ、フィンランドの三カ国で、四つめの席をスロバキアとドイツ、運がよければデンマークが争い、降格はフランスかイギリスというのが戦前の予想だった。もっと言えば、イギリスは降格確実だと見られていた。

 注目していたのは開催国のスロバキアだったのだが、初戦でアメリカ相手に鮮やかな勝利を挙げたときには、今年のスロバキアはいいところまで行くのではないかと期待した。それが、次のフィンランドとの試合に負けたのはいいとしても、カナダとの試合で、互角の点の取り合いをしながら、終了2秒前に決勝点を決められたのは痛かった。2−0、4−2と二度も二点差をつけてリードしながら、そのたびに追いつかれるという試合運びのまずさもあったのかなあ。
 最悪だったのは、ドイツとの試合で、終盤まで1点差でリードしていながら、残り1分で連続してゴールを決められ、負けてしまったことだ。これでドイツと勝ち点が並んだ場合、直接対決で負けていることから、スロバキアの敗退が決まる。スロバキアが準々決勝に進出するためには、アメリカがドイツに負けるのを期待するしかなかったのだが、そんなことがそうそう起こるわけもなく、スロバキアは早々に、敗退が決まった。最終的には4勝3敗と勝ち越したのだけどね。

 それにしてもこの試合順はどうやって決めたのだろう。スロバキアは、アメリカ、フィンランド、カナダと強国三つと連戦した後のドイツ戦で、ドイツは、イギリス、デンマーク、フランスと下位三チームと対戦した後スロバキア戦というあまりにも対照的な試合の順番だった。逆だったら結果も変わっていたかもしれないなんてことを考えてしまう。アイスホッケーの世界選手権には開催国に対する組み合わせ上の優遇はないようである。

 そんな開催国敗退の寂しさを吹き飛ばしたのが、イギリスの大健闘である。アメリカとの試合で3点も取っていたのにも驚いたが、フランスとの残留をかけた直接対決で0−3から同点に追いつき、延長に持ち込んで勝利したのである。コシツェの会場を埋めたイギリスの観客の応援が、チームの背中を押したのだろうと解説者が語っていた。
 これで、フランスとイギリスは勝ち点2で並んだが、直接対決の結果が優先されるために、イギリスの残留とフランスの降格が決まった。イギリスは、去年のB選手権でもハンガリーとの最終戦で劇的な勝利を挙げて昇格を決めたらしいから、二年ごしの大騒ぎである。アイスホッケーが盛んだというイメージはない両国だが、久しぶり出場のイギリスとは違って、フランスはこれまで10年以上連続で世界選手権に出場し続けていたらしい。

 最終戦でドイツがフィンランドに勝つという番狂わせを起した結果、カナダ、フィンランド、ドイツ、アメリカの順番で準決勝進出チームが決定した。ブラチスラバグループで二位に入ったチェコの相手はドイツに決まった。油断は禁物だけど、チェコにとっては一番ありがたい相手になったのかな。
2019年5月21日23時。





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2019年05月22日

EU議会選挙B(五月廿日)



 三回目のEU議会の選挙が行われたのは、2014年5月のことで、前回の選挙から5年の間に、三回の政権交代が起こるなど政界の情勢は大きく変化を遂げていた。
 一回目の政権交代は、2010年の下院の総選挙の後で、フィシェル氏の暫定内閣に代わって市民民主党のネチャス政権が誕生したことである。このときの選挙で、議席数を減らしたとはいえ第一党になったのは、パロウベク氏の率いる社会民主党で、市民民主党は僅差の第二党に落ちていた。他にこのとき議席を獲得したのは、共産党を除くと新しい二つの政党だった。

 一つ目は、2009年にキリスト教民主同盟から分派したカロウセク氏を中心とするグループが結成したTOP09というちょっと恥ずかしい名前の政党で、外は新しいけど中身は古いままの政党である。もう一つはVV党で、正式名称を日本語に訳すと「公共の福祉」と、公民の教科書に出てきそうな名前の政党である。こちらは実業家のバールタ氏が、党の顔としてテレビの人気のあったラデク・ヨーン氏を招聘することで、有権者の間に知名度と人気を獲得することに成功した党である。
 第一党の党首だったパロウベク氏は、共産党以外の三党との連立交渉がうまくいかず、責任をとって党首を辞任して、後をソボトカ氏に託すことになった。第二党の党首のネチャス氏は、政治上の師匠とでもいうべき当時のクラウス大統領とのパイプを生かして、首班指名を得ることに成功する。その結果、市民民主党、TOP09、VV党の三党からなる連立内閣が成立したのである。

 問題はこのネチャス政権が、連立三党の対立もあって不安定に過ぎたことである。市民民主党とVV党の対立で、VV党が連立から離れ、VV党の一部の議員が新しい党を作って与党に残ったのが最初の大きな変化で、最後は、不倫関係にあった女性が起こしたスキャンダルに巻き込まれたネチャス首相が、がんばれば続けられたはずなのに、政権を投げ出してネチャス政権は倒れてしまった。これが2013年の6月中旬のこと。
 ここで、本来であれば、与党の市民民主党の次の党首ニェムツォバー氏か、下院の第一党である社会民主党の党首のソボトカ氏が組閣することになるはずだったのだが、この年の初めに、初めての直接選挙で選出された大統領となったゼマン氏が、下院の任期満了まで暫定内閣に任せることを主張した。その結果、ルスノク氏が組閣したのだが、下院で信任を得ることができず、結局、下院は解散され10月に総選挙が行われた。

 この選挙で、第一党になったのが、前回からさらに議席を減らした社会民主党、以下ANO、共産党、TOP09+市長連合、市民民主党、ウースビット(第一オカムラ党)、キリスト教民主同盟の順になった。このうち、ANOとウースビットは、新政党として初めて国会に議席を獲得し、キリスト教民主同盟は、前回はTOP09ショックで議席を議席を獲得できていなかったから国政政党として復活したことになる。
 これだけの数の政党が下院に議席を獲得したため、連立交渉は長い時間がかかり、社会民主党とANO、キリスト教民主同盟によるソボトカ内閣が成立したのは、年が明けて2014年になってからである。

 以上のような状況の中で行われたEU議会の選挙には全部で38の団体が候補者を立てた。投票率は過去二回から大きく下がって、18パーセントほど。このときチェコより低かったのは、13パーセントのスロバキアだけだった。結果は以下の通り。
 
  ANO        4(16.1)
  TOP09+市長連合   4(15.9)
  社会民主党     4(14)
  共産党       3(11)
  キリスト教民主同盟 3(10)
  市民民主党     2(7.7)
  自由党       1(5)

 ANOが最も得票率が高かったのは事前の予想通りだったが、投票率が低かったため、予想されたほどの大差は付かなかった。市民民主党が惨敗したのは下院選挙に続いて、ネチャス内閣崩壊以後の立て直しができていなかったことを意味する。自由党なんていう新しい政党が議席を獲得したのも、投票率が低かったおかげであり、この結果が、2014年当時のチェコの有権者の政治的な動向をどこまで正確に反映しているのかは心もとない。いや、政治に対する関心が低く、EUに対するあきらめのような心情が広まった状況が反映されたのが低い投票率だといういうことはできるか。

 今回2019年ののEU議会選挙については、バビシュ氏の「コウノトリの巣」事件への批判が高まっていること、ゼマン大統領の政治姿勢に対する反発が高まっていることから、投票率が2014年の18パーセントよりは高くなるだろうと予想している。反バビシュ、反ゼマンの人たちがこぞって投票に向かえば、事前の世論調査の結果に反して、ANOが負ける可能性も十分にありそうだ。その場合に、勝つのは海賊党だと見る。
 ということで、本命ANO、対抗海賊党というのが勝手な予想である。
2019年5月20日23時45分。





原典 ヨーロッパ統合史―史料と解説―













タグ:選挙 EU議会
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チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















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